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Written on 2021 04 27

桝久 試飲会リポート 後半

Apr 27, 2021 by weblogland |


●ブロヴィンシア・ディ・パヴィア  ロッソ 2019年 アジェダ・アグリコーラ・カステッロ・ディ・ステファナゴ イタリア ロンバルディア 赤 I.G.P. 750ml 1998円税込み
「このワイン、品種は何ですか?」
家内「クロアチーナ34%、ウーヴァラーラ33%、メルロ33%です。クロアチーナはボナルダのシノニムです。」
私「基本在来品種を使いますが、メルロも使っているのでIGPとなっているようです。」
「あれ!コレ香りがユニーク(笑)。それも凄く強い。」
「このワインはビオですか?」
私「はい。ビオ臭しますが、徐々に消えていきます。」
「このワイン、香りが強くて複雑。なんて言えばよいのか?う~ん。森の香り(笑)!」
「針葉樹の森。小川があって日が射して…。」
「うんうん。腐葉土、キノコ、杉、シダの下草…。タンニンの濃度感と香りのバランスがとても良い(笑)。」
「いかにも山のワインだね(笑)。」
私「実際山の中(笑)。」
「タンニンも洗練されている上、折り重なるような感じ。とても複層的。」
「飲むとボリュームがあり、それがしかも伸びやか(笑)。」
「スパイスやナッツの香りもしますね(笑)。」
「肉肉しい(笑)。」
私「ベーコンの香りもしますね(笑)。」
「肉ですよ!肉!赤身の肉!」
家内「馬刺し!」
「ユッケ!今食べられないかぁ(笑)。」
「ベリー、ベリー、レアのステーキ(笑)!

「タルタルステーキ!」
私「高い高い大間のマグロの赤身!」

まあ、時間が経つにつれどんどん良くなっていきます。抜栓して3時間も経つと

「ブルゴーニュのピノ・ノワールみたいだぁ(笑)!モレ・サン・ドニみたいな香り!小粒のベリーの香り(笑)。これかなりレベルが高い!」
私「スパイシーさも強まってきたから、スパイスの効いた生サラミかじりながら飲みたい(笑)!」

これほど食欲をそそられ、しかも様々な食べ物がイメージされるワインはなかなかありません。翌日になると更にパワーアップ!

「豆っぽいですよね。豆豆してる(笑)?マスキューさんがよく言う枝豆(笑)?」
家内「駄々茶豆(笑)。」
私「ブルゴーニュやボジョレーのビオ系の生産者と共通する香りです。これはそれほど強くありませんが(笑)。」
「なんでこんな香りするのでしょうね?」
私「天然の酵母臭だと思います。地域特性もあるような気がします。」
家内「根粒菌などの土壌微生物の影響だと思うんです。土地と作物に付きます。天然酵母を使ったワインに出勝ちな香りだと思います。」
私「そうそう。ローヌや中部イタリアだと
シナチクみたいな香りになる。ユニークな酵母臭かと(笑)。」
家内「庭でも端と中央では生える雑草が違うように、土壌微生物も雑草によっても変わるようです。」

土壌微生物マニアの家内の熱弁が続きます(笑)。

私「これほどユニークで惹き付けられるワインもなかなかありません。いわゆるビオの括りなのですが、本来的にしっかり作られています。」
「しっかり作られているってどう言うことですか?」
私「1本の葡萄樹からどれ程ワインを作るかに関わっています。これは1本の葡萄樹でボトル1本弱だと思います。」
家内「もちろん農薬やSO2の量もかなり少ないです。しかもSO2は瓶詰めする直前での添加のようです。」
「ビオって無添加なのでは?」
私「いえいえ(笑)。ビオを名乗りながら割りといい加減なものの方が多いですよ(笑)
。SO2も最大100mg/1Lまで許容されています。」
「ふーん。そうするとこのワインはかなり良心的なんですね(笑)。値段もビオにしては安いですもんね(笑)。」
私「このワインの生産者は貴族の家系。ワインも貴族の矜持を感じるものです(笑)。」
「私は金の為にワイン作ってる訳じゃない!」
私「そうそう(笑)。自分が美味しいと思ってるから、皆と分かち合う。かな(笑)。」

実は今回のマスキュー試飲会で二番目に売れました(笑)!ありがとうございました。

〇ヴィレ・クレッセ トラディション "レ・ピエール・ブランシェ" 2019年 ドメーヌ・アンドレ・ボノーム フランス ブルゴーニュ 白 ヴィレ・クレッセA.C. 750ml 3380円税込み
「おっ、これですな。マスキューさん一押し(笑)。」
私「本日のトリでございます(笑)。まっ、まっ、お試しを!」
「あー  ! 言葉を失う(笑)。」
「まずは、『あー』ですね(笑)。」
「白が最期のなんて試飲会はあまりないけど(笑)、これ飲むとすべてを吹き飛ばす(笑)。最期の試飲すべきワインだね(笑)。」
「まずは香り ミネラル香?凄い吹き出る
(笑)。口の中に入れると嵐(笑)。」
「最初の印象は巨大(笑)。でも隠れてるものは膨大。」
「まさに圧巻ですね(笑)。」
「マコンのワインって緩さがあるんだけど
、これは大きさと引き締まった感じがある。ブルゴーニュらしいシャルドネだよね(笑)。」
私「アンドレ・ボノームは良いワインを作りますが、これは近年稀なほどの出来映えかと。ジェネリック・クラスでこの出来映えとは。思わず絶句しました(笑)。」
「ブルゴーニュの良い村名くらいのレベルですよね(笑)。それ考えるとお買い得感ありますね(笑)。」
私「今の感じはシャサニー・モンラッシェみたいですよね。モレとかコランなんか連想しちゃいます(笑)。」
「マスキュー、これ樽熟成してるのですか?木樽のニュアンスしますよね?」
家内「樽熟成していません。バターっぽさありますが、いわゆるシャルドネの特徴です。」
「う~ん。こういう正銘のシャルドネを資格試験のティスティング課題で出して欲しいね(笑)。王道の味わい(笑)。」

抜栓してから3時間ほど経つと本領発揮してきます(笑)。

「うわっ!旨み甘味が凄い。トロトロしてる。」
「これってホントに2019年ですか?長く熟成させたシャルドネみたいですよ(笑)?」
私「開けたてはシャサニーっぽかったですが、今はピュリニー・モンラッシェみたいですね(笑)。」
家内「ルフレーブみたいですよね(笑)。」
「深み、大きさ、恍惚としちゃう(笑)。」
「辛口なんだけど、甘味が凄い。でもちょっと塩辛さもありますね。これの前の赤は山。山から海にやって来た。なんちゃって(笑)。」
「チェイサーで水飲みたくなるほど濃い(笑)。でも水飲んでも口の中のワインが消えない(笑)。凄いなコレ(笑)。」
「このワインって今後どうなるんですか?

私「この状態が1週間は続きます。まあ、開けないで10年後にもう一度飲んでみたいワインではあります。」

さて、翌日は旨みの甘味、とろみが更に増します。

「おいちい(笑)!」
「よだれが止まらない(笑)。これも舌の脇
ど感じる甘さが凄い。ということはこの甘さは酸味。」
私「はい。左様かと(笑)。」
家内「ルモワスネの20年経ったシャブリを思い出しちゃうんですよね(笑)。古さがなくてトロトロ(笑)。」
私「昨日から、シャサニー→ピュリニー→シャブリとなりましたね(笑)。」
「2019年って良さそうですね(笑)?」
私「2019年は遅霜の影響で2018年より収穫量が3割減でしたが、その分葡萄が凝縮したようです。量が少ないので業界は良い作柄と煽っていませんが(笑)。」
「大豊作に騙されてはいけないんですね(笑)。」
「マスキューさん、このワインの隣にあるのが上のキュヴェ『オール・クラッセ』ですよね?この上だとどうなるのかなぁ?」
私「数がないのでお試しいただけないのですが、最初から旨みとろみ満載。2018年ですからとてもフレンドリーですぐ楽しめます(笑)。」

以上、こっそりのご来店ありがとうございました!

桝久商店 岡本利秋・昭子

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