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Written on 2015 06

試飲会のおさらいです(笑)。201506

Jun 30, 2015 by weblogland |
昨日の晩は試飲会の残りのピノ・ノワール『レ・ゼキサゴナル』2012年 ドメーヌ・ジャン・フランソワ・メリオーとコルビエール 2011年『オプティマ』シャトー・ラ・バスティード を飲みました。
どちらもしっかりしてましたね(笑)。
『レ・ゼキサゴナル』は酸のあるスタイルですから基本的に生命力はあります。驚いたのは『オプティマ』。通例酸のないワインはすぐにバランスを崩しますが、崩れない(笑)。あまり余計な手を加えないところが良いのでしょうね。濃縮果汁器や液体調整するとあざとくなったり、平板になったり過剰になったりしますが、『オプティマ』にはそれがない。真面目にワインを造っている証拠ですね(笑)。
そうそう、試飲会であるお客様から聞かれたのですが。
「マスキューさん!『レ・ゼキサゴナル』はクラシックで『オプティマ』はモダンスタイルなんですね?」
その場では「はい。」と変事をしましたが、どちらもモダンスタイルと考えた方が正しいのでは?
酸のあるスタイルと酸の少ないスタイルと分けるのが正しいかも。少なくとも両者に価値の差はないと判断するべきかと。
原理主義者の私(笑)ではありますが、酸が無くて多量のタンニンとグリセリンで飲ませるスタイルでも、そこに欺くような意図が無ければ良いのです。ワインは商品作物ですから経済的効率は必須なのですが、「一発騙して当ててやろう!」的ワインを選別するのがマスキューの仕事かも(笑)。

片寄らずどちらも売れた事で気がつきました

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桝久 試飲会リポート 後編 201506

Jun 30, 2015 by weblogland |
さて、後半の赤2本は先月に引き続きフランス ロワールのピノ・ノワールです。

●ピノ・ノワール『レ・ゼキサゴナル』2012年 ドメーヌ・ジャン・フランソワ・メリオー フランス ロワール V.D.F.赤 750ml 1666円税込み
「あっ、これキレイ!スッゴくピノ・ノワールらしい(笑)。」
「濁りがないよね。でもブルゴーニュとはちょっと違うニュアンスもある。ロワール味(笑)?何でかな?土壌や造りが違うからですか?」
私「解りません(笑)。」
「ちょっと植物みたいな感じもありますよね。」
家内「はい。草っぽさや青さがあります。ただ昔のロワール・ワインに顕著に現れたらピーマン臭ほどではありません。あの当時の収穫のタイミングが早かったことが由来の香りではありません。」
「収穫のタイミングが早いと青臭くなるんですか?」
私「葡萄果が完熟した後2~3日してから種のタンニンが完熟します。ロワールでは以前はタンニンが完熟する前の葡萄果の完熟時に収穫日を設定していました。冷涼なロワールではリスクを避けるためなるべく収穫を早くしたいという生産者のマインドが影響したようです。ちょっと昔のワイン本ではピーマン臭さがロワールの特徴と書いていました。」
「このワインのラベルデザインを見て気が付いたのですが(笑)。支配的な赤とピンクの線に混じり青、緑、黄緑、黄色の線が引かれてますよね。これってこのワインの味わいを色で表しているんですね(笑)。」
私「おー!さすが!良くお気づきで!今気が付きました(笑)。」
「ピノらしいベリー系の香りの中に隠し味的に様々な植物のニュアンスがあるんですね。置く深いですね。」
「このワイン凄くフルーティーなんですが、しっかりもしてますよね。昨日あけたワインと今あけたばかりのワインを比べると、昨日あけたワインの方が香りが多くて飲みやすい(笑)。」
「そうそう。昨日あけた方が断然美味しい(笑)。」
私「ありがとうございます。このワイン、実はとてもしっかりしています。」
「ブルゴーニュのピノ・ノワールでこれくらいしっかりしたピノ・ノワールだと3000円以上出さないとないよね(笑)。」
家内「マスキュー扱いのピノ・ノワールの中でもベスト・コスト・パフォーマンスです(笑)。」
「マスキューさん!ロワールのこのワインとコルビエールの『オプティマ』との対比は面白いですね(笑)。」
私「読まれましたね(笑)。『オプティマ』が今風の圧倒的なボディーで楽しむスタイル。『レ・ゼキサゴナル』は酸で飲ませるスタイルです。」

そしてトリは取りつくしまもないほどのクラシック・ワインの登場です(笑)。
●メヌトゥー・サロン 2011年 ドメーヌ・フィリップ・ジベール フランス ロワール 赤 メヌトゥー・サロンA.C. 750ml 3055円税込み
「ロワールでもピノ・ノワールは沢山造られているんですね。」
家内「最近増える傾向です。温暖化も影響しているかもしれません。」
「そうだよね。だってこのメヌトゥー・サロンってサンセールの隣だもんね。白しか造ってないかと思ってましたよ(笑)。」
「ところでこのワイン 物凄いのですが…、上手く表現できない(笑)。」
「これも昨日抜栓したのですか?昨日と比べてどうなのですか?」
私「抜栓は昨日です。昨日と比べてもあまり変わりありません(笑)。」
「凄く強くて深い。香りはあまりしませんけど…、ピノ・ノワールなんですか(笑)?」
私「強いですけれどアルコール分は12.5%です。前の『レ・ゼキサゴナル』が13%です。」
「えっ!12.5%しかないのですか?アルコール分は強さに比例しないのですか?」
私「メヌトゥー・サロンの場合は12.5%くらいの糖度で完熟するのがベスト。酸との折り合いが一番良いかと。ロワール河中流に産地がある『レ・ゼキサゴナル』は上流より少し暖かいので13%くらいの糖度で完熟収穫するのがベストのようです。」
「マスキューさん!このメヌトゥー・サロンは先月の試飲会の最後に出たムーラン・ブランのピノ・ノワールに似てますよね。やはり同じようにビオですか?」
家内「はい。その範疇ですね。ただビオといっても生産者によりかなりアプローチの違いがあり、一括りにできません。」
私「ムーラン・ブランとメヌトゥー・サロンは全房醗酵と栽培時の低農薬は共通しますが、それ以外のテクニカルなビオ的アプローチは違うと思います。あと1本の葡萄樹から得られるジュースはフルボトル1本以下なのは共通してるかな(笑)。」
家内「両者とも抜栓してから10日ほどして飲んでも美味しいのも共通かな(笑)。」
「どっちもモンスターですな(笑)。」
私「品質の高さは確かです。ただし、すぐ飲めて凄く美味しいかといえばそうではないのも事実です。難解でもあります。」
「うーん。私はアルコール分が高いほど糖度の高い良いワインだと思っていましたが、そうではないんですね(笑)。」
私「ただワインのスタイルによりますよね。暑い産地では必然的に糖度は上がります。そしてより濃い果汁を得るためにより糖度を高くする方向に行きます。」
家内「それが酸のあるスタイルと酸のないボディーで飲むスタイルとなります。ただし酸のないスタイルは味わいが似てしまう傾向があります。ローカル色がなくなる傾向となります。」
「でも、『オプティマ』があの値段なら誰も文句は言わないですよね(笑)。」
私「でも『オプティマ』が5000円以上で売られていたら頭にくる(笑)。現実はとても多いですよ(笑)。」

今回の試飲会は『オプティマ』と『『レ・ゼキサゴナル』の対比がメイン・テーマでした。どちらを皆さんが好むか勉強させていただきました。結果、好みは別れますが、売れた本数は同じくらいでした。
ただ、なかには両方購入された強者ワイン・ラヴァーもチラホラ(笑)。皆様のレベルの高さを知りました。

ありがとうございました。

桝久商店 岡本利秋・昭子

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桝久 試飲会リポート 前編 201506

Jun 29, 2015 by weblogland |
昨日、一昨日とマスキュー試飲会にお越しくださりありがとうございました。

まずはウェルカムの泡からです!
◯トゥレーヌ ブラン・ドゥ・ブラン メソッド・トラディショナル N.V. ソシエテ・ロジェ・フェリシアン・ブルー フランス ロワール 発泡性 白 750ml 2145円税込み
「あー!旨い。汗が引っ込むね(笑)。」
「甘く感じないし、爽快だね(笑)。」
私「酸があり良く冷やしていますから、甘さはあまり感じません。もちろんそれを狙って供出温度は低くしました(笑)。」
「シェナン・ブランってもともと突き抜けるような広がりがあるから爽快感につながりますよね(笑)。」
私「そのへんの塩梅が絶妙かと。T.P.O.に合っているかと(笑)。」
「そーだよね。いきなりシャンパンっていうのも変だしね。まずぐびぐび飲めるのか良い(笑)。」
「このワイン 泡が割りと強いですよね?」
私「実は5時間前に抜栓しています。かなり泡はしっかりしてます。」
「えー!上物ですねぇ(笑)。」
「これってシャンパンとはどう違うんですか?」
家内「まず産地が違います。あと使っている葡萄品種がシェナン・ブランです。この点が大きな違いですね。」
私「瓶内熟成の期間もシャンパンより少し短いですね。」
「なるほど!シャンパンほどのナッツィーさがないのは熟成期間が短いからなんだな。」
私「ご名答でございます(笑)。」
家内「このワイン、シェナンの広がりの良さとフルーティーさが身上ですね。」
「マスキューさん!これってクレマン・ド・ロワールではないのですか?」
私「良くお気づきで!A.O.C.はトゥーレーヌ・ブラン・ドゥ・ブランとなっています。この辺りがこだわりかと(笑)。」
「クレマンよりガス圧が高いような感じだな。」
「シャンパンより気軽に飲めそう(笑)。デイリーに使える。合わせる食べ物も高級じゃなくても良さそうだし(笑)。」
「値段はシャンパンの半分だしね(笑)。」
家内「マスキューでは定番だったラングロワ・シャトーのクレマンが異常に高価になり扱いを止めました。ようやくその代わりが見つかりました(笑)。」
私「あー、良かった!なのです(笑)。」
「これってカルボナーラ食べながら飲んだら合いそうですよね(笑)。真っ昼間に外のテラスでやってみたいな(笑)!」
家内「クリーム系とは鉄板ですよ(笑)。」
私「今月の私の大発見はこのワインと仙台銘菓『萩の月』とのマリアージュでございます(笑)。」
「なるほど!カスタードクリームが鍵ですね(笑)。」

さてさて、次は進化するロゼ・ワイン。
●『ゼゼン』ロサート 2014年 ボデガス・ゼゼン スペイン ナバラD.O. ロゼ 750ml 1425円税込み
「おっ、この色はピジョン・ブラッドかな(笑)?」
「赤ワインに近い?ロゼにしては濃くて深い。あとのピノ・ノワールとあんまり変わらない(笑)。」
私「セニエで造っていますから、色も味わいも濃いですよね。」
「セニエって何ですか?」
私「簡単に言うと赤ワインを造る工程で果汁に色が付いたら果汁だけを抜き取る方法です。『瀉血法』なんて邦訳されます。」
「へぇー、そうやってロゼは造られるのですか?」
私「セニエで造るロゼは割りと高級なロゼです。歩留まりが悪いですから(笑)。」
家内「あとジュースにストレスを与えない分厚みがあり、クリアになります。」
私「このロゼは何年か前から扱っていますが、2014年は果実味自体が今まで以上に明瞭でイノヴェーションしています。」
「ベリーの香り!クランベリーの香りがハッキリ(笑)。」
「そうそう。あとレッドベリー、アセロラっぽい。グレープフルーツやレモンも。」
私「白から赤い果実まで非常に幅広く表出しています。しかもそれらが非常に明瞭。この点トップランナーと言って良いかと。」
「セニエで造ったロゼはどちらかと言うと厚みに重きを置く高級品。これほどフルーティーなスタイルは初めてだね(笑)。」
「マスキューさん!これって甘いですよね?」
私「甘く感じますが、残糖分ではありません。グリセリンの甘さかと。ちなみにこのワイン アルコール分は14%あります。」
「そんなに高いんだ!低アルコールの有りがちなワインじゃないんだ(笑)。」
「しっかりしていながら、果実味が明瞭で複雑。しかもアルコイックじゃない。うーん。確かにブレーク・スルーしてますな(笑)。」
「これって、品種はテンプラリーニョですか?」
家内「じつはガルナッチャ グルナッシュです。」
「ガルナッチャってこんなにフルーティーでアロマチックなんだ?驚きだな(笑)。」
「マスキューさん、このワイン 温度が上がるとしっかり感が増しますよね?」
私「さすが!良くお気づきで!」
家内「ロースト・ビーフやスモーク・サーモンにクリームチーズを塗ってサンドイッチにして合わせたら最高!」
「あー、それ美味しそう(笑)!」
私「低い温度ならタルトなんかは鉄板(笑)。」
「デザートまで合わせられるんだ!?」
「なんでこんなワイン造ったのかなぁ?」
私「スペインやイタリアではフルーティーなロゼをカクテル感覚で飲むのが流行っているようです。特に女性がターゲット。ケーキを食べながらワインをのんだり。そんな事情が影響してるかも知れません。」
なんと 本日のトップ・セラーとなりました。
大日本ロゼ・ワイン普及協会は溜飲を下げたのであります(笑)。

さて、これも沢山のご支持いただきました(笑)。
●モラゴン 2013年 ボデガス・カスターニョ スペイン イエクラD.O.赤 750ml 925円税込み
「このワイン重宝なんだよね。随分沢山飲んだなぁ(笑)。」
「値段が魅力だよね(笑)。」
「特別何がどうって訳じゃないけれど(笑)、ついつい買っちゃうんだ(笑)。デイリーのチャンピオンかな(笑)。」
家内「ソース焼そば、焼鳥や焼き肉のタレに良く合います。味噌や豆板醤もオーケーかな。」
「そうそう、我が家の食卓にピッタリ(笑)。B級万歳!」
「焼き肉バーベキューのためのワイン(笑)!」
「スーパーで売っている安い中国産の鰻の蒲焼きにピッタリ(ごめんない。)(笑)。」
「マスキューさん、なんでカベルネ・ソーヴィニヨンの味がしないんでしょうか?よーく飲むと青臭さが少しあり、敢えて言うとそれがカベルネっぽさかな?」
私「解りません(笑)。ただ産地としてはミス・マッチなのはたしか。ブラインド・テイスティングしたら私は『カルムネール』と答えるはず(笑)。」
「チリのワインですね。」
私「デラウエアっぽさがあり、アントゥル・ドゥ・メールのメルロみたいでもあります。」
「やっぱりカベルネと言うより、メルロ系ですよね。」
「値段も値段だから品種なんて何でも良いみたいなところありますね(大爆笑)。」
家内「生産者カスターニョ・モラゴンの畑の標高が高いので、比較的ワインに酸があります。大規模な畑を持ちますから様々なブランドのワインを造っていますが、この『モラゴン』が一番日本人向きでしかもコスト・パフォーマンスが高いかと。」
私「柔らかいタンニンがミソのようですね(笑)。最新のテクニックは使っているはずですが、ワインがあざとくないんです。それなりに上手く飲めるところがグッドかと。新しい技術と効率化が良い方向で作用しているかと。」
「葡萄自体が薄い訳じゃないもんね(笑)。水っぽくないよね。この値段とは思えない。」
「駄目な葡萄から良いワインは出来ない!(笑)。」

次は引き続き今風のトップランナーです(笑)。
●コルビエール 2011年『オプティマ』シャトー・ラ・バスティード 南フランス コルビエールA.C. 750ml 1885円税込み
「うわっ!これ凄い!圧倒的!」
私「お腹にズドンときます(笑)。」
「でも、暴力的じゃない(笑)。凄く飲みやすい。」
「これだけの濃さがあってこの価格は安い(笑)。とても高いワインみたい(笑)。」
「これがマスキューさんがよく言う今風なんですか?」
私「はい。酸が低くタンニンが豊富でしかもそのタンニンがこなれている。フランスではミッシェル・ローラン味と言われています。」
「でも、果実味が真っ黒じゃないですよ(笑)。赤い果実も感じますよ。最先端なんだな(笑)。」
私「さすが!お気づきで!」
「新樽のニュアンスがあるけど上手く溶け込んでるから嫌みじゃないですよね。」
私「ありがとうございます。カリフォルニアというよりオーストラリアのペンフォールズなんかに近いスタイルかと。」
家内「地元のコルビエールではアメリカ市場の成功により『ロック・スター』と評されているそうです。」
「フランス人らしい意地悪な誉め言葉かな(笑)?」
私「保守的ではないのは確かかな(笑)。」
「コルビエールらしくはないかな(笑)。」
「でも、値段が良心的だよね。ぼったくれる味わいだよ(笑)。」
「浸れる充実感がある。」
家内「ワイン自体もしっかりしていますから、簡単には崩れない堅牢さ もともとの良さもあります。」
私「アルコール分も14%と高いのですが、多量のタンニンの壮麗さに伴ってバランスをしっかり保っています。」
「飽きるまで飲み続けてみるかな(笑)。」


  -後半に続く-

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ジェレミ・ムーラはプロ関係者の評価が高い

Jun 17, 2015 by weblogland |
やはりジェレミ・ムーラはプロ関係者の評価が高いですね。
「マスキューさん!ジェレミ・ムーラ良いですね。抜栓してからの持ちが良いので助かります。グラス・ワインとして使えますよ(笑)。コレクションの赤ですら4日くらい経って調子が良くなるほど。」
私「開けてすぐにも飲めるんですけどね(笑)。テクノロジーの進化と、もともとの良さを感じますよね。」
「味わいはまさにロワール(笑)。でもカベルネ・フランとピノ・ノワールのアッサンブラージュとは解らないですよ(笑)。まあ、繋ぎにネグレットが入ってますが、カベルネ・フランの純粋形(笑)。お店ではたしかに今風の酸が低くて濃いワインが売りやすいのですが、こうしたクラシックなスタイルのワインがあるとバリエーションがついて商売の幅が広がります(笑)。」
私「食べ物に合わせることを考えると、酸のあるワインが有利なんですよね(笑)。プロの腕の見せ処(笑)!」

ブロはワインを加工出来るのです(笑)。

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