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桝久 試飲会リポート 後半

Dec 25, 2019 by weblogland |

ヴィーニャ・デカーナ ティント レゼルバ 2013年 ボテガス・コヴィニャス スペイン バレンシア ウティエル・レケーナD.O.  赤 750ml 779円税込み
「あれ?7・7・9円?マスキューさん!どうかしちゃいましたか(笑)?」
私「言われると思った(笑)。」
「だってこんな安いワインはマスキューには無いじゃないですか(笑)。」
「スーパーで安いワインたくさん買いましたが、値段なり(笑)。バッタものですか(笑)?」
私「まあ、バッタと言えばバッタかな(笑)
?まっ、まっ、まずは試してみてください(笑)。」
「あれ?普通にちゃんとしたワインだよ(笑)。バッタものの味じゃない(笑)。」
「しっかりしてて美味しい。」
私「開けてすぐに全開にはなりませんが、ちゃんと作られています(笑)。懐かしい渋いスペイン・ワインなのです。」
「この価格だとだいたいロクデモない代物だけどロクデモあるワインかな(大爆笑)。」
「普通に美味しく飲めるよ(笑)。」
私「このワインをずっと何十本も飲み続けると、ワインを評価する尺度ができますよ(笑)。」
家内「チョコレート食べながら飲むととても美味しいですよ(笑)。」
「あっ!ホントだぁ(笑)!」
家内「先月の試飲会で好評いただいたヴィーニャ・デカーナ グラン・リゼルバ2010年の下のクラス リゼルバ2013年です。」
「う~ん。そう言われるとあれはもっと飲みやすかった(笑)。ボバル種が多かったっけ?」
私「はい。ボバルは味わいが出るまでに時間がかかります。これはまさにその典型です。」
「でも2013年でも全然古くなってない。これはどういう意味なんでしょうか?」
家内「生命力のあるワインということです
。」
「2013年ということは6年経ってるんだ。安いワインは2~3年くらいしか持たないもんね(笑)。」
「これあと2、3年あとに飲んだらもっと飲みやすくなっていそうだよね(笑)。」
私「ためしに1週間かけて飲みましたが(笑)、1週間後の方が美味しかったでした(笑)。」
「これ飲みながら牛肉食べたら充分楽しめますよ(笑)。」
「ところで何故こんなに安いの(笑)?」
家内「インポーターさんは倉庫にワインを置いておくだけで保管料が発生します。ですからインポーターごとに保管期間の目安があります。」
「解った!目安を越えちゃったんだ!」
私「おそらくご名答かと(笑)。」
「そうしたらこれをお金にして新しい回転率の良いワインを仕入れた方がいいもんね。」
私「仲の良いインポーターさんはそんなときに声をかけてくださいます。『お安くしますからお客様にお安く提供してください。』となります。」
「恩恵に預かった訳ですな(笑)。」
「造った方に悪い気がしますね。」
私「どんなワインも飲まれないことが一番の不幸です。」


●シラー 2017年 カーヴ・ド・タン
フランス 赤 コリーネ・ローダニエンヌI.G.T.  750ml 1413円税込み
「これ滑らかで美味しい(笑)。前のスペイン・ワインとは大違い(笑)。」
「南フランスのシラーとはだいぶ趣が違いますな(笑)。上品。ピノ・ノワール的かな。」
「そうそう。極端にスパイシーだったり、甘かったりしていない。」
「果実味がダイレクト、しかもしっとりしている(笑)。」
「たしかに北ローヌのシラー。もちろんコート・ロティーなんかと比べるものではないけど、デイリーな北ローヌのシラーって無いんだよね(笑)。これってその意味貴重(笑)。」
「硬さが無いよね(笑)。」
「ワインに凸凹が無い。すぐに飲めるように出来てはいるけど、無理やり感が無いのがイイね(笑)。」
「クールで雑味が無い。しかも薄くない。
私このワイン大好きなんですよね(笑)。何本飲んだか解らないですよ(笑)。」
「店長がよく言う『シンメトリー』かな(笑)?」
「2017年と若いヴィンテージなんだけど飲みやすいですよね。モダン?最新?」
家内「カーヴ・ド・タンはクローズ・エルミタージュの最大の共同組合です。看板のクローズ・エルミタージュはコスト・パフォーマンスに優れたものとして高い評価を受けています。これも同様だと思います(笑)。」
私「エルミタージュになると評価は分かれるのですが(笑)。」
「このワインを飲みながら鰹食べたいなぁ
(笑)。薬味無しで(笑)。」
私「ワインに血とか鉄のニュアンスがあるから合うはず!」
私「鰹にはシラーかピノ・ノワールですよね(笑)。」
「マスキュさん、たしかメルシャンの研究者が、ワインを飲みながら魚介類を食べると生臭さが発生する場合、原因がワインの鉄分にある、なんて論考してました
。」
私「へぇー、知らなかった!不勉強失礼いたしました。」
「なんでも鉄分が魚介類に含まれる物質を酸化させその結果生臭い香りの物質を造るとか言ってました。」
私「そうすると私がワインに感じる鉄っぽさは鉄じゃないのかな?実際に鰹とシラーは合いますもんね?それともハレーション起こすのかな(大爆笑)。」
家内「インターネットで調べてみよう!」
「『魚介とワインの組み合わせで発生する生臭いにおい』で検索すると出てきますよ(笑)」
さすが筋金入りのワイン・エキスパートKさん!勉強されてます。見習わなくては



●『ルナティック』 2015年 ドメーヌ・ルージュ・ブルー フランス ローヌ 赤 V.D.F 750ml 5562円税込み
「おっー!美味しい!言葉を失う(笑)。」
「店長!これ凄いですね!口の中の広がり
、折り重なるようなタンニンと味わい、途方もない余韻の長さ。」
私「壮麗ですよね(笑)。」
「ワイン自体は桁外れなんだけど、とっても飲みやすい(笑)。」
「高いボルドーワインなんか渋くて飲みやすいとは言えないんだよね(笑)。」
家内「このワイン、アルコール分表示は14.5%ですが、実際は14.9%あるとトーマさんは言っていました。ローヌ辺りではアルコール分が15%くらいの高アルコールのものはありますが、どれもアルコリックでバランスが悪い。この点このワインが優れていると思います(笑)。」
「店長曰く『折り合いが良い』なんだな(笑)。」
私「左様で(笑)。」
「私ワインの値段の差を懐疑的に思っていましたが、こんなの飲むと値段の差を実感しますね(笑)。」
「あー(笑)、でもさぁ、実際高くても『何これ?』ってワインは沢山ありますよ(笑)
。」
「そうそう。高い値段出して外した時の惨めな気持ち。辛いものがありますよ(笑)
。もう高いワイン買うのやめようと何回思ったことか(笑)。」
「そう。それでもほとぼりが覚めるとついつい(笑)。こうして飲ませてもらって決められると後悔はまずしない(笑)。助かりますよ(笑)。」
「後悔があるとしたら、嫁をどうやって誤魔化すか頭を悩ますことかな(笑)。」
「あと、ばれて『なんでそんな高いワイン買ったの!』って叱責されると後悔する(笑)。」
私「言葉に出来ません(笑)。(強者発見!
です。)」
私「ルナティックの葡萄樹は1910年に植樹されたものですから樹齢100年を越します
。そうなると1本の葡萄樹に結実する葡萄は1、2房。これがルナティックが高い原因でもあります(笑)。」
「普通何房くらいならすのですか?」
私「ブルゴーニュですと11房。摘房すると8房くらいです。」
「そんなに少ないんだぁ!」
家内「しかもなる房は小さい(笑)。」
「葡萄樹って何年くらいの寿命ですか?」
私「沢山の房をつけさせると10年くらいでダメになります。」
「ルナティックの値段が高い訳が解りました(笑)
。」
私「あと栽培に尽力しています。普通収穫後に撰果することで醸造に適さない葡萄を排除しますが、このドメーヌではその工程がありません(笑)。日常の畑仕事の一環で葡萄果のセレクションもしています
(笑)。目も手も行き届いています(笑)。10ヘクタール未満の畑だからこそ出来る技
です。」
「なるほど、大きなワイナリーでは収穫に外国人労働者を雇ってるし、まあ機械収穫のところがほとんどか。」
家内「フランスの大きなワイナリーでは、南半球から飛行機で収穫人をまとめて連れてくるとか(笑)。」
「家族でやると細かなことが出来るよね(笑)。」
私「しかも奥様は醸造家ですしね(笑)。」
家内「収穫されたルナティックの葡萄は房ごと古いバリックに入れられます。そのなかに入って嬉々として葡萄を踏むのが奥さんですからね(笑)。」
私「1ヶ月ほぼほったらかしでワインが出来ればルナティックの完成。出来が悪いとその年のルナティックは無しとなります。」
「ハードワークとリスクを背負ってるんですね。もともと家がワイン栽培をしていたのですか?」
私「それは聞きませんでしたが、このドメーヌを2012年に買ったようです。まあ、ドメーヌといっても家と畑だけ(笑)。耕作放棄地に近い状態だったようです(笑)。

「安いんだよね(笑)。日本人の感覚と一桁違う(笑)。」
「勝沼でもそんな畑を何人かで借りるか買うかして葡萄栽培をするプロジェクトがあるのですが、体が無理(笑)。心は傾いたのですが(笑)。あと共同で作業を分担するのも無理がありそうでした(笑)。」
「自営農は自営業と同じ(笑)。」
「『儲かりまっか?』と聞かれたら『ぼちぼちでんな。』と答えられなきゃ続かないよね(笑)。」


本年のご愛顧ありがとうございました!
来年もよろしくお願い申し上げます。
桝久商店 岡本利秋・昭子

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桝久 試飲会リポート 前半 201912

Dec 23, 2019 by weblogland |


昨日、一昨日ご来店ありがとうございました!
本年最後のマスキュー試飲会いかがでしたか?

まずはウェルカムを兼ねた泡です!
◎アマルテア・クラシック・ブリュット・ナチュレ・オーガニック 2015年  ロシャレル スペイン 発泡性 カヴァ 白 ペネデスD.O. 750ml 1853円税込み
「おっ!マスキューさん、ロシャレル 山羊ラベルのワイン色々扱ってますよね?

私「はい!赤、白、ロゼ そして今回カヴァのお披露目となります(笑)。」
「私、猫ラベルのロゼ好きなんですよ(笑)。でも何でロゼだけ猫なのか(笑)?」
家内「あのロゼは『大日本ロゼ・ワイン普及協会』イチ押し!ただ、ロシャレルはカヴァの生産者として現地では有名です
。」
私「まっ、まっ、どうぞお試しを!」
「あっ、これ美味しい!」
「レモンやグレープフルーツの柑橘類。
ピールのようなほろ苦さがありますね(笑)。」
「シャンパンとは違うんだけど、別のジャンルのカヴァとしたらかなり美味しい。
旨みがしっかり、酸味もしっかり。」
「もっとピリピリ辛いと思ったんだけど(笑)、ちゃんと甘味もある。控えめで品が良い甘味ですよね。」
「泡もしっかりしてるよ(笑)。安いカヴァって、開けたらすぐ泡が無くなる(笑)。」
「中から泡が湧いてくる(笑)。まるっきりべたっとしないしね。」
「う~ん。エキストラ・ブリュットかぁ。
わりに細く尖っていない。」
「旨みと酸味のバランスが良いよ(笑)。」
私「瓶熟成期間は15ヶ月です。」
「エキストラ・ブリュットってどういうことですか?」
私「瓶内熟成を終了するときに瓶内の澱を凍らせて取り出します。そのあと減った部分をワインと糖分を添加することで甘さを調整します。その時に糖分を添加しないのがブリュット・ナチュレ、ほんの僅かだけの添加がエキストラ・ブリュット(無添加でもエキストラ・ブリュットと言う場合もありますが。)。」
「そうするとほとんどが糖分を添加して味を調整してるんだ?」
家内「逆にブリュット・ナチュレは薄い原料ワインだと不味くなります(笑)。ブリュット・ナチュレで泡を造ることはハードルが高いです。」
私「一時期ブリュット・ゼロなんて言ってずいぶん流行りましたが、長続きしなかったですね(笑)。」
「そうそう。たしかイギリス人がブリュット・ゼロ好きなんだよね(笑)。」
私「イギリス人は食事に合わせるのに辛口を特に好む。あと、近年温暖化の影響でイギリスでも泡を造れるようになりましたから、それを売り込む戦略でもありました(笑)。」
「マスター・オブ・ワインを戦略だな(笑)
。」
私「よくご存知で(笑)!私はとやかく云えませんが(笑)。」
「カヴァのブリュット・ナチュレってあまり見かけないですよね?」
家内「はい。温暖なスペインではどうしても酸が低くなりますから、技術的に難しい。美味しいカヴァのブリュット・ナチュレはあまりありません。」
私「安いカヴァのブリュット・ナチュレを見かけますが、ビタミンCなどを添加してることが多いです。」
「なるほど!酸の代わりがビタミンCかぁ
(笑)。」
「ビタミンCは酸っぱいもんな(笑)。」
「それってナチュレじゃないじゃん(大爆笑)。」
家内「そうそう。ロシャレルはあまり余計な農薬を使うことを嫌い、スペインでは最初のビオ導入者として知られています
。」
私「ミチャンさんの造るワインはどれもふくよかで伸びやか。共通した印象があります。この写真の人です。」
「小太りで禿げたおじさんですね(笑)。」
私「愛嬌もあるんですよ(笑)。」
家内「この生産者はインポーターが変わったりしてもう日本に来ないようなこともありましたが、扱いをやめられません(笑)
。」
「そういえば以前の試飲会でもカヴァのブリュット・ナチュレやりましたよね?」
私「はい!カロリーナ・デ・マサックです
。これとはスタイルが違いますので、今回のお披露目となりました(笑)。」
家内「カロリーナ・デ・マサックは旨みが全面に出ています。これとは酸の質が違うと思います。」
「マスキューさんがお雑煮食べながら飲むってヤツでしたよね(笑)。」
私「左様でございます(笑)。カロリーナは旨み重視。ロシャレルはバランス重視のスタイルかと(笑)。共通しているのが、広がりと余韻の美しさかと(笑)。」


〇『イルシャイ・オリヴェール』2018年 ターシュナー ハンガリー ショブロン 白 750ml 1489円税込み スクリュー・キャップ
「イルシャイ・オリヴェールなんて聞いたことない品種ですよ(笑)。また、変なものみつけて来ましたね(笑)。」
私「へ、へ、へ(笑)。」
家内「定番のトカイ・フルミントはハンガリーの東端、これはハンガリーの西端。
こっちの方が気候は暖かいようです。」
「おっ!何この香り!フルーティー!トロピカル?」
「ジャスミンのような白い花の香り!」
「う~ん。洋梨、桃」
「ゲヴュルツトラミネールみたいだけど、あれほど甘くない。」
「マスカット系の香りも強いですね(笑)。

「私、口に入れた瞬間ニンマリしましたよ(笑)。」
「香りは濃密なんだけど爽やかでもあるんだよね(笑)。」
「すんごく飲みやすい(笑)。女子の好物ですね(笑)。」
「そうそう、たしかにゲヴュルツトラミネールみたいなんだけど、重くない。押し付けがましくない(笑)。」
「イルシャイ・オリヴェールでしたっけ。単一品種とは思えない複雑さがありますよね。」
私「そーなんです。こんなワイン初めて経験しました(笑)。」
「アルコール分は何%ですか?」
家内「12.5%です。さほど高くないですね
。無理に収穫を遅らせたり、早めたりした感じがありません。葡萄栽培・収穫のタイミングなどキッチリ管理しているように感じます。」
「口に含んだ時の旨みの広がり方や後味の抜けの良さは同じハンガリーのトカイ・フルミントに似てますよね(笑)。」
「そうそう。でもトカイの方が冷涼な感じだよね(笑)。え~と、リンゴ酸が多いのかな。」
私「そーなんです。暖かさと冷涼さが両立していますよね(笑)。」
「イタリアなんかの暖かいところのワインって最初から最後まで暖かなんだけど、これは違う。こんなスタイルのワインがあるんだね。これってテロワール?」
私「う~ん。これを飲むとそうとしか言えませんが、近場のワインや同じ品種のものをあまり飲んでいませんから、なんとも言いようがありません。特殊なのは確かなのですが(笑)。」
「フリッターに合わせたら良さそうですよね(笑)。塩だけ振ってレモン無し!」
私「個人的にはオニオン・リング!」
「ゲヴュルツトラミネールなんか豚肉と鉄板の相性だから、これも豚肉行けそう(笑)。」
「キノコの天婦羅なんか良さそう(笑)。」
「うんうん。和食に合わせ易そうですよね
(笑)。」
「香りは強いんだけど軽いから、中華料理もいけるんじゃないのかな(笑)。」
家内「穀物系の油 ゴマ油にも合うはずですね。彼の地は豚肉と塩と穀物油の食文化ですから(笑)。」


〇シャブリ テット・ドール 2015年 ドメーヌ・ビヨー・シモン フランス 白 シャブリA.C. 750ml 3770円税込み
「シャブリだね(笑)。たしか以前マスキューさんの試飲会でこのラベルのシャブリ出ましたよね?」
私「はい。今年の7月の試飲会でお出ししました。」
「そうだ!菩提樹の香りのするシャブリでしたよね(笑)。美味しかったんだよね(笑)。え~と、これは?」
私「ヴィンテージは同じ2015年。7月の試飲会のもののワン・ランク上のキュヴェです(笑)。」
家内「これはグラン・クリュと1級畑の間の斜面に散在する畑の葡萄を集めて造ったものです。アルコール分は同じ13%です。」
「おっ!これは上物(笑)。コク、とろみがある!」
「う~ん。ミネラリー!シャブリ!これなんだよね(笑)、コレ!キンメリッジアン!(笑)」
「良くできたシャブリ。グラン・クリュ並みだね。」
「ボーヌの1級のシャルドネと遜色ないね(笑)。」
「そうなんだよね。だからお買い得(笑)。シャブリにまだお買い得ワインがあるとはね(笑)。」
「これは樽熟成していないタイプですか?
樽のニュアンス感じませんよね?」
家内「実は樽熟成しています。明日になるとはっきり解ります。開けたては樽のニュアンス感じませんよね(笑)。」
「何故ですか?」
私「果汁の濃さで木樽の香りをマスキングしています。ここに昨日開けたものがありますから比べてください。」
「あっ、ホントだぁ。昨日開けた方がより美味しい(笑)。中から出てくる量が凄いね(笑)。」
「エキゾチックな香りしますよね。」
家内「このドメーヌの特徴的な香りです。
菩提樹と向こうの人は言います。私にはチャイハネの匂いかな(笑)。」
私「独特な植物のニュアンスですよね。樽材由来だと思うのですが。あとひょっとしたら生木由来かもしれません。」
「前に飲んだシャブリとは明らかにグレードが違いますよね。こっちの方が濃い。それってテロワールなんですか?」
私「栽培法は同じですし、出来上がりのアルコール分も同じ。と言うことはテロワールとしか言いようがありません(笑)。」
「良い畑かぁ。テロワールってあるんだよね(笑)。」
私「嫌でも騙されますよね(笑)。(失礼!こんなことは言ってはいけない。)」
家内「不思議ですよね(笑)。」


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桝久 試飲会リポート 後半

Dec 04, 2019 by weblogland |


●シャトー ピネレ 2016年 フランス カオール赤 750ml 1680円税込み
「うわっ!色が黒紫(笑)。見たからに濃い(笑)!」
「うんうん。見るからに手強そう(笑)。2016年とは思えない色ですよね。出来立てみたい(笑)。」
「あれ?たしかにタンニンはたっぷり入っているけど渋くない(笑)?」
私「噛めるような濃さです(笑)。」
「酸もしっかりしてるし、タンニンたっぷりだけど飲みやすい(笑)。」
「重すぎることはないんだけど…。あととてもクリアな感じしますよね(笑)。」
私「左様で(笑)。雑味がありませんよね(笑)。撰果がとても良い証かと。未熟果や腐敗果が入っていないかと。」
「これアルコール分は何%ですか?」
家内「13%です。高過ぎず低すぎずですね
。」
「マスキューさん!以前飲んだ記憶ではもっとジャムやコンポートっぽいイメージがあったんですけど?」
私「よくご記憶で!さすが!左様でございます(笑)。たしかに以前は2009年のものを扱っていました。これよりもっと甘かったでしたよね(笑)。クリアさが増したような気がします。あと、発酵中のエア・レーションはかなりしっかりやってますね(笑)。」
家内「以前は5年くらい経ってから飲みやすくなっていましたが、今回のものはより早く楽しめるスタイルです(笑)。」
「早く飲めるとは思いますが、まだ香りは
出てないですよね?」
私「はい!時間が経つとザクロ グレナデンの香りが出てきます。明日飲むと全開
となります。昨日開けたものが少し残ってますからお試しくださいませ。」
「あー!こんなに良くなるんですね(笑)。
凄く美味しいし、カオールらしいがっつりした厚みがある(笑)。」
「え~と。マルベックってロワールだとコットでしたっけ。比べるとこのピネレのマルベックはモダン。泥臭くないですよね(笑)。」
私「そうですよね。この差はヴィンテージや産地の性ではなく、造りの方向性のような気がします。」
「ところでマスキューさん。扱いが2009年からジャンプして今回は2016年なんですか(笑)?」
私「実は2009年以降価格が高くなったためです。ケチなマスキューとしては手を出しにくかったのです(笑)。今回の2016年は2009年と同じ価格で提供出来ましたので復活しました(笑)。」
「この味わいは牛肉にぴったり しかも焼いたヤツ(笑)。どの部位の肉がイイかな(笑)。」
私「あの辺りの方もそんな食べ方飲み方ですよ(笑)。肉食べに行こうかと思案するに、どの部位を食べるか思案します(笑)。

「我々は、焼き肉か?ステーキか?はたまたすき焼きか?なんて迷いますが、迷い方が違うんですね(笑)。」
「このワインだったら濃厚な味付けの鰻のタレに合いますね(笑)。試してみたいな!

「あっ!良いですね(笑)。強いタレに負けないよね(笑)。」
「甘口のタレに良さそう(笑)。」


●ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノ 2013年 アジェンダ・カサーレ・ダヴィッディ イタリア トスカーナ 赤 D.O.C.G. 750ml 3520円税込み
「おっ!これ旨い!高級品だね(笑)。」
「あー、全然違う(笑)。」
「口の中で広がる広がる(笑)。余韻もながーい(笑)。」
「すべてが渾然一体(笑)。」
「薔薇の香りはうっとりするね(笑)。」
私「飲み頃に入ってます。」
「美しい(笑)!」
「華やかで穏やか(笑)。」
「これってサンジョヴェーゼですよね。これほど品の良いサンジョヴェーゼってヴィーノ・ノビレだけだよね(笑)。」
「同じサンジョヴェーゼのキャンティやブルネッロとは違うんだよね。不思議だよね。」
家内「そーですよね。サンジョヴェーゼは在地化しやすいようです。枝分かれも多いようですけど。」
私「以前の試飲会でご好評いただいたイル・ボスコ2015年はこの若木で造ったものです。共通してますね。」
「イル・ボスコはセカンドですね。トップのヴィーノ・ノビレと繋がっている。ボルドーのグラン・ヴァンはセカンドとトップが繋がらないけど(笑)。これは繋がっている(笑)。」
「このワイン、待ってたんですよ(笑)。イル・ボスコをもっと大きくした感じ。イイねぇ。」
私「ボルドーはトップとセカンドは畑が違いますから味が繋がりません(笑)。」
「ヴィーノ・ノビレってブルネッロの弟分みたいに言われるけど全体違う。ブルネッロみたいなパワー勝負じゃない。品が良い。不思議だよね?」


〇レッツィーナ・オブ・メソジア 2017年 サバティアーノ・アオトン・ワイナリー ギリシャ レッツィーナ白 750ml 2640円税込み
私「このワインは松脂(マツヤニ)が入っておりますので、好みがはっきり別れると思いますので(笑)。あらかじめお伝えいたします(笑)。」
「あっー、これ何?!これもワインなんですかぁ!」
私「慣れると美味しいですよ(笑)。」
「無理、そういう問題じゃなくて絶対無理。」
私「そーかなぁ(笑)。」
「おばあちゃんのタンスの匂い(笑)。」
「樟脳」
「桧風呂(笑)?」
「田舎の松林、雨上がりのもわっとした空気を思い出しましたよ(笑)。好きだなぁ(笑)。」
「ジン飲んでるみたいで美味しい(笑)。」
「でも際ものっぽい(笑)。」
「レッツィーナは初めて飲みましたが、強烈ですね(笑)。」
家内「これでも香りを押さえた方ですよ(笑)。」
「なんで松脂なんか入れたんですか(笑)?」
私「アンフォラでワインを造るとき蓋を密封します。このシール材として松脂を使ったそうです。それがワインに溶け込んで こりゃイイわい となり、それからワインに直接松脂を入れたとか(笑)。これは通常ギリシャで飲まれているレッツィーナでも松脂の量が少ない方です(笑)。幾つか飲みましたが、他のは強すぎてマスキューで売るには二の足を踏みました(笑)。」
家内「ウゾみたいに強烈でした(笑)。」
「ウゾですか?あれは無理(笑)。」
「ギリシャ人の香りの許容量は日本人の10倍くらいあるんじゃないかなぁ(笑)。」
「これってシェリーみたいに食前酒として飲むしか思いつかない(笑)。」
「美味しいマティーニ飲んでるみたいかな(笑)。私ジン好きだから、これ好きだな(笑)。」
意外と好む女性多し(笑)。
私「実は私もジン好きでございます。シカゴ・マティーニの変形ですが、ジンと白ワインをハーフ・ハーフで楽しんだりします(笑)。ジンの種類を変えると更に楽しめます(笑)。」
「どんな白ワインでやるのですか?」
私「今までで一番楽しめたのはドンナルーチェーです(笑)。皆さんお試しあれ(笑)。」
「う~ん。これローズマリーの香り!と言うことはローズマリーをたっぷりまぶした料理に合うはず!鴨なんかとても良く合うはず!」
私・家内「なるほど!気づかなかった!さすが!」

衝撃のマスキューデビューでございました(笑)。

ご来店ありがとうございました!
桝久商店 岡本利秋・昭子

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桝久 試飲会リポート 前半

Dec 02, 2019 by weblogland |


まずは面白い泡です!
◎ソールティ 白 N.V. モンテ・ディ・ロアリ イタリア ヴェネト フリザンテ 微発泡白 750ml 1782円税込み 王冠キャップ
「おっ、これ飲みやすくてイイね(笑)。」
「葡萄の香りがダイレクト(笑)。マスカット?」
「マルヴァジアの甘いニュアンスあるね(笑)。」
私「さすが!」
「青リンゴみたいな爽やかさも感じますよ。香りが複雑で幅広いよね。」
「辛口なんだ!この手のワインって甘い印象があるんだけど、これ辛口。」
家内「まったく澱引きしてませんからしたの方に澱が溜まってます。飲んでワイン
が減るほどに澱が舞って濁ります(笑)。」
「う~ん。澱が入ってる方が美味しい(笑)!」
私「新鮮な澱はアミノ酸だから美味しいのです(笑)。」
「私は澱がない方が好きだな(笑)。見た目(笑)。」
私「カメの中で出来たワインをそのまま瓶詰めしたようなものですから、とてもフレッシュ。SO2も無添加です。」
「そー言えば醪をそのまま瓶詰めしたワインが売ってたよね。要冷蔵で、かなり高かったなぁ。」
「これもその仲間ですか?」
私「仲間と言えば仲間ですが(笑)、あれは高過ぎ(笑)!あとこのワインは一応出来上がっています。これも一応要冷蔵ですが。まあ、この位の気温なら常温で大丈夫ですが。」
家内「アルコール分は11%。残糖分は6g/Lくらいですからほとんど解りません。」
「セパージュは何ですか?」
「マルヴァジア、フェルナンダ、モスカートです。」
「これってヌーボーなんですか?」
私「それなんですよ(笑)。実は去年のワインに今年の8月半ば頃に早摘みした葡萄果実を加えて発酵させたようです。リパッソに似た発想です。ですからアルコール分が11%と低いわりにハニーな完熟したニュアンスを感じます。この点が斬新ですね(笑)。正確には新酒ではありませんが、この時期だけの限定ワインとなります。」
「ところで何故カメを使うんですか?」
家内「カメは表面に気泡がかなりあるのです発酵や熟成が早く進む利点があるようです。」
私「アルコール発酵で発生する炭酸ガスをそのまま利用してつくっているようです。」
「なるほどね!それだったら早くできるもんね(笑)。」
「ジョージアやギリシャみたいに土の中に埋めてない。清潔に見える(笑)。」
「マスキューさん、カタログ見るとロゼもあるみたいですが、味はどうでしたか?」
私「ロゼも美味しいのですが、ちょっと甘かったかな?来年扱っても良いかも(笑)。」
「これってオリーブオイル使った料理には相性良さそうですよね。」
「うんうん。パスタなんか何でもオッケーじゃないかな(笑)。」
「ところでソルティーってどういう意味でしたっけ?」
「塩(笑)?」
「そうだ!出口!地下鉄の出口にソルティーって書いてあったな(笑)?」
「でも、なんで出口なんでしょうね(笑)?」
私「そー言えば、そうですね(笑)。今度聞いておきますね。」


後日談ですが、とても脂ののったブリのお刺身に合わしたところとてもグッド(笑)
ワサビは必須ですが、ブリの臭みがワインに移らず美味しかったでした!


●『J,マイヤー』ピノ・ノワール 2018年
モーゼルランド社 ドイツ プファルツ Q.b.A.赤 750ml 1296円税込み スクリュー・キャップ
「おっ、ドイツのピノ・ノワールだぁ。こんなに安いのあるの(笑)?」
「そうそう。ドイツのピノ・ノワールって高いですよね?」
私「ケチなマスキューにふさわしいかと(笑)。まっ、まっ、どうぞお試しくださいませ。」
「あ~!これ飲みやすい(笑)!」
「グビグビ行けちゃうよ(笑)。」
「軽くて普通に美味しいピノ・ノワールですよね。ブルゴーニュあたりだと少なくとも倍の値段はするよね(笑)。」
「う~ん。これブラインドで飲んだらドイツのピノ・ノワールとは絶対に解らないよ(笑)。オールド・ワールドとは解るんだけどね(笑)。」
「ブルゴーニュのシリアスなピノ・ノワールとは違うけど、デイリーに飲めるピノ・ノワールがあることは嬉しいな(笑)。」
「ありそうで無いよね(笑)。凄く飲みやすい(笑)。」
私「ありがとうございます。でもですね、アルコール分が13.5%もあるんですよ。」
「えー!そんなにアルコール分が高いのですか!?」
「どう見ても12%以下だと感じますよ!」
私「そーなんです。とても折り合いが良いのです(笑)。」
「何故ですか?」
私「アルコール分と酸などの結合が上手くいっている。アルコール分だけのスカスカなワインではない証かと。」
「これってドイツの何処でしたっけ?」
家内「プファルツです。しかも協同組合のワインです。」
「プファルツって美味しいワインができる産地じゃないですよ(大爆笑)。水っぽくて甘いワインばっかりのイメージですよ!」
「そういえば昔沢山飲んだなぁ(笑)。」
家内「地理的にはフランスのアルザスの地続き。土壌も似てますからまるっきりダメと言う訳じゃないんですけど(笑)。」
「温暖化の影響?」
私「当然それもあります。」
「そうだよね。日照量は変わらないもんね。」
私「あと、大きいのは甘くて水っぽい白ワインだけだと時流に遅れる危機感があったと思います(笑)。」
「確かにこのワインは軽いけれどしっかりしている。昔のドイツ・ワインみたいに
量の制限をしていないとこうはならないですね。」
「これはこれで一つのカテゴリーになっていますよね。」
私「ありがとうございます(笑)。最初飲んだとき『絶対に補酸とか補糖、濃縮工程が入っているはず。』と思ってましたが、時間の経過を経てもボロが出ません。」
家内「ピノ・ノワールらしいストロベリーの香りは翌日になると消えていきますが、ガメイのような赤いベリー系の香りになります。でもワインとしての旨みははっきりありますから、インチキではないかと(笑)。」
私「ボジョレーっぽくなるんですよ(笑)。昨日開けたものがありますから、試してみてください。」
「あっ、本当だぁ。ボジョレー。」
「でもさぁ、こっちの方が旨いよね(笑)。」
私「旨みは時間が経っている方がよりはっきり感じますよね(笑)。」
「ピノ・ノワールってガメイに似ているんですね?」
家内「ピノ・ノワールの親はガメイなんです(笑)。」
「濃く造ったガメイってピノ・ノワール的だよね(笑)。」
私「見分けつかないくらい似ますよね(笑)。」
「ところでマスキューさん、このワインは品種名がシュペート・ブルグンダーじゃなくてピノ・ノワールですよね?」
「そうそう、シャルドネはヴァイス・ブルグンダーだっけ?」
私「やはり世界市場を目指しているのだと思います。」
「アメリカに向いてるのかな(笑)?ライトなピノ・ノワールで世界に打って出る(笑)!」
私「左様かと(笑)。」


●ヴィーニャ・デカーナ ティント グラン・レゼルバ 2010年 ボテガス・コヴィニャス 1413円税込み
「このワイン、以前試飲会で出ましたよね?美味しかったからよく覚えてる(笑)。」
「そうそう、何度かリピートしましたよ(笑)。」
私「そーなんです。定番アイテムなので先月仕入れたのを確認したところ、とっても美味しくなっていました(笑)。ですから、一番良い状態を皆さんに是非味わっていただきたく再登場となりました(笑)。」
「これって金糸が巻いてありますからリオハのワインですか?」
家内「実は違います(笑)。バレンシアから70kmほど西の内陸に入った高台 ウティエル・レケーナD.O. です。かなり乾燥した過酷な地域です。」
「砂漠みたいな荒涼としたとこですな。」
「セパージュはメインがボバルでしたっけ。ボバルがメインの産地は珍しいですよね。」
私「そーなんですよ(笑)。ボバルってあまり香りがしませんし、わりとニュートラル。ですからブレンド用ワインとして使われることが多いです。その上熟成に時間がかかります(笑)。」
「う~ん。店長!オレンジっぽくて、熟成したテンプラリーニョかと思いましたよ(笑)。」
私「さすが!そーなんです(笑)。」
「え~と。これは2010年ヴィンテージだからほぼ10年ですね。昔飲んだスペイン・ワインみたいですね。今のスペイン・ワインってニュー・ワールドのワインみたいでつまらない(笑)。」
「樽のニュアンスはしっかり出てますが、
コテコテじゃないですね(笑)。心地好い(笑)。美しくもある(笑)。」
家内「チョコレート食べながらこのワインを飲むと見事にマリアージュしますよ(笑)。」
「どれどれ、チョコレートを食べてワインを飲むと あーー!口の中で爆発したぁ(笑)!」



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