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Written on 2025 10 19

今月末10月24日(金)、25日(土)のマスキュー試飲会のライン•ナップ決まりました!

Oct 19, 2025 by weblogland |
今月末10月24日(金)、25日(土)のマスキュー試飲会のライン•ナップ決まりました!
24日(金)は17∼20時
25日(土)は11∼20時
いつも通りのスケジュールでございます。皆様のご来店お待ち申し上げます!

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フィオーリ フェテアスカ・アルバ 2023年 ラダチーニ モルドヴァ 白 750ml 1555円税込
ところでモルドヴァの位置ですが、東欧ルーマニアとウクライナの間の小国。面積は日本の1/10ほど。緯度はボルドーより少し高いほど、気候はブルゴーニュに似ているとか。土壌は大穀倉地帯ウクライナの黒土と同じ沖積土、水はけは良さそうです。

歴史的に見ても、ヨーロッパ系葡萄 ヴィニフェラの原産地にあたる黒海沿岸周辺ですから、産地としてのポテンシャルは折り紙つき。かつてフランス人入植者を受け入れた経緯から植えられる葡萄は正銘のヴィニフェラが占めており、ソ連邦への一大ワイン供給地でした。最盛期はソ連邦の全ワイン需要の1/5を供給していました。ゴルバチョフによるアルコール禁止令以前は全国土の10%が葡萄畑であったそうです(笑)。
そしてソ連邦の崩壊後に産業としての葡萄栽培は自由を得たようです。ただし作付け面積はかつての半分以下になったようです。
また、民族はルーマニア人が多いようですが、軍事的に中立国のままEU加盟を目指しているようです。複雑な地政学的な立地が影響しているようですね。
そんなこんなでEUのワイン法に沿った原産地表示保護制度作り、90年代後半にはモルドバのワイン産業は欧州投資銀行から数百万ユーロの投資を受けた他、ロシアやイタリア等からもかなりの額の投資がありました。
このラダチーニ・ワインズはまさにこれ(笑)。
1998年に設立したアルバストレレ・ワインズ。外資の支援を受け設備やワイン造りの近代化を成しました。コドゥル、ステファン・ヴォーダ、バルル・ルイ・トライアンの地理的表示保護制度を受ける中心的なワイン産地に1000ヘクタールもの自社畑をもち、20箇所を越える醸造場を備えます。いきなりこんな会社が出来ちゃいますから、元々のワイン産業の規模が想像出来ますね(笑)。ソ連時代の巨大農場の名残でもありますね。
このラダチーニ・ワインズはその1ブランドのようです。

これはいわゆるラダチーニ・ブランドの中級ブランド『フィオーリ』の白。ステファン・ヴォーダ地区で栽培されたモルドヴァの地場品種フェテアスカ・アルバ
100%で造られてます。温度管理されたステンレス・タンクで発酵後約3ヶ月熟成されてから瓶詰め。
ルーマニアを中心に東欧で広く栽培されるフェテアスカ・アルバは通例マスカット種に似た味わい。フレッシュ&フルーティーが身上。ルーマニアのドイツ向けのラベルには「乙女の葡萄」と書かれるとか。蛇足ながら赤の変種フェテアスカ・バベヤスカは「祖母の葡萄」だそうな(笑)。このワインはどちらかと言えばグリューナー・ヴェリトリーナに似たスタイルかな(笑)。フレッシュで上品な滑らかさは上等な証。乙女というより熟女(笑)?東欧の白ワインに共通の白胡椒の香りが肉厚な果汁に深みを与えています。心地良いアプリコットやグレープフルーツなどの柑橘類、白や黄色の花のニュアンス。合わせる料理は豚肉であり、バターやオリーブオイルではなく穀物系の油を使った料理とは相性がとても良い。中華料理や和食にはバ
ッチリです(笑)。
しかも赤同様コスト・パフォーマンスが抜群に良い!嬉しくて困ってしまいます(笑)。

モンテファルコ•グレケット 2023年 アダンティ イタリア ウンブリア州 赤白モンテファルコ・グレケットD.O.C.750ml 2451円税込
ウンブリア州は、中部イタリアで海に面さない『緑の心臓』と言われています。サッカーのペルージャのあるところと言えば、皆さんご存知ですね。

生産者のアダンティはワイナリーとしては1960年代初めに創業。もともとはオリーブオイルとワイン生産を中心にした近世的農家。葡萄専業ワイナリーとしてスタートを切った訳ではありません。地所も50ヘクタールありますから、ブルジョア的豪農とでも言えましょうか?映画『1900年』を連想しちゃいます(笑)。

現在は前オーナーの二人の娘ダニエルとドナテッラによって運営されています。現在も20ヘクタールにオリーブを植え、30ヘクタールに葡萄を植えているそうです。
マスキューではアダンティの作るモンテファルコ•サグランティーノやモンテファルコ•ロッソは大好物です。途方もない凝縮感とバランスの良いリッチな味わいは癖になりますね(笑)。

今回は白のグレケット。実はマスキューはオリヴェート•クラッシコが大好き(笑)。でもですね(笑)、定番として扱っていたオリヴェート•クラッシコが不調により扱いをやめました。困ったなぁ。そこで考えました!オリヴェート•クラッシコはトレビアーノ種やグレケット種をブレンドして作られますが、味わいの決定要因はグレケット種なのです。そこで不味いオリヴェート•クラッシコを飲むくらいなら少し高くても美味しいグレケットを探す方が得策!気がついちゃいました(笑)。灯台元暗し、アダンティがあったぁ!




以下インポーターさん資料より(一部岡本補追)

アダンティのグレケットは2つの畑のぶどうが用いられます。アルクアータにある畑は標高230m、南向きで土壌は石灰質と粘土質の混成。もう一つのコルチミーノの畑は標高360m、北西に開けており土壌は砂質、石灰質、粘土質の混成、それぞれの畑の植栽密度は1ヘクタール当たり3000~5000本です。
収穫は9月中旬に手摘みで行い、選果、破砕、除梗を経て果汁をステンレスタンクで15~17℃に温度管理しながらじっくり発酵させます。発酵後オリと共にタンクで4ヶ月間熟成後瓶詰めします。




そしていつものメンバーでティスティング!
Kさん「色が濃いですね(笑)。黄金色。ヴィンテージは?」
家内「なんと2023年です(笑)。色だけ見たら完全にオレゴン•ワインですよね。」
私「シュール・リーを4ヶ月するだけでこんなに濃いなるのは変なくらいですよね(笑)。アダンティはきっと無添加に向けていますね。」
Kさん「ビオ系かな?う~ん。旨い!ビオ臭はしませんね(笑)。とてもドライだけれど自然な濃さですな(笑)。複雑だし…。浸れる(笑)。迫りくる凝縮感は凄い(笑)。」
私「香り味わいは甘いのですがドライだしエレガントで飲みやすい(笑)。SO2の添加量も少ない。ちょっと泡が残ってますね(笑)。まあ、ビオビオしてないところは秀逸(笑)。」
家内「甘さの中に金柑みたいな酸がある。黄桃の缶詰めみたいなニュアンスも(笑)。」
私「オレンジやレモン、それに蜂蜜…。」
Kさん「濃い黄色の果実の香りと味わいがたっぷり(笑)。全体がとても自然でエレガント。こんなワインがあるからイタリア•ワインって面白いですよね(笑)。」
家内「グレケット恐るべし(笑)!あと、グリーンのニュアンス…、パセリや野菜みたいな…。」
家内「そうだ!鴨食べたい!」
私「あとチーズだよね(笑)。」
Kさん「ペコ!」
私「そうそう。牛じゃないんだよね(笑)。」

数日に亘りティスティングしたところ過熟したリンゴや梅酒のような圧倒的な果実味が表出(笑)。実に美味しかったでした。さすがアダンティ!中に秘められた強さ•複雑さは尋常ではないレベル。しかも飲みやすい。素晴らしいの一語でございました(笑)。

ビュルル『エスク』2023年 ドメーヌ•ビュルル フランス ローヌ 赤 V.D.P.(I.G.P.)ヴォークリューズ 750ml 1602円税込
この『エスク』はドメーヌ•ビュルルのエントリークラスの赤ワインです。セパージュはグルナッシュ、マルスラン、カラドック、シラー。
ドメーヌの一番安い価格のワインなのですがフル•ボディー(笑)。しかも飲んだ第一印象は『果実爆弾』(笑)。かつてのオーストラリアのアップル・ツリー•フラットのメルロを思い出しました(笑)。コスパ良し!
タンニンは綺麗ですが粉っぽい特徴。グルナッシュかな?甘くて解り易いが、ちゃんとした質感があり大らか(笑)。お白い花や蜂蜜のニュアンスがあり特徴的。アルコール分は14.5%もありますがとても折り合いが良い(笑)。混醸したような印象すらあります。木樽を使わずにコンクリート•タンクで熟成させている意味がここにあるようですね(笑)。開けてから翌日になると果実味は薄れてきますが、翌々日、更に翌々翌日になると妙に美味しい(笑)。もともとのワイン作りの良さが伝わってきます。開けてすぐにピークになる作りなのですね。
インポーターさん資料によると収量は45ヘクトリットル 1ヘクタールあたり4500リットルのワインを作る勘定です。通常のコート•デュ•ローヌ以下の収量です(笑)。畑の面積は10ヘクタールですから45000リットル、750ml瓶換算で60000本。すべて輸出に向けているのかな(笑)?




以下インポーターさん資料より

1987年に長男ベルナール(現フォン•サラド)が植えた畑で、ジゴンダス村の南、ヴィオレスとサブレ近くV.d.P.エリアにあります。土壌は粘土と石灰岩です。収穫量の規定は90hL/ha以下ですが、半分の45hL/haに抑えています。10日間発酵させた後、コンクリートタンクで12ヶ月熟成させます。ろ過も清澄もしません。紫がかった輝きのあるルビーレッド。熟したプラムやカシスの華やかな香りがあります。口当りは滑らかで凝縮された果実味とスパイス、しなやかなタンニンが感じられます。「V.d.P.にしては良すぎるんじゃないの?!」とダミアンは笑顔で話していました。




初代のジェルマンは1930年代にビュルル村で初めてブドウ栽培に着手しました。いわゆるヴィニロンとして彼の地でスタート。20年後には息子のルネが跡を継ぎ、1965年には孫のエドモンに経営を譲り、ドメーヌは新局面を迎えます。
ジゴンダスがA.O.C.を取得するのが1971年。この波にエドモンは乗りました(笑)。
自らの足元に質の高いテロワールがあると確信した彼は、ジゴンダス村のすぐ近くにあるアモー・ド・ラ・ボーメットに新たなセラーを建設し、1968年にワインの瓶詰めを開始しました。
考えてみると当時クロ•ヴイージョの混ぜものとして売られていたジゴンダスですからポテンシャルは十二分(笑)。
ただ、エドモン自身途方もない尽力を成した方なのでスーパー•ワンマンだったようです(笑)。数多の苦悩•困難にぶつかり乗り越えた彼は66歳で早世しました。その後ドメーヌは次男フローランと三男ダミアン二人の息子が跡を引き継ぎました。幼い頃から土地取引に携わっていたフロレントはブドウ畑の管理を、ダミアンはセラー、管理、販売を担当しました。当初奥さんの実家のワイナリーに参加していた長男のベルナール(ドメーヌ•フォン•サラド)の手助けを得て、今では世界に打って出るジゴンダスの星となりました。

今、ドメーヌ•ビュルルはその生産量の80%以上を主に米国と日本、イギリス、ドイツ、シンガポールに輸出します。基本戦略としてV.D.P.の質を高め、それを主に海外向けとして販売。(ホームページにはエスクが載っておりません。)需要の減ったフランス国内より海外の消費者の賞賛を得ることに成功。それに伴い上級品も売れるサイクルを目指した訳です(笑)。17.55ヘクタールほどの小規模ドメーヌの質とリーズナブルな価格戦略です(笑)。面白いのは海外の正規代理店をホームページに載せています。流通も含め管理する意思ですね。大量生産•多量販売を志向するワイナリーとは違いますね。いわゆる横流しや並行輸入を避け、質と価格の安定が基本戦略かな(笑)。それと買ってくれれば何処でもオッケーではないようですね(笑)。
生産戦略としてはサブレ以下のコート•デュ•ローヌ•ランクのワインは基本フレッシュ&フルーティ。早く飲める解り易い、豊かな果実味をたっぷり持つワイン。その上のヴァケラスやジゴンダスは渾身のクラシック•スタイル。飲みやすく仕上げてはいるものの、全房発酵で醸した熟成スパンの長いもの。この2本立てを生産の両翼としている訳です(笑)。




以下インポーターさん資料より

ブドウ畑は従来の農法で耕作されています。冬の終わりに有機肥料を施した後、フロレントは春先に土壌を徹底的に耕し、通気性を高めます。銅と硫黄の施用は、必要な場合にのみ適切なタイミングで行います。

セラーでは、すべての果汁がコンクリートタンクで醸造・熟成され、毎日ポンピングオーバーが行われます。フロランとダミアンは最近、高性能設備(除梗機、空気圧式圧搾機、冷蔵ユニット)を導入しました。これにより、より良い環境で作業し、より繊細なワイン造りを実現しています。


サブレ 2023年 ドメーヌ•ビュルル フランス 赤 コート•デュ•ローヌ•ヴィラージュA.C. 750ml  2262円税込
このワインのセパージュはグルナッシュ40%、シラー20%、カリニャン20%、ムールヴェードル20%。ムールヴェードルが加わることにミソがありそうですね(笑)。
ジゴンダスの北側に位置するサブレ村の「レ• プラン」と呼ばれる3ヘクタールの区画の葡萄から造られています。平均樹齢は35年ほど。以前はコート•デュ•ローヌにブレンドしていましたが、サブレ村の葡萄の個性を生かすため、2017年ヴィンテージから単独で造ることにしました。A.O.C.コート•デュ•ローヌ•ヴィラージュ『サブレ』としてリリースされるようになった訳です(笑)。収量もかなり低く、1ヘクタールで3500リットルほどの底収量。パフ並みですね(笑)。土壌は、砂利と砂質ロームです。水はけの良い畑ですね。畑の肥料はオーガニックなものだけを使用します。収穫した葡萄は温度コントロールしながらコンクリートタンクで発酵させます。発酵中、ルモンタージュを行います。熟成はコンクリートタンクとステンレスタ
ンクで行います。

そしていつものプレ試飲会です(笑)。
私「え~と、アルコール分は14.5%。香りからして巨大ですね(笑)。」
家内「ビュルルの畑はサブレに纏っているようです。『エスク』とコート•デュ•ローヌ、そしてサブレ。3段スライド方式かな(笑)?」
Kさん「『ビュルル』と比べると明らかに収量が低いですね。基本似てはいるけど巨大で深い(笑)。旨味の酸味が物凄い(笑)。」
私「あ~、渾身ですね(笑)。とてもコート•デュ•ローヌらしいのですが、コレは完成形。」
家内「トロっとしてる(笑)。チョコレート、ココア•パウダー暖かみのあるグルナッシュ(笑)。心地良い甘苦み(笑)。」
私「粉っぽい特徴はグルナッシュだよね(笑)。あととてもスパイシー。甘さに隠れているけど黒胡椒をしっかり感じる。コレはシラー由来かな?」
Kさん「そうすると深みはムールヴェードルですな(笑)。あと肉っぽさはシラーかな(笑)。ローヌの特徴を体現してますよね(笑)。完璧なコート•デュ•ローヌ」
家内「舌の真上にずっしり乗ってくるタンニン…。理想的なローヌ(笑)。」
私「変な言い方なんですが『基本シンプルなのですが複雑』。しかもデカイ(笑)。」
Kさん「しかもフレンドリーで飲みやすい(笑)。両立してますよね(笑)。」
家内「密度感も凄い(笑)。」
私「収量は1ヘクタール辺り3500リットルほど。このクラスとしては立派(笑)。」
家内「以前はコート•デュ•ローヌの畑の葡萄に混ぜてリリースされていたから、コート•デュ•ローヌも期待出来るね。」
Kさん「このワイン、絶対に牛のステーキに合わせたいですな(笑)。塩コショウのみ!しかもヒレ肉!」
私「賛成!霜降りじゃないんだよね(笑)。しっかり立って歩いてる牛(笑)!」
家内「穀物飼料なんか食べてない、牧草を歩き回って喰んだ牛!」

ヴァケラス 2022年 ドメーヌ•ビュルル フランス 赤 ヴァケラスA.C. 750ml 3205円税込

ヴァケラスはジゴンダスの南側に続く標高の低いエリア。、ビュルルのワインのスタイルを感じさせてくれるワインです。ジゴンダスとの境付近のラ•ミュズとポンシュの区画で1.75ヘクタールほどで8000本生産されます。(2022年は豊作だったようです。少し多めです。)標高はジゴンダスほど高くなく、粘土と粘土石灰岩土壌。石コロだらけのテラス状の微高地です。ただしヴァケラスに於いても標高の高いエリアです。この点アドヴァンテージになっているかと。基本的な収穫量は30hL/ha。セパージュはグルナッシュ75%、シラー25%で樹齢は35年ほど。2種の葡萄を混醸します。コンクリートタンクで25日間、毎日ルモンタージュしながら、発酵させます。その後コンクリートタンクとイノックス加工したステンレスタンクで、12ヶ月熟成させま
す。ろ過も清澄もしません。

そしていつものティスティングです(笑)!
私「アルコール分は、なんと15%!色も濃い。黒に近いですね(笑)。コレだけで味わいの想像がつきますね(笑)。」
Kさん「ベーコンみたいな香り…、還元臭?いやいやシラー…、濃いシラーのニュアンスかな。」
家内「ジャムみたいな甘い香りにベーコンやスパイス…、グレート•ワインを予感する(笑)。」
私「飲んでみると圧巻(笑)。グレート•ワインの範疇(笑)。」
Kさん「ヴァケラスって言うとピンと来ないのですが(笑)、コレを飲むとヴァケラス(笑)。妙に納得(笑)。」
私「そうそう(笑)。『君は渾身のヴァケラスを飲んだことあるかい?』なんて言えそう(笑)。」
家内「とても強いのだけどバランスが良いよね(笑)。」
Kさん「しかもゴージャス&スパルタン(笑)?」
私「混醸してるから折り合いが良いのかな?25日しっかり醸しているから完全にアルコール発酵している。変なベタつきは一切ない。」
家内「うんうん。コレで残糖分があったら悲惨(笑)。酸の乗りが凄いし素晴らしい(笑)!」
Kさん「サブレ以下のキュヴェとは別物。だからこそヴァケラス(笑)。ベリーの果実が小粒でみっちりなんだよね。」
私「尋常ならざる密度感(笑)。しかも突出感はない。」
家内「プルーンみたいな緩さがないよね(笑)。しかもパフみたいに暑苦しくない(笑)。」
私「全房発酵してるような気がしますよね(笑)。全然揺るがない壮麗さ。」
家内「パワフル&エレガント!」
私「きっとプレスもほとんどしてないのだろうな。雑味も無い。」

●❴限定品❵ピノ・ノワール 2021年 アドリア・ヴィンヤーズ ポーランド ドルヌィ・シロンスク 赤 750ml 2981円税込
シンメトリーなピノ・ノワールとして驚かされたアドリア•ヴィンヤーズのピノ・ノワール2019年。まさかポーランドでこんな完成度の高いピノ・ノワールが出来るとは!思わず絶句しましたね(笑)。
そこで今回は2021年がまたまたスポット特別価格での限定入荷!
飲んでビックリ、また進化しておりました(笑)。

家内「いちごジャム!いちごジャムと紅玉だぁ(笑)。」
私「香りの分量•強さが半端ない。2019より強いよね(笑)。」
家内「強い香りに旨味と酸味が伴っている。只者ではない(笑)。樽香も感じないほど。樽の使い方上手(笑)。」
私「土の香り…、獣の香り?ピエモンテのペラベルガにも似てるかな?グレートワインの範疇だね(笑)。」
家内「2019年は優しくバランスの取れたオレゴンのピノ・ノワールみたいだったけど2021年は別物だね。」
私「とてもスパルタン、男性的な硬さを感じるよね。」
家内「かといって美しいんだよね。上品なガッツリ感(笑)。」
私「きっと全房発酵してるな。しかもプレスしていない。ブルゴーニュの古典的な作りだよね(笑)。衰える姿が想像つかない(笑)。」
家内「そうだ!ジュヴレ・シャンベルタンのラヴォー•サン・ジャックみたいだぁ(笑)!それも、え~と、あそこ…、え~と…ロゼの美味しい…」
私「解った!ブルーノ・クレールだぁ(笑)!」

1週間後

Kさん「前は2019年でしたよね。コレは2021年ですか(笑)。どれどれ。あっ!前と違う!開けてから何日ですか?」
家内「ちょうど1週間ですね。昨日はちょっと落ち気味でしたが、今日は回復してます。強さ旨さが尋常ではないです。」
私「酸の量が凄い。2019年とは明らかに違う。全房発酵してフリーランだけで作ってますね(笑)。古典的なブルゴーニュ•スタイルです。」
Kさん「このピノ・ノワールを飲む前にジゴンダスの大物をティスティングしてますが、全然負けていない。むしろこのピノ・ノワールの方が強い(笑)。」
私「そ~なんです(笑)。」
家内「アドリアのピノ・ノワールはアルコール分12%、ジゴンダスの大物は15%です。絶句しました(笑)。」
私「このピノ・ノワールはグランクリュ並みと言ってよろしいかと(笑)。」
Kさん「枯れ葉のニュアンスもあるけど…、木樽の影響とは思えない。高級でクラシックなブルゴーニュのピノ・ノワールの世界だぁ(笑)。もうこんなピノ・ノワールは飲めないと諦めていたけど、奇跡が起きました(笑)。」
私「標高の高いジゴンダスはピノ・ノワール的なんですが、昔、クロ•ヴイージョにブレンドされました。アドリアのピノ・ノワールに10%ほどこの高地のジゴンダスを混ぜるとどうなるか(笑)?ちょっとやってみましょう(笑)。う~ん。旨いですよ(笑)。やはり親和性ありますね。」
家内「アドリアの酸味が円味に変わる!ヴォーヌ•ロマネのワインみたいだぁ。」
Kさん「アドリアのピノ・ノワールに厚み柔らかさが加わる(笑)。罰当たりな実験(笑)。」
私「冷涼な産地のグルナッシュはチェリーっぽくなり、シラーは小粒の赤いベリー。ピノ・ノワールとは親和性ありますよね(笑)。」
私「あと気になったのはアドリアのピノ・ノワールのコルク。ショボいんですよね(笑)。」
家内「何十年寝かせるワインのコルクではないよね(笑)。」
Kさん「これだと途中でリコルクが必要ですな(笑)。」
謎が謎を呼ぶ?


後日アドリア•ヴィンヤーズのホームページを調べますと、見た目ニューワールドのお金持ちワイナリー。凄く綺麗。仕立ては高く畝間はかなり広いですね。でも、樹間は1mほどと狭い。葉っぱを上に誘引してますから、一見ホップの畑みたいに見えます(笑)。いかにも今風のニューワールドの畑ですね。畑は沖積平野で保水力はあるリッチな土壌のはず。まあ、降水量は少ないかな。あと葡萄の房はちょっと大ぶりですが、房数はかなり少なそうです。5房くらいに制限しているようですね。
それからホームページのピノ・ノワールの記載に以下のものを見つけました。
『モレ=サン=ドニ産のクローン777と115ディジョンに焦点を絞りました。オーク樽にこだわった時間は、私たちの情熱を一層高めただけでなく、ワインの品質向上にも繋がりました。』
おー!さすが昭子さん!ほぼ当たり!(笑)。

あと念の為、インポーターさんの在庫はもうありませんのでマスキューの在庫限りとなります。




以下2019年ヴィンテージの記載

ポーランドでもワイン作っていたのですね(ごめんなさい)。
ポーランドはドイツの北東、緯度54度から49度。葡萄栽培の北限です。実際に登録されている葡萄畑は220ヘクタールほど
。ワイン産業というには些か。それゆえ独自のワイン法はなく、EUのワイン法に準じているようです。
古くはポーランド公国時代(10世紀後半建国)にはほぼ全土で葡萄栽培、ワイン作りは行われていたとか。但しその後の冷涼化により葡萄栽培の歴史は絶たれたようです。逆を言えば昨今の温暖化により復活(笑)。現在の夏場の平均気温は20℃ほどですから、ワイン生産は充分可能。

飲んでビックリ(笑)!
とても美味しい!
シンメトリーなピノ・ノワールで癖がない。フランボワーズ、イチゴ、チェリー等の赤い果実が美しく入り込んでおり、ワイン自体の旨味ととても折り合いが良い。アルコール分が12.5%と今風のブルゴーニュよりちょっと低めで、暑苦しくない(笑)。冷涼な印象。除梗はしているようですが、フリーラン・ジュースだけであっさり醸した印象。
ブルゴーニュで例えるならボーヌなんでしょうが、ボーヌとは言い切れないしっとり感じ。とても良く出来ている。出来上がったスタイル。ブルゴーニュの規格で言えば村名以上ですね。
う~ん。
家内「オレゴンのピノ・ノワールに似ている!オレゴンやワシントン州の…、北アメリカのピノ・ノワール!」
私「エヴァンスタッドのヤムヒル・キュヴェ(笑)!モダンアートみたいな誰でも親しめるスタイルだね(笑)。」

ティスティングのあと調べると、オーナーはシアトル生まれのマイク・ホイットニーさん。オレゴン州立大学で農学を学んだ叔父さんの助けを受けながら研究。8ヘクタールほどのワイナリーを設立したそうです(笑)。

なるほど、なるほどなピノ・ノワールなのです(笑)。

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