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昨日はご来店ありがとうございました。

Sep 25, 2011 by toshiaki
大物の個性派ばかりの試飲会になってしまいました(笑)。

まずは試飲会唯一の白ワイン、『グレーコ』ベネヴェンターノ 2010年 ダブルニ・ドムス イタリア カンパーニャI.G.T. です。
香りが強い上、りんご酸もしっかりありますから、ちょっと強めに冷やして供出しました。
「スッゴい甘ーい香り! 桃、梨かじってるみたい!」
「これ凄いね(笑)。最近マスキューさん、イタリアの白に凝ってますね(笑)。」
私・家内「そーなんです。ここのところ『ドンナルーチェ』から続いてます(笑)。最近のイタリアの白ワインの進歩はめざましいのです。」
「『グレーコ』って凄いね。シャルドネと何かを混ぜたような印象だったけど、単一品種とは…。」
「うーん。確かに。具体的にはどう進歩しているのですか?」
私曰く「栽培はもちろんしっかりやっていますが、低温で醸造工程を管理しています。その結果マロラクティック発酵をしないワイン作りをするようになりました。そうすることによってワインがアロマティックになります。」
「なるほど、それでこんなに香りが立つんですね。」
「こないだイタリア・ワイン・セミナーにいったら、そんな事言ってましたね。それと、同時に特徴的な地場品種でワインを作る傾向が強まっているそうですね。」さすが、筋金入りのワイン・エキスパートのKさん、良くご存知。
私曰く「そーなんです。マロラクティックを抑えることで、品種の特徴をハッキリ表せるからなんです。もともとニュー・ワールドの手法なんですが。」
家内曰く「このワインの凄いところは、持ちがイイところでもあるんです。抜栓後3日経っても美味しく飲めますよ(笑)」。
「それでいて1125円ですか!? こりゃ、はまるしかありませんな(笑)。」
「ところでこのワインどんな食べ物にあうかしら?」
「私は庭に座って、景色を眺めながら飲むだけでイイかな(笑)。」
「たしかにこれだけでも楽しめますな。」
家内曰く「魚介類には幅広く合いそうですね。」
私「思いついたのですが、牛タンの塩焼きなんかどうでしょう?」
「それ、イイかも(笑)。」
本日のトップ・セラーとなりました。

赤ワインの一番手は『ムスケン』2009年 セルヴァグロッサ イタリア マルケI.G.T.です。あの可愛いラベルのワインです。
「このラベル可愛い!」
掴みはOKか?
「癖が無くて整ってる。甘さもほど良くて旨い。」
「ホント、綺麗!」
「ラベルの子供みたいにお子様っぽいけど、大人も飲める(笑)!」
私曰く「質の高い飲み易さがあるんです。逆にイタリアっぽくないかも(笑)?」
家内曰く「最初から全開のようですが、時間が経つと、じわりじわりと旨さが増します。どんどん果実味が明瞭になってくるんですよ(笑)。」
「たしかに、密度があるよね。それでいて飲み易い。綺麗だよね。」
「このワイン、実は結構しっかりしていませんか?」
「イタリアらしからぬエレガントさだよね。懐かしい杏飴の味わいがイイね。ちょっと郷愁に誘われるね。イタリアに杏飴はないか(笑)。」

さて続く赤は『ムスケン』の対極のイタリアらしさ全開の『チェリージ』2009年 ヴィーニャ・ガリアルディ イタリア マルケI.G.T.です。
「うわっ!こりゃ凄い!すんごいボリューム。すんごく複雑。まさに土の香りぷんぷん(笑)。」
「いーなー。食欲そそられますな(笑)。それにしても今まで飲んだことがない味だよね。」
私曰く「このワイン名前は『チェリージ』と言いますが、イタリア語のさくらんぼを意味する「チリエージァ」を由来にした葡萄品種「チリエジョーロ」から名付けられたようです。ちょっとややこしい(笑)。ほとんど栽培されていない品種のようです。」
「イタリアって面白いですよね。これほど多様なワインを造る国はないですよね。それにしてもこの『チェリージ』変わってるよね(笑)。」
「臭いチーズをかじりながら飲みたいワインですね。きっとジビエなんか食べながら飲んだら旨いんでしょうね。」
私曰く「考えただけで涎が出ますね(笑)。ところでで生産者のガリアルディはあの『マッカニャーノ』を造った家です。やはり地場品種に対するこだわりがありますね。」
家内曰く「マスキューがイタリアの地場品種にハマったきっかけの生産者です(笑)。」
私曰く「昔我々がワインを始めた頃を思うと、これ程様々な特徴ある旨いワインは輸入されていませんでしたね。」
「そうすると我々は良い時代に生まれましたな(笑)。」

さて次はローヌの超新星『ガランス』2009年 ドメーヌ・ルージュ・ガランス フランス コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ です。
「うわっ!濃い!でも重過ぎない?」
「スッゴく緻密。でも柔らかさもあるから飲めますね。」
「旨い。でもいつものマスキューさんのローヌとはちょっと違いますね(笑)。」
私曰く「そーなんです。オードランやガントランディのような真っすぐな甘さで訴求するタイプじゃありません。」
「ローヌのどこら辺で造っているんですか?」
私曰く「アヴィニヨンの近くですが、ローヌ川の西側です。だいたい東側のヴォークリューズのワインを扱うことが多かったのですが、今回初めて西側のローヌ・ヴィラージュを扱います。セパージュもカリニャンが70%、グルナッシュ30%となっており、通例ではありません。」
家内曰く「私カリニャンは好きじゃないんです(笑)。フィトウ以外はどうも臭くてダメなんです(笑)。でもこのワイン臭くない(大笑い)。」
「安いローヌはカリニャン使いますよね(笑)?。」
私曰く「多産性のカリニャン使うとコストが落ちるからです(笑)。でもカリニャン使うと香りもチープになっちゃいます(笑)。でもこのワインそれがない。」
「うーん。たしかに。でもフィトウとは違いますよね。」
私曰く「そーなんです。新しいスタイルかと。飲み易さと物凄い深みがあるかと。」
「飲み易さと明るさはありますが、まだまだ奥に何か潜んでそうですね。先々このワインどうなりますか?」
私曰く「分かりません(笑)。でもまず5年後に一度飲んだら分かるような気がします。」
抜栓後5時間ほど経つと、ペパーミントの香りがしてきました。この香りはガッチリしたシラーに良く見られるものです。不思議です?追跡するべきワインがまた増えたようです(笑)。
「ところでラベルに描かれた鳥の絵なんですが、鳩かと思っていたんですが、どうも鳩じゃないようですよね?かといって雉や鴨などのジビエでもなさそうですよね。」
「そうですよね。猛禽のようですけど、猛禽ってジビエ料理にありましたっけ?」
私曰く「なるほど、これは謎ですね。こんど調べてみます。」
謎多き計り知れないワインでした(笑)。

さてこれからクライマックスです。シャトー・パダルナック 1999年 フランス ボルドー ポイヤックA.C. ブルジョワ級です。飲み頃に入っており、ポイヤックらしさ全開。柔らかで穏やかな甘味。それでいて芯のしっかりした構造。土、腐葉土、キノコなどの香りが層を成しタールなどの粘性の高い香りが全体を整えます。奥行き、余韻とも十分のスケール感に心動きます。
「旨い!」
「イイね。らしい味だよね。」ボルドーワインをこよなく愛するOさんに一番飲んで欲しかったワインです(笑)。
「最近なかなか手の届く旨い左岸のワインが無くて困ってたんだ。」
私曰く「有名どころは中国人がいとめをつけずに買いますから、円高の恩恵もありません(笑)。」
「そーだよね。俺は1/10の値段のこのワインの方がいいね(笑)。」
ありがとうございました。我が意を得たりです(笑)。

さてフィナーレはブルゴーニュのヴォルネィ 1er 『カレル・ス・ラ・シャペル』2006年 赤 ドメーヌ・ロシニョル・フェヴリエ です。抜栓直後は硬く、軽く感じますが、30分もすると厚み・甘味が増してきます。
「うんまい!ピノ・ノアールってイイよね。」
「2006年でもこんなに美味しく感じるんだ。」
私曰く「今飲むなら2006、2004なんかが現実的です。2005だと高いですし、まだ早いと思います。」
「それにしても奥行き、余韻の長さ美しさは素晴らしい!」
私曰く「栽培の規格はグラン・クリュと変わりませんし、畑の位置も最良の場所です。これ以上は望んではいけないかと…。」
「畑の位置でそんなに微妙に変わるんですか?」
私曰く「そーなんです。このヴォルネィの村で一番有名な畑「カイユレ」と同じ傾斜の地続きにあります。外れた場所の畑のワインは軽く、こんなに土の香りもしませんし、密度感も出ません。」
「不思議ですね。」
私曰く「なぜかはっきり分かりませんが、飲んでみるとそうなのです。」


昨日はどうもありがとうございました。今回は大物が多く、お疲れになりませんでしたか(笑)?
次回はどういたしましょうか?
それではありがとうございました。

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