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Written on 2013 11

アジェンダ・アグリコーラ・モントナーレの造り

Nov 16, 2013 by weblogland |
さてさて昨日の続きです(笑)。話題は造りに入ります。

ロベルトさん「私達はワインを極力空気に触れさせないことと、温度を低温にすることを心掛けています。」
私「醗酵温度はどのくらいですか?」
ロベルトさん「醗酵温度は15℃くらいです。醗酵終了後シュール・リーの状態で0℃で熟成させます。」
一同「れ・れ・零度ですか~!(思わず指で丸をつくる。)」
家内「SO2は何時いれるのですか?もちろん瓶詰め前には入れますよね?そうしないと瓶詰め後にマロラクティック起きますよね?」
ロベルトさん「SO2は醗酵段階で一度だけ入れます。自然酵母だけで醗酵させますから、余分な酵母を抑えるために少量入れます。」
一度「じぇ!じぇ!じぇ!(あまりの驚きに倒れそうになる。)」
私「どうやってマロラクティック醗酵をブロックするんですか?」
ロベルトさん「(ちょっと得意そうに)特殊なセラミックで瓶詰め前に濾過します。」
Kさん「このワインの厚みや酸からすると無濾過かと思いました!」
私「同感です!素晴らしい技術があるんですね!ところでミクロ・オキシダシオンはするのですか?」
ロベルトさん「いやいや。ミクロ・オキシダシオンはしません。あれをやるとフルーティーさや厚みが無くなります。赤ワインには必要な技術だとは思いますが…。」
私「すると醗酵中はポンピング・オーバーしたり櫂入れはしないのですか?」
ロベルトさん「ポンピング・オーバーをします。タンクの中だけではなく、一度広いバットにマストを広げ空気を与えてタンクに戻します(話しに力が入る)」
一同「そんなやり方あるんですね!」

良い勉強になりました。技術は確実に進んでいます。
イタリア人の斬新さに触れた想いです。
あー!楽しかった(笑)!
あと、マスキューのワイン・セラーにサインして貰いました(笑)。お寄りの際には見てくださいね(笑)。

通訳の大登さん、ありがとうございました。

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トレッビアーノ・ディ・ルガーナって一体…?

Nov 14, 2013 by weblogland |
昨日の続きです。

ロベルトさん「ルガーナの地はガルダ湖の影響で夏場は涼しく、冬は暖かくなります。ただし、昼と夜間の寒暖差は大きくなる特徴があります。ですから、ゆっくり葡萄を成熟させ完熟させてから収穫します。」



私「収穫は遅い方が良いのですか?」

ロベルトさん「はい。ただしガルダ湖からの水蒸気の影響から発生するボトリティスに注意しなくてはいけません。」

Kさん「無理に遅摘みしないんだな。」

家内「貴腐にならないんだ。」

私「完熟のアルコール目標が13度なんですね。」

ロベルトさん「厳密に13%ではありませんが、だいたいそのくらいです。」

家内「収穫は何時、何回かに分けるのですか?」

ロベルトさん「今年は9月21日にスパーリングの収穫をして、10月2日にこの白ワインの収穫をしました。全体の70%くらいです。あと最後が10月20日です。」

Kさん「かなり計画的ですね。」

私「それって畑が平だから出来るんでしょうね(笑)。」

ロベルトさん「管理はしやすいです(笑)。」

私「ところで一本の葡萄樹から果汁はどのくらい得られますか?」
もっとも嫌な質問に一瞬表情が曇りましたが、正直に答えてくれました。

家内「ちなみに何房残すのですか?(いきなり果汁量を言い出し難いのを察知)」

ロベルトさん「何度も畑でグリーン・ハーベストをして、最終的に3房です(胸を張って)。」

一同「じぇ!じぇ!じぇ!」

私「それでは何グラムの葡萄果が取れるんですか?(気を遣って回りくどく)」

ロベルトさん「2kg弱程です。」

一同「じぇ!じぇ!じぇ!」

家内「一房大きいですよね。」

ロベルトさん「一房だいたい300~600グラムです。」

Kさん「山梨の高級巨峰の箱入りくらいだぁ。」

家内「トレッビアーノ・ディ・ルガーナって一体…?」

ロベルトさん「D.N.A.鑑定すると独自の品種で3000年ほど遡れます。」

一同「じぇ!じぇ!じぇ! ギリシャ、ローマ時代を遡るんだ!」

私「そういえば写真の葉っぱを見るとポンティカらしくないですよね。葉っぱの切れ込みが浅い。」

ロベルトさん「あと葉っぱも大きいのでより日光に当たるように扇形に枝を誘導します。」

イタリアの奥深さを垣間見ました。
さらに続く。

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ロベルト・ジレリさん来店。意地悪爆弾投下!

Nov 14, 2013 by weblogland |
来ましたよ(笑)!

イタリア ロンバルディアからアジェンダ・アグリコーラ・モントナーレを支えるジレリ3兄弟の真ん中 醸造担当のロベルト・ジレリさんです。まるで女優のペネロペ・クルスみたいな美しい奥様アレキサンドラさんも一緒でした(笑)。

ロベルトジレリ氏と桝久商店岡本がアズマ・コーポレーションの案内で面会

アズマ・コーポレーションの大登さんが案内兼通訳ですから、安心です(笑)。
チーム・マスキューは私と家内、特別参加で筋金入りのワイン・エキスパートKさんの強力布陣でお出迎えです(笑)。

まずは固く握手です。
???
手が厚い(笑)!
(私「Kさん、凄い手の厚さです。私の倍はあります。指もごつい!」
Kさん「おー!農民の手!」)

出鼻をくじかれました(笑)。

ビビっていられないと早速意地悪爆弾投下!

私「日本で沢山ワインを売りたいですか(笑)?」

ロベルトさん「もちろん!沢山、沢山ね!」

でも、ジョークはここまで、ワイナリーやワインの話になると真剣。エノロジストの顔です。熱弁が始まります。
ロベルトさん「ルガーナのD.O.C.はイタリアで一番小さなD.O.C.です。1100ヘクタールほど。モントナールの町はガルダ湖のすぐ側の平地。40人ほどの人しかいません(笑)。最後の氷河期に形成された沖積地でトレンティーノ・アルトアディジェ渓谷の大規模な侵食によってもたらされた石灰石の粘土土壌です。

私「写真でみると砂、又はロームみたいですけど?」
ロベルトさん「粘土なんです。」

私「パウダーみたいにサラサラに見えますよね?」

Kさん「水捌けも良いみたいですよね?」

ロベルトさん「いやいや、粘土なんです。粒子の大きさが粘土の範疇なのです(さすが科学者!)。濡れるとガムみたいになり大変なのです。」

Kさん「水捌け悪いんだ。ワインを飲んだ感じ砂地のような柔らかさがあるんだけど…。」

私「乾いた状態だとサラサラですよね?」

ロベルトさん「このため1ヘクタールに5500本前後しか植えられません。」

家内「調べると降水量は年間900ml弱ですが…、異常に保水力があるんですね。」

私「それで仕立てが高いんですね。病害虫対策ですね。」

家内「じゃないと農薬に頼らなくては無理ですよね。」

ロベルトさん「ほとんど農薬は使いません。初夏に湿度が高い時に消毒する程度。あと灰色カビ病に対しては蜜蝋をスプレーします。」

家内「蜜蝋って高いですよ!」

ロベルトさん「かなり高価です(笑)。」

Kさん「どうやるんですか?」

ロベルトさん「お湯に溶いて溶かします。」

私「ワックスで病床に蓋をする訳ですね。」

ロベルトさん「そして痛んだ樹皮に栄養を与えることができます。」

驚きの技術です。
さらに驚きは続きます。

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甲州に頼り過ぎるのは危険?

Nov 09, 2013 by weblogland |
今朝の朝刊に載ってました。

『甲州』が欧州系の品種ではあるがに中国系の葡萄の影響を受けているのがDNA鑑定で確認されたとのこと。
ヨーロッパ系品種(ヴィニフェラ)の原産地は黒海沿岸の地カフカス辺り。今から1万年以上前に遡ると言われています。ちょうど氷河期が緩む頃。それがワインの原料として西に広がり、ヨーロッパのドイツまでたどり着き確個とした現代の品種リースリングなどになるまで少なくとも約2000年かかっています。
東のシルクロードでは命にかかわる水分供給源として食用葡萄となった訳です。同じ欧州系と言ってもシルクロードの水分供給源としての葡萄は異常に大きい!一房が馬の顔ほどでかい(笑)。皮も厚く保水力が強いのです。砂漠の厳しい環境に合うよう交配品種改良されたのは自然なこと。それがシルクロードの果ての果て、日本にたどり着くのが確認された資料からは奈良時代。
そして、長い空白を経てワイン用葡萄として日本で注目されてからまだ数十年。

うーん。

甲州もリースリングも同じ欧州系品種かもしれませんが、リースリングは誕生まで少なくとも2000年の時間を要した品種改良の末に生まれました。甲州もワイン用品種として確立するまでに2000年かかる?

そう思うと絶望的になりますね。シルクロードで育まれた、恐らく一万年にもなる可能性のある癖を駆逐改良するにはクローン技術か成分調整するのが現実的です。ただ、最新のテクノロジーで美味しい甲州ワインが出来たとしても、それが市場にすんなり受け入れられるか疑問があります。
なぜなら、それが自然なワインではないからです。

甲州に頼り過ぎるのは危険な気がします。

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クロアチアのワイン

Nov 06, 2013 by weblogland |
先週の火曜日、ちょうど一週間前に 筋金入りのワイン・エキスパートKさんのクロアチアワインを飲ませていただきました。



白の『ポシップ』は頑強でした。毎日ちびりちびりティスティングしましたが、崩れません。最初にKさんとティスティングした際
私「ちょっとミュスカっぽいニュアンスが出てきましたね。ベースの香りですか?」
Kさん「レストランで飲んだ『ポシップ』は並級でしたが、たしかにミュスカっぽさがありました。」
翌日飲んだ時、ミュスカの香りが強くなると予想していましたが、全然(笑)。逆にバランスが戻って堂々としたものです。まだ移動のダメージが残っていたようです。
頑強であまりアロマティックな品種でない『ポシップ』を樽醗酵樽熟成することで滑らかさと華やかさを引き出したワインでした。あと、気がついたのですが、樽材はフレンチ・オークのようです。短い熟成期間のワインにはスラヴォニア・オークよりフレンチ・オーク(おそらくアリエ産)の方が適しているからなのでしょう。しっかりフランスと繋がってますね(笑)。
そして、この『ポシップ』はおそらく最良・最上の白ワインと確信しました。こんなしっかりした白ワインなかなかありません。

あと同時に赤ワインもティスティングさせていただきました。品種は『プラーヴァッツ・マリ』。沿岸部の地場品種だそうです。知りませんでした(笑)。
まず、ファースト・インプレッションは「タンニンの密度感にビックリ。」でも固く頑強に閉じている訳ではありません。ハンガリーの『牡牛の血』『エグリ・ピカヴェール』にちょっと似てますか?もっとプリミティブな感じかな?
圧倒的なタンニンとグリセリンの甘さにより樽香はマスキングされていますから、グレート・ワインであることは間違いなし(笑)。
翌々日になるとカリニャンっぽさが出てきました。鉄っぽいあのニュアンスです。支配的で壁のよう(笑)。これがベースの香りだとは思いますが、この状態が一週間経っても変わりません(笑)。
なんと頑強な…。
樽材はスラヴォニア・オークですが、果実味を凌駕することなくしっとりと果実味に寄り添うよう。
シンプルではあるが、飛び抜けた質の良さを感じました。
あとで値段を聞いてビックリ。極上な訳でした。

この『プラーヴァッツ・マリ』も『ポシップ』同様に香りより、味わいと質感で訴求してくるタイプです。やはり、よりギリシャや原産地に近いと感じました。
また、クロアチアもイタリアやフランスなどのワイン生産国同様の技術革新の波が及んでいることにもビックリ。
自分が知らないことだらけのヨーロッパワイン界。フランス、イタリア、スペインだけではヨーロッパワインは語れないと実感しました。
更に勉強せねば!Kさん、ありがとうございました!
でもクロアチア語って全然解りません。どうしよう?

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美味しい国産ワインがあったら真っ先に皆さんにはお知らせします

Nov 04, 2013 by weblogland |
前回の続きですが、価値のあるワインが国産でできたら素晴らしいのです。でも、数の少ない稀少品になるはず。もちろんコストもかかりますから高い。これを解消、軽減するには地産地消もしくは生産者の直売となります。我々小売業者は通す必要がありません。また、そうあらねばなりません。
中・小のワイナリーが継続的運営をするためには、利益が上がらないことにはイケません。無駄な流通経費を払って高くする必要はありません。マスキューにしても、国産ワインは「チョイスして販売する」類いのワインとは違うカテゴリーのワインですから、利益を上げる根拠がありません。

「マスキューさん、なぜ国産ワインを扱わないの?」と聞かれます。もちろん応援したい気持ちはありますが、無理に国産ワインを並べることは国産ワインのためになりません。結局売れずに捨てるより、売らない方がましだからです。現時点では、実際に売れる自信がありません。
過去人知れず、かなりの量の国産ワインを棄てています。
でも、美味しい国産ワインがあったら真っ先に皆さんにはお知らせします(笑)!これは商売とは別。私の出来る応援なのです。

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