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2011年最後の試飲会レポート

Dec 24, 2011 by weblogland
昨日は寒い中試飲会にお越しくださいましてありがとうございました。

まずはトップバッターはスペインの名門エグレーン家の『メルセデス・エグレーン』カベルネ・ソーヴィニヨン2009年からです。
「かわいい!飲みやすい!」
「これって本当にカベルネですか?タンニンが優しいですよね。」
家内「女性醸造家が造っています。よく女性醸造家が造るワインは優しいって言われます(笑)。」
「なるほど、フェリーヌ・ジョルダンも優しいですよね。」
「女性の方が作業に手を抜かないから、向いているかも(笑)。」
「そういえば、日本酒の蔵元でも女性醸造家が活躍してますよね。」
私「あとカシスの味わいがとても明瞭なのが珍しいです。」
「ガンガン飲めちゃう(笑)。」

続いてボルドーのオールド・ヴィンテージの飲み比べです。
シャトー・ル・モワンヌ 2005年 フランス ボルドー メドックA.C.ブルジョワ級とシャトー・ド・ブリッサ 1999年 フランス ボルドー コート・ド・ブールです。
「マスキューさん、格安なの見つけましたね(笑)。」
私「まあまあ、飲んでみてください。」
「このメドックの2005年しっかりしてますね。」
「らしいねぇ。すぐにも飲めちゃうけど、でもまだまだ閉じてるんじゃない?」
「これきっと温度の性だよ。グラスを手で温めると香りが出て来るよ。」
「うんうん。膨らみもますね。」
「コート・ド・ブールの1999年もまだまだだね。でも温めると良くなってくる。」
私「さすが!倉庫から出したばかりですから、やはり液温を上げた方が良いですね。」
抜栓後1時間以上してようやくワインが落ち着いてきました。
「ブールのワインは凄い酸の量だね!力があってしかも美しい。クラシックでイイね(笑)。」
私「どっちも今風じゃないんで、今回選びました。個人的にはブールのワイン好きなんですよ。」
「そーいえば昔ブールのワイン売ってましたよね(笑)。」
私「覚えてられましたか?(笑)」
「やはり良いブールのワインは時間がかかりますな。」
「ブールのワインは時間の経過とともにどんどん酸が柔らかくなってくるね。酸っぱさがストロベリーの香りになってきましたね。」
「マスキューさん、なんでメドックのワインはブルジョア級なのにこんなに安いの?」
私「2005年頃はブルジョア級を勝手に名乗れるようだったようです(笑)。」
「勝手にブルジョア級?(大爆笑)。」
「でも真面目に造ってるよね。」
「メドックの方はカベルネが凄くしっかりしてるから香りがまだ追いついてこないよね(笑)。」
家内「確かに。もともと膨らみがあるから見落としますね。」
「両方とも軟弱なワインじゃないね。こんなワインがあるからボルドーは凄いね。」
「ブールのワインはセパージュはなにですか?」
私「カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロ、マルベックが偏らない配合です。」
「なんでですか?」
私「それぞれの収穫時期がずれますから、秋の天候不良のリスクを避けるためです。」
「ということは作柄によって配分が変わるということなんですか?」
私「収穫時期が同じだと畑が全滅する危険があります。逆に収穫時期がずれていれば、カベルネはダメでもメルロが良かったりする訳です。」
「だからボルドーワインは作柄によって良し悪しがある以上にバラエティーがあるから楽しいですよね。」
私「ブルゴーニュのように単一品種だとどうしても良し悪しになってしまいますよね。」
「ところでなんでメドックの2005年とブールの1999年は同じ値段なんですか(笑)?」
私「疑問に思っていませんでした(笑)。一般にはメドックの方が売りやすいのは事実ですが…。あとでこっそり、どちらか30円くらい値段上げておこうかな(大爆笑)。」
新旧ボルドーファンの意見が分かれる飲み比べでした。

さて、趣向がかわってイタリア、マルケの至宝ガリアルディが造る渾身のメルロです。
「あの『マッカニャーノ』の生産者ですね(笑)。」
私「前の試飲会で出した『チェリージ』もガリアルディのワインでした。」
家内「この『メルロ』は畑の中の粘土質土壌で特別につくったそうです。似た土壌のボルゲリを意識したらしいです。」
「おー!圧倒的ですね。」
「ネットリしてる(笑)。綿菓子の香り。」
私「メルロらしくないんですが…(笑)。」
「でも、ボルゲリみたいな緩さがないのに好感が持てるよね。」
「そうそう。あの邪魔な樽香がないのがイイ(笑)。」
「とっても濃密ですがスパイスなんかの味がして面白い!」
時間の経過とともに複雑なニュアンスが現れてきました。
「最初から全開ですが(笑)、とても緻密ですね。愚直に丁寧に造ってますよね。」

さて最後はシャンパーニュです。
まずはランスロ・ピエンヌです。
私「ランスロ・ピエンヌはクラマン村のリコルタン・マニュピュラントですが、このシャンパンはピノ・ムニエで造られています。」
「ピノ・ムニエですか?ピノ・ノアールではなくて?」
私「はい。通常はシャルドネとピノ・ノアールが中心で、補助的に使われるのがピノ・ムニエです。ですから、ピノ・ムニエ主体のシャンパンは珍しいんです。」
「おっ!クリームみたい!」
「でも甘くない(笑)。なんで?」
「良いピノ・ムニエは濃厚になるとクリームみたいになります。クリーム系の食材にはピッタリ合います。」
「なるほどね。でもこれだったらデザートにも合わせられますね。」
「フォアグラにも大丈夫かしら?」
家内「幅広く合わせられます(笑)。」
家内「時間が経ってきて、柑橘類の香りが混じってきましたね。ひょっとしたらシャルドネも入っているかもしれませんね。」

さて大トリはピエール・ジモネの新境地『パラドックス』です。
私「マスキュー定番のピエール・ジモネですが、シャルドネ100%のブラン・ドゥ・ブランが有名です。この『パラドックス』は初めてピノ・ノアールが60%入った2004年のヴィンテージ・シャンパンです。はっきり言って、大物です(笑)。」
「うわっ!圧倒的!」
「すべてが巨大ですな。でも香りが複雑。」
皆さん香りに圧倒されます。
「でも、香りの一つ一つがはっきりしている。柑橘類やらアプリコットやら。万華鏡(笑)。」
私「あと薬草のニュアンスもありますね。」
家内「後味にシャルトリューズのような余韻が…。」
「余韻の綺麗なこと…。」
「グレート・ワインですな。」
心揺さぶられましたか?

今年は震災の3月を除いて試飲会が執り行えました。どうもありがとうございました。ワインを皆さんと飲める幸せを実感いたしました。

また、年内マスキューは31日まで休み無しで営業いたしておりますので、お立ち寄りお待ちしております。
ありがとうございました。

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