昨日は大勢お越しいただきありがとうございました。
まずはアルゼンチンのヴィーニャ・ドーニャ・パウラの『ロス・カルドス』シャルドネ2010年です。
「おっ!イイじゃないですか。トロピカルだね。」
「でもくどくないよね。フルーティーで美味しい!これって木樽熟成してますよね?」
私曰く「基本的にこの『ロス・カルドス』銘柄は木樽は使っていないということですが、後に飲むマルベックを含め若干木樽熟成したワインのニュアンスがありますね。少しアッサンブラージュしているかも知れません。」
「あれ?2010年ということは?南半球だから去年の三月頃の収穫ですよね。」
私曰く「そーなんです。でもワインは完全に出来上がっています。」
「酸もしっかりあるし、ある意味パーフェクト(笑)。南のシャルドネっぽい香りがするけど、緩くないよね。」
私曰く「新技があるんですかね(笑)。」
続いて『ロス・カルドス』のマルベック2010年です。
「私アルゼンチンの濃いマルベック好きなんですよね。噛めそう位の奴が好きなんですよ(笑)。」
「あれ?こんなにエレガントでしたっけ?」
「華やかで飲みやすい!私は逆にこんなスタイルがイイな(笑)。」
「そうそうフローラル!広がり方もしっかりしている。」
「後味も綺麗だよね。」
私曰く「たしかにスタイルが都会的になりましたよね(笑)。進化してるんですかね?」
好みが別れるところのようでした。
そして一緒に『ドーニャ・パウラ』銘柄のエステート・カベルネ・ソーヴィニヨン2009年です。木樽熟成させた上級キュヴェです。
「うわっ!凄く濃い!でもうんまい(笑)。」
「ボルドーだな。どうみても(笑)。それも大物(笑)。アルゼンチンって凄いカベルネ造るんですね。」
「うーん。ラツールみたいだな。でも良い年のラツールは渋さがないんだよね。でもこれなら悪い年のラツールより良いな!」
私曰く「ボルドーの聖地のカベルネの特徴カシス・リキュールのような香りが明瞭にします。少なくともニューワールドのカベルネではあまりお目にかかれないと思います。」
「うーん1680円か。ボルドー危機だな。」
私曰く「ちょっと力ずくのところがありますが、まあ許せるかと…。」
「このワインどれくらい熟成するんですかね?」
私曰く「ラツールのようにはいかないでしょうが。5~10年くらいかな?10年は無理かな?難しい判断です(笑)。たしかに素晴らしい凝縮感はありますが、もうワインが出来上がっています。この点を考えると、いわゆるボルドーのセカンドくらいは熟成しそうですね。」
このワインが本日のトップセラーでした(笑)。
さてイタリア、ピエモンテの巨匠アルド・コンテルノのドルチェット2008年と2009年の垂直試飲です。
「えっ!同じものとは思えない!」
私曰く「ヴィンテージが違うだけなんですけど(笑)。」
「2008年は整っている上、香りの出方が素晴らしい! 2009年は厚みがすんごい!」
私曰く「ドルチェットという品種はどちらかと言えば日常的で、ボジョレーのガメイみたいなものです。年内に早く飲まれるようです。ただアルド・コンテルノはかなり本気にドルチェットを造ります。これ以上は出来ない限界のレベルです。」
「そうですよね。2008年は2009年と比べると、たしかに熟成している。」
「2009年の方は後ろに何か潜んでいるみたい(笑)。」
私曰く「2009年はアルコール分が14.5%で2008年より0.5%高いのです。」
「それって糖度が2009年の方が糖度が高かったということですよね。アルコール分が0.5%だけ高いだけでこんなにも違うんだ!」
私曰く「たんにアルコール分0.5%だけでなくそれに付随する要素もすべてが高いと考えると、この0.5%の差が理解できると思います。」
「ピエモンテの2009年は良さそうですね(笑)。」
私曰く「少なくともアルド・コンテルノのバローロは、きっと素晴らしいでしょうね。
「ところで2008年を欲しいのですが?」
私曰く「2008年はこの私物の一本だけです。申し訳ございません。」
さて本日のトリはイタリア、ラツィオのポッジョ・レ・ヴォルピの『ドンナルーチェ』2009年です。
私曰く「この白ワインは残糖分のないドライ。いわゆる辛口です。」
「えっ!ウソー!甘いですよ(笑)。」
「香りがめちゃくちゃ複雑で派手(笑)!溢れ出てくる!」
「このハチミツの味わいは何故ですか?貴腐ワインみたい。」
私曰く「遅摘みするとハニーな香りがします。貴腐が付くとほんのり苦さが加わって、果実味がもっと強く出ます。あと、甘い貴腐ワインだとほんのちょっとで満腹になりますが、これはガンガン飲める(笑)。」
「こんな白ワインがあるんですね!いままで経験したことのない味わいです。料理にも合いそうですし、これだけでもイイですね。」
家内曰く「熟したフルーツ食べながらなんかイイですよね。」
私曰く「フォアグラなんか鉄板ですね(笑)。」
「レバーペーストをカナッペにしても良いですね。安いし(笑)。」流石!
「ところでマスキューさんは、なんでこんなワイン捜せたんですか?」
私曰く「あるお客様に教えていただきました。人の話は聞くものですね(大爆笑)。」
どうもありがとうございました。
Written on 2011 02
試飲会へのご参加ありがとうございました。
Feb 28, 2011 by toshiaki |ここを↓クリックして頂けると励みになります。ブログランキング参加中。ご協力お願いします。
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シャトー・サン-ロック ロゼ
Feb 24, 2011 by weblogland |サン-ロック ロゼ 2009年美味しいですね。
あのラファージュさんがモーリーで新たに取得したドメーヌのワインです。先日二日にわたり飲んだのですが、実に旨かったです(笑)。
まずアセロラやグレナデン、赤いベリーの香りがしっかり感じられます。かといって甘ったるさや出過ぎたところがありません。果皮と接触しないように造られていますから、赤ワインのタンニンがほとんどありません。しかし、ほんのりあるタンニンが全体をバランス良くつなぎ止めているかのようです。
うーん。
シラーの比率は高いのですが、シラーにこれほど複雑な果実味があったとは!もちろんシラーの堅牢さがあってこそ、崩れない良さがあります。
食べ物に合わせるのがベストだとは思いますが、これだけでもジンワリ楽しめます。バンドールのシャトー・ビバルノンのロゼを思い出しました!
スタイルは良く似ていますね(笑)。
あれも旨かったです。
あのラファージュさんがモーリーで新たに取得したドメーヌのワインです。先日二日にわたり飲んだのですが、実に旨かったです(笑)。
まずアセロラやグレナデン、赤いベリーの香りがしっかり感じられます。かといって甘ったるさや出過ぎたところがありません。果皮と接触しないように造られていますから、赤ワインのタンニンがほとんどありません。しかし、ほんのりあるタンニンが全体をバランス良くつなぎ止めているかのようです。
うーん。
シラーの比率は高いのですが、シラーにこれほど複雑な果実味があったとは!もちろんシラーの堅牢さがあってこそ、崩れない良さがあります。
食べ物に合わせるのがベストだとは思いますが、これだけでもジンワリ楽しめます。バンドールのシャトー・ビバルノンのロゼを思い出しました!
スタイルは良く似ていますね(笑)。
あれも旨かったです。
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カルチェロ DO フミーリア
Feb 21, 2011 by toshiaki |今日は昼間暖かかったですが、夜になって冷え込んでますね。冷たい雨もいっそうです。
昨日からカリチェロ飲んでます。あのスペイン、フミーリアの赤ワインです。カッコいいラベルデザインのワインです。
濃厚でありながら、飲みやすい。果実味が明瞭で今までのスペインワインとはスタイルが違います。日本ではワイン雑誌に大きく取り上げられブレークしました。
ヴィンテージが2009年になってからまだ飲んでいなかったので、そろそろ味わいを確認しようと思いました。到着してから時間も経ってきましたから、ちょうど落ち着いた頃です。
一言でいうと飲み易さが増した感。きっちり飲み頃です。
さすがですね(笑)。
その分モナストレルらしさが後退しているかと…。好みの問題もありますが。
もう少し経ってからまた飲んでみなくては!
簡単に判断できませんね(笑)。
昨日からカリチェロ飲んでます。あのスペイン、フミーリアの赤ワインです。カッコいいラベルデザインのワインです。
濃厚でありながら、飲みやすい。果実味が明瞭で今までのスペインワインとはスタイルが違います。日本ではワイン雑誌に大きく取り上げられブレークしました。
ヴィンテージが2009年になってからまだ飲んでいなかったので、そろそろ味わいを確認しようと思いました。到着してから時間も経ってきましたから、ちょうど落ち着いた頃です。
一言でいうと飲み易さが増した感。きっちり飲み頃です。
さすがですね(笑)。
その分モナストレルらしさが後退しているかと…。好みの問題もありますが。
もう少し経ってからまた飲んでみなくては!
簡単に判断できませんね(笑)。
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『ドンナルーチェ』やはり凄かったです。
Feb 13, 2011 by toshiaki |思った以上に複雑さがありました。もちろん華やかさは想像を超えます(笑)。ポッジョ・レ・ボルピはマルヴァジア種のすべてを知り抜いているのですね。
他のマルヴァジアを使ったワインですと、あれほどアロマチックではないのですが、ポッジョ・レ・ヴォルピの手にかかるとビックリするほどフローラルでアロマチックな味わいになります。香水でも入っているんじゃないかと錯覚しそうです(笑)。まあ、香自体はゲヴァルツトラミネールに近い味わいなのですが…。
イタリアなどで多く生産される葡萄品種はいわゆる「ポンティカ系」と呼ばれます。これはリースリングやカベルネ、ピノ・ノアールなどの「オキシデンタル系」とは違い、出来上がったワインがあまり芳香性がない特徴があります。どちらかと言えば味わいで勝負とでも言えましょうか?
でもポッジョ・レ・ヴォルピのワインは真逆で恐ろしくフローラルなのです。
???
考えられることは技術による克服しかありません。低温の発酵管理、完璧な衛生管理、酸化を防止する工夫。これらを追随出来ないレベルで成し遂げたとしか思えません。
ポッジョ・レ・・ヴォルピのことを、もっと知りたくなりました!
他のマルヴァジアを使ったワインですと、あれほどアロマチックではないのですが、ポッジョ・レ・ヴォルピの手にかかるとビックリするほどフローラルでアロマチックな味わいになります。香水でも入っているんじゃないかと錯覚しそうです(笑)。まあ、香自体はゲヴァルツトラミネールに近い味わいなのですが…。
イタリアなどで多く生産される葡萄品種はいわゆる「ポンティカ系」と呼ばれます。これはリースリングやカベルネ、ピノ・ノアールなどの「オキシデンタル系」とは違い、出来上がったワインがあまり芳香性がない特徴があります。どちらかと言えば味わいで勝負とでも言えましょうか?
でもポッジョ・レ・ヴォルピのワインは真逆で恐ろしくフローラルなのです。
???
考えられることは技術による克服しかありません。低温の発酵管理、完璧な衛生管理、酸化を防止する工夫。これらを追随出来ないレベルで成し遂げたとしか思えません。
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シャトー・アンティアン2005
Feb 01, 2011 by toshiaki |今日は昼間だいぶ暖かかったですね。バイクに乗っても震えませんでした(笑)。毎朝バイクに乗る用があるので、寒さには敏感になります。
ところで昨日はボルドーのシャトー・アンティアン2005年を飲みました。オー・メドックのブリジョワ級シャトーです。昔飲んだ印象では、整ったボルドーらしい味わいを記憶しています。今回2005年ということで、期待してサンプルを取り寄せました。
たしかに相変わらず整ったエレガントなスタイルです。2005年ですからもう少し強さがあって良い気もしますが…。今日また飲んでみれば、わかるはずです。ボルドーは2006、2007年と恵まれないヴィンテージが続きましたから、「しっかりしたボルドーワインを飲みたい!」というリクエストがここのところ増えています。2008年はまだ早過ぎますし、そうなると2005年や2003年を捜すことになります。とはいえワインショップはどこも同じように考えますから(笑)、なかなか当たりません。高くても良ければありますが、マスキューのプライドが許しません(笑)。
心に響くようなお手頃ボルドーはありませんかね?
ところで昨日はボルドーのシャトー・アンティアン2005年を飲みました。オー・メドックのブリジョワ級シャトーです。昔飲んだ印象では、整ったボルドーらしい味わいを記憶しています。今回2005年ということで、期待してサンプルを取り寄せました。
たしかに相変わらず整ったエレガントなスタイルです。2005年ですからもう少し強さがあって良い気もしますが…。今日また飲んでみれば、わかるはずです。ボルドーは2006、2007年と恵まれないヴィンテージが続きましたから、「しっかりしたボルドーワインを飲みたい!」というリクエストがここのところ増えています。2008年はまだ早過ぎますし、そうなると2005年や2003年を捜すことになります。とはいえワインショップはどこも同じように考えますから(笑)、なかなか当たりません。高くても良ければありますが、マスキューのプライドが許しません(笑)。
心に響くようなお手頃ボルドーはありませんかね?
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