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昨日はサンプルで取り寄せたフルミントを飲みました。

Mar 18, 2014 by weblogland |
あのハンガリーの白ワインです。貴腐ではなく辛口のドライスタイル。
旨かったでした!
あと、驚いたのは強さ。
ちょっとピノ・グリージョに似ていますが、より硬質な感じです。それでいてバランスが良い不思議。調べると脂ののった豚肉に合わせると最適だとか。かなり冷涼な土地柄の食生活に合うワインなんでしょうね。あと舌触りがオーストリアのグリューナー・フェルトリーナーに共通するニュアンスがあります。しっとりとしていてグッドです(笑)。きっと日本人の口にも合いそうです。
もちろん今月の試飲会の候補。でも、今日もう一度飲んで決めます。これで良ければ決定となります(笑)。
それから、ポール・ガロデのクレマン・ド・ブルゴーニュのロゼが届きました。もちろんピノ・ノアール100%です!
旨いんでしょうね(笑)。
もちろん今晩飲みます。

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生命力が尋常ではありません-ドンナルーチェ

Mar 16, 2014 by weblogland |
今日は春らしい一日でしたね(笑)。
やはり暖かいと人間は活動量が増すようです。マスキューも今日はワインをお求めになるお客様がちらほら。

お客様「今日は暖かいねぇ。何かオススメの白ワインある?」
私「あまり重くない爽やかな白が良いですか?」
お客様「元気が出そうなのが良いな(笑)。」
私「じゃあ、これが今開いてるからちょっと飲んでみます?イタリアの白ワインなんですけど。」
お客様「おっ!これは旨い!」
私「開けてから丸4日経ちますが、ようやく調子が出たところです(笑)。」
お客様「開けてから丸4日しても飲めるんだ!」
私「はい(笑)。特にこのワインは生命力が尋常ではありません(笑)。」
お客様「冷蔵庫に入れておけば良いのですか?」
私「その方が良いとは思いますが、これは机の上に置きっぱなしです(笑)。」
お客様「えー!そんなに強いんだ!?」
私「今月末の試飲会までは飲めると思いますよ(笑)。」
お客様「このワイン、中に生命があるみたいだね(笑)。こんなワインあるんだね…。旨いよ(笑)。」

もちろん私がオススメしたのは『ドンナルーチェ』です(笑)。ただいま2012年の経過観察中ですから、お寄りの節はリクエストしてくださいね(笑)。

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ドンナルーチェ2012のテースティング記録

Mar 13, 2014 by weblogland |
2012年の『ドンナルーチェ』飲みました!
あのイタリア ラツィオのポッジョ・レ・ヴォルピが造る白ワインです。

うーん。

いつもと違いますね。

過熟感がいつもより強い感じ。あと、いつものグレープフルーツなどの柑橘類の圧倒的な果実味とは味わいのニュアンスもちょっと違うような。
取り合えずテクニカルシートをインポーターさんから取り寄せると、造りはいつも通り。セパージュも同じです。
ヴィンテージの性かな?
2012年のイタリアの作柄を調べなくてはいけませんね。ちなみに2012年の『ドンナルーチェ』はアルコール分13%。いつも通り。
じっくりテイスティングしながら、ちゃんと調べてみます。

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またまた、試飲会のおさらいです(笑)

Feb 27, 2014 by weblogland |
先日の試飲会でパン・デ・マルグリットの『ペダル・プルプル』にはまった(ご本人談)Aさんがご来店くださいました。

Aさん「『ペダル・プルプル』まだある?すっかりはまっちゃいましたよ(笑)。」
私「ありがとうございました。じつは絶対にAさんが好きになってくださると思ってたんですよ(笑)。仕入れる前の試飲でAさんの顔が目に浮かびましたから(笑)。」
Aさん「そこまで見抜かれてたの(笑)。かなわないなぁ。」
私「見抜いていた訳じゃないんですよ(笑)。試飲した時に、そのワインを好きになってくれそうなお客様の顔が想像出きる出来ないは大問題なんです。売れる売れないの死活問題です(笑)。いくら良くても、売れないワインばかり仕入れられませんから(笑)。」
Aさん「なるほどね(笑)。私は、あのワインってとても美味しく思うんだけど、癖と言うかとても個性的ですよね。万人受けはしませんよね(笑)。」
私「おっしゃる通りです(笑)。」
Aさん「マスキューさんからすると商売上、一般受けする売りやすいワインの方が良いですよね?リスクも無くなるし。」
私「もちろん。何もしないでも売れるワインが理想です(笑)。でもつまらない(笑)。もともと数の少ないワインを、ちょこっと売るくらいがマスキューの身の丈にあっているんですよ(笑)。」
Aさん「そんなワインのために私は存在する訳だ(笑)。私って希少種かな(笑)?」
私「私同様かと(笑)。」

味覚の世界は千差万別。
だからこそ楽しいのです。

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ヴァンソーブ2012年、抜栓後二日目以降に本領を発揮

Feb 25, 2014 by weblogland |
またまた試飲会のおさらいです(笑)。

シャトー・ド・ルアンヌ のヴァンソーブル 2012年、抜栓後丸二日目以降に本領を発揮しました!
これほど手強いとは。
開けた時は、グルナッシュがシラー的。非常にタイトで求道的。まだまだ隠れている物の大きさもはっきりとは解らない状態。
翌日になると、グルナッシュらしい甘さパワーが全開(笑)。享楽的ではありますが、コート・デュ・ローヌの血統を強く感じます。ある意味単調?まあ、価格以上の濃厚さがあるから良しとするか?

さらに翌々日、濃度感がさらに増し、しかも柔らか、なによりもスケールの大きさパワーが全面に…。
いやー、こりゃ凄い!
三段スライド方式の変化向上にはビックリこきました(笑)。
醸造の行程で完全に除梗しない意味が解りました。複層的で立体的な味わいはジゴンダスのエスピエと共通するスタイルですね。

生命力と熟成能力を感じるネオ・クラシックなワインです。
今風のローヌのワインに飽きてきた貴兄におすすめです!
ゆっくり飲むべし!もしくは、デキャンターしても大丈夫です。

でもよく考えたら、ジゴンダスのエスピエもヴァンソーブルのシャトー・ド・ルアンヌも同じインポーターさんでした(笑)。イギリス人のジェームスさんらしいチョイスですね。

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桝久 試飲会リポート

Feb 23, 2014 by weblogland |
昨日、一昨日と試飲会にお付き合いいただきありがとうございました!
私も家内も初めてのことでしたので、どうなることやらと心配いたしましたが、少なくともお客様の不便にはならないので取り敢えずは良し。土曜日の混雑緩和(笑)にも多少は役に立ったかと。

まずは南フランスの白ワインのニュースター フェリーヌ・ジョルダンのシャルドネ2011とルーサンヌ2012の比較ティスティングからスタートです!

◯『シャルドネ』2011年 ドメーヌ・フェリーヌ・ジョルダン 南フランス 白 I.G.P.コトー・ド・ブスィユ 750ml 1350円税込◯『ルーサンヌ』2012年 ドメーヌ・フェリーヌ・ジョルダン 白 フランス ラングドックA.C.750ml 1650円税込み

「フェリーヌ・ジョルダンはシャルドネも造ってるんですか?」
「思えばルーサンヌはずいぶん飲んだな(笑)。」
「あー、確かにシャルドネだ(笑)。でも南フランスっぽくないね(笑)。」
「濃さはあるけど、コテコテじゃないよね(笑)。鉱物っぽさがあるよね。」
「塩水湖の近くだけど塩辛くない。砂地のワインなのにミネラルっぽさが強いですよね。常識的じゃないですよね?」
家内「畑は湖畔から内陸に延びていますから全てが砂地とも言えないようです。ただ塩に弱い葡萄樹は枯れてしまうようです。」
「へぇー。塩に強いシャルドネだけが生き残るんだ!特殊なんですね。」
「暑い産地の割にアルコール分は高くないですよね。シャルドネが13.5%でルーサンヌが13%ですよね。」
私「畑での糖度の管理は徹底してるようです。収穫期には朝晩畑で葡萄の糖度を計ってるはずです(笑)。」
家内「やはり女性醸造家らしい真面目さがあります(笑)。」
「マスキューさん、このシャルドネ木樽熟成してますか?」
私「実は木樽熟成していません。」
「じゃあ、このバターっぽさは葡萄由来の味わいなんですか?」
私「少なくとも木樽由来ではないとしか言い様がないんです。」
家内「南フランスのシャルドネによく表れるニュアンスではあります。」
「店長!醗酵由来?品種由来?のどちらかなんですよね?」
私「ソムリエ協会も悩んでいるようです(笑)。厳密に分けられないような気がします。いわゆる第一アロマと第二アロマに区別するのが流行なのですが、あくまでも仮説のような気がします。このシャルドネはマロラクティック醗酵はしていませんし。」
「本によると、バターっぽさはマロラクティック醗酵の産物ですが…?」
私「そうなんですよね。その仮説に当てはめると理解できませんよね。そうなると、木樽由来ではないバターっぽさがあるとしか言えない(笑)。何故なんでしょうね?」
「シャルドネとルーサンヌはまるっきり違いますね。」
私「造り方は同じなんですが(笑)。ただルーサンヌの方は遅摘みしているようです。」
「ルーサンヌはシャルドネにあったバターっぽさがかけらもない。」
「うん。うん。ルーサンヌはハニー。」
私「さすが(笑)!」
「ルーサンヌの方が強いかな。」
「ルーサンヌは柑橘類の香りが直接的だよね。合わせる料理は何が良いですか?」
家内「レモンや塩なんかを振りかければどんな料理にも合うはずです。」
「エビフライにレモン搾って塩かけて、ルーサンヌ飲みながら食べたい!」
私「聞いただけでよだれ出ちゃいます(笑)。」
「私はこのルーサンヌ大好きで、沢山飲んでます(笑)。ルーサンヌってブレンド用の安ワインのイメージが強かったんですが、フェリーヌ・ジョルダンのルーサンヌは完成度がものすごく高い。何にも食べずにひたすら飲んじゃうんですよね(笑)。」
私「ルーサンヌを一人立ちさせるのには多大な尽力が必要なはずです。この分、シャルドネよりコストがかかっているようですよね。」
「ルーサンヌの方がシャルドネより値段が高いのは、この性ですね(笑)。」
「造り手の意志と意図を感じるよね。カッコいい事言っちゃった(笑)。」

さて、これからは赤
まずは中部イタリア マルケ州のチウ・チウの『バッカス』です。
●バッカス2012年 チウ・チウ イタリア 赤 マルケ州 ロッソ・ピチェーノD.O.P.750ml 1260円税込
「マスキューさん!チウ・チウって『ゴティコ』と『オピディウム』の生産者ですよね?」
私「はい。『バッカス』はチウ・チウのスタンダード・キュヴェになります。」
「どれどれ(笑)。おっ、旨いね。ちょっとカベルネっぽいけど…、違う。品種は何ですか?」
私「メインになっているのはモンテプルチアーノ種です。」
「えっ!本当にモンテプルチアーノ?」
私「サンジョヴェーゼも半分位入っていますが、中心はモンテプルチアーノ種です。」
家内「モンテプルチアーノ・ダブルッツォのモンテプルチアーノ種とはかなり違いますよね。」
私「同じ品種とは思えないくらいスタイルが違いますよね(笑)。マルケのモンテプルチアーノ種は、日本ではあまり馴染みがありませんから皆さん驚きます。もちろん私もですが(笑)。」
「そーだよね。モンテプルチアーノ・ダブルッツォって華やかでラズベリーっぽい。でも、これは違う。カシスっぽい…、しかも柔らか、」
私「小豆や黒豆っぽくて、日本的かと。」
「そうだ!お汁粉(大爆笑)」
「この甘さや黒さは抵抗感がないよね。」
「あと、濃いけど荒らさが全然ない。優しく感じる濃さ。」
「タンニンは沢山入っているけど、すごくスッキリしている。あと、旨味を感じる。」
家内「このワインは魚にも合う赤ワインだと思うんです。和食の煮魚にも合うはず。」
私「ずっと探していたスタイルのワインでした(笑)。」
「去年の暮れ『ゴティコ』を買って、お正月に実家でお節食べながら飲んだのですが、とても良く合いました。『バッカス』は、もっと日常的に和食に合わせられますね(笑)。赤ワインを飲むハードルが低くなったような気がしますよ(笑)。」
「あと、安い!」
私「ありがとうございました。じつは、『バッカス』も去年の暮れには入荷してたんですが、なかなか試飲会で皆さんに紹介できませんでした。」
「なんでですか?」
私「同じ価格帯の赤ワインが霞んでしまいます(笑)。いわゆる今風の高級量産品のラインのワインなのですが、品質の高さと個性が突出しています。あとチウ・チウの造るワインは赤白のどれを飲んでも旨い。スタンダードの『バッカス』でこのレベルなのは凄いことです。しかも葡萄園は1000ヘクタールを越える大規模農場ですから、信じられません。ある意味今風のトップランナーだと思います。」
予想通り本日のトップセラーとなりました。

さて、次はチウ・チウの対極を行く、グレートな田舎のワインです(笑)。
●『ペタル・プルプル』 2010年 ドメーヌ・パン・デ・マルグリット フランス ルーション サン・シニアンA.C.赤 750ml 2490円税込
「これ、これ。ペダル・プルプル。かわいいなぁ(笑)。フランス人からすれば馬鹿なところを喜んでるくらいにしか思われないけど、駄洒落好きの私の妄想は止まらない!」
私「同感です!」
「あーー。旨いなぁ。」
「泥臭いけど、果実味が凄く深くて複雑。いつまでも口の中に香りが残る。」
「きっと、原始的な良さ・旨さってこんな感じだったんだろうって思っちゃうな(笑)。」
「プラム、あんず、すももも桃も桃のうち(笑)。」
「リキュールのチェリー・ヒーリングっぽさも。」
「マスキューさん!セパージュの中心がカリニャンと言うのが信じられない!」
私「カリニャン嫌いの私は、このワインに脱帽しました(笑)。」
家内「『氏より育ち』かな(笑)。」
「それにしても独創的ですよね。サン・シニアンのワインが皆こんなではないとは思いますし、パン・デ・マルグリットが突出しているとも思いますが、産地のポテンシャルの高さに魅力を感じますよね(笑)。」
「しかもSO2は醸造時に1回しか使わない。ホントそれで大丈夫なの(笑)?もっと使った方がイイよ(笑)。」
私「私はビオ・デナミなんか信じていませんが(笑)、このワインは実に魅力的かと。」
「このワインを飲むと『フランス人って保守的だけど独創的』って感心するんだよね(笑)。」
「それって一見相容れないよね(笑)。でもそれがリベラル?」
ワインの味わいは、話・想像力を盛り上げます(笑)!
こうでなくっちゃ!

本日、『ペダル・プルプル』と『バッカス』の両方をお買い上げ下さったお客様が大勢おられました。マスキューのお客様のレベルの高さだと、家内ともども喜んでおります。ありがとうございました!

さて、続いてはローヌの新しいアペラシオン ヴァンソーブルの登場です。
●ヴァンソーブル 2012年 シャトー・ド・ルアンヌ フランス ローヌ ヴァンソーブルA.O.C.赤 750ml 2520円税込
「甘さが圧倒的!強いワインだね(笑)。それでいてバランスも良い。」
家内「抜栓して丸一日経ってようやく、甘さが勝るようになりました。開けたてはもっとスパルタンんで強さが目立ちました。」
私「最初は『グルナッシュって、こんな強かった?』みたいな感じでした(笑)。」
「スパイシーな辛さもしっかりある。シラーっぽさ?」
「ふっくらした甘さはあるけど、硬いくらいの強さは感じるよね。たしかに独特だね(笑)。冷涼な感じが強さになってるような…。」
家内「北東のアルプスから風が吹き下ろすようです。標高が高いことと、この風のために、特別なテロワールになったようです。アペラシオン自体も狭いです。」
「もともとコート・デュ・ローヌで一括りになっていたのが信じられないよね(笑)。気づかないで主張しなかったら、ずっとコート・デュ・ローヌだったんだ(笑)。」
私「きっとテロワールってそう言う物なんでしょうね。自然は神が造ったものかもしれませんが、テロワールの概念は人が造ったものですよね。」

さて、最後を飾るのは、マスキューの定番、ボルドーの優良シャトー。
シャトー・モーカン2002年 ボルドー オー・メドックA.C.赤750ml 3270円税込
「マスキューさん、モーカンずいぶん永く扱ってますよね(笑)。」
家内「はい(笑)。10年くらいですかね。いつも美味しいから止められません(笑)。」
私「外さないんですよね。」
家内「飲み頃になってからリリースしますから、必ず旨い(笑)。」
「たしか前回は2003年でしたよね。果実味豊かなワインだったように記憶してます。」
私「今回は遡って2002年です。2002年のほうが2003年より熟成に時間を要したと言うことのようです。」
「うーん。旨い!でも色も思ったほど茶色くないし、味わいにもフレッシュ感はあるし、まだまだ持ちそう。」
「2002年って、じつは良かった歳なんですか?」
私「下馬評は良くない(笑)。でもシャトー・モーカン2002年はとても良かったみたいですね(笑)。抜栓して丸一日たって最高の状態になりました。」
家内「いつものように、マルゴーっぽい柔らかなエレガンスがあるよね。内実の強さもあるし。」
「完璧!」
「ちゃんと熟成したボルドーワインって良いなぁ。代わるものがない味わいだよね(笑)。」

どうもありがとうございました。

桝久商店 岡本利秋・昭子

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またまた試飲会のおさらいです(笑)。

Jan 29, 2014 by weblogland |
私「最近嬉しいことに試飲会のお客さん増えたよね。」
家内「有り難いよね。でもピーク時になるとオーバーフローして待たせたり、グラスが足りなくなったり、スムーズに行かなくなってきたよね。」
私「そーだよね。わざわざ来てくださる方には心苦しいよね。」
家内「そうだ!土曜日の前日の金曜日の夕方から始めない!?」
私「なるほどね!金曜日の夕方からだったら会社帰りに寄れるし、近所にお住まいの方には便利かも。土曜日は急いで準備しなくても良いし、14時じゃなくて午前中から始められるよね(笑)。」
家内「土曜日のお出かけ前に寄っていただくこともできるよ(笑)。」
私「なるほど!あったまイイ(笑)!」

ということで2月の試飲会は2月21日(金曜日)17時から20時30分、22日(土曜日)11時から20時30分まで開催いたします!

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桝久 試飲会リポート

Jan 27, 2014 by weblogland |
昨日はご来店ありがとうございました。
とりあえずワインが足りなくなる事態は避けられました(笑)。

ヴァルディヴィエソ ブリュット・ロゼ N.V.チリ 発泡性 ロゼ 750ml 1125円税込み
私「いらっしゃいませ(笑)。まずはこれをぐびぐび飲んでくださいね(笑)」
「おっほ~。こりゃ飲みやすいね。女子受け間違いなしだね(笑)。いちごの味わいがチャーミング。でも、甘くないから男子だっていけますよ(笑)。」
「カクテルみたいにはっきりした味わい。とにかく飲み易い。」
「暑い夏の海辺で飲みたい!」
「マスキューさん。これってチリなんですよね。チリも技術が進歩したんですね。これだったらチリをうたい文句にしなくても通用しますよね。」
私「ありがとうございます。安いランクではありますが(笑)。」
「安くて美味しいし、逆にチリだからこそのお買得品だよね。」
「みんなでワイワイやる時は最適だよね。シャンパンじゃ緊張しちゃって逆に楽しめないよ(笑)」
「でも、これって危険だよね。パーティーの席に出したら何本あっても足りない(笑)!」
「バーベキューなんかだったら5~6本は必要だよね(笑)。一人頭1本(笑)。」「ジュースっぽいけどジュースみたいに甘くないから幅広い飲み方出来そうですよね。ビール代わりにもなる(笑)。」
家内「私はいちごを沈めて『プリティー・ウーマン』(笑)。私はジュリア・ロバーツ(笑)。」
私「私はリチャード・ギア様(笑)。安上がりでラッキー(笑)。」


さて続いてはマスキュー初登場の南アフリカの赤
ライオン・クリーク カベルネ・ソーヴィニヨン シラーズ 2011年 ネイピア・ワイナリー 南アフリカ 赤 ウェリントン 750ml 990円税込スクリュー・キャップ
「美味しいね(笑)。チョコレートっぽい。んー。あとココア、コーヒー。」
「そうですよね。でもくどくない(笑)。嫌みに感じないですよね。」
私「新樽を使わず、フレンチオークの古い樽だけで熟成しています。塩梅が良いかと(笑)。」
「ボルドーワイン好きな人は好むだろうな(笑)。それにしてもコストパフォーマンスが良いですね(笑)。」
「濃さも酸もアルコール分もたっぷり(笑)、マスキューさんがブログで一番多く売れると言っているのも解りますな(笑)。」
「しっかりしてるけど、1本飲んじゃいそう(笑)。」
「昔KWVは良く飲んだけど、このライオン・クリークはだいぶ進歩してますよね(笑)。」
私「はい。南アフリカもようやく個人経営のワイナリーが台頭してきました。時間かかりますよね。アパルトヘイト撤廃以降ですもんね。」
「アルコール分はかなり高そうですが、気候はかなり暑そうですよね?」
私「南極の寒流が一年中流れてますから、沿岸部は割りと涼しいようです。海に囲まれたいわゆる地中海性気候ですから、あまり寒暖差がないようです。南米のチリのようだと。」
家内「雨も少なく、陽光には恵まれているようです。」
私「この点、チリ同様に力強いワインが出来るようですね。酸が足りない欠点も共通です。」
「でも、ライオン・クリークのこのワインは酸ありますよね。」
私「はい。そーなんです。ですからマスキューデビューとなりました(笑)。」
「なるほどね。だから濃いけど軽く飲めちゃうんだ(笑)。」
「このワインは休肝日用にちょうどイイね。」
一同「じぇ じぇ じぇ!」
「休肝日に飲むんですか?」
「うん。休肝日だから軽く飲む(笑)。マスキューさんもそうでしょ?」
私・家内「ワインはワインで、お酒じゃありませんからね。飲みたくなければ飲まなきゃいいし。ここ数年はそういう事はありませんが。」
このトンチンカンな会話に一同唖然(大爆笑)。

さて訳あり値下げの
シノン トラディション・グラーブ 2011年 ドメーヌ・シェネ フランス ロワール 赤 750ml 1695円税込
「これイイねぇ。いかにもロワールらしい。」
「独特の味ですね?」
私「少し泥臭い(笑)。好みの別れるところでもありますね。」
家内「まだ、閉じてますからだんだんとラズベリーの香りが出てきます。ほんとは明日くらいがベスト(笑)。」
「このワインは実はかなり濃いですよね?軽そうなんですけど、じっくり味わうとかなり緻密で強い。」
私「そーなんです。アルコール分は12.8%とそんなに高くありませんが、その分上品に収まっています。」
「なるほど。さっきのライオンクリークはアルコール分が14.5%でしたっけ。でもこのシノンは12.8%ですか。マスキューさんが良く言う収まりの良さってこう言うことなんですね。シノンはアルコールを感じません。」
私「アルコール感がでしゃばらないで収まっていると言うことです(笑)。バランスの良いワインに仕上がっています。」
「でも、しっかり中身が詰まっている。あと広がりが凄く良いですよね。」
「そうそう。あと、飲み込んだ後の余韻が長くて綺麗。」
私「農薬の使用量が少ない証です。」
「こんなに良いワインなのに何故安く売っているんですか?」
私「人気がないので、インポーターさんが輸入を止めることになりまして、ついては『安くしますのでお客様に安く提供してください。』と言うことになりました。マスキューでは通常2220円で売っていました。」
家内「密なカベルネ・フランは開き難く、泥臭いので解りにくい…。」
私「慣れない人には禍々しく感じる方もいるような気がします。」
家内「今風のフルーティーなスタイルのシノンとは違いますよね。」
「このワインはどんな食べ物に合わせますか?」
「実際には食べ物に合わせ易いのですが、鴨などのちょっと臭い肉は定番ですね。」
「マトンなんかでも行けそうですね(笑)。」
私「明日になると液体に滑らかさが増して、さらに禍々しくなる(笑)。」


つづいては完璧な熟成の姿態!
ブルゴーニュ キュヴェ・スペシャル 2000年 ルモワスネ・ペール&フィス フランス ブルゴーニュ 赤 750ml 3240円税込み
「おっー!」
「なんて飲み易いんだろう。しかも美しい。熟成したピノ・ノアールって代わるものがないんだよね。」
私「極上のピノ・ノアールではありませんが、ちゃんと熟成したピノ・ノアールは良いですよね。」
「ルモワスネってドメーヌなんですか?」
家内「ネゴシアンなのですが、ブルゴーニュの古酒専門です。ちゃんと熟成するワインを選んで、上手くワインを熟成させて飲み頃でリリースしてくれます。」
「ブルゴーニュのピノ・ノアールって全部が熟成する訳じゃないんですか?」
私「はい。今風のすぐに飲めるスタイルのピノ・ノアールは熟成させてもこうはなりません。」
「でもピノ・ノアールってどれも高いじゃありませんか?高くても熟成しないのですか?」
私「残念ながら。熟成は造りのスタイルとワイン自体のポテンシャルに比例します。熟成状態にもよりますが。」
「ルモワスネって目利きなんですね!」
家内「はい。でも、たしか2005年にはローランは引退して会社を売却しました。彼が仕入れた大量のワインを熟成状態をみてリリースしています。」
「今、2009年のルモワスネが出ているって聞きましたが、それは?」
家内「ローランが選んだワインではありませんね。難しいところです」
「今、ブルゴーニュって言うだけで高く売れるから、ルモワスネみたいなネゴシアンは存在出来ないんでしょうな。我々には残念ですが。」
家内「ルモワスネのワインは極上とは言えなくとも、期待を裏切りません。凄いことです。(ルモワスネ好きの家内は力が入る!)」
「マスキューさん。この2000年のルモワスネはまだ熟成するのですか?今すぐ飲むのがベストですか?」
私「コルクはまだ弾力がありますから、大丈夫そうですよね。ワインは開けたては還元臭がしますが、4時間くらい経つと甘さが増してベストな状態になります。まだ完璧な古酒にはなっていません。」
「じゃあ、まだ熟成するんですね!」
私「可能性はあると思います。ただルモワスネのセラーは管理温度が低いですから、夏場を上手く乗り切ることが必要です。大きくて温度を低く管理できるセラーがあれば可能かと。」
「美味しいうちに飲んだ方がよさそうだな(笑)。」
「このピノ・ノアールは何も食べずに浸りたいな(笑)。」
「マスキューさん!このルモワスネのワインとシノンはボトル半分飲むのがやっとですが、ライオンクリークなら1本飲めちゃいます(笑)。でも、ライオンクリークの方は美味しいハウスワインとしか記憶に残りませんが、シノンとルモワスネはその味を絶対に覚えているような気がします(笑)。」
私「さすが!それは真実です!素晴らしい味覚です。」


さて最後はイタリアの白
◯レジーナ・ディ・フィオーリ 2012年 セッラ・ディ・フィオーリ イタリア 白 ピエモンテ ランゲ・ナシェッタD.O.C.750ml 2610円税込
「白が最後ということは。今までのマスキュー試飲会では赤ワインを凌ぐワインと言うことですな(笑)。」
私「(読まれてる。)まあまあ、とりあえずお飲み下さい(笑)。」
「スッゴい香り!綺麗!」「酸が舌の上を転がるみたい(笑)。旨い!」
「複雑だよね~。しかもフローラル。」
「イタリアの白だから、もっとトロッとしてトロピカルなワインかと思ったけど…。こんなにエレガントなワインあるんだ。」
「店長!ドイツワインやドンナルーチェに似たようなニュアンスがありますよね(笑)。」
「これは食べ物は何でも合いそうだよね。特に香草や香辛料を沢山使った料理。タイ料理なんか鉄板だね(笑)。じつにユニーク。」
「たしかに、一斉に咲く高山植物だね。」
「ナシェッタ種?マスキューさんは変なワインをよく見つけますね(笑)。」
「でも、旨味もあって日本人好みのワインですよね。」
家内「へへへ(笑)。ありがとうございます。ナシェッタ種100%なのはこのワインしかありません。お褒めいただきありがとうございました!」


昨日はご来店ありがとうございました!

桝久商店 岡本利秋・昭子

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桝久 試飲会リポート - 2013Dec

Dec 25, 2013 by weblogland |
昨日は大勢のお越しありがとうございました。

ワインが足りなくなるは、直前に順番がかわるは、バタバタしてごめんなさい。

さて、トップバッターの白
モセン・ルエダ 2012年 ボデガス・アンターニョ スペイン ルエダD.O.白 750ml 1165円税込
「マスキューさん、これどこのワインですか?香りだけ嗅ぐとソーヴィニヨン・ブランみたいですね?」
「でも飲んでみると違う(笑)!」
私「スペイン ルエダの白ワインなんですが、ブラインドで飲んだら絶対に当たらないですよね(笑)。」
「セパージュは何ですか?」
家内「ヴェルデホにヴィウラがアッサンブラージュされています。ヴェルデホだけだと強くなりますから、ヴィウラを入れてふっくら感とハーブのようなニュアンスを加えたようです。」
「なるほど!ルエダのヴェルデホの変化球ですな(笑)。でも凄い変化球(笑)。」
「よく考えればヴェルデホだけど、言われなきゃわからないね(笑)。ナックルボールだな。こりゃ(笑)。」
「ほど良いですよね。」
「かと言って安物っぽくない(笑)。」
「ライムやレモンの味がしっかりしてる。飲み易いけど、がっちりしてますよね。」
「グラスが空になってもちゃんと香りが続いてる!イイねこれ(笑)。」
私「ありがとうございます。皆さんの眼力は誤魔化せません(笑)。冷や汗かいちゃいます(笑)。」
「マスキューさん。このワイン前から売ってました?」
私「さすがによく見てられる(笑)!実はこのワイン レストランだけの業務用アイテムでして、店頭では売っておりませんでした。」
「なるほど!レストランだったら、このワイン使い易いアイテムですよね(笑)。幅広く料理に合いますね。」
私「はい。今回、インポーターさんが輸入を止めるとのことで、特別価格でのご奉仕品となりました。」
「在庫限りですか?」
私「インポーターさんの在庫限りとなります。」

さて、引き続き白
エメシュテンツ エーデルツヴィッカー 2012年 ドメーヌ・エメシュテンツ フランス 白 ヴァン・ダルザス エーデルツヴィッカーA.C.750ml 1770円税込
「ドイツ語表記だからアルザスワインかな(笑)?」
私「やたらと読み難くい上、発音しづらい(笑)。舌を噛みそうなんです。数種類の品種をブレンドしたワインです。新しく法規定されたようです。『エーデルツヴィッカー』と言います。フランス語読みだと『エーデルスヴィケール』ですか。」
「へぇー、アルザスだと単一品種主体でワインを造るものだとばかり思ってました。いろんなスタイルがあるんですね。」
家内「液温がまだ少し低いので、手で暖めると香りが出てきます。」
私「最初のモセンよりは温度は高くしたつもりですが、もう少し高い方が良いかな。」
家内「10℃以上が良さそうですね。」
「おっ!甘~い香り(笑)。蜂蜜!」
「なんだろ?香水みたい(笑)」
私「薔薇とかライチの香りですよね。」
「おー!いかにもゲヴァルツトラミネール!」
「香りは凄く甘いけど飲むと甘くない?辛口ですよね。」
家内「酸がしっかり入ってますから、甘さがマスキングされています。」
「この強いライムやレモンの香りはシャスラ由来ですか?」
私「おそらくそうかと。シャスラはあまりフローラルな品種ではありませんが、酸がしっかりのります。」
家内「香りはリースリングとゲヴュルツトラミネールからのようです。」
「マスキューさん。ところでグヴュルツトラミネールは何%入っているのですか?」
私「はい。5%です。」
「えっ!たったの5%ですか?それだけでこんなに強い香りが出るのですか?」
私「そーなんです。ゲヴュルツトラミネールは5%で十分な感じですよね(笑)。どうやらこのあたりがこのワインのみそのようです。」
「100%じゃなくとも良いってことですか?」
私「さすが!逆に100%だとくどくなりがち、しかもコストが高くなりますからワインの価格も高くなります。このワインを飲んでいると『これでイイじゃん』って気になります(笑)。」
「なるほど!たしかに『これでイイじゃん』(大爆笑)。」
家内「あとこのワイン、シャスラとシルヴァーネルを混植混醸していますから、溶け込みが良くアルコール感が少ないのが美点です。無理なく自然に作った印象があります。」
本日のトップセラーとなりました!

さてこれより後半戦の赤ワインに突入です。その前に若干の変更がありました。価格順ですとメメント ネグロ 2008年がトッブでしたが、タンニンが強いため後ろに回すことにいたしました。
まずはマスキュー定番の
●『チェリージ』2009年 ヴィーニャ・ガリアルディ イタリア マルケI.G.T. 赤 750ml 2160円 税込み
「マスキューさん、これって品種は何でしたっけ?変な名前でしたよね(笑)。」
私「チ・リ・エ・ジョーロです(笑)。チェリーに由来した名前の地場品種です。」
「滑らかだなぁ~。舌ざわりはうっとりする。」
私「2009年ですが、ようやく調子が出ましたので、今回再び試飲会で皆さんに飲んでいただきました(笑)。」
「すっごくクリアで滑らか。でもかなり独特ですよね。マスキューさん癖のあるワイン好きですよね(笑)。」
私「読まれてますね(笑)。こういうの大好きなんです(笑)。」
「チェリーでも泥がついてて、しかも青い葉っぱもついてる(笑)。なによりも味わい深いですよね。」
「スパイシーだし、この独特の香り…?リキュールっぼくて…、」
私「薬臭いかな(笑)。過熟した感じあります。おそらく完熟した葡萄の種に由来するニュアンスかと。でも、果実味に赤さがあります。真っ黒くなってない良さがあります。品種の特徴かもしれませんね。」
「ピノ・ノワールの原種みたいな感じだね。イタリアって色んな品種があるんですね。」

さて、次は大物の登場です(笑)。
●『オピドゥム』2008年 チウ・チウ イタリア 赤 I.G.T.マルケ・ロッソ 750ml 2880円 税込
「すんごいですねぇ!超大物ですな(笑)。」
「今年飲んだワインで一番だな(笑)。」
私「圧倒的ですよね(笑)。でも優しさがあるんですよね。生命力のポテンシャルは計り知れませんが、タンニンに意地悪なところがなく風味が日本的かと。」
「マスキューさん。それってどういうことですか?」
私「このワインは物凄く凝縮した黒系果実の味わいが支配的なのですが、その黒系果実の味わいがカシスと言うよりは山葡萄やお正月に食べる黒豆やあんこのようなニュアンスの方が近いように思います。カベルネ・ソーヴィニヨンに代表されるカシスの味わいとは若干違うような気がします。もっと優しい感じとでも言えば良いかも知れません。」
「雑味もないし、滑らかさは出色の出来栄えですな。流行りのスタイルだとは思いますが、圧巻ですな。」
「言葉を失うね(笑)。」
「これって先月の試飲会で出た『ゴティコ』の上のワインですよね。『ゴティコ』だって満足度が高かったけど『オピドゥム』はもっと凄いんですね。ビックリしました。チウ・チウって凄いんですね。」
私「大規模でこれだけ品質の高い生産者はいないかも?無茶にワインが高くないのも魅力です(笑)。」

さて、次は順番を飛び越した
メメント ネグロ 2008年 ボデガス・ルーアン スペイン プリオラートD.O.Q.赤 750ml 1680円税込み
「マスキューさん。このワイン随分飲みましたよ(笑)。これも凄いボリュームなんだよね(笑)。」
「ところで、何故順番変わったんですか?」
家内「まあ、とりあえずお飲みください(笑)。」
「あれ?前飲んだ時とイメージが違う。飲みやすくなった(笑)。前のワインが強烈だったからかな?軽く感じる。でも、強いな!これ。」
家内「実はメメント ネグロ 2008年だけは今朝10時に抜栓しました。」
私「熟成香が強く、そのまま出すと誤解されそうだったので、その部分を減らす為です。」
「熟成香ってどんな香りなんですか?」
私「還元的に臭かったり、マディラやリキュールっぽいとでも言いましょうか?」
「それってボトルを開けて空気に触れさせると無くなるのですか?」
私「はい。良い塩梅になります(笑)。ただし熱の影響を受けて劣化したマディラ香は消えません(笑)。」
「たしかに旨い。良い塩梅(笑)?」
「じっくり味わうと酸やタンニンがかなり強いですよね?」
「前の赤2本とは、根本的に違うよね?」
私「前の2本が今風ならば、あとの2本はクラシックかと。」
「なるほどね。それでメメントの並びが変わったんですね(笑)。」
私「いかがでしょう?」
一同「許す!」
あー、良かった(笑)。
「マスキューさん。ところで何故メメント ネグロ 2008年こんなに安いの?」
私「実はインポーターさんが新しく輸入しなくなりました。メメントのシリーズは基本的にブランドなのでワインの調達先が変わることがあります。どうやら新しいヴィンテージのサンプルが良くなかったようです。『マスキューさん安く出すからお客様に安く出してください。』とのことで、今回のビックリ価格になりました。」
「なるほど!」

さて、今年最後を飾るのは
サグランティーノ・ディ・モンテファルコ 2006年 アダンティ イタリア ウンブリア州 赤 D.O.C.G・750ml 3510円税込み
「これはこれで凄いね。あまりお目にかかれないレベルだな(笑)。」
「私には『オピドゥム』の方が合うかも(笑)。これ凄すぎる(笑)。」
「イタリア・ワイン・ファンとしてはこれは見逃せませんな(笑)。」
「マスキューさんの言うクラシックスタイルの代表選手だね(笑)。」
「メメントの並びを変えた訳がはっきりしました(笑)。」
私「ありがとうございます(笑)。」
「それにしてもマスキューさんは、本当に癖のあるワイン好きだよね(笑)。僕も大好きだけど(笑)。」
「これも先月の試飲会で出た生産者ですよね?」
家内「先月はワンランク下のモンテファルコ・ロッソをだしました。」
「似てるって言えば似てるけど、別次元だよね。」

私「これ以上のワインは望んではいけないと本気で思っています(笑)。」
「イタリアワインって面白いよね。コストパフォーマンス良いし。良く探しましたね(笑)。」
私「ありがとうございました。」
「店長、店長が飲んだ今年のNo.1はどのワインでしたか?」
私「イタリアワインだと、総てを勘案してこのサグランティーノかと…。」
あー!
言っちゃった。


昨日、昨年を通じマスキュー試飲会にご参加ありがとうございました。
来年もワイン探しに励みますのでよろしくお願いいたします。

桝久商店 岡本利秋・昭子

番外編
マスキューさん、ところで今年のジュ・ド・レザン2013年どうでした?」
私「12月19日に開けた残り飲んでみましょうか?」
「わっ!凄い香り!部屋中がこの香りになった。これって最初からこんなに香りが立ったのですか?」
私「いえいえ。開けてから丸4日でようやく全開みたいですね(笑)。」
「こりゃ、ジュースじゃないね(笑)。信じられないパワー。中に何か居るな(笑)。」

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抜栓して丸3日目のジュ・ド・レザン

Dec 22, 2013 by weblogland |
ジュ・ド・レザン2013年の続きです(笑)。

19日にマスキューに着いてから今日は22日ですから、抜栓して丸3日目です。
今日飲んでみると、更に清涼感が増してます。ライム香がより一層現れてきました。ちょうどワイン・ラヴァーのKさんがご来店されましたので、一緒にテイスティングです(笑)。
私「Kさん!ジュ・ド・レザン2013年開いてますから、ちょっと飲みませんか?」
Kさん「おっ!今年も来ましたか(笑)。さて、今年はどんな味かな?」
Kさん「あっ!去年と違いますね!」
私「去年とは明らかに違いますよね。」
Kさん「爽やか~!去年はもっとどっしりしてて甘かったですよね。作柄の性ですか?」
私「今までジュ・ド・レザンを毎年飲んでますが、今年が一番スッキリ系です(笑)。味わいも涼しげですよね。」
Kさん「でも、薄い訳じゃない(笑)。相変わらずの濃さはあるもんな。」
家内「開けて丸3日目ですけど、素晴らしい変化です(笑)。やはり本物ですね。」
Kさん「ジュースじゃないよね(笑)。アルコールないからワインでもないし(笑)。癒されるし(笑)。」
あとBさんもご来店されました。
Bさん「今年のジュ・ド・レザンは高級なサイダーみたいですね(笑)。ところで今年の方がガスが強く感じますが、何故ですか?あとアルコール分がないのに発泡しているのは何故ですか?」
私「正確なところは解りませんが、収穫後果汁の状態でタンクで静澄する工程があると思います。低温で発酵が起きないようにします。おそらくそのタンクに二酸化炭素を充填しているかと。低温ですと二酸化炭素は水分に溶けやすくなります。あと二酸化炭素により、酸化を防ぐと同時に果汁の持ちが良くなり、しかもSO2の添加を減らせます。例年より糖度が上がってない分、ガス圧のさじ加減が違っているような気がします。直接聞いた訳ではありませんから、本当のところは解りませんが。」
Bさん「なるほど。発酵したらアルコールが出ちゃいますもんね。」

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ジュ・ド・レザン2013年の続き

Dec 21, 2013 by weblogland |
ジュ・ド・レザン2013年の続きです。
家内「開けて1日経っても清涼感があるね。いつもとちょっと違っていて美味しいよね(笑)。」
私「冷静に考えると2013年のスタイルが本来のような気がしないかな?」
家内「コニャック地方は、もともと糖度の低いワインしか出来ないから、ブランデー造りしてる訳だけどね。最近の温暖化でだいぶ糖度の高いジュースが得られるようになってはきたんだろうね(笑)。」
私「振り返ってみても、ここ何年かジュ・ド・レザンは味が濃くなる傾向があったよね(笑)。とはいってもワインにそのままなるようなジュースだと、くどすぎて飲めない(笑)。」
家内「あと不思議なのは、ジュ・ド・レザンっていつも飲み物として出来上がっているよね。」
私「そうそう。基本的にはワインだよね(笑)。複雑だし、料理にマリアージュするよね。あとどんなヴィンテージでも飲むと元気が出る(笑)。きっと中に妖精がいるはず(笑)。」
家内「ジュースなんだけど、経験したことのない味わいだよね。ジュースって言わないで試飲した方は全員ワインだと思っちゃう(笑)。」
私「ジュ・ド・レザンって葡萄ジュースの意味だけど、ポール・ジローのは驚くほどの個性があるよね。ジュースなんだけどジュースじゃないって感じだね。」

2013年のジュ・ド・レザン。今年も比べるものがない出来栄えでした。
めでたしめでたし(笑)。

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来た!見た!飲んだ!ジュ・ド・レザン2013年

Dec 20, 2013 by weblogland |
来た!
見た!
飲んだ!

ジュ・ド・レザン2013年です(笑)。



今日の午前中に無事マスキューに到着。予約して下さったお客様の発送も終わり、家内と早速試飲です。
私「外観は去年より薄くない?」
家内「そーだね。去年の1本セラーにあるから比べてみようよ。」
セラーから探して持ってきて比べると。
家内「明らかに去年の方が色は濃いね。」
私「こうして比べると2013の方が色は薄いよね。でも2012年の方は丸一年経っているから、熟成して色もより濃くなっているのは、まあ当たり前かな?」



家内「同時に作ったばかりの2012年と2013年は比べられないからね(笑)。早く開けようよ(笑)。」
グラスに注ぎテイスティングが始まりました。
家内「割りとガスがあるね。」
私「去年よりガスが強いかもね。」
家内「うわっ!これはイイ!去年とはスタイルも違う。」
私「おー!リンゴ酸がしっかりしていてフレッシュ感が全面に出てる。」
家内「ジュ・ド・レザンが本来もつ、ハニーな花の香りやリンゴ、レモン、あと紅茶、腐葉土、お芋の味わいもしっかりあるね。」
私「うんうん。あとミントやハーブっぽいニュアンスもある。すべてが揃っていて、しかもフレッシュ。」
私「あと甘味はしっかりあるけれど、余韻が上等なメイプルシロップのように綺麗に消えて行く。」
家内「品の良い後口だよね。あと冷涼な感じだけど逆にそれが幸いしてるね(笑)。」

家内・私「2013年は様々な妖精が盛りだくさん(笑)!これ飲むと元気でるよね(笑)。」

楽しめそうです!

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2013年 心に残った赤ワインの発表です(笑)!

Dec 17, 2013 by weblogland |
うーん。

やはり、驚きの生命力をみせたイタリア ウンブリアでファレスコが造る『マルシリアーノ2000年』ですね。想像以上の生命力には度肝を抜かれました。言わば今風の頂点にあるワインなのですが、熟成能力はナンバー1かも?濃いだけで熟成しない今風のワインが多いなか、あの隠れた力は畏れに近かったでしたね。知らない世界がちょっと解ったような気がしました。
あと、今月の試飲会のトリを飾るアダンティのサグランティーノ・ディ・モンテファルコ2006年も良かったです。ジビエの為にあるワインですから癖もありますが、圧倒的な旨味と深みがあります。インポーターさんの試飲会で飲んだ折り、意地悪な私ですら言葉を失いました(笑)。23日のマスキュー試飲会で出ますから楽しみにしていてくださいね(笑)。
期せずしてウンブリアのワインが2本出ちゃいました(笑)。
そうそう、フランス ボルドー サン・テミリオンのエタンダール・ド・シャトー・ヴァラッド2010年も良かったです。このワインは言わばセカンドなのですが、数合わせのセカンドじゃありません(笑)。優良なサン・テミリオンの良さを思い出させてくれました。シャトー・ヴァラッドをまだ飲んでいないのが、惜しまれてしょうがありません(笑)。
あと、エスピエのジゴンダスには相変わらず心惹かれますね。今のローヌではきっとピカ一でしょう。
そうそう!南フランス サン・シニアンのパン・デ・マルグリットの『ルーガベル』はいわゆるビオ・ワインの絶品でした。あんなに安いのが不思議(笑)。
そうなるとエンリケの『ラ・リニア』も素晴らしかった!あれで買い酒とは…。実に旨かった(笑)。

このペース挙げて行くとキリがありませんね(笑)。

番外編、今年私が一番数飲んだ赤ワインは、恐らくオーストリアのヘレラーが造る『ツヴァイゲルト』ですね。お世話になりました(笑)。

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試飲会リポートの続きです(笑)

Dec 02, 2013 by weblogland |
赤ワインのトップバッターはトスカーナ キャンティの大御所リカーゾリのI.G.T.からです!
●『カンポチェーニ』2011年 バローネ・リカーゾリ イタリア 赤 トスカーナI.G.T. 750ml 1420円税込み スクリュー・キャップ
「リカーゾリのワインって安いワインないんだよね(笑)。ラベルデザインからして高級だよな(笑)。ブランド品嫌いのマスキューさんにしては珍しい(笑)。」
私「ひょえー!たまには良いかと(笑)。実は今回特別価格で入荷したものでして(笑)。」
「でも、スクリューキャップだから長く保存するワインじゃなさそうだよね。」
私「おっしゃる通り!早飲みです(笑)。パワフルなワインじゃありません。」
「あれっ?このワインのセパージュは何ですか?飲みやすさはキャンティみたいだけど、ちょっと違いますよね?」
家内「そーなんです(笑)。メルロが70%、サンジョベーゼが20%、カベルネが10%です。メルロっぽさが支配的ですよね。」
私「サンジョベーゼのオレンジっぽさよりもメルロのプラムのニュアンスが強いですよね。」
「カベルネは何のために使われているんですか?」
私「このワイン、カベルネがないと柔らかさだけになるはず。カベルネの硬さをアクセントにしているようです。」
「軽いワインですけど、飲み手に何気なく配慮したような感じしますよね。」
「ところでリカーゾリってそんなに有名なんですか?」
家内「キャンティにカナイオーロをブレンドすることを提案したことで知られています。今のキャンティの原形を造った生産者です。元首相を輩出したトスカーナの名門です。」
私「まずは軽くジャブ程度からの発進です(笑)。」

さて、南フランス ラングドックのスター候補の登場です!
●『ジュテーム』2011年 ドメーヌ・バサック 南フランス 赤 コート・デ・トングI.G.P. 750ml 1770円税込み
「おっ!名前がイイね『ジュテーム』 愛だね愛(笑)。これだけで認めたいね(笑)。」
「旨い!豊潤だね(笑)。とっても飲み易い!」
「あー!惹かれるなぁ。このワインに騙されたい(笑)。」
「この豊満さは南フランスらしいけど、アルコールっぽさがないですよね?スッゴく綺麗。」
家内「アルコール分は14%あります。でも感じませんよね(笑)。」
「コーヒーっぽさは確かにルーションの感じだけど、今まで飲んだルーションのワインとは違うよね?」
「セパージュはグルナッシュなんですか?」
私「グルナッシュは40%、カベルネ・フランが40%、シラーが20%なんですよ。ベリーの赤さ明るさが特徴的ですよね(笑)。」
家内「カベルネ・フランが入っている南フランスのワインは初めて飲みました(笑)。」
「この赤いベリーの味わいはカベルネ・フランなんですね?」
私「はい。ルーション辺りだと濃いワインは良く見かけますが、果実味が真っ黒になりがちです(笑)。この点、『ジュテーム』は赤さ明るさがあり斬新かと。果実味の輪郭が明瞭です。」
「ルーションの濃いワインってジャムやペーストっぽくなるけど、味わいはブラックベリー一辺倒だよね(笑)。」
「このワイン、とってもフレッシュなレッドベリー、ブルーベリー、ブラックベリー、がはっきり感じますよね。」
「グルナッシはどこに行っちゃったんですか(笑)?」
私「よくお気づきで!『ジュテーム』のグルナッシュはチェリーやラズベリーっぽさになっているみたいです。」
「マスキューさん、グルナッシュってプラムっぽくないんですか?」
私「大体は熟したプラムやプルーンっぽいニュアンスになりがちですが、寒暖差のある畑で丁寧に造られたグルナッシはチェリーやラズベリーっぽい上物になります。」
「『ジュテーム』はグルナッシュも上物なんですね(笑)。」
私「『ジュテーム』はドメーヌ・バサックの特別なキュヴェのようです。跡取りのルイさんはまだ24歳ですが、奥さんが日本人とか。その愛する奥さんの母国日本に対する特別品のようです。」
「そりゃ、旨い訳だ(笑)。」
私「あとこのワイン、実は新樽で10ヶ月熟成されてます。でも新樽を使った感じが解りません。」
「そう言えばそうです。それってどう言うことなんですか?」
私「新樽の強い香りより、果実の香りが勝っていると言うことです。良いワインの証です。」
「樽はバリックですか?」
私「確認はしていませんが、おそらく500リットル前後の樽かと。」
「広がりがとてもありますよね。余韻が長くて、いつまでも浸ってられますよね。」
「雑味がないんだよね。南フランスらしくない(笑)。」
私「素晴らしい完成度かと(笑)。」

さて、これからクライマックス(笑)。クラシックなイタリア・ワインの登場です(笑)。
モンテファルコ・ロッソ2009年 アダンティ イタリア ウンブリア州 赤 モンテファルコ・ロッソD.O.C.750ml 1980円税込み家内「中部イタリア ウンブリア州のワインです。サッカーのペルージャの本拠地です(笑)。」
「ペルージャかぁ(笑)。食べ物の美味しいところですよね(笑)。」
「トスカーナの東隣の山の中だっけ?」
私「海に面していませんよね。」
「おっ!こりゃ、大物ですなぁ(笑)。」
「色はさほど濃くないけど、凄い凝縮感。みっちり詰まってる(笑)。」「果実味が綺麗。しかも膨大。」
「ミネラルや革のニュアンスがあって、ジビエ食べたくなるね(笑)。」
私「いかにも山里のワインですよね。鹿とか野鳥の臭い肉に合うんでしょうね(笑)。」
「そうそう(笑)。鹿だよね鹿(笑)!良いワインって飲んでいると食べ物を連想しちゃうよね(笑)。」
私「そーなんですよ。ワイン自体が、地の食べ物に良く合うようになってるんですね。」
「ところで、日本でも鹿食べられますか?」
私は解りませんんので、食通のTさんに教えていただきました。
Tさん「北海道の利尻で野生の鹿を捕って、出荷してますよ(笑)。あまりに野生の鹿が多いのと、広大な土地を利用して上手に捕まえるみたいですよ。計画的に出荷できるようですから、新鮮なジビエが食べられます。高くないし(笑)。」
「おー!それ良いですね(笑)。」
「ブルゴーニュのピノ・ノワールに鹿が定番ですけれど、このワインも共通した味わいがありますよね。マスキューさんがピノ・ノワール的と言ったのも解りましたよ(笑)。」
「サンジョベーゼが主体でもこんな味になるんですね。」
「確か、この地域のD.O.C.G.はモンテファルコ・サグランティーノでしたよね。モンテファルコ・ロッソの上のランクですよね?」
家内「格はモンテファルコ・サグランティーノが上ですが、モンテファルコ・ロッソとは別物と考えた方が正しいみたいです。モンテファルコ・ロッソはサグランティーノが15%までですが、モンテファルコ・サグランティーノは75%入れます。出来上がるワインも全く別物、別次元です(笑)。」
私「このアダンティもモンテファルコ・サグランティーノを造っていますが、物凄いワインです。息が出来ないほど(笑)。同じ系列のワインとは思えませんでした。」
「次回の試飲会ででますか(笑)?」
私「ノーコメントです(笑)。」

そして、最後が
●『ゴディコ』2009年 チウ・チウ イタリア マルケ州 赤 ロッソ・ピチェーノ・スペリオーレD.O.P. 750ml 1980円税込み
「マスキューさん!また、無名な産地のワイン探しましたね(笑)。チウ・チウ?生産者の名前ですか?イイ名前ですねぇ~(笑)。」
私「でしょ(笑)。」
「こりゃ、大物ですな(笑)。パワーが物凄い。あと深い。」
「たしかにディープ。立体的だしね。立派なワインだね(笑)。」
私「この『ゴディコ』チウ・チウのミドル・レンジなんですよ。2009年でようやく飲み頃に入った感じです。生産者は、感覚的には早く飲めるキュヴェとして造ってます(笑)。」
「これで早飲みのスタイルなんだ!? この上のワインはどんな味なんですか?」
私「とりつく島もない感じです(笑)。何時飲み頃になるか解りません(笑)。」
「時間とワイン造りのスパンが違うんだね(笑)。」
「私、『ゴディコ』の下の『バッカス』を先日飲みました(笑)。あれも相当旨かったでしたよ(笑)。マスキューさん取り扱わないんですか?」
私「さすが!良くご存知で!今回は並びの都合で『バッカス』はパスしました(笑)。でも、12月から入荷させますよ(笑)。」
「このワイン、アマローネした高級なモンテプルチアーノみたいだね。本物の味がするね。」
「テヌータ・サン・アントニオのスボンサに似ていませんか?」
私「良くお気づきで!あれはカベルネをアマローネしてブレンドしています。凝縮したカシスの味わいが良く似てますよね。」
「驚くほどの凝縮感があるけれど、カシスや黒スグリの果実味が膨大だよね。余分な物が無い感じ。あと、口当たりが優しいよね。」
私「ありがとうございます。この点、日本人の口に合うかと。山葡萄や甘く煮た黒豆に合うと思います。カベルネにある硬さがないんですよね。」
家内「タンニンの量は膨大なんですが、意地悪に感じません。」

実はマスキューのセラーには、チウ・チウが造ったオフィーダ2005年が1本あります(笑)。もちろんD.O.C.G.昇格前のワインです。あまりに凄くて、ついつい仕入れてしまったワインです(笑)。
あと10年たったら一緒に飲んでみませんか(笑)?


ご来店ありがとうございました。

桝久商店 岡本利秋・昭子

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桝久 試飲会リポート 2013Nov

Dec 02, 2013 by weblogland |
昨日は皆様のご来店ありがとうございました。

まず冒頭から変更です(すみません。)。
予定ではモントナールの『ルガーナ』がトップで、『チャコリ』が二番手でしたが、家内と抜栓して試飲してみると
家内「チャコリのフルーティーさは際だっているから、一番手が良いんじゃないかな?」
私「そーだよね。たしかに!チャコリは冷やして供出するから、最初に出すべきだね。」

こんな訳で…。
まずは
〇『エウケニ』 チャコリ 2012年 アルトマーニャ・チャコリ スペイン バスク チャコリ・デ・アラバD.O.750ml 1980円税込み
「さっ・わっ・やっ・かぁー!」
「ライムの天使降臨!」
「アルコールっぽさや口の中を邪魔する癖がない。」
「癖はあるけど癖がない(笑)?凄い個性だよね。」
「ワインだけどワインっぽくない。」
家内「そーなんです(笑)。とってもユニークなんですよ。私チャコリが好きで好きで(笑)、ずっと探していたんですよ。でもなかなか無くて。」
私「チビチビ飲む気にはならないですよね(笑)。」
「そうそう。グビグヒ行かなきゃ!」
私「今日は試飲会なのでご勘弁を(笑)!」
「初めてチャコリ飲みました(笑)。マスキューさんの言う通りシードル的ですよね。冷涼な産地で育まれた文化を感じるよね。ところでチャコリ調べたんだけど、凄く高価ですよね。3000円以下のものはないし、なかには9000円なんてあるんでビックリしましたよ。」
私「そーなんです。基本的にはバスク内で一年の内に地産地消されますから域外には出ません。あと晴れと雨曇りが半々の気候ですから、葡萄栽培はかなり困難のようです。糖分が上がらないのと病気の対処が大変なようです。」
家内「畑も急峻で、全体で200ヘクタールしかないようですから生産量はもともと少ないんですよね。」
「バスクもリアス・バイサスみたいに棚仕立てですよね。日本もフランスやイタリアの著名ワインの真似ばかりやるんじゃなくて、気候風土にあったワイン造り出来ないものですかね?ヒントはあると思うんですが。」
「海外のコンテストで金賞取ったというのも販売戦略でしょうが、まずは地産地消のワイン文化が日本にも出来ると良いですね(笑)。」
「マスキューさん!これは瓶を高く掲げてグラスに注ぎ込むんだよね。やってみてよ!」
私「無理です(笑)!絶対にこぼします。」
「あれってワインの香りを出すためにやるんですよね?シェリーなんかと一緒ですよね?」
私「良くご存知で!シェリーを樽からグラスに注ぐ時に、蔵人(ベネンシア・ドール)がやりますよね。樽の眠りから、一気に空気に触れさせて目覚めさせる訳です。」
家内「チャコリはシェリーほど頑強ではないんですが、空気を入れて香りを立てて一気に飲む感じなんでしょうね。グビグヒと(笑)。」
私「今、ロンドンのバーを中心にカクテルを造る時、シェーカーを振らないで二つのシェーカーを口を開けたまま高低差をつけてジョコジョコ混ぜるスローイングというやり方が流行ってます。スペインの影響です。日本のバーでもやっているお店があります(笑)。」
「イギリス人はスペイン好きだからなぁ(笑)。」
「スペインはイギリス人の避寒地ですもんね。スペイン人の明るいところをイギリス人は好きなんでしょうね。」
「ボルドーからだと海岸線沿いに車で3時間ほどでバスクにつくけれど、バスクは全く異郷の地(笑)。驚くほどでしたね。」
「学生時代バスク解放独立同盟みたいのがあって爆弾テロが頻発してたよね。IRAと双璧だったな。今の人に言っても解らないか(笑)。」
「バスクのワインは初めて飲みましたが、何と合わせるのですか?」
家内「有名なのがスケトウ鱈ですか。牛乳で煮るみたいですよ。北大西洋ね鱈は大きいんですよ(笑)。」
私「あまりピンときませんよね(笑)。でもチャコリの酸のニュアンスは日本人には好ましいと思うんですが…。カボスなんかに良く合うかな。」
「ポン酢醤油には合いますよね。考えると涎が出ちゃう(笑)。」
家内「そーなんです。私はチャコリって、ちょっと辛いキムチ鍋のお友達だと確信してます(笑)。」
「なるほど!夏の暑い時に涼を求めて飲む印象がありますが、逆に冬に合わせるんですね!」
「ところで店長!このチャコリアルコール分12%もありますよ!」
私「あっ!本当だ!私ずっとチャコリはアルコール分8%だと思い込んでました。失礼いたしました!」
家内「このチャコリは海岸部の古い伝統的な産地ではなく2002年にD.O.指定された内陸の新しい産地です。チャコリ・デ・アラバと言います。海岸部より雨も少なく日照量も多いようです。糖分も高くなるようですね。」
私「たしかに8%のアルコール分だと輸出には無理があります。」
「なんでですか?」
私「輸送に耐えられません(笑)。品質が変わり易くて、扱えません。」
「このチャコリは大丈夫なんですか?」
私「大丈夫かと。ただし何年も寝かせるようなワインではありませんね。早く飲むに限ります。」
「ラベル・デザインを見るといかにもスペインっぽくてカッコイイですよね。心惹かれますね(笑)。」
「海外市場を意識してるんですね。」
「ソムリエ協会の教本に『名だたる白ワイン』とわざわざ書いてありましたよ(笑)。教本でワインを誉めるなんて異例ですよね。価値ある白ワインなんですね。」
家内「私はここに『日本チャコリ普及同盟』の設立と会長職につくことを宣言します!」
私「家内の暴走は止まりません(笑)。とりあえず、私は理事長に就任いたします。」

さて、続いてイタリアの白ワインです。
モントーナル・ルガーナ2011年 アジェンダ・アグリコーラ・モントナーレ イタリア ロンバルディア ルガーナD.O.C.白 750ml 1770円税込み
「柔らかいなぁ。」
「ふくよかで美味しい!」
「いかにも、豊かなイタリアワインですよね。」
私「雑味がありませんよね。柑橘類や桃やらフルーツのニュアンスに美しさがあります。無理に遅摘みしたようなくどさもないです。広がりと余韻の美しさから化学薬品などの影響も感じられません。」
「出しゃばったところがないけど、特別な個性もない?」
私「たしかに(笑)。そうも言えますね。完成度が高すぎるのかも?」
家内「実はモンスターなんですよ(笑)。」
「トレビアーノ・ルガーナってトレビアーノの亜種じゃないんですか?」
私「はい。私もずっと亜種かと思っていたんですが、モントナールの次男ロベルトさんから教えてもらいました。実際写真を見ると葉っぱの形状や大きさはいわゆる地中海系やヨーロッパ系とは違いました。あと、一房が大きい(笑)。500g以上ありますからビックリ。」
家内「ワイン用葡萄品種としては異例な大きさです。」
「ワイン用葡萄って小さいですよね。その方が良いワインが出来るって聞きました。」
私「そーなんです。まるでワイン用に品種改良する以前のような葡萄です(笑)。実際D.N.A.鑑定すると3000年ほど遡るようです。そして、1本の葡萄樹に3房残すことでベストなワインが造れるようです。」
「かなり特殊なんですね。」
私「実はここに11月14日に開けたルガーナが少し残っています。」
家内「ロベルト夫妻が来た時、一緒にテイスティングした残りなんですよ(笑)。」
「11月14日というと今日が11月30日だから…、二週間以上前のワインですか?」
私「もう香りや甘味はないんですが、ちょっとだけ飲んでみますか?」
一同「じぇ、じぇ、じぇ~!」
「ワインの味がする!」
「たしかに骨格しか残ってないけれど、まだしっかりしている!」
「酸が生きている!」
「マスキューさん、これどうやって保存してたんですか?」
私「普通にほっぽらかしですが…。」
「何回くらい途中にグラスに注いだんですか?」
私「もう底から2cmくらいしか残ってませんから、ちょくちょくテイスティングしましたよ。」
「私も途中何度かテイスティングさせてもらいましたけど、ここまで生命力があるとは!」
信じられない完成度と生命力!
「ワインの価値って価格じゃ決められないんですね。凄いワインが知らないところで知らない人が造っているんですね。」
「最初の優しい印象からは解らない堅牢さがあったんですね。マスキューさんは最初から解ってたんですか?」
私「解りませんでした。どのくらいでヘタルか知りたくて、ワインを残しました。でも、これほど生命力があるとは…。我ながらビックリしていました。」
家内「未知の良いワインって沢山ありそうですね(笑)。」


白ワインだけで、リポートが長くなってしまいましたので、次回に続きます(笑)。

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南フランスのシラーとヴィオニエ

Nov 11, 2013 by weblogland |
昨日、今日とサンプルで取り寄せたワインを飲んでいました。
南フランスのシラーとヴィオニエです。
私「このシラー凝縮感あるね。いかにも南フランスだね。甘さにボリュームあるね。」
家内「うん。確かに濃いね。この価格帯じゃレベル高いよね。でも、悲しいかなシラーらしさがないよね。」
私「圧倒的に甘くてインパクトあるから、売りやすいとは思うけどね(笑)。シラーらしくない(笑)。どうしよっか?」
家内「リンカーン・エステートのシラーズを売る方が良心的だよね(笑)。」
私「そーだよな。お客様にシラーとして売るには若干難があるよね。シラーらしくないし…。」
家内「飲んでシラーってわからないし、シラーらしくないにしろワインに特徴が欲しいよね。甘いだけだもんね。」
私「ラベルにシラーって書いてあるから良いってものじゃないよね。」
家内「マスキュー的チョイスには該当しないかな。」
私「では却下ということで。」
決して悪いワインではありませんが、微妙なこだわりがマスキューにはあります。
簡単には決まりません(笑)。

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Aさん「一本のワインを何日もかけて飲むんですね?」

Nov 09, 2013 by weblogland |
今日、常連のAさんがお見えになりました。

Aさん「マスキューさん、ブログ見ましたけど、一本のワインを何日もかけて飲むんですね?」
私「読まれました?お恥ずかしい(笑)。そーなんです。そうしないとそのワインの本当の姿が解りません。」
Aさん「でも、試飲会なんか行って選んだワインなんでしょ?」
私「もちろん、そうです。でも1本丸々時間をかけて飲まないことには、確信が持てないんです(笑)。もう、習性に近い(笑)。」
Aさん「その結果が店に並ぶ訳ですね(笑)。でも、1本丸々飲んでから決めるんじゃ大変ですよね。」
私「確かに非効率(笑)。我が家では常に飲みかけのワインが2~3本ある状態です(笑)。今日取り寄せたサンプルのワインが8本ありますから、これだけでも一週間くらいかかります。苦じゃありませんが(笑)。」
Aさん「そういうサンプルって貰えるんですか(笑)?」
私「ただで貰うと断り難くなりますんで、ちゃんとお金払いますよ(笑)。」
Aさん「ダメな時はなんて言うんですか(笑)?」
私「インポーターさんは自社製品を愛してますから、さすがに『ダメなワイン』とは言えません。」
Aさん「じゃあ、なんて言うんですか?(執拗に食い下がるAさん)」
私「企業秘密なんですが(笑)、マスキューには高級過ぎるとか、同じようなワインを売っているとか…(笑)。」
Aさん「高級過ぎるって高過ぎるってことですか(笑)?」
私「私の口からは言えません(笑)。」

鋭い指摘でした(笑)。

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やはりガロフォリは『神』でした!

Nov 08, 2013 by weblogland |
ノベロ
昨日で今年のノヴェッロを飲み干しました(笑)。
先週の金曜日に抜栓してから丸五日じっくり観察しました(笑)。
先日ブログで書きましたが、全体的には小ぶりでしたが、造り手の尽力を感じる出来栄え。この3種類しか飲んでいませんが、真面目に造っています。ボジョレーのように、「どうせ早く飲まれちゃうんだから、軽くて飲みやすければイイや。」みたいなノリで造ってませんね。ノヴェッロの認知度も低いし、造り方が定まってないのも幸いしてますね。ガロフォリのように完全にマセラシオン・カルボニックで造るスタイルもあれば、通常のワインにマセラシオン・カルボニックで造ったものをアッサンブラージュしたようなスタイルが混在します。

ノヴェッロ・トスカーノ2013年 グラヴェペーザ は、時間が経つにつれてサンジョヴェーゼらしさが増します。もちろん甘味は時間の経過とともに落ちて行きますが、崩れません。ベースのオレンジっぽい果実味を感じると「よくぞ耐えた!」と涙が出そうでした(笑)。地味ではありますが、努力が伝わる佳品でした。

ノヴェッロ・サレント2013年 コンティ・ゼッカ イタリア プーリア ノヴェッロ・サレントIGT は終盤になると南イタリアらしさが出てきました。チョコレートやミルクっぽさをほんのり感じます。樽は使っていませんから、葡萄由来の香りですかね?ネグロ・アマーロらしい味わいには違いありません。この状態になると時間の流れも遅く感じるような感覚に囚われました(笑)。

ティニ・マルケ IGT 2013年 ガロフォリ は五日目にして「明らかにモンテプルチアーノ種!」と解りました(笑)。あのボジョレーと間違うような第一印象からは考えられません。もちろん抜栓時の甘味は落ちていますが、リキュールのような濃密さが漂います。泥臭いラズベリーの味わいはまさにモンテプルチアーノ種でした。
もともとのワインの良さは素晴らしいですね。手を抜いていないどころか、渾身の造りです。アルコール分が11.5%しかないのにこの出来栄え…。
やはりガロフォリは『神』でした!

日本じゃ無理かなぁ?

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やはりガロフォリは『神』でした

Nov 03, 2013 by weblogland |
さあ、昨日抜栓したノヴェッロ今日はどうなっているでしょう?
糖度が足りなく補糖したりしていると、バランスが崩れますから解ります。
まず●ノヴェッロ・トスカーノ2013年 グラヴェペーザ は、バランスが良くまとまりが良いですね。密度感もほどほどあります。フルーティーな中にサンジョヴェーゼらしい優しい舌触りもあります。悪い年のイメージがありませんね。アルコール分とエキス分の折り合いが良いです。変に出っ張ったところがありません。
そして、●ノヴェッロ・サレント2013年 コンティ・ゼッカ イタリア プーリア ノヴェッロ・サレントIGT 思った以上にフルーティー(笑)。りんご酸を感じ、プーリアらしくないほど。基本的に意地悪な部分のないワインですから、飲みやすい飲みやすい(笑)。ブライドでやったら産地を間違えるかも?

さて大本命の●ティニ・マルケ IGT 2013年 ガロフォリ イタリア マルケ ノヴェッロ いつもと比べると軽いには軽いのですが、実に旨い。ノヴェッロとしたら非の打ち所がありません。今日のミニ試飲会では、皆さんの圧倒的支持を集めました。
「マスキューさん。ヌーボーと言うと、どれも似たようだと思ってましたが、どれも違う(笑)。」
「トスカーナとプーリアは誰が飲んでも違うよね。」
「作柄が悪いと言っても旨いですよね。こんな事言ってはいけませんが、ボジョレー・ヌーボー飲んで旨いと思ったことありませんが、イタリアヌーボーは旨い。特にガロフォリは抜群。でもボジョレーに似てる(笑)。」
私「ガロフォリのノヴェッロは昔は早飲みのボジョレースタイルではなく、解りにくいワインでした。でも、この2、3年で解り易いスタイルに変わりました。ただ葡萄の質は落としていませんから、旨味がハッキリ伝わってきます。アルコール分は11.5%と低く困難な年であるにも拘わらず、この出来栄えは立派かと。」

やはりガロフォリは『神』でした(笑)。


あと、思ったのですが、イタリアの生産者は困難な年でも質を追求しますね。それは、基本的に量の確保が容易な、恵まれた自然環境に原因はあります。
冷涼で間違えたら収穫が全滅してしまうような厳しい産地の生産者とは、自ずとワイン造りのアプローチが違っているようです。
でも、イタリアに見られるようなチャレンジ精神は、日本のようなワイン途上国には必要ですよね。じゃないとオリジナリティが生まれません。厳しい注文かもしれませんが、期待されます。
ヨーロッパ産地のワインを真似しているだけや、成分調整に尽力しているだけでは真のオリジナリティは確立できません。

関税も撤廃されるようですから、今以上の思い切りが必要になります。大変だとは思いますが、頑張れニッポンなのです。
価値の高い国産ワインが造れるようになったら、我々末端の流通業は通らなくなるはずですが(笑)、そうなったらなったで仕方ないこと。了見の狭いことは言いません(笑)。

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桝久 試飲会リポート

Oct 28, 2013 by weblogland |
昨日は悪天候が懸念されるなか、わざわざのご来店ありがとうございました。
最初はどうなることかと心配しましたが、台風一過の4時頃に一気にご来店が集中しパニック(笑)。改めて感謝申し上げます。

さてトップバッターは
サンソ・テンプラニーリョ・フリザンテ・ロサード 2012年 ヴァル・サンソ スペイン ロゼ 微発泡 カステーリャ・イ・レオン V.D.T.750ml 1250円税込み
「お~!これはフルーティー!赤ワインのフルーティーさですよね。でも飲んだ感じは白(笑)。」
「こりゃ、飲みやすい(笑)。女子会で飲んだら受けるだろうね。」
私「鉄板です(笑)。」
「ちょっと甘いけど、べたつかないからいいね。」
家内「残糖分が1リットル中25gほどあります。ワインのアルコール分を9.5%に抑えて甘さを残したようです。後から加えた甘さではありませんね。」
私「そのまま完全に醗酵させたらアルコール分11%くらいのワインになります。若い葡萄樹などを原料にしてるかも。」
「『大日本ロゼワイン普及協会』C.E.O.の私はこのワインを推奨いたします(笑)。」
「私、結構ロゼワインが好きで飲みますが、経験したことのないスタイルです。香りは赤ですが、赤ワインのタンニンがないワインとでも言えば良いか…。」
「色はたしかにロゼだけど、新しいタイプのワインですよね。ラベルにもロサードって書いてないし(笑)。」
私「さすが良くお気づきで!ハビエルさんの意図もそこにありそうですね(笑)。」
「マスキューさん、この香りってテンプラリーニョなんですか?」
私「ふっくらした薔薇の香りと赤いベリー、ストロベリーなんかが溶け込んでいますよね。まさにテンプラリーニョかと。今流行りのテイスティング分類だと第二アロマになりますが、品種の特徴がハッキリ出てます。」
「でも、第二アロマって醗酵の過程で出るもので、葡萄果由来の物ではないんでしょ?」
私「あの分類はあくまで仮説(笑)。すべては説明できていないかと。」

さて、一月の試飲会に引き続きハビエルさん渾身の『ソーブレ・リアス』の比較試飲です(笑)!
ヴィーニャ・サンソ 『ソーブレ・リアス』 2011年 ヴァル・サンソ スペイン 白 ルエダD.O. 750ml 2010円税込み
ヴィーニャ・サンソ 『ソーブレ・リアス』 2010年 ヴァル・サンソ スペイン 白 ルエダD.O. 750ml 2010円税込み
「2011年は結構新樽の香り強いですよね?ブルゴーニュっぽいかな?」
「それに比べると2010年の方があまり樽の香りがしませんよね。樽の香りが弱くなってますよね。」
私「どちらも同じように造っています。おそらくアリエ産の木材を使った300リットルくらいの新樽で12ヶ月シュール・リーしています。」
「マスキューさん、これってルエダのヴェルデホですよね?ルエダのヴェルデホってもっと酸があっつフレッシュ感のあるワインですよね?」
私「はい。基本的にはマロラクティック醗酵しないタイプのフレッシュ&フルーティーなワインがメインです。『ソーブレ・リアス』は常温で樽熟成しながらシュール・リーしますから、マロラクティック醗酵は自然に起きます。この点、いわゆるルエダのヴェルデホとはちょっと違うスタイルであり、斬新な試みかと。」
「私は、熟成に木樽を使うと樽のニュアンスが減ることはないと思ってました。熟成につれ果実味が痩せて行き樽香は最後まで残るものだと思ってました。でも『ソーブレ・リアス』はあきらかに2010年の方が2011年より樽のニュアンスが少ない。何故?」
「2008年はもっと樽のニュアンスが少なかったよね。」
「そうそう2008年は新樽を使っているとは思えなかったよね。しかもキノコみたいな旨味がタップリ(笑)。松茸でしたっけ(笑)?」
私「2011→2010→2008の流れではあきらかに樽香が弱くなっています。それは逆に樽香が弱くなっているというより、閉じていた酸が表に出てきたことにより樽香を凌ぐようになったと考えていただけると『ソーブレ・リアス』を理解できるかと。旨味が徐々に出てくるのかなと。」
家内「『ソーブレ・リアス』は一本の葡萄樹からハーフボトル一本ほどの超低収量です。中に詰まっている酸やミネラルなどの分量はとてつもないレベルです。しかも畑はプレ・フィロキセラというからビックリ(笑)。」
「コストかかってるんですね。でもなんでこんなに安いんですか(笑)?」
私「基本的に雨がほとんど降りませんから葡萄が太らない(笑)。」
あと試飲会の終わり頃に2010年から松茸の香りがほんのり漂ってきました(笑)。やはり2011→2010→2008と続くようですね。たった1本のワインを理解するには大層時間がかかります。これが真実ですね。もっともダメなワインはすぐに解りますが(笑)。

続いてハビエルさんの新たなチャレンジ。リオハの赤ワインです。
リオハ ラクリムス・レックス 2010年 ヴァル・サンソ スペイン リオハD.O.赤 750ml 1320円税込み
「あっ!これイイね(笑)。好きだな~。」
「ケチ臭くないよね(笑)。飲みやすいけど、満足感あるよね。」
「リオハのワインって、こんな感じじゃないですよね?もっと枯れたような落ち着いた感じかな?ちょっとニューワールドっぽいけど、経験したことのない味。」
「ガルナッチャってグルナッシュですよね?でもこんなグルナッシュないよね(笑)?」
「そうそう。レイシスなんかとはまるで違う(笑)。でも、好ましいかな。」
家内「グルナッシュ75%とグラシアーノが25%です。グラシアーノって初めて飲みました(笑)。どんな葡萄かと調べると、通常の葡萄より開花は遅く収穫も遅い(笑)。酸も強く扱い難いようです。今風のワインには使われないでしょうね(笑)。」
私「このワインに緩さがないのが、グラシアーノの性かも知れませんね。グルナッシュに圧倒的な甘さや強さを求めると平板になりがちですが、それがない。ミネラルや酸がしっかり入ってバランスが取れています。ただリオハらしくない(笑)。」
家内「畑も新たな地域で、伝統的な地域ではありません。標高も500mを越しますので、リオハでは異例の高さです。」
私「抜栓直後はまだガスっぽさがあり、出来上がった感じではありませんでしたが、ぐんぐん良くなるんですよね。驚くほどです。」
家内「原産地原理主義者の私は、実はこのワイン苦手なんです(笑)。」
私「これだけリキュールっぽい濃厚で明瞭なスタイルは少なくともリオハにありません(笑)。だから、今日の試飲会では好みが別れるかと。この点が心配でした。」
「でも、コストパフォーマンスが素晴らしく良いから大人気じゃないですか(笑)?」
私「ありがとうございました(笑)。」
「ところでラベルの絵はなんですか?」
家内「これ恐竜の足跡の化石です。白亜紀の石灰石土壌で恐竜の化石が畑から出るようです。だから箱にもこんな遊びが(笑)。(写真参照)」
「なるほど。恐竜の味なんだな(笑)。」
マスキューのお客様は皆さん既製概念に囚われない、つわもの揃いでした(笑)。

さてマスキューの愛するシャトー・ピネレの久しぶりの登場です(笑)。
シャトー ピネレ 2009年 フランス カオール赤 750ml 1530円税込み
「マスキューさん。以前このワイン随分沢山飲みましたよ(笑)。何年でしたっけ?」
私「前の扱いは2005年でした。この2009年は2005年と遜色のない出来栄えかと。」
「あ~。このタンニンの重さ懐かしい~。カオールって良いなぁ。癒される濃さだよね。」
「肉、肉が欲しくなる(笑)。」
家内「タンニンに重量感があるんですが、とってもクリアなんですよね。シャトー・ピネレの一級品たるところです(笑)。」
「店長!実は先日2008年のこのワイン飲んだんですが、あまり印象が良くなかったんですよ。もう、終わったような感じでした。でも2009は大違いですね(笑)。」
私「私達もじつは毎ヴィンテージこのワインを飲んでます(笑)。生産者の方には大変申し訳ないのですが、マスキューのスタンスを守るためヴィンテージをジャンプさせてしまいました。でも2007年のロタンティークは入荷させました。安かったもので(笑)。」
家内「カオールは内陸部ですから作柄の良し悪しがかなりあるようです。ポテンシャルは高いのですが。」
まあ、ともあれシャトー・ピネレの復活に皆さん大喜びでした。
あー、良かった(笑)。

さて最後は無名のグラーブの登場です(笑)。
シャトー・ラ・ローズ・ヌエ 2006年 フランス 赤 ボルドー グラーブA.C. 750ml 1770円税込み
「おー、これこれ!いーなー。グラーブらしくて(笑)。」
「軽やかだけど薄くない(笑)。滑らかで良いね。ボルドー好きは応えられないねぇ(笑)。」
「マスキューさん。セパージュはなんですか?」
家内「表記にはありませんが、メルロとフランでしょうね。あと場所もグラーブの中心のペサック・レオニャンではなく、もっと南の甘口ワインのアペラシオン セロンの辺りのようです。」
私「飲み易く造っていますが、2006年でちょうど今飲み頃になっていますから、造りは真面目ですね。簡単に崩れませんよ。ボルドーは割と2006年良い作柄かも知れません。2005年の陰になってますが…。」
「樽のニュアンスがほど良いですよね。ちょっとチョコレートっぽくて(笑)。」
私「樽の使い方を良く解ってますよね。この意識はクラシックです(笑)。」
「この価格帯でグラーブらしいワインってないですよね。よく探しましたね(笑)?」
家内「勘が働きました(笑)。」


ありがとうございました。
桝久商店 岡本利秋・昭子

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どうやってユニークなワインを見つける?

Oct 19, 2013 by weblogland |
先日ワイン・ラヴァーのAさんがご来店くださいました。
Aさん「マスキューさんは、どうやって次から次ぎにユニークなワインを見つけるんですか(笑)?」
私「ひたすら探すのみです(笑)。」
Aさん「一体どれくらい飲むんですか?」
私「最近は昔よりは減りましたが、家内と合わせて年間5000本くらいはティスティングはします。あと完全に飲みきるワインは365日×1.5本ですから550本以上かと(笑)。」
Aさん「そんなに!」
私「でも、一時期ティスティングだけで年間一万本くらいやっていた頃がありましたよ。今くらいが楽で良いです(笑)。」
Aさん「それだから毎月毎月新しいワインを売れるんですね。」
私「でも、一ヶ月で10本くらい紹介するのが限度です(笑)。売るとなるとそのワインを取り寄せて2~3日かけて吟味するものですから。ホイホイ店頭に並べるワインが見つかると楽なんですが(笑)。」
Aさん「あと、なんか秘訣あるんですか?」
私「なるべく手の届き易い価格帯のワインを探します。そうするとお客様が手軽に飲めますから。」
A「なるほどね!高いブランドワイン並べるだけだったら探す必要ないからですね。」
私「マスキューのレベルだと高級過ぎるワインは売れないだけですよ(笑)。」

手の内を明かしてしまいました(笑)。

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グラーブのワインを飲みました。

Oct 14, 2013 by weblogland |
先日、久しぶりにグラーブのワインを飲みました。
無名のプチ・シャトーなんですが、2006年ヴィンテージに心惹かれサンプルで取り寄せました(笑)。ペサック-レオニャンの上物ではありませんが、懐かしい味わい。
うーん。
私「特別に驚くようなワインじゃないけど、グラーブらしいよね(笑)。」
家内「カベルネ・フラン好きの私にとってはグッド(笑)。しっとりした舌触りはいかにも(笑)。」
私「香りは地味だけど、飲んだ感じがするよね(笑)。」
家内「ロワールや他のところで最近フランは注目されてきたけど、王道中の王道のグラーブは元気ないよね。」
私「やっぱりリーズナブルな価格帯のワインが少ないからじゃない?」
家内「ドメーヌ・シュヴァリエなんか手が出ないもんね。」
私「ペサック-レオニャンで探したら2000円以下のワインはないんじゃない?」
家内「そーだよね。昔シャトー・ポンタック・モンプレジールなんか1500円くらいだったよね。」
私「だってあれ、まだペサック・レオニャンのA.O.C.出来る前だよ。相当昔だよ(笑)。」
家内「でも、そのくらいの美味しいグラーブのプチ・シャトーあってもイイんだけどね…。」
私「同感だな。だからマスキューではグラーブのワインがない(笑)。」
家内「左岸もないよ(笑)。」
私「ちょっとはあるじゃん。ほんのちょっとね(笑)。」

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エルネス・ラペノー ブリュット セレクション-果実味は従来より明らかな進化です。

Oct 11, 2013 by weblogland |
先日久しぶりにエルネス・ラペノー ブリュット セレクションを飲みました。 
エペルネに本拠地を置く小規模なN.M.のシャンパンです。
味わいのスタイルが変わりましたね(笑)。
香りの芯がシャルドネで、アプリコットや桃のパッションフルーツがかなり明瞭に表れています。かといってブラン・ドゥ・ブランに有りがちな線の細さがありません。明瞭で複雑な果実味は従来より明らかな進化です。
泡立ちもしっかりしていますから、筋の良さを感じます。

うーん。
ちょっとビックリ!

最近無名でも、驚くほど美味しいシャンパンが増えてきましたね。もちろん大手メゾンのブランド品と比べるは遥かに安いですし、しかも旨い。
言うこと無しです(笑)。

今回の印象はとても良かったのですが、以前飲んだスタイルではありません。
いつの間にか(笑)?
インポーターさんは教えてくれませんですから(気がついていない(笑))、あとで調べてみます。

実は、私のティスティング・ミスだったりして(大笑い)。
たまには再確認しなくてはいけませんね。惰性でワインを売ってはいけません。自戒。

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アペラシオンは人間が造ったものですが、蓄積を要する分、奥が深いですね。

Oct 08, 2013 by weblogland |
うーん。
ドメーヌ・カザバンのカバルデス2010年美味しいですね(笑)。
持ち前の大物感にエレガンスが伴っています。
時間が経ってくるとチェリーヒーリングみたいな明瞭で複雑しかもリッチな香りになって行きます。このチェリーやベリーのニュアンスはおそらくシラー由来。
それにしても特徴的でよろしいのです(笑)。
でも、このスタイルが本来の形だとしたら、今までのとにかく濃いスタイルは、アペラシオンの本来形ではない?レギュレーションを守り、官能検査に通ればアペラシオン名は名乗れます。もちろん官能検査は地元の生産者委員が勤めます。カバルデス自体は2007年認可ですから歴史は浅い(笑)。

うーん。

実は私、この新しいカバルデスのアペラシオンを疑っていました。まずシラーとメルロのアッサンブラージュは基本から外れたミスマッチ。仮にそれが上手くいったとしても、例外的な特殊なものではないか?アペラシオンとして認めるには特殊過ぎるのでは?むしろI.G.P.のような一生産者に依存するものではないかと思っていました。
もっともカバルデス自体数を飲んでいませんから、断定してはいけないとは思いますが…。少なくともドメーヌ・カザバンのヴィンテージ差には模索や試行錯誤を感じます。そして2010年のような素晴らしい結果をみると、代わるもののない領域に踏み込んでいると思います。
こうしてアペラシオンの味わいが造られるのかな?と納得できるし、それがアペラシオン自体の特性であるこてを改めて感じます。
アペラシオンは人間が造ったものですが、蓄積を要する分、奥が深いですね。

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抜栓4日目のカンノナウとヴェルメンティーノ

Oct 04, 2013 by weblogland |
またまたしつこく土曜日の試飲会のおさらいです(笑)。
昨日の水曜日にヌラーゲ ・クラビオーニのカンノナウヴェルメンティーノを飲みました。イタリア サルデニア島のワインです。
先週の土曜日の試飲会の残りですから、丸4日目です(笑)。
カンノナウの生命力は凄いですね。崩れない崩れない(笑)。全体の構造の良さには驚かされました。ヴェルメンティーノ以上に強いワインでした。
強いと言ってもタンニンやアルコール分ではなく、やはり酸です。マロラクティック醗酵はしているはずですから、とても自然で中から沸いて来るような様でした。
暑いサルデニアで、何故こんなエレガントで力強い赤ワインができるのか?
不思議です。
酸はないが、力強さだけはあるスタイルのワインだったら想定内なのですが…。
厚みのある旨味は酸由来であることは確かなのですが、寒暖差が必要なはず?でも現地は寒暖差はたいしてないはず。
うーん。
白ワインでしたら、低温で管理することで酸は残せますが…。カンノナウは色が薄いと言っても、しっかり赤ワインです。
ヌラーゲ・クラビオーニのホームページを探しても見つかりませんから、謎のままなのです。
あまりしつこくインポーターさんに聞くと嫌われそうだし…。
インポーターさんの間で『なんでなんでオジサン』なんて言われたら嫌だしなぁ(笑)。

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桝久 試飲会リポート

Sep 29, 2013 by weblogland |
昨日はお忙しい中、ご来店ありがとうございました(笑)。

まずはウェルカムを兼ねて泡です!
〇プロ・セッコ エキストラ・ドライ サンテロ イタリア 発泡性 白 プロ・セッコD.O.C.750ml 1440円税込み
「飲みやすいですな。でもちゃんとプロ・セッコの香りがするね(笑)。」
「マスキューさん。このプロ・セッコ『お一人様一杯』の札かかってますが、数がないんですか?」
私「お恥ずかしいのですが、急に人気が出たらしく追加発注したら既に完売していました。すみません。」
「プロ・セッコって癖があるけど、このワインは癖に感じないよね。日本人好みになるのかな?」
「独特の植物っぽさがあるよね。でも品が良いね。」
「伸びやかさがプロ・セッコらしいよね。」
「飲みやすくて危険だな(笑)。下手すると30分かからないで飲んじゃいそう(笑)。」
「サンテロってオレンジのラベルがありましたよね。あれもひたすら飲みやすい(笑)。」
「ずいぶんあのオレンジのスプマンテ飲んだなぁ(笑)。」
「あのオレンジとこの水色は明らかに違うよね(笑)。」
私「このプロ・セッコ、フリウリからタンクでピエモンテに持ってきて瓶詰するんですが、法律は原則禁止。でも法律以前からこの方法でサンテロはやっており、しかもプロ・セッコを有名にしたのもサンテロなので特例扱いだそうです。」
「なるほどね。誰も文句言えない訳だ(大爆笑)。」
「マスキューさん。サンテロってそんなに大きな会社なら、このプロ・セッコは日本仕様なんですかね?」
私「あー!有り得るかも知れませんね。調べてみます。」
家内「この繊細で飲みやすいスタイルのプロ・セッコって、ありそうでない(笑)。」
「うーん。良い意味でも悪い意味でも完璧なんですよね。」
深いご指摘ありがとうございました!

さて次は春の試飲会でマスキューデビューしたシャトー・ル・ペイラ。夏場を越して変身です(笑)。
●シャトー・ル・ペラ 2009年 カスティヨン コート・ド・ボルドーA.C.フランス ボルドー 赤 750ml 1200円 税込み
「これって春飲んだ時、ローヌのワインみたいだったワインですよね?」
私「はい(笑)。夏場を越して良くなったかと…。」
「確かにボルドーの味(笑)!」
「このワイン、カベルネ・ソーヴィニヨン入っていますよね?とてもしっかりしてますね。」
私「実はメルロが85%、カベルネ・フランが15%です。春に飲んだ時はふくよかさが印象的で、いかにもローヌっぽかった(笑)。」
「でもこれ、立体的で構造に鉄筋が入ってる(笑)。カベルネ・ソーヴィニヨンっぽい硬さがあるよね。なんでかな?」
私「ありがとうございました。夏場を越して、タンニンが立体的になりました。折り重なり壮麗とは言えませんが(笑)。その系譜に繋がるかと。」
「広がりもありますよね。」
家内「農薬の使用量が少ないようです。」
私「2009年の作柄は良いみたいですね。」
「そうそう。特に右岸はかなり良さそうですね。」
「ボルドーでもコストパフォーマンスの良いワインがまだあるんですね(笑)。」
「マスキューさん。これって熟成するってことなのですか?」
私「この変化はワインの質が時間の経過と共に向上している状態です。熟成は劣化の蓄積と見る専門家がいますが、この場合は良い方向に作用してますよね。」
「じゃあ、時間が経ても良くならないワインもあるってことですか?」
私「鋭い(笑)!沢山あります(笑)。」
話しが危なくなってきました(笑)。

次は波乱のドメーヌ。
●『クロー・ド・ネル』アンジュ・ルージュ カベルネ・フラン 2010年クロー・ド・ネル フランス ロワール アンジュA.C. 750ml 2190円税込み
「相変わらずラベルかっこいいな(笑)。2003年3本飲んだっけ(笑)。どれどれ…、あっ!2010年は2003年とは別物!」
「同じ生産者のワインとは思えない。」
私「そーなんですよ。優良なシノンやブルグイユみたいなんです。」
「店長!私、マスキューさんで散々カベルネ・フラン飲んだから試験のティスティングでは、一発でフラン解りましたよ(笑)。この2010年は典型的でとても良いですよ!」
私「ありがとうございます(笑)。家内共々フラン好きなものでして…。」
「2010年は先々2003年みたいになるんですか?」
家内「2003年は、反則と言って良いほどの凝縮したワインです。2010年は規格内の造りですから、熟成しても2003年のようにはならないはず。もっとも2003年は10年経ってもあまり変わらなかったし(笑)、まだまだ伸び代があるはず。」
私「2005年は醗酵槽で微生物が発生したらしくワインがダメになり、2006年は雨によるベト病が発生して収穫の全てをダメにしたようです。原理主義的なビオディナミの生産者として注目されていましたが、やり過ぎはあまりにリスクが高かったようです。二年連続で収穫がゼロですから破綻してしまいます。」
「あー、そうなんですか。気の毒ですね。それでルフレーブの経営になったんですね。ワインづくりも安全運転になった訳だ。岡本さん、実は私2003年1本取ってあります。」
私「それはそれは!先見の明がありましたね(笑)。飲んだらどんな味になっていたか、教えてくださいね(笑)。」
「ワイン造りって大変なんですね。」
私「この2010年がルフレーブによる再出発ヴィンテージになります。樽熟成期間も1年と短くなってますね。」
家内「2003年は3年熟成。ロワールでは異例なワインでした。」
「冷静に考えると、今の有名ドメーヌの造るカベルネ・フランは3000円くらいはしますから、この2010年はコストパフォーマンス良いですよね。」
マスキューのワイン・ラヴァーはクロード・ネルを見守ります!

今度は南フランスの果実爆弾の登場です。これも2009年とは違った味わいです。
●『ドモワゼル・クレア』 2010年 カバルデスA.C. ドメーヌ・カザバン 南フランス ミディ 赤 750ml 2100円税込み
「うわっ!まろやか!旨いなぁ。」
「ホント(笑)。2009年って凄く強い印象ありましたよね。2010年も凝縮感はとてもありますが、融合している感じかな。」
「シラーとメルロで出来ているのが信じられない(笑)。」
「それだけでも不思議ですよね。」
「2009年のペパーミントのニュアンスはシラーの特徴なんですか?」
家内「スパイシーさはシラーの特徴ですが、暑い年に過熟するとシラーに限らず表れ易い特徴かと。」
私「南フランスの2009年では割と良くみかけられました。2010年の方が完熟のタイミングにずれが無かったように思います。」
「たしかにこのワインは濃いけれどジャムっぽさがない。ディテイルに無理がない。」
私「流石!あと2010年は複雑で変な香りもします(笑)。いわゆるビオ臭です。時間が経つと消えて行きますが。」
「この漢方薬みたいな感じかな?」
私「はい。ちょっとシナチクっぽい(笑)。甘い泥みたいな(笑)。」
家内「この点、好みの別れるところですね。」
「リキュールのチェリー・ヒーリングに似ていませんか?」
私「似てますね(笑)。きっとチェリー・ヒーリングの方が似せたんですよ(笑)。(良くお気づきで!鋭い感性です。勉強してますね。)」

さて、いよいよ佳境。あっと驚くサルデニア島のワイン登場!
●『カンノナウ』 2011年 ヌラーゲ・クラビオーニ イタリア サルデーニャ島 カンノナウ・ディ・サルデーニャD.O.C. 赤 750ml 2680円税込み
「あっ!色薄いですね。ロゼみたい(笑)。」
「ブルゴーニュのピノ・ノワールみたい!エレガント!」
「チェリーですよね。たしかにピノ・ノワールぽい。でもオリジナリティあるよね。」
「経験したことないなぁ。田舎臭いところはイタリアっぽいけど(笑)、高貴な味わい。」
「そうそう。田舎の貴族や王様が飲んでいそう(笑)。こりゃ旨い!」
「色は薄いけど、物凄く強靭。酸の量が凄いね(笑)。でも酸が上手にコントロールされてるよね。最近マスキューさんが探してる薄旨いワインですかな(笑)?」
私「私、結構このワインにやられてます(笑)。このマラスキーノチェリーの味わいは、比べるものがないかと。」
家内「前に扱ったパーラのカンノナウとは全く別物です。あのワインは理解の範疇でしたが、これは想像を越えてます(笑)。」
「カンノナウ→ガルナッチャ→グルナッシュでしたっけ?でもこのワインはあくまでカンノナウとしか言いようがないよね。それでも、きっとサルデニア島では特異なカンノナウなんだろうね?」
私「暑く寒暖差のない砂地でこんなに香り高いワインが出来ることはセオリーにはありません。面食らいました。」

驚きはまだまだ続きます。続いて白。
〇『カニマリ』 ヴェルメンティーノ ディ サルデーニャ2010年 ヌラーゲ クラビオーニ イタリア ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャD.O.C.白 750ml 2670円税込み「おー!言葉が出ない(笑)。物凄い密度。」
「グリーンのノートが強い。圧倒的だね。」
「液体の中にあるミネラルの量が凄いですね。つけ入る隙がない(笑)。カンノナウと同じ人が造ったとは思えませんね。」
家内「カンノナウもこの白ワインも密度感が凄いのですが、無理した感じがないんですよね。わざわざ収穫を遅らせたような…。」
私「それなりにちゃんと収まっているんですよね。」
「白ワインにこんなに強いワインがあるんですね。途方にくれちゃいます(笑)。フレッシュでフルーティーなのが白だと思ってました。」
「なるほど、試飲会の最後に出てきた訳だな(笑)。」
私「いきなりこの白を飲んだら、ショック症状を起こすかも(笑)。サルデニア島最良のヴェルメンティーノの部類です。」
「このワイン何に合わせたら良いんですか?思い浮かばない(笑)。」
家内「魚介類やペコリーノみたいな強いチーズには最適です。魚介類と言っても濃厚なアメリカンソースなんかを使った料理でしょうね。」
「甲殻類ですね(笑)。」


以上、お疲れ様でした!

桝久商店 岡本利秋・昭子

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『ドモワゼル・クレア』って奥さんの名前をつけたワインですよね

Sep 26, 2013 by weblogland |
ドモワゼル・クレア』 2010年良いですね(笑)。
ドメーヌ・カザバンが造る南フランス カバルデスA.C.の赤ワインです。2009年も扱いましたが、この度2010年で再登場。
以前のマスキュー試飲会では圧倒的な凝縮感で、皆さんを驚かせましたね。もちろん私もビックリ(笑)。
あと、ペパーミントの香りが2009年は顕著な印象でした。過熟したシラーに見られる特徴ですが、2009年は特別強かったでした。口の中が痛くなるほど(笑)。
「『ドモワゼル・クレア』って奥さんの名前をつけたワインですよね。味わいから察するに厳しい奥さんかも(笑)?」なんておっしゃていたお客様も(笑)。
でも、2010年はスタイルが変わりました。『優しい慈愛に溢れた奥さん』です(笑)。
マリア様とは言いませんが(笑)、素晴らしいお母さんっぷりです。
うーん。
こんなにも変わるとは!
セパージュはシラー60%、メルロ40%と変わりませんが、アルコール分が13.5%と2009年より1%下がってます。2010年は、収穫と果実の完熟のタイミングが完璧だったようですね。葡萄果が完熟した時に一気に収穫したような感じです。有りがちな過熟したワインではありません。
天の恵みか?ドメーヌ・カザバンのイノヴェーションか?解りませんが、進化しているのは確か。
同じ生産者のワインを毎年追いかけるのは楽しみです。ダメな物は追いかけませんから、今度の試飲会楽しみにしてくださいね(笑)。

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ドメーヌ・コアペは懐が深いです

Sep 04, 2013 by weblogland |
またまた試飲会のおさらいです(笑)。

それにしても不思議でした。
ドメーヌ・コアペの『ジェゼー』です。
シャン・デ・ヴィーニュ』と比べて何故あんなにも違うのか?造りは基本的に同じですからセパージュの違いなのですが…。やはりプティ・マンサンが入ると入らないのでは大違いのようですよね。密度感が全然違います。あと『ジェゼー』には信じられない複雑さがあります。果実味が白から黄色そしてなんと赤まで感じます。特に赤いベリーやプラムのニュアンスにはびっくりしました。香りと言うより酸として感じたのが特徴的でした。
実はこの赤いニュアンスがプティ・マンサン由来かどうか判断がつきませんでした。プティ・マンサン100%の『ラ・カノペ』からは感じられなかったからです。『ラ・カノペ』のひたすら純化された深い香りは「超高級マンゴー」(笑)。時間が経つと「高級モンブラン」(笑)の香りも感じられましたが、赤いベリー系のニュアンスには辿り着けませんでした。
試飲会当日の疑問となりました。
でも抜栓後丸二日すると『ラ・カノペ』に赤い果実のニュアンスが出てきました!
香りというより酸からくる味わいですね。
うーん。
『ジェゼー』と『ラ・カノペ』に使われているプティ・マンサンの濃度の差のようです。『ジェゼー』は早くから解りやすく飲めるように設計されていた訳でした。『ラ・カノペ』では完全に隠れてましたね(笑)。

『ジェゼー』→『セーヴ・ド・トンヌ』→『ラ・カノペ』の繋がりは当日確認できましたが、ディテイルまでは簡単に解りませんでしたね(笑)。

さすが、ドメーヌ・コアペは懐が深いです。

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土曜日の試飲会のおさらいです。

Sep 03, 2013 by weblogland |
8月31日の試飲会の後、9月1日、2日とドメーヌ・コアペのワインの飲み残しをしつこく飲んでます(笑)。
まず『シャン・デ・ヴィーニュ』は、りんご酸がしっかりしてますね。硬質な突き抜ける力は落ちません。時間が経つと「りんごりんご」してきますが(笑)、崩れる気配がない(笑)。
ドメーヌ・コアペのジェランソン・セックの中で一番生産量が多く、価格も安いワインですが、手を抜いたところがない(笑)。この価格帯でこれほどしっかりしたワインはレアですね。
このキュヴェが売れるとドメーヌの経営安定化が計れます。手間隙かかるプティ・マンサンだけではドメーヌを拡大出来ないのが本音でしょうね。
一般にドメーヌはトップ・キュヴェの栄光を利用して、それ以外のキュヴェで儲ける仕組みのところが多いのですが(笑)。それをすると凋落に繋がる場合が多々。煽るワイン商と飛びつく消費者の相乗効果で一時は大ブレークしますが、最終的には飽きられてしまいます。(例えばモン・〇ラ)
この点、ドメーヌ・コアペは調子に乗りません(笑)。足元をしっかり固めてます。
ブランド戦略とは思いますが、実に実直なのです。
一発狙いじゃありません(笑)。でも『カンテサンス』で一回当たってるか(笑)?そうすると『カンテサンス』以降の試行錯誤の結果が現在になるのかな?

いずれにせよ、進化するドメーヌであることは確か。これから先どう変化するのか見届けたいドメーヌです。
将来ネゴスに進出するのか?質を落とさずドメーヌとしての規模をどこまで拡大するのか?はたまた、違う新たな方向を捜すか?

楽しみなのです(笑)。

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桝久 試飲会リポート

Sep 01, 2013 by weblogland |
昨日は大変暑い中、ご来店いただきありがとうございました。
ワイン・ラヴァーの皆さんの熱意を感じました。
ありがとうございました。

「あれ?今日の試飲会は赤ワインから始まるんですか?」
私「はい。実は今日の白ワインはかなり強いものでして…。この順番の方が良いかと。」
●『ルーガベル』2011年 ドメーヌ・パン・デ・マルグリット フランス ラングドック 赤 サン・シニアン ヴァン・ド・フランス 750ml 1290円税込み
「これホントにラングドックなんですか?エレガントですよね?とにかくタンニンが滑らか!」
「どれどれ、マスキューさんの言う『血の香り』って?」
「あー、たしかに塩辛い(笑)。そして土臭い(笑)。でも凄くフルーティなんですね。」
「ハーブ?草の香りするよね。」
家内「サン・シニアンのベルルー村で造られたワインなんですが、2011年からサン・シニアン グラン・クリュを名乗ることが出来る優良な村のようです。」
「でも、このワインはヴァン・ド・フランスなんですよね?何故ですか?」
私「若い葡萄樹で造っているので、生産者自身の基準に合わないからのようです。」
「へぇー、真面目な方なんですね(笑)。」
家内「造り手にプライドがありますよね。」
「ラングドックの進化は凄いですよね。ちょっと前はラングドックのワインって『ラングドックのワイン』一くくりでしたもんね(笑)。」
「ところでマスキューさん、このワインは何℃ですか?」
私「セラーの温度14~15℃です。いかがですか?」
「ベストです(笑)。」
私「しかも今日は暑いので、ワインの試飲する前に冷たい水を飲んでいただいています。より飲みやすく感じ易くなっていただいているかと。」
「なるほど!水よりワインの方が温度は高いですもんね!マスキューさん芸が細かい(笑)。」
私「戦略です(笑)。」

さて続いてもラングドックの赤
●シャトー・フォンドゥース『キュヴェ・ジュリエット』2002年
●シャトー・フォンドゥース『キュヴェ・ジュリエット』2007年 赤 ドメーヌ・ド・フォンドゥース 南フランス V.P.D.オック 750ml 1650円税込み
ですが、順番を変えて2007年、2002年の順番となりました。
「このワイン、マスキューさん長く扱ってますよね。随分飲んでる(笑)。」
私「ありがとうございます。2000年、2002年、2007年と扱っています。いつも変わらず良いワインです(笑)。」
「比べると確かに違う!2002年が際だって旨い!」「2007年がダメな訳じゃないけど、2002年は完璧?」
「上手く言えないけど、『真円』?」
「ゴージャスじゃないけど、実に旨い。私2002年かなりの本数飲んでますが、こんなに美味しく感じるとは(笑)!」
「マスキューさん2002年はまだあるんですか?」
私「残念ながら最後の1本です。この日のためにとって置きました(笑)。」
「2002年から2007年に飛んでますが、何故?」
私「良い作柄の年しか造らないようです。」
「平気で10年持つラングドックなんて、今までの経験では考えられないよね。せいぜい2~3年だよね。」
「そうそう。凄く濃いのに寿命が短い(笑)。」
家内「熟成方法にも技があります。」
私「醸造したワインを古い大きな樽で一年ちょっと熟成してから、ステンレスタンクに移して更にゆっくり熟成させます。そして頃合いを見計らって瓶詰め出荷させます。瓶熟成の期間が短いので、品質にばらつきがありません。」
「それって、ローヌのドメーヌ・マズールのレ・プラドと同じですよね。」
私「そーなんです。似た味わいしますよね(笑)。」
「あの甘い土臭さは共通しますよね。」
私「アーティチョークみたいなニュアンスですよね。熟成香としか言いようがありませんね。」
「じゃあ、2002と2007に共通のコーヒーやカカオの香りも熟成香ですか?」
私「樽由来の熟成香です。ただし、最初に飲んだ『ルー・ガベル』のコーヒーやチョコレートっぽいほのかな香りは葡萄果由来です。木樽は一切使っていませんから。ソムリエ協会のテキストとは違いますね(笑)。」
「2007年はこのまま後5年経つと2002年のようになりますか?」
私「『はい』と言いたいところですが、断言できません(笑)。瓶熟成とステンレスタンク熟成では速度が違います。もちろん環境が違うと言うことです。」
家内「でも造り、セパージュは同じですから、2002年と2007年のワインとしての差は熟成だけと考えて良いかもしれませんね。」

さてこれから後半戦のドメーヌ・コアペのジェランソン・セックです。
〇ジェランソン・セック 『シャン・デ・ヴィーニュ』 2012年 ドメーヌ・コアペ フランス 白 南西地域 ジェランソン・セックA.C.750ml 1550円税込み
〇ジェランソン・セック『ジェゼー』2011年 ドメーヌ・コアペ フランス 白 南西地域 ジェランソン・セックA.C.750ml 750ml 2175円税込み
〇『セーヴ・ドトンヌ』2010年 ドメーヌ・コアペ フランス 白 南西地域 ジェランソン・セックA.C.750ml 2970円税込み

「おー!爽やか!こりゃ夏向きですなぁ(笑)。」
「マスキューさん!ギンギンに冷えていてグッドですね(笑)。」
私「ビールほど冷やしていませんが(笑)。りんご酸が多いワインですので、冷やすと映えますね。」
「このワインは北イタリア辺りのワインに似ていませんか?」
私「はい。ピノ・グリージョに似てますよね(笑)。前の試飲会で出したケットマイアーのピノ・グリージョみたいですよね(笑)。」
「抜けが良く、広がりが素晴らしい。でもジェランソン・セックっぽくない(笑)。」
私「そーなんです。ジェランソン・セックらしくありません。新しいスタイルです。」
「レモンやライム、グレープフルーツなんかの柑橘系の香りは爽快。でも、芯の強さ感じますね。実はかなりしっかりしている。」
次の『ジェゼー』は基本的に造りは同じですが、セパージュが違います。
「旨い!でも『シャン・デ・ヴィーニュ』とは全然違う。別物ですよ。」
「スタイルの違う別の生産者がつくったみたい。」
「香りが違うよね。『ジェゼー』はかなり複雑。いろんな香りがしますよね。あと、パワーも基本的に違うような気がしますよね。」
家内「『ジェゼー』のセパージュはプティ・マンサン30%、グロ・マンサン30%、カマラレ30%、ルビュ5%、ローゼ5%とかなり複雑です。『シャン・デ・ヴィーニュ』はグロ・マンサンとカマラレだけです。」
私「特にブティ・マンサンが加わるとパワーアップしますね(笑)。」
『ジェゼー』はトロピカルフルーツの香りがしますよね。パイナップルやマンゴーかな。赤い果実のニュアンスもある。驚くほど幅広い。」

さらに『セーヴ・ドトンヌ』を飲むと理解が進みます。

「こりゃ深い!複雑なトロピカルフルーツやナッツの香りの元がプティ・マンサンなんですね!」
「『ジェゼー』→『セーヴ・ドトンヌ』はプティ・マンサンの質・糖度の差なんですね。」
私「『シャン・デ・ヴィーニュ』と『ジェゼー』はステンレス・タンクで醗酵熟成していてマロラクティックはしていません。『セーヴ・ドトンヌ』は樽熟成してますからマロラクティック醗酵をしています。」
「マロラクティック醗酵すると酸が減りますが、『セーヴ・ドトンヌ』ほど濃ければマロラクティック醗酵した方がバランス・深みが出ると言うことなんですね?」
私「左様かと(笑)。プティ・マンサンの力です。」
「マスキューさん。ドメーヌ・コアペのジェランソン・セックは前から扱ってましたよね。ラベルデザインが変わったんですか?」
私「さすが、良くご存知で!昔は『シャン・デ・ヴィーニュ』と『ラ・カノペ』だけでした。新しく『ジェゼー』と『セーヴ・ドトンヌ』というブランドを増やした訳です。ただ今の『セーヴ・ドトンヌ』が昔の『シャン・デ・ヴィーニュ』に該当します。」
ここで悪魔の囁きが!
「マスキューさん!プティ・マンサン100%の『ラ・カノペ』飲んでみたくなりませんか?」
私「うーん(絶句)。」
「有料にしても良いのでは?」
ソムリエとワイン・エキスパートに迫られ、決意しました!
私「じゃあ、この際ですから、ちょっと飲んでみましょうか(とほほ)。」
「あー!これは凄い!」
「言葉を失いますね!」
私「思わずゴックン飲んでしまいました(笑)!」
家内「ひょえ~!あまりに美味しくて手が『ジャミラ』状態です~。(映像でお見せ出来ないのが残念!)。」
「めちゃくちゃ深い。芯になってるのがマンゴー。」
私「しかもそのマンゴーの味、極上の石垣島マンゴーとそっくり。雑味がなくひたすらクリーミー。一個の値段がこのワインより高い奴(笑)。」
家内「ジェランソン・セックはよくアプリコットに例えられますが、コアペはアプリコットを飛び越えてマンゴーにたどり着く(笑)。」
「『ジェゼー』→『セーヴ・ドトンヌ』→『ラ・カノペ』の違いと繋がりが解りました(笑)。セックとして『ラ・カノペ』は究極ですね。」
「ソーテルヌの辛口ワインなんかも似たスタイルだと思いますが、あれが出来損ないに思えますね(笑)。」
「『ラ・カノペ』は、物凄い凝縮感・複雑さがありますが、サラっとしてエレガントなんですね。自然と喉を通ってしまう(笑)。」
私「貴腐ってギュッと固めるイメージですが、ジェランソンのパスリヤージュは固めて解き放つようなイメージがありますよね。ヴーヴレーに似てるのかな?」
「でも頑強さもありますよね。凄く沢山の物が後ろに隠れてる(笑)。」
「グラスが空になっても香りが出てくる(笑)!信じられない。」

グレートなプティ・マンサンとドメーヌ・コアペのことがちょっと解ったような気がしませんか?

暑い中、ありがとうございました。


桝久商店 岡本利秋・昭子

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