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桝久 試飲会リポート 後半 201705

May 31, 2017 by weblogland |
◎『マルセラン』ロゼ 2016年 ドメーヌ・デュ・タリケ フランス ガスコーニュ ロゼ コート・ド・ガスコーニュI.G.P. 750ml 1697円税込み
「綺麗な色。薔薇色!純粋なロゼ色(笑)」
「これ、色だけでやられちゃう(笑)。ロゼって割りとくすんだりするんだよね。」
家内「でしょう~(笑)。」
「大日本ロゼ・ワイン普及協会会長のイチオシのロゼだな(笑)?」
私「まっ、まっ、お飲みくださいませ(笑)。」
「これ、イイね(笑)。甘くないし。」
私「辛口です(笑)。」
「うんうん。白ワインみたいに飲みやすいけど、赤い小さな果実のニュアンスがしっかりしてて、う~ん、チャーミング
!」
「色も味もクリア!広がりが美しい。食事にも合いそう(笑)。」
「マスキューさん!これってタリケのワインなんですね?タリケって白ワインだけかと思ってました(笑)。」
私「はい。タリケは白ワインの名手ですが、ロゼも美味しいようです(笑)。バランスが絶妙かと。」
「これってどうやって造るんですか?」
私「黒葡萄を直ぐに圧搾して造ります。
直接圧搾法と言い、カリフォルニアのブラッシュ・ワインがそれです。白ワイン寄りの味わいに仕上がります。」
「ブラッシュ・ワインかぁ。ホワイト・ジンファンデルでしたっけ?昔随分飲んだよね。甘いんだよね、あれ。飽きるし(笑)。食事に合わせにくいし(笑)。」
家内「あれは正にアメリカ人好みでしたよね(笑)。飲みやすいには飲みやすいかな(笑)。」
「そういえば飲み過ぎて悪酔いしたな(笑)。」
「ラベルに大きく書かれてる『マルセラン』って何ですか?」
家内「葡萄品種名です。カベルネ・ソーヴィニヨンとグルナッシュ・ノワールの交配種で、1961年に造られたとか。ガスコーニュでは許可品種になっているようです。」
私「通常のタリケのワインはアルコール分が低めですが、これは12%あります。
冷涼な彼の地でも糖度が上がるようです。」
「ワインにとってアルコール分が高いとどんなメリットがあるのですか?」
私「鋭いご質問!原産地が暖かなので、基本的には葡萄は暖かな気候に合います。糖度が高いことが種の保存に繋がります。ワインとしてはより生命力が増し複雑で美味しく感じます。」
家内「でも、必要以上に糖度が上がると
バランスが取れません。産地ごとに最適な糖度があります。」
「なるほど!ガスコーニュでは12%がベストと言うことですか?」
私「ガスコーニュのマルセランはこのくらいが宜しいようかと(笑)。」
家内「このワインの良さをご理解いただけるように、今回は常温でお出ししています。糖分が残っていたり、酸が不自然だとこの温度では美味しく感じません。」
「なるほど!」
家内「もっとも、少し冷やした方がより美味しいのですが(笑)。」
私「私はこの温度で飲んでいると、牛ヒレのステーキを塩コショウかけただけで食べたくなります(笑)。」
「ローストビーフもイイね(笑)。」

今回大人気のロゼ。思った以上に数が出て足りなくなってしまいました。休み明けには追加分が届きます!失礼しました!


●セヴェンヌ シラー 『クロ・ラ・ロク』2013年 シモン 南フランス 赤 
セヴェンヌI.G.P. 750ml 1234円税込み
「おっ。これレストランで飲んだら4~5000円くらいしそうなワインだね。」
「3000円じゃ飲めない感じ(笑)。」
「マスキューさんがブログで言ってた通りだね(笑)。コスパの良いワインを見つけるの上手いよね(笑)。」
私「ありがとうございます(笑)。ケチなマスキューの本領発揮でございます(笑)。それなりの濃さと、シンメトリーな整った味わいかと。」
「赤いベリーの香りが優しくて豊。こういうワインってエレガントって言うのかな(笑)。」
「私、シラーとても好きなんですよ(笑)。これラングドックのシラーとは思えないですよね。かといってコート・デュ・ローヌより締まった感じがするし。」
私「ラングドックの暑い産地のシラーだとペパーミントのスバイシーさが出ますが、これは控え目な黒胡椒のスバイシーさです。」
家内「アルコール分は12.5%と決して高くありません。ですからラングドックとは違ったシラーです。ファットなニュアンスもありますから内陸部の産地が予想されますね。」
私「寒暖差ある産地の感じです。北ローヌのサン・ジョセフに似てるかな?ちょっと違うか(笑)。」
「薔薇の香りもする(笑)。」
「これの上級品があったら飲んでみたいですね(笑)。さらに理解が深まりそう(笑)。」
「店長!これ樽熟成してませんよね。でもわずかにチョコレートのニュアンスがある。」
「デイリーな価格がありがたい(笑)。でもこれは限定品ですよね?」
私「はい。でも1ヶ月くらいは続けられそうです(笑)。」
「どうやってコスパの良いワイン見つけるんですか?」
私「インポーターさんと仲良くする(笑)。
売るワインは徹底的に飲む(笑)。あと飲んだワインの記憶を整理しておくことかな(笑)。」
家内「試飲会に出すワインはサンプルを取り寄せて徹底的にティスティングしますから、毎月5~6本探すのが限界です(笑)。」

予想通りに本日のトップ・セラーとなりました(笑)。ありがとうございました!


●ゲンメ 2009年 ロヴェロッティ
イタリア 赤 ピエモンテD.O.C.G. 750ml 5800円税込み
私「バローロのお友達ゲンメでございます(笑)。」
「あぁー。」
「格段!別格! すべてが違う!」
「上手く言えないがともかく旨い(笑)。」
「月明かりの下お花畑にいるような感じ(笑)。」
「暗くて畑のほんとの広さは解らない(笑)。」
「まだ若いんだろうけど、嫌な若さじゃない不思議(笑)。」
私「壮麗ですよね(笑)。香りやタンニンが折り重なる。」
「香りが渦巻いている(笑)。」
「ネビオロってイイよね(笑)。代わるもののない味。深くて品があって途方もなさがある。」
「強さや力はあるんだけどエレガントなんだよね(笑)。」
「でもさ、バローロも当たれば素晴らしいけど、当たらないことが多いんだよね
(笑)。飲まなきゃ怖くて買えない(笑)。」
「そうそう。バローロを名前で選ぶと失敗するんだよね。途方にくれるよ、全く。」
「陶酔出来るネビオロって稀だよね(笑)。
この味なんだよね(笑)。」

皆さんバローロでかなり痛い目にあってますね。

「マスキューさん。これってただのゲンメなんですよね?リゼルヴァになるとどうなるんですか?」
家内「すべてのスケールが格段に増します(笑)。」
私「20年は待った方がイイですね。」
「なるほど、これだってまだまだ行けそうだもんね(笑)。」
家内「このワインもリゼルヴァもピークが長いのが特徴です。元々の造りがしっかりしているんだと思います。」
「良いものこそゆっくりと時間をかける必要があるんですね。」
「それって大きなマグロと同じです(笑)。」
私・家内「マ・マグロですか?」
「30Kg くらいのマグロだったら釣って直ぐにでも食べれますが、100kg を越えてくると時間をかける必要があります。解体して冷蔵庫で熟成させます。回りは傷んできますからそぎ落とします。そうすると中は旨味の固まり(笑)。驚くほど美味しくなりますよ(笑)。」
実はこの方獣医のFさん。趣味の釣りも半端ではありません。「今年はまだマグロ釣ってないから落ち着かないんですよ(笑)」なんておっしゃる(笑)。もちろん食通ワイン通なのは言うまでもありません。達人です(笑)。

バローロで失敗された方は多く、まさかまさかのゲンメ完売となりました!
ありがとうございました!

桝久商店 岡本利秋・昭子

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桝久 試飲会リポート 201705

May 29, 2017 by weblogland |
まずはミュスカデ2連発です!
〇ミュスカデ・セヴル・エ・メーヌ・シェル・リー VV 2015 B&D マルタン
フランス白 ロワール 750ml 1542円税込み

〇ミュスカデ モニエール―サン・フィラクル  B&D マルタン 2010年 フランス ロワール 白 ミュスカデ・セヴル・エ・メーヌA.C. 750ml 2160円税込み

「おっ!マルタンのミュスカデですね(笑)。これずいぶん飲んだよね。」
「これからの暑い時期のマスト・アイテム(笑)。」
「ミュスカデって言うとしゃばいワインが多いんだけど、これは厚みがあるから
飽きないよね。」
「酸っぱいけど爽やか。」
「レモンに合うよね。」
「塩辛さもイイ。」
家内「レモンや塩との相性抜群ですよ(笑)。」
私「真夏にお皿にオニオン・リングをてんこ盛りにして塩とレモンを搾りかけ、ひたすらミュスカデを飲みながら食べる!
私の至福の夏の楽しみです(笑)。」
家内「私は海老のフリッターです(笑)。」
「マスキューさん!何でこんなに酸っぱいんですか?」
私「特徴です(笑)。品種の特徴とテロワールと特徴とでも言いますか。今風のよく見られる葡萄の収穫を無理に遅らせません。それはリンゴ酸をより残すスタイルでもあります。基本的に澱とともに1年ほど木樽熟成しますから、リンゴ酸はマロラクティック発酵により半減し熟成過程で酸の角はとれます。」
「それでもこんなに酸っぱい(笑)。リンゴ酸がもともとたくさんあるって言うことですか?」
私「仰るとおりです!」
「甘いミュスカってマスカットの香りがプンプンするけど、これはしないんだよな。まあ、暖かい産地のものだから、これとは別物なんだろうな。」
「そうそう。あれはデザートだし、あれじゃ食事に合わせられない(笑)。」
「そうするとその差は文化の酸のだね(笑)。」
「シュール・リーって何ですか?」
家内「白ワインの熟成の過程で澱とともに熟成させることを言います。澱のタンパク質がアミノ酸になってワインの旨味・厚みを増します。」
私「そしてこれと同じマルタンが造った渾身のミュスカデです。もちろんシュール・リー。ただし30ヶ月してます(笑)。」
「おー!途方もないね(笑)。」
「これ、私には強すぎて無理(笑)。」
「凄いなコレ。でも基本的には同じなんですよね?」
家内「はい。ただしミュスカデ最良と言われている『モニエール』と『サンフィアクル』の畑の葡萄を使っています。地図で調べると他の畑より標高が高く50m くらいあります。」
「標高が高いと良いワインが出きるんですか?」
家内「はい。水捌けは低い畑より良くなります。そうすると出来る葡萄も水っぽくならない(笑)。」
私「もちろん、そんな恵まれた畑ですから低地の畑よりさらに収穫量を制限するとモア・ベター(古い!)」
「マルタンのミュスカデって通常のものも濃さがあるけど、さらに濃く造ったものが2010年の方なんだな」
「こんなミュスカデあるんですね(笑)。フランス人って凄いな(笑)。」
「これってどのくらい濃いんですか?」
私「グラン・クリュ規格以上の濃さですね。60年以上の古い葡萄樹だけで造るようです。」
「葡萄の木ってどのくらい持つんですか?」
私「制限なく葡萄を成らすと10年くらいで枯れるようです。しっかり剪定し葡萄の房を11房以下にすると100年とか持つようです。ただしそうなると採れる葡萄果汁が著しく低下しますから採算が取れません。ですから大概はある程度の樹齢を迎えると畝ごとに新しい葡萄樹に改植します。ですから樹齢を言う場合平均樹齢何年と言う言い方をします。」
「2010年でもまだまだの感じですけど、どれくらい持ちますか?あと熟成するとどうなりますか?」
私「あと10年たって一度飲んでみたいですよね(笑)。果てはトロトロになるような気がします。20年は平気で持つと思います。たぶん(笑)。」
「へぇーそんなに持つんだ!」
「店長!マルタンのこれらのワインはシュール・リーしてるんですが、木樽を使っているんですか?木樽のニュアンスは全くしませんよね?」
私「はい。木樽のニュアンスは全くしませんよね(笑)。50年前におじいちゃんが造った450Lの木樽をまだ使っているそうです(笑)。」
家内「木樽の内側は酒石酸でガラスのようにコーティングされているようです。」
「えー!だから木のニュアンスしないんですね。でも衛生管理はどうするんですか?全く樽を洗わない(笑)?」
家内「樽が空の時に何らかの形で殺菌はすると思いますが、どうしてるのかよくわかりません(笑)。今度聞いてみますね。」
「店長!あと酒石酸は液温が上がると溶解しますけど、気にしないんですか?」
私「みたいです(笑)。ひょっとして出荷前に酒石酸を取り除いているかもしれません。」
「どうやってやるんですか?」
私「ワインを冷やすと酒石酸は結晶になって析出されますから、わりと簡単です。」
「マスキューさんこの2種類のシュール・リー、30ヶ月熟成の方は確かに強さが凄いんですが、後ろに膨大なものが隠れているような感じがしますよね(笑)?」
私「はい。まだまだ硬くリンゴ酸にマスキングされていますが、物凄く多量の旨味が隠れています。」
「2015年の方はライムやレモンの香りが支配的ですが、2010年の方はそれにグレープ・フルーツのニュアンスが加わってますよね?」
私「さすが!実はレモンやライムの香りは熟成するとグレープ・フルーツのようになっていきます。」
「なるほど!リースリングなんかもそうですよね。」
「マスキューさん!この2010年のワインは佇まいスタイルが前の試飲会でだしたバシュレのアリゴテに似てますよね(笑)。
まあ、品種や味わいは違いますが(笑)。」
私「そーなんですよ(笑)。どちらも高貴じゃないけどプリミィティブで渾身(笑)。
とんでもない熟成能力です(笑)。私好きなんですよ(笑)。」
家内「私も大好き(笑)。」
「マニアックで良い(大爆笑)!」
「マスキュースタイルなんですね(笑)。」
そんなこんなでマニアックな2010年のミュスカデ、試飲会中に完売してしまいました。マスキューのお客様もマニアックでした(笑)。ごめんなさい!


〇 モンテ・ダ・ペーニャ レゼルヴァ ホワイト 2012年 モンテ・ダ・ペーニャ ポルトガル 白 ヴィーニョ・レジョナル・アレンテジャーノ 750ml 1728円税込み
私「ミュスカデとはうって変わったスタイルの白ワインです(笑)。」
「これはこれでイイね(笑)。ミュスカデとは真逆(笑)。」
「香りはハッキリしないけど深いし複雑。アルコリックでもない。」
「そうそう。バランスが良くて凄く飲みやすい!」
「強い2010年のミュスカデの後でも霞まない(笑)。別物として美味しい。」
「どう表現したら良いのですか(笑)。」
私「ミュスカデはリンゴ酸たっぷり、このワインはリンゴ酸が少ない。大きな違いはこんな風に言えますか(笑)。」
「ミュスカデの方が冷涼でポルトガルの方は暖かな感じですよね(笑)。」
家内「このワインはスペインとポルトガルの山間部で造られます。とても暑くてしかも雨も降らない過酷な環境です。標高も高く、そのため1900年頃スペインから侵入してきた害虫フィロキセラもこの地にはたどり着けなかったとか(笑)。樹齢100年を越すプレ・フィロキセラの葡萄樹も残っているそうです(笑)。」
私「畑の写真を見ると石灰質で真っ白。草木も生えていません(笑)。」
「じゃあ農薬もいらない(笑)。」
私「自然と収穫量も制限されます。」
家内「なんたって水もない(笑)?」
私「あと面白いのは植えられている葡萄が聞いたことのない地場品種4種類(笑)。混植され、しかもワインは混醸されています。かなり特殊なワインです。」
「へぇー。品種が違うと収穫時期は違いますよね?」
家内「はい。ですから混植の場合畑の標高差を利用し収穫をコントロールして行うことが人為。これはかなり特殊です。収穫時期の出っ込み引っ込みを含めて良い案配にワインが出来上がるとしか思えません。」
私「特殊な地域の特殊な区画だからこそのワインなんですね(笑)。」
「風土・産地の違いがとても感じるよね。
合わせる食べ物も違うよね(笑)。ポルトガルの方はどうみたってオリーブオイルだ(笑)。」
「ニンニクも合いそう(笑)。」
「アヒージョ!」
「マスキューさん、ところでミュスカデとポルトガルのこのワインは供出温度が違いますね(笑)。意図的?」
家内「バレましたね(笑)。ミュスカデは10℃以下、ポルトガルは15℃をちょっと上回る温度でお出ししています(笑)。」
「なるほどね(笑)。技使ってますな(笑)。」
私「いやいや技と言うほどのものじゃございません(笑)。ミュスカデのリンゴ酸は低い温度の方が映えますし、逆にポルトガルの旨味の酸は低いとぼやけます。」
「あっ!わかった!だからミュスカデの旨味はあまり強く出てなかったんだぁ。」
私「よくお気づきで!そーなんですよ(笑)。参ったなぁ(笑)。」
「ところでマスキューさん。最近のポルトガルの白ワインはフレッシュでフルーティー 酸を残すタイプのものをよく見かけますよね。あれは?」
私「はい。低温管理とマロラクティック発酵をブロックすることで造られます。」
「なるほど!技術で克服するんですね。」
家内「美味しくて価格が手頃だとありがたいワインですよね(笑)。」
私「熟成しなかったり、寿命も短いですから、早飲みのデイリーなカテゴリーとしては良いかと。」
「マスキューさん!ところでこのワインは熟成しますか?おそらくすると思います。ただミュスカデ2010年ほどの生命力はないと思います。最終的にはシェリーのドライのようになると思います。」

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桝久 試飲会リポート 後半 201704

May 03, 2017 by weblogland |
●『ジュ・ド・ヴィーニュ』2011年 ドメーヌ・ド・カザバン 南フランス コート・ド・ラストゥールI.G.P. 750ml 1480円税込み
「おっ!これまた更に飲みやすい(笑)!」
「濃いには濃いけど味を邪魔しないよね。」
私「ラベルに書いてある通り『葡萄のジュース』ですよね(笑)。」
「あっ、ほんとだ。キャッチ・フレーズ通りですね(笑)。」
「マスキューさん。アルコール分に何%ですか?」
私「えーと。13.5%です。あとヴィンテージが2011年ですから今飲んでちょうど良いのかと。」
「丸6年経って良くなったんですね(笑)。」
私「そんな気がします(笑)。」
「マスキューさんがよく言う『バランスが良い』とか『折り合いが良い』なんていうのも熟成した結果なんですか?」
私「このワインの場合は落ち着きがある感じですか。」
「これってシラー100%なんですよね。シラーっていうと固かったり強かったりのイメージがありますけど、違うんですね?」
家内「北ローヌなんて冷ややかさと強さがありますけど、これは果実味が先です(笑)。赤や黒いベリーの果実味が真っ先(笑)。」
私「あと特徴的なのはスパイシーさかな。
ひとつ前に飲んだバスティードは黒胡椒のスパイス、これはペパーミントです。」
「なるほど、アクセントになってますよね(笑)。」
私「以前この上のキュヴェ『レ・ド・モワゼル・クレア』を扱ってましたが、ペパーミントのニュアンスが強烈でした。飲んでいると目が痛くなる(笑)。」
家内「あれはカバルデスA.C.。メルローとシラーが半々の割合でしたね。変わったA.O.C.ですよね。ボルドー品種とラングドックの品種を混ぜて造るんです。これシラー100%ですからI.G.P.になります。」
「コート・ド・ラストゥールI.G.P.なんて知らなかった。」
私「A.O.C. は簡単に増やせなくなりましたが、I.G.P. は増えてるようです。自由な流れなのかな(笑)?」

ここでまたまた大アクシデント発生!
『ジュ・ド・ヴィーニュ』1本目が空になり、2本目を開けるとブ、ブ、ブショネではあーりませんか!このワイン熟成期間が長いので最初は還元臭と見分けがつきません。でもですね、還元臭は薄れますが、ブショネは時間の経過とともに増幅します(笑)。途中で気づき交換しました。
冷や汗かいちゃいました(笑)。
最近はあまりブショネに当たることが少なくなって来ました。たまに当たるとビックリですね。
笑い話であるのですが、ソムリエが何人かがレストランでオールド・ヴィンテージのワインを飲んだ時、ブショネか還元臭かすぐに判断出来ず、ボトル半分飲んだときにようやくブショネと判りました。
でもボトル半分も飲んでしまってたので恥ずかしくてクレームをつけられなかった(笑)。
マスキューのワインでブショネに当たったら、ご遠慮なくお知らせ下さいね。半分飲んでいても交換に応じますからね(笑)。


●アンジュ・ヴィラージュ ブリサック 2010年 ドメーヌ・ド・バブリュ フランス 赤 アンジュ・ヴィラージュA.C.750ml 2175円税込み
「これ、旨!」
「凄く飲みやすいし、味わい深いね(笑)。」
「マスキューさん。今回の赤ワインのラインナップは3段スライド方式でどんどん美味しくなってる(笑)。」
「『ジュ・ド・ヴィーニュ』はたしかに美味しいんだけど、この赤はさらにその上を行くよね(笑)。ランクが違うって解る(笑)。」
「ぐんと甘く感じる(笑)。最初口に入れた感じが1ランク・アップ(笑)。」
「私は『ジュ・ド・ヴィーニュ』の価格に引かれちゃう(笑)。これで充分満足できる。ある意味経済的な幸せ者です(笑)。」
「マスキューさん。このアンジュの赤はフラン100%なんですか?」
私「フランが70%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%です。このワインのスタイルのミソはこの30%のソーヴィニヨンにあるようです。フランのファット感にしまったニュアンスを感じます。」
「なるほど。個人的にはフェルのあの過熟なファット感が好きなんですよ(笑)。」
私「フェルはボンヌゾーに畑がありますからすぐ近所ですよ(笑)。ボンヌゾーの日当たりの良い小高いところですから、バブリュとはきっとテロワールも違うんでしょうね(笑)。自ずとワインのスタイルも違ってくるんでしょうね。」
家内「実はこのワイン、3年前に一度取り寄せて試飲しています。凄く良かったので試飲会で使うかどうか迷いましたが、まだ若過ぎるということで見送りました。」
私「先日そのインポーターさんの在庫リストを見ると、まだある。知らん顔してサンプルを取り寄せて再び試飲すると、とても美味しくなってる。今、正にピーク(笑)。そんなわけで今回の御披露目となりました(笑)。」
「へえー。これが熟成した旨味なんですね(笑)。口のなかで当たるものがないし、荒さがないですよね。」
「これはもう少し寝かせるとどうなるんですか?」
私「難しい質問ですね(笑)。全体的には力は落ちてきますが、透明感が増し甘味が増と思います。甘さが口のなかで転がるような感じになると思います。10年経って飲んだフェルのワインに近い感じになると思います。まあ、先のことは解りませんが(笑)。」
家内「そしてそのあとに古酒に変身かな(笑)?何時なるか解りませんが(笑)。」
「マスキュウさん。マスキューさんの試飲会や販売アイテムって春からカベルネ・フランが増えますよね(笑)。」
私「バレてますねぇ(笑)。」
家内「気温の上昇とフランの旨さは正比例するのです(笑)。やめられません(笑)。」


●アンジュ・ヴィラージュ ブリサック『ペトラ・アルバ』 2010年 ドメーヌ・ド・バブリュ フランス 赤 アンジュ・ヴィラージュA.C.750ml 3240円税込み
私「『ペトラ・アルバ』も前のワイン同様に3年前に試飲しております。今ようやく飲み頃の入り口に入ったところです。」
「おー!これ凄いな!マスキューさん曰く『壮麗』の意味が解りましたよ(笑)。」
「う~ん。物凄く美味しい。言葉を失う。」
「深くて複雑。まだまだ先を予感させますよね(笑)。」
家内「この『ペトラ・アルバ』はこの前に飲んでいただいた物と同じヴィンテージです。」
「同じ造り手ですよね?」
私「はい。同じドメーヌ・ド・バブリュです。」
家内「以前試飲会でお出しした白ワイン『オルドヴィシアン』覚えてらっしゃいますか(笑)。(秘蔵のボトルをお見せする。)。」
「あー‼あれの赤ですか?哲学的に美味しかった白ワイン。何本ものんだからよく覚えてますよ(笑)。」
「私、熟成を期待してセラーに1本とってありますよ(笑)。」
「旨い訳だ(笑)。」
「5番目のも良かったけど、『ペトラ・アルバ』の方が頭3つくらい抜き出てるね(笑)。」
私「ドメーヌ・ド・バブリュ渾身のカベルネ・フラン100%のワインでございます(笑)。」
家内「これは木樽で18ヶ月熟成したもの。
前のはステンレス・タンクで18ヶ月熟成です。」
「木樽を使うのとステンレス・タンクを使うのはどういう違いがあるんですか?」
家内「木樽の方が熟成スピードが早まります。木材は酸素を透過しますから。」
「でも飲んだ感じは木樽を熟成に使った『ペトラ・アルバ』の方がまだ若く感じるし、熟成は遅いですよね。」
私「おっしゃるとおり!『ペトラ・アルバ』のワインは特別な区画で造った特別品ということかと。」
「なるほど。造りの規格も違うってことですか?」
私「『ペトラ・アルバ』はおそらく1本の葡萄樹からワインハーフボトル1本くらいしか造っていないはずです。いわゆるフランスのグラン・クリュの規格です。」
「1本の葡萄樹からハーフ・ボトル1本しか果汁を得られないのとフル・ボトル3本造るのじゃコスト違うよね(笑)。ワインのグラン・クリュは超高級メロンと同じだな(笑)。」
「メロンはハーフがないからメロンよりもっと高級だよ(大爆笑)。」


ご来店ありがとうございました!
桝久商店 岡本利秋・昭子

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桝久 試飲会リポート 201704

May 01, 2017 by weblogland |
昨日一昨日とご来店ありがとうございました!

まずは爽やかに泡でウェルカムです(笑)。
〇マルキ・ド・ラ・クール ブリュット N.V.
アッケルマン ロワール 発泡性 白 750ml 1234円税込み
「ぷはー!こりゃイイ(笑)。」
「来るまでに汗ばんじゃったから、クール・ダウン(笑)。名前も何とかクールだし(笑)。」
「何にも考えずに飲めるね(笑)。でも旨いんだよな(笑)。」
「う~ん。抵抗なく飲めるって旨いの裏返し?」
私「口のなかに入れるとワタアメを入れたみたいなフワッとした柔らかさキメの細かさがあります。」
「あー、なるほどね(笑)。泡が口の中で当たらない。味わいのバランスもイイから更に抵抗感がないんだね(笑)。」
家内「生産者のアッケルマンは泡のスペシャリストなんですよ。ロワールはドイツ系の生産者が古くから入植してますが、そのなかでも一番古い老舗です。」
「この泡すごく美味しいんですが、クレマン・ド・ロワールとは違うんですか?」
私「ありがとうございます(笑)。クレマンは瓶内二次発酵しますが、これはタンク内二次発酵です。その分安い(笑)。いわゆる普及品のランクですが、品質はかなり高いと思います。」
「葡萄品種は何ですか?シャルドネとかシェナン・ブランですか?」
家内「シェナン・ブラン、コロンバール、
ユニ・ブランのブレンドです。エコノミーかな(笑)?」
「有名な品種じゃなくともそこそこ美味しいものが出来るんですね(笑)。」
「極上じゃなくとも、今日みたいなときは最良だよね(笑)。T.P.O.は大事だなぁ(笑)。」
「結婚式のウェルカムでシャンパンだったら解るけどね(笑)。」
「マスキューさんの試飲会で、暮れはたまにシャンパンウェルカムありましたよね(笑)。」
私「変なこと思い出さないで下さい(笑)!
ひょえー!ケチなマスキューにはこの泡が相応しいのです(笑)。」
「ところでマスキューさん。私泡が大好きなんですけど(笑)、一人だとどうしても残っちゃうんですよね。これは明日まで大丈夫ですか?」
私「翌日だと泡の勢いはどうしても落ちます。ただ翌日も泡として飲めるかと。抜栓した翌日も私は楽しめました(笑)。」
「シャンパン・ストッパーが必要ですか?」
私「う~ん。無いよりあった方が良いかもしれませんが、所詮と言えば所詮なんですよね。」
「サランラップで巻いてゴムで強く絞めるのは?」
私「そっちの方が確かかも知れません。グッド・アイデアです(笑)。」
家内「あとこの泡、以前扱ってましたが価格が上がったので販売を断念しました。今回インポーターさんの決算セールということで特別価格での販売となります。申し訳ございませんが、在庫限りとなります。」


〇シャトー・ラ・バスティード 2015年 ギレム・ギュラン フランス 白 コルビエールA.C. 750ml 1305円税込み
「おっ!これ厚みがあって美味しい(笑)!」
「南フランスの白ワインって豊かなんだけど割りとぶっきらぼうに成りがちなんだけど(笑)、これはそれがない。アルコール分は幾つ位ですか?」
家内「14%ありますね。でもアルコール分に負けてませんね(笑)。きっと酸がしっかりあるんですね。」
「うんうん。リンゴ酸もちゃんとある(笑)。」
私「でも、マロラクティック発酵はしてると思います。」
「してるんだ!?」
私「この白ワインSO 2の添加量も極めて少ないし、ワイン自体にあまり手を加えていません。」
家内「瓶の底に沈んだ酒石酸が凄く多いんです。」
「おっ!白い結晶がたんまり(笑)。」
「これは異物ですか?」
私「いえいえ。誤解されることが多いので冷却して濾過したり、遠心分離機で取り除くことが今風かな(笑)。」
家内「今風の南フランスの白ワインはマロラクティック発酵をブロックして酸を残すようにするから酒石酸も残るけど除去します。マロラクティック発酵をしていてこんなに沢山酒石酸を残すワインはあまりない。」
「おっしゃるとおり‼プリミィティブな良さを感じますね(笑)。」
「単一品種で造ったような溶け込みの良さがありますよね。でもセパージュは3種類でしたっけ(笑)?変なヤツ(笑)。」
家内「(笑)、ルーサンヌ50%、ブール・ブラン25%、ヴェルメンティーノ25%です。」
私「ヴェルメンティーノがロールと呼ばれ、ブール・ブランが大変(笑)、マルヴォアズィエだったっけ(笑)?舌噛みそう(笑)。」
家内「ギリシャから伝わった古代品種らしいです。」
「ふーん。色々あるんですね(笑)。ところでこのワイン後味が独特ですよね。あんまり経験したことのないニュアンスですよね。」
私「おっ、さすが!表現に困るんですが(笑)、冷涼に感じる爽やかな植物系の香りですよね(笑)。」
「それがマルヴォアズィエの特徴ですか?」
家内「だと思うんですけど、他のマルヴォアズィエを飲んだことがありませんから解りません(笑)。」
「この前の試飲会で出たアリゴテを先日いぶりがっこで合わせてみたら凄くおいしかったんですよ。これもきっと合いそうですね(笑)。」
私「この濃密さとスモークのニュアンス合いそうですよね(笑)。」

私「実はこのシャトー・ラ・バスティードの赤は定番として扱っています。でも、白はノーマークでした(笑)。南フランスの白はワン・パターンという先入観が邪魔しました(笑)。ご免なさい!」


●シャトー・ラ・バスティード 2013年 ギレム・ギュラン フランス 赤 コルビエールA.C. 750ml 1,305円税込み
私「これはマスキュー定番の赤です。この上のキュヴェが『オプティマ』です。」
家内「何かのワイン誌で『ワイン界のロック・スター』なんてもてはやされました(笑)。」
私「これです(オプティマを手に取る。)。」
「あー、あの酸が少なくて濃くて飲みやすいヤツですね。沢山飲みましたよ(笑)。」
「う~ん。これはオプティマみたいに都会的じゃないんですよね(笑)?でも飲みやすい(笑)。」
家内「品種はシラー60%、グルナッシュ20%、ムールヴェドル20%です。王道(笑)かな。」
「これも白同様に飲みやすい。」
「とっても飲みやすい!」
「マスキューさん。これって木樽熟成してるんですか?そんな感じしますよね?」
私「ちょっとチョコレートっぽさがあって
一瞬そう思いますが、これはグルナッシュの特徴です。南フランス、ルーション辺りだとモットー顕著にでます。」
「なるほど。ラファージュさんのワインなんかたしかにそうだよね(笑)。」
私「さすが!共通のニュアンスありますよね(笑)。」
「プラムの赤い果実や黒いベリーのニュアンスはグルナッシュとシラーかな?あとスパイシーさもシラーかな?」
私「黒胡椒のようなスパイシーさですよね
。」
「豊かで程よい。赤、白共通の良さがあるよね。」
「マスキューさんがよく言うプリミィティブな味わいってこれなんですね(笑)。」
私「はい(笑)。お察しの通りで(へへへ。)」
家内「あとシャトー・ラ・バスティードは酸化防止剤のSO 2の添加量が極めて少ないです。ですからワインに違和感がありません。」
「あー、広がりとか余韻が綺麗ですよね(笑)。」
「でもその手のワインって高いけど、これは安いよね(笑)。」
私「この辺が技術の高さと良心的なところかと(笑)。」
「マスキューさんが『ビオ、ビオうるさい!』ってよく言うワインでしょ(笑)?」
私「これはビオ、ビオ言わない(笑)。」

ところで大アクシデント発生!
2013年があまりによくてあっという間に完売。2014年に切り替えて試飲会は続行しましたが、まだ2014年はちょっと若くバランスがとれていない。

家内「夏過ぎてから調子は出るとは思うんですが、」
私「抜栓してすぐに全開にはなりませんね。ご免なさい!」



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