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昨日はどうもありがとうございました。

Jan 30, 2011 by toshiaki
まずトップバッタープリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア2007年です。
「うまっ!」
「あー、これはイイですね。私は好きですね。」
「あまーい!飲みやすいねぇ(笑)。」
「ところで、生産者のポッジョ・レ・ヴォルピってラツィオでしたよね?」
私曰く「ええ。フラスカーティで有名ですね。最近プーリアに葡萄園を買ったようです。」
「へぇー、知らなかった。ポッジョ・レ・ヴォルピのフラスカーティってたしか派手な香りの白ワインでしたよね?」
「あー!あのキャバ嬢みたいな奴(大爆笑)。」
「薔薇みたいな香りのするワインだ!あれ旨いんだよね。」
私曰く「代わるものがないワインです。ちなみに当店では定番となっております(笑)。」
シンプルでありながら、質の高さと価格の手頃さで本日のトップセラーとなりました。

つぎは南フランス、ミネルヴァのシャトー・クープ・ローズ『ラ・バスティード』2008年です。
「綺麗ですね。これってセパージュは何ですか?とても上品。」
私曰く「グルナッシュ50%、カリニャン50%です。このランクでカリニャンが50%も入るとチープな感じになるのですが、それがありません。」
「広がりがあるし、余韻も長くて綺麗ですね。なんで(笑)?」
私曰く「除草剤などの農薬を使わないと、ワインに広がりが出るようです。あとクープ・ローズはいわゆる自然派で、堆肥も農薬を含まないロックフォールチーズの羊糞を使ったり、有機栽培にとても気を使っています。」
「ということはこのワインはロックフォールチーズと相性抜群ということですね(笑)。」
私曰く「左様です(笑)。」
「地味だけど実に良いワインですね。飲み飽きしなさそうですね。」
どちらかと言えば玄人受けするワインでした(笑)。

さて次はバンドールの『マイ・ラヴ』2008年です。
「初めて経験する味わいです。深いですなぁ。」
「確かに深い!でも名前が軽い(大爆笑)。」
私曰く「おっしゃる通り(笑)。まあ、バンドールの味わいがしてこの価格ということでお許しを!チョコレートを食べながら飲むと旨いですよ。(必死でごまかす。)」
「ワインのエスプレッソみたいな味わいはチョコレートに合いますね。」
私曰く「昔はバンドールが2000円位で買えたんですが、今では3倍くらいしますから、手が出ません。タンピエなんかとんでもない価格になっています。でもこんなワイナリーが出現することはフランスらしくてイイことだと思います(笑)。」
「ムールヴェドルってすごく美味しいんですね。代わるものがない味わいなんですね。」
私曰く「たしかに!でもスペイン、フミーリアのモナストレルは同じ品種で、近年品質が向上してますから楽しみです。えーと、カリチェロなんかが筆頭です。」
「えっ!そーなんですか。カリチェロ私好きで良く飲みます(笑)。」
「目が離せませんね。」

そしてローヌの鬼才ガントランディの『ル・デヴェス』2008年です。
「香りが凄い!突き刺さるみたい(笑)。」
「でもまとまりが良くて、エレガント。」
「グルナッシュが90%?たしかにグルナッシュの味わいだけど、何かが違う?」
私曰く「そーなんです。緩さがないのです。」
「それってテロワールってことですか?」
私曰く「そーとしか言いようがありません。あと木樽熟成していますが、全然解りません。ガントランディの技です。」
「それってどういうことですか?」
私曰く「木樽から味わいを引き出すのではなく、木樽熟成することでワインの酸の角を取ったり、全体の調和を出すことを目的にしています。素晴らしい技術です。」
「樽香でごまかさないんですね。」
私曰く「2008年のこのワインは圧倒的な天候の優位性は感じませんが、『ル・デヴェス』畑のポテンシャルの優位性とガントランディの技術の高さが良く分かるワインだと思います。こんなに整ったエレガントなローヌ・ヴィラージュはありません。
「私はこういうワインが好きだとわかりました(笑)。」

そしてルーションの大物登場です(笑)。ラファージュの『キュヴェ・レア』2008年です。
「うわっ!圧倒的!」
「犯則だぁ(笑)。」
抜栓直後はバランスが出ず、2時間くらい経ってようやく香りが出だしました。
「果物が煮詰まったような…。そうそうコンポートみたいだね。」
ようやく樽香が気にならなくなってきました。
「甘さの強さが違う。最初のプリミティーヴォは甘いけどサラっとしてますが、『キュヴェ・レア』は甘さに重さがある。」
「入ってる果物の重量が違う(笑)。」
セパージュの主体となっているシラーの味わいがはっきりするのは抜栓後4時間を過ぎてからでした。揺るがない頑強さがありました。
私曰く「ちなみにクープ・ローズと『マイ・ラヴ』、『ル・デヴェス』そして『キュヴェ・レア』はおなじ2008年ヴィンテージです。比べるとルーションが飛び抜けてますね。」
「産地や生産者はたしかに違うけど、ルーションの『キュヴェ・レア』は人智を越えてますね(笑)。」
「うん。ヴィンテージの差がわかったような気がします(笑)。」

さて最後が未体験ゾーン(笑)。ガントランディの白2008年です。
このワイン2006年ヴィンテージに初めて飲んでびっくりさせられましたが、2007年はつくられませんでした。2006年はアルコール分が15度近くあり、とろっとした濃密なモンスターでした。2008年はアルコール分は12.5%と通常で、液体としての濃密さは2006年ほどではありません。抜栓直後は還元臭やミネラル香が、吹き出ます(笑)。
「うわっ!チーズっぽい。」
最初は常温で試しました。
「サラっとしてるけど、中が詰まってない?」
「うんうん。凄い酸の量!」
「柑橘類やらメロンやら、ハーブ?植物っぽい。」
「盛り沢山(笑)。こりゃ複雑!セパージュは何ですか?」
私曰く「ヴィオニエが70%であとはクレレットです。かなり独特なワインです。私も経験したことがありません。」
「ヴィオニエって柔らかで甘く、花のような香りですよね?」
私曰く「たしかにそうですが、ローヌで古くから栽培されるシャトー・グリエなんかは和紙やメロンのようなニュアンスがあって、どちらかというとそれに似たような気もしますが、このワインはかなり独特です。しばらくすると樟脳のような香りがします。」
「おーっ。確かに!」
ここでプロ集団の提案でワインの温度を5度ほど下げることにしました。
「うーん。林檎っぽさが爽やかでイイね。」
「こんなに変わるんだ。」
私曰く「酸の中でも低温で冴える林檎酸も多く含まれますから、違った味わいに感じますね。」
これほど多面性をもつ白ワインは今まで経験したことがありません。そしてこのあと2時間ほど経ってさらに驚くことが…。
私曰く「あれっ?アニスの香りがする。」
家内曰く「私の大好きなペルノーの香りだ!」
恐るべしガントランディの白!
凄いワインなのですが、凄く難しいワインです。
久しぶりに難しいテイスティングをしました。

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