今月2月21日(金曜日)17時~20時30分、22日(土曜日)11時~20時30分、マスキューの店内試飲会を開催いたします。
最近土曜日の混雑で皆さまにご迷惑をおかけしておりますので、前日の金曜日の夕方からスタートします。
お暇を見つけてご来店してくださいませ!
今月は新入荷商品です。
まずは南フランス ラングドックの白ワイン造りのニュースター ドメーヌ・フェリーヌ・ジョルダンの意欲作『シャルドネ』です。すでにマスキュー定番のとなっている『ルーサンヌ』と比較試飲していただきます!
◯『シャルドネ』2011年 ドメーヌ・フェリーヌ・ジョルダン 南フランス 白 I.G.P.コトー・ド・ブスィユ 750ml 1350円税込◯『ルーサンヌ』2012年 ドメーヌ・フェリーヌ・ジョルダン 白 フランス ラングドックA.C.750ml 1650円税込み
東ラングドックのラグーンのすぐ淵にドメーヌを構えるドメーヌ・フェリーヌ・ジョルダンは2008年にワインをファースト・リリース。当主のクロード・ジョルダン女史によるリッチで繊細なスタイルのワインとして注目を集めています。
マスキューでは『ルーサンヌが定番となっています。
畑は塩水糊の水辺から内陸部に向かい伸びるようにあります。
水辺ではピックプールを造り(本当に水辺で、日本で言えば由比ヶ浜でワインを栽培してるみたいです。)。内陸部の畑ででルーサンヌは造られます。
このシャルドネは水辺で造られています。今まではI.G.P.ペイ・ドックで申請していたのを、2009年からI.G.P.コトー・ド・ブスィユに格付けを変更したそうです。ペイ・ドックより狭い範囲のより厳しい原産地表示を名乗る訳です。
味わいはエレガントでユニーク。
確かにシャルドネなのですが、基本の香りはアプリコットではなく、リンゴやオレンジのニュアンスが強く、冷涼な酸のニュアンスがします。かといってハニーでリッチでクリーミーですから、寒い産地のワインではないはず。
うーん。
斬新ですね。
さて、次は赤!
昨年末にご好評いただいたイタリア マルケ州のチウ・チウが造るスタンダード・キュヴェ『バッカス』の登場です!
偉そうに一番安いのに紹介が遅くなりました(笑)。
何故って?
実はあまりに上手く出来ているので、同じ価格帯の赤ワインと並べると他が霞んでしまいます。そのため試飲会の出場機会がありませんでした。ボクシング界で言えば井上尚弥選手(笑)?
●バッカス2012年 チウ・チウ イタリア 赤 マルケ州 ロッソ・ピチェーノD.O.P.750ml 1260円税込
チウ・チウのスタンダードの赤ワインです。セパージュはモンテプルチアーノ50%、サンジョベーゼ50%。ステンレス・タンクで6ヶ月熟成後瓶で3ヶ月寝かせてから出荷されます。
一見チリのカベルネ・ソーヴィニヨンに似ていますが、違います(笑)。
基本的には黒系ベリーの香りが主体的なのですが、カシスと言うより黒すぐりや山葡萄のニュアンス。日本人が親しみを感じる味わいなのです。
お正月の甘く煮た黒豆や小豆などに通じる果実味です。あと全体の有様がカベルネ・ソーヴィニヨンのような硬さがなく、優しいのが特徴的。酸が上手くまとまっていて、舌の上を転がるようなチャーミングさがあります。ちょうど、上等な白ワインのような滋味深さに似ていると言えば良いかも。
どうやらマロラクティック醗酵は行ってないようです。リンゴ酸をしっかり感じます。このあたりにこのワインの秘密と特徴がありそうです。酸と果実味の溶け込みが良く、しかも特徴的。ミクロ・オキシダシオンが有用に作用してます、お魚にも合いそうです。日本人好みの柔らかな黒すぐりのニュアンスは産地・生産者の特徴とテクノロジーの融合があって成された新しいスタイルなのです。
もちろん構造はしっかりしており、揺るぎません。
基本的な葡萄栽培の良さを感じます。
チウ・チウの造るワインに穴はありませんね。ベーシックなワインでこのレベルとは!世界的に注目すべきワイナリーです。
さて、次はマスキュー定番の自然派ワイン生産者パン・デ・マルグリットの最上級キュヴェの登場です。深いですぞ!
●『ペタル・プルプル』 2010年 ドメーヌ・パン・デ・マルグリット フランス ルーション サン・シニアンA.C.赤 750ml 2490円税込
南フランス ラングドックの一番北側にあるサン・シニアン。このアペラシオンの最も北のベルルー村にドメーヌ・パン・デ・マルグリットはあります。ドメーヌとして元詰めを始めたのが2005年。それまでは祖父の代からの葡萄栽培農家として協同組合に売っていました。
マスキューではお買い得ヴァン・ド・フランスの『ルーガベル』を扱っていましたが、今回は最上級キュヴェ『ペタル・プルプル』2010年のお披露目です。(可愛い名前だけで馬鹿な妄想が起きそうです(笑)。)
サン・シニアンは地中海から40kmほど内陸の産地で北の山麓からの涼しい北風が吹きます。このためいわゆる地中海性気候とは違った寒暖差があり、日照に恵まれたワイン産地なのです。アルコール分だけが高いぶっきらぼうなスタイルではなく、整ったエレガントなスタイルのワインとなります。
また、A.O.C.サンシニアンで村名までを入れていいのはロックブルン村と、このベルルー村の2つだけです。標高が高く、シスト土壌ならではのパワフルでありながらもエレガントな味わいが特徴的。
パン・デ・マルグリットのワインは大きさと明瞭さを兼ね備えた土の匂いがするサン・シニアンを代表するワインと疑いません。
約束の地ではならではの出来栄えです。
この『ペタル・プルプル』は、1942年に植樹した古木のカリニャンを主体に作られるドメーヌ・パン・デ・マルグリットのトップキュヴェ。
酸化防止剤は醸造時に若干使用するだけで、瓶詰時は未添加。5年使用した古樽で1年の熟成の後、瓶詰め。収量も低く、恐らく葡萄樹1本からワイン1本以下。
セパージュはカリニャン50%、グルナッシュ20%、ムールヴェードル20%、シラー10%。柔らかで豊潤・複雑なベリー系の香りが、中から沸き立って来る様は、神霊的。ワインの中に何かが存在する確信があります。
うーん。
いわゆるビオ系ワインの本物に共通する味わいですね。
私、実はカリニャンがあまり好きではありません(笑)。あの独特な癖がチープに感じですしまうからです。でもこれは例外(笑)、ヌーヴェルのフィトウに続く、許せるカリニャンです(笑)。
特徴的で魅力的なグレートワインです。
あと可愛い名前は『紫の花びら』の意味。ペタルは花びら、プルプルはパープルで紫です。
そして、皆さんヴァンソーブレって知ってました(笑)?ローヌの新しいアペラシオンです。興味深いですよ(笑)。
●ヴァンソーブル 2012年 シャトー・ド・ルアンヌ フランス ローヌ ヴァンソーブルA.O.C.赤 750ml 2520円税込
ヴァンソーブルは2006年にA.O.C.に昇格した南ローヌのアペラシオンです。ラストーの北にあり、かつては広大なコート・デュ・ローヌの中の小さな村でした。
基本的には暑い地中海性気候ですが、標高が高くアルプスから吹く冷涼な風のため、シャトーヌフとジゴンダスの要素が融合したスタイルのワインが生まれます。
このワインはグルナッシュ70%、シラー20%、あとムールヴェードルとサンソーのセパージュ。古樹はゴブレで仕立てます。
味わいは思ったほど力づくではなくエレガントで複雑。香りの広がりが素晴らしい!ありがちなペーストを飲まされるようなワインではありませんね(笑)。特別なヘビー級ではありませんが、構造の頑強さがあるのも好ましい特徴です。完全に除梗していないところに秘密がありそうです。
造り手のシャトー・ド・ルアンヌはアルチザン的、決してシャトーを名乗るブルジョアではありません(笑)。ほとんどのワインは著名ネゴシアンに売却し、少しばかりの上物をひっそり自分のラベルで販売していたようです(笑)。無理に売る必要がありませんから、お買得なワインでもあります(笑)。やり方生き方ですね。近年はヒュー・ジョンソンも注目する生産者に名を連ねるほどです。
造りはクラシック。手摘みで収穫・破砕。一部除梗し、低温浸漬し香りを引き出します。そして醗酵はコンクリートタンクで28日ほどかけます。熟成もコンクリートタンクで15ヶ月。木樽は一切使いません。よけいな手をかけないナチュラルなスタイルです。SO2も醗酵中に一度だけしか使いません。
当然生産量も少なく250ケース。無理しないマイペースの実直な造り手なのです。
このままでいて欲しいと願うのは、私のわがままですかね?
●シャトー・モーカン 2002年 フランス ボルドー 赤 ブルジョワ級 750ml 3270円税込
入荷のたびご好評いただいてるシャトー・モーカンのバック・ヴィンテージです。
マルゴー村の隣マコー村にあり、あのシャトー・カントメルルに隣接する常に高い評価を受けているシャトーです。ブルジョワ級トップのシャトーです。
マスキューの定番ボルドーでもあります(笑)。
今まで2003年を扱ってきましたが、果たして2002年の出来映えは如何?
大した物なのです(笑)。
Written on 2014 02 19
2月21日、22日マスキューの店内試飲会
Feb 19, 2014 by weblogland |ここを↓クリックして頂けると励みになります。ブログランキング参加中。ご協力お願いします。
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