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桝久 試飲会リポート2013July

Jul 29, 2013 by weblogland |
昨日は暑い中、ご来店ありがとうございました。
暑い暑い時にはまず体をクールダウンしていただきます。いきなり試飲しろなんて酷な話です(笑)。
そんな訳で、ご来店いただいた方のグラスにはタップリと注ぎました(笑)。
ヴァルディヴィエソ ブリュット N.V.チリ 発泡性 白 750ml 900円税込み
「うーん。旨い!」
「水分が補給されるね(笑)。」
「私、泡大好きなんですよ(笑)。もちろんシャンパンが一番ですが、こんな暑い時は気軽に爽やかに楽しめる奴が良い(笑)。シャンパンじゃぐびぐび飲むのもったいない(笑)。」
「かと言ってビールも良いけど、ちょっと違うんだよね。」
私「ビールを飲む時とスパーリングワインを飲むのとでは満足する部分が違いますよね(笑)。」
「そうそう。脳の反応するところが違う(笑)。」
「このスパーリング、泡がキメ細かいですよね。注いでから一度液面が落ち着いて、じっくり観察すると液体の中から泡が立ち上ってきてますよね。」
私「ありがとうございます。この価格帯のスパーリングは一度泡が落ち着くと中から泡が立ちのぼることはないかと。技術が高い証かと。」
「うんうん。泡が意地悪じゃないよね。喉が痛くならない(笑)。」
家内「そんなに長くは続きませんが(笑)。まあ、明日まで取っておくほどではありませんが(笑)。」
「何故、優しく感じるんですか?たしかに泡は優しいんですが。」
私「残留糖分の塩梅かと。甘く感じないけど柔らかく感じる程度の残糖の塩梅かと。センス良いですよね。」
「スパーリングって残糖の量で違うんですか?」
私「はい。残糖分が多いと厚みを感じます。あと、どの程度冷やすかによっても感じ方が違います。今かなり温度は下げています。ここまで下げると糖分は感じ難くなります。」
「マスキューさんの計算づくですね(笑)。もう一杯いただいてもよろしいですか(笑)?」
「これを大振りのグラスにタップリ入れて氷浮かべて飲みたいな(笑)。」
私「それもありかも(笑)。」

大好評のうち、なっ、なんと。本日このスパーリング3本空きました!
試飲会の使用本数単独1位の記録達成です(トホホ)。
T.P.O.の大事さを実感しました(笑)。

さて、続いてはオーストリアの混植混醸 ゲミシュター・サッツの登場です。未体験ゾーンに突入!
〇『メフォファー』 アルター・ヴァインガルテン ゲミシュター・サッツ 2011年 ヴァイングート メフォファー-ヌーデゲルホーフ オーストリア 白 クヴァリテーツワイン トロッケン ニーダーエスタライヒ州 ヴァグラム地域 750ml 2105円税込み スクリュー・キャップ

「うわっ。優しいなぁ。」
「深いし広がりもあるし、優しい。複雑だけど品種が混ざっている感がない(笑)。これが混植混醸か!」
「植物やミネラルの感じもするね。あとハニーだね。」
私「ハニーな感じは遅摘みに由来しているようです。」
「マスキューさん。混植しているから、収穫を遅くすることで品種固有の収穫期のバラツキに折り合いを付けているんですか?」
私「その発想は合理的ですよね。聞くところによると混植するうちに自然と収穫期が一致するようです。考えてみると畑の花粉は入り混じっている訳ですから、授粉果が純粋な品種となりません。もともと変異しやすい葡萄にはセレクションより混ぜることで逆に最適化するのかもしれませんね。」
「ゲミシュター・サッツは寒波などで葡萄が全部枯れることを避けるリスト回避の工夫のようですが、ボルドーのように植えるパーセルを分ける方が効率的だと思いますが。どうなんですか?」
私「おっしゃる通り、ゲミシュター・サッツを進化させたのがボルドーの作付け法かと。『メフォファー』の場合葡萄園は単一畑ですし、ボルドーほどの規模がありませんから、古い形態の方が効果的なのかもしれません。あと、味わいの点も明らかに面白いワインになっているかと。」
「そうそう。このワイン『ドンナルーチェ』に似てますよね(笑)。」
家内「スタイルは共通してますよね(笑)。遅摘みしてますし、酸はタップリあるし。」
「アルザスのワインに近いかも?」
家内「そうですよね。アルザスの伝統的なアルザス・コキアージュに意識は共通しているかも。単一品種じゅなく様々な品種をアッサンブラージュしますから。」
「この大物感はアルザス・グラン・クリュに匹敵するかも(笑)。」
私「このワイン溶け込みが良くて飲みやすいので見過ごされがちですが、とても強いワインです。グレートワインの部類かと。レギュレーションでは残糖分は1リットルで9グラム以下ですが、このワインは残糖分が5グラムです。レベルはかなり高いです。」
「なるほど、つまらないアルザスは飲んだあと舌がべたつく。このワインはそれがないし、バランスが良い。」
「旨さの裏に力強さが隠れているんだ(笑)。」
好奇心を刺激するワインでした(笑)。


さて、次も好奇心を刺激するキック・インサイドの一撃です(笑)。
イェマヌエヴァ アイレイン 2011年 ボデガス・ラ・テルシア スペイン 白 ラ・マンチャ 750ml 1340円税込み

「うわっ!鮮烈!圧倒的!突き抜ける(笑)。」
「普通ラ・マンチャのワインってモサッとしてるよね(笑)。このワインは本当にラ・マンチャのワインですか(笑)?」
「洋梨やグリーンのニュアンスが凄いクリア。もっと冷やした方が良いね。」
私「明日になると洋梨のニュアンスがもっと強く出ますよ。」
「メロンや瓜系のグリーンが苦手の人はきついかも?」
私「たしかに。緑の妖精の世界に通じます。」
「『アイレイン』ってスペインでは最も沢山造られる葡萄ですよね。でも『アイレイン』だけで飲むのは初めて(笑)。こんな味なんですね。」
家内・私「我々も『アイレイン』100%のワインは初めてです(笑)。」
家内「『アイレイン』って良い印象がない(笑)。」
私「良いも悪いも印象がない(大笑)。」
家内「でもこのワイン印象的(笑)。」
「斬新。しかもしっかりしてる。酸があるし。でも、どこのワインと聞かれたら答られない(笑)。」
私「誰も分からないでしょうね(笑)。」
家内「でも継続して評価されるとラ・マンチャ『アイレイン』D.O.なんて出来るかもしれませんよ(笑)。」
「ロバート・パーカーなんかに高く評価されたりすると、一気にそんな流れになったりする(笑)。」
私「それってテロワールの本質ですよね(笑)。良いことですけど。」
「このワイン ラベル表記は英語ですけど…。アメリカ市場を意識してますよね?」
家内「はい。この後のヴィーニャ・セロン同様アメリカ市場に打って出ています(笑)。まず何百ヘクタールの畑を持つ大規模ワイナリーがアメリカ市場に進出し、今は中小の家族経営のワイナリーがチャレンジしています。スケールでは勝てませんから、個性と品質で勝負するしかありません。マスキューも目を離せません(笑)。」

そんな訳でスペイン ラ・マンチャの白が続きます。
〇『レモルディミエント』 オーガニック・ホワイト・ワイン・バレル 2011年 ヴィーニャ・セロン スペイン カスティーリャ・ラ・マンチャV.D.T.750ml 1530円税込み

「色が濃く輝いてますね(笑)。見るからに濃厚そう(笑)。」
家内「新樽のニュアンスは強いんですが…。如何ですか?」
「うん。うん。たしかに新樽らしい(笑)。でもくどくない(笑)。」
「果実らしさもしっかりあるよね。」
家内「明日飲んでも崩れませんよ(笑)。しっかりしたワインです。」
「色ほど重くないよね(笑)。この点ニューワールドとはちょっと違うかな?」
「イメージしていたシャルドネとは違うかな?」
私「そーなんです。暑いところで造ったシャルドネとはちょっと違うんですよね。香りの幅が広いんですよね。」
「ラ・マンチャにしてはアルコール分高くないよね。」
私「さすが良くお気づきで(笑)!さて、ここで問題です。今までに飲んでいただいたゲミシュター・サッツとイェマヌエヴァの アイレインとこのヴィーニャ・セロンのシャルドネでは、どれが一番アルコール分が高いでしょうか?」
「マスキューさん、難易度高いですよ(笑)。」
そうおっしゃいながら、正解率は4割。皆さん大したものです(笑)。レベル高いです!
私「正解はゲミシュター・サッツの14%です!ちなみにラ・マンチャは共に12%です。」
「おー!マスキューさん、これマニアック過ぎる(笑)!」
「でも、ワインの何たるが分かりますよね(笑)。」
家内「あと供出温度が難しいので、温度を間違うと当たりませんから、ご注意を(笑)。」
「マスキューさん、こんなことばかり考えてるんですか(笑)?」
私「そーなんです。お恥ずかしい(笑)。勉強、トレーニングの一環なんです(笑)。」
私「ちなみに酸が一番あるのは、どれでしょう(笑)?」
「ゲミシュター・サッツ!」
私「皆さん正解です(笑)。多分。8グラム位は総酸があると思います。」
家内「外れることもあります(笑)。」


さて次はヴィーニャ・セロンの赤。スタンダード・キュヴェです。
●『レモルディミエント』オーガニック・レッド・ワイン・バレル 2011年 ヴィーニャ・セロン スペイン 赤 カスティーリャ・ラ・マンチャV.D.T.750ml 1530円税込み

「これは白ほど樽のニュアンスが強くないですよね。樽使ってますか?」
私「はい。白同様にマロラクティック醗酵時にオーク樽使っています。」
家内「樽の使い方が上手いですよね。過剰になっていません。」
「このワインの土の香り…、なんか経験したような…、八角や甘草なんかのニュアンスが…。」
私「アーティチョークっぽさありますよね。ローヌの古いワインに有りがちな。マズールなんかにもありますよね。柏餅っぽい感じかな(笑)。」
「セパージュは雑多ですよね(笑)。その性ですか?ラ・マンチャっぽくないですよね…。」
家内「ビオ系のワインみたいな優しい感じ、広がりがありますよね。」
私「ラ・マンチャっぽい力強さは目立ちませんよね。もっと柔らかさや旨味が出たら凄いワインになりますね。」


さて、本日のメインイベント(笑)。プティ・ヴェルド100%の登場です(笑)。
●『ラビア』オーガニック・レッド・ワイン・バレル 2009年 ヴィーニャ・セロン スペイン 赤 カスティーリャ・ラ・マンチャV.D.T.750ml 2970円税込み

「もの凄い!」
「圧倒的!濃度が桁外れだな。」
「凄い凝縮感だけど滑らかさもあるね(笑)!」
「プティ・ヴェルドってボルドーじゃ補助品種だし…。色を出すために若干使われるだけですよね?こんな味するんだ(笑)。」
私「私も初体験です(笑)。でも有りがちな真っ黒いワインになってないところが斬新かと。赤いベリーのニュアンスがはっきり感じられます。」
家内「あとかなりスパイシーですよね。」
「熟した感じのミントっぽさもあるね。」
「巨大だね(笑)。」
「どの位持ちます?」
私「あと5年位したらピークに入りそうですね。除梗してますから、基本的には早飲みです。」
「早飲みの時間のスパンが違いますね(笑)。」
説得力十分なグレートワインでした。

昨日はありがとうございました。
夕方ご来店が集中しまして、行き届かず失礼いたしました。
重ねてお詫び申し上げます。


桝久商店 岡本利秋・昭子

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コメント - オート・コート・ド・ニュイ 2011年 クロズリー・デ・アリズィエ

Jul 16, 2013 by weblogland |
bauhaus様からいただいた、オート・コート・ド・ニュイ 2011年 クロズリー・デ・アリズィエに対するコメントを紹介します。

bauhaus様、コメントのご寄稿、ありがとうございました。

おすすめレベル:★★★★★

小さい頃の古い記憶を突っつかれるような、何ともたまらない香りに、すっかりやられてしまいました。
あっという間に身体の隅々にまで沁み渡るような感じで、まるでポカリ◯◯ットのようです。
本当に素晴らしいワインです。
この一本に出逢えて良かった。

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試飲会のおさらい

Jul 02, 2013 by weblogland |
一昨日の試飲会のおさらいです(笑)。

やはりブルゴーニュのピノ・ノワールは人気ありますね。ジェラール・セガンの『シャンタル』と『ジェラール』の2010年です。本数があまり無かったもので、当初1本だけ開ける予定でした。でも夕方になると、足りなくなりました。
うーん。
どうしよう?
お世話になっている常連の皆さんに一口も飲んでいただけないのは申し訳ありません。
そんな訳で昨日はすべてのワインが2本目に突入(トホホ)!
Aさん「マスキューさん、シャンボール・ミュズィニーとジュヴレイ・シャンベルタンの違いが良く解りました。テロワールってあるんですね。」
私「科学的には解明されてはいませんが、テロワールはあるとしか言いようがありませんよね。」
Aさん「このワイン、ライムみたいな香りがしますよね?」
私「はい。ブルゴーニュの赤ワインは基本的にりんご酸を残します。それ由縁かと。ただ、今風ではありませんよね(笑)。クラシックなスタイルです。熟成に繋がると思います。」
Aさん「クラシックということは、昔は若いブルゴーニュのピノ・ノワールって、ライム香がつきものだったんですか?」
私「はい。固くて飲みにくいんですが…。熟成するワインには必然かと。」
Aさん「今のブルゴーニュって若くともライム香があまりしませんよね。それって熟成しないんですか?」
私「おそらく。最初から出来上がったスタイルかと。ただし向上はしません。」
Aさん「高いブルゴーニュで熟成しないと頭にきますね(笑)。でも、早く飲んじゃうから、しょうがないか(笑)?」
私「飲んだ方が、熟成を待たず早く飲んでも美味しく満足できれば、それは良し(笑)!20年以上の時間を経てたどり着く熟成の味わいを求めるなら、今風では無理かと。」
Aさん「お財布と相談しなきゃいけませんね(笑)。でも、若いワインを飲んでみて、その味わいを気に入り、成長の行く果てを追いかけてみたいですよね。」
私「それって醍醐味ですよね(笑)。仮に裏切られたとしても、怒りに繋がらない程度の価格のワインを買うのがコツかと(笑)。」
Aさん「安いワインが熟成して変貌を遂げることってありますか?」
私「あまり安いワインでは有り得ませんが、相対的に安いワインで楽しめることは多々あります。マスキューの狙い目でもあります(笑)。」

でも、確実な判断は出来ません。
「このワインがこんな風になるんだ!?」
なんていうことがザラです(笑)。ただし元がダメなものはダメです。念のため(笑)。

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桝久 試飲会リポート

Jul 01, 2013 by weblogland |
昨日は大勢のお越しありがとうございました。
一時ぐちゃぐちゃになり、ご迷惑をおかけしました。お許しくださいませ。

まず、暑い中お越し下さった方、泡でウェルカムです(笑)。
グラン・キュヴェ・ブリュット N.V.ケットマイアー イタリア 発泡性 白 アルト・アディジェD.O.C.750ml 1650円税込み
「ぷはー!旨い!一息つくねぇ(笑)。」
「半分喉越し感覚(笑)。汗引くよね。」
「酸の広がりがあるし、爽やかな味わいだから旨く感じる(笑)。」
「そうそう。T.P.O.って大事だよね。」
「たしかに、そりゃシャンパンの方が上等だけど、まず体をクールダウンさせるにはシャンパンじゃダメだよね(笑)。」
「泡がこれくらいハチハチしていた方が良いね(笑)。」
私「ありがとうございます(笑)。このグラン・キュヴェ・ブリュットはシャルマ方式で造られています。タンクを密閉して二次醗酵して泡を得ます。シャンパンの瓶内二次醗酵ほど泡がキメ細かにはなりません。その分安くは出来ますが(笑)。」
「なるほどね。でもこのくらいの泡立ちの方が清涼感があってイイですね(笑)。ドライで大人の清涼ドリンク(笑)。」
「でも、グラン・キュヴェ・ブリュットって、広がりが凄いですよね。単なる安スパーリングじゃないですよ。」
家内「ありがとうございます。これほど広がりがあるのは冷涼な北イタリアの産地とケットマイアーの尽力かと。」
「セパージュはピノ・ビアンコでしたっけ?ピノ・ブランですよね?目立たないマイナーな品種ですよね(笑)。グラン・キュヴェ・ブリュットみたいに目の覚めるような印象はありませんよね(笑)。」
家内「ブルゴーニュで細々と造られてますが、マイナーですよね(笑)。」
私「ブルゴーニュのピノ・ブランはシャルドネの骨格を補強するような使われ方ですよね。」
「ピノ・ブランも使い方では一人立ちが出来るということなんですな。」
こうなるとケットマイアーの白を飲んで見たくなるのがワイン・ラヴァーの心情(笑)。そこで引き続き
ピノ・グリージョ 2012年 ケットマイアー イタリア白 アルト・アディジェ‐シュッドチロルD.O.C.750ml 1500円税込み
「あっ!これ凄い!」
「力あるなぁ。でもパワーだけじゃない。」
「しっかりしてるし、緻密。」
「やはりピノ・グリージョってポテンシャル高いですよね(笑)。」
私「ケットマイアーの白はどれも美味しいんですが、特に私はピノ・グリージョが好きでして(笑)…。」
家内「リースリングなんかも素晴らしいですよ。まるで王様みたい(笑)。」
「解った!旦那さんはピノ・グリージョ派で奥さんはリースリング派なんですね(笑)?」
私・家内「読まれてますね(笑)。」
「ところでこのワインはどんな食べ物に合いますか?」
私「ハードタイプのチーズかな?シェーブルのナチュラルタイプのちょっと酸っぱいのなんかどうでしょう?」
家内「うーん。ハードタイプが無難かな。」
私「フォンデューなんか鉄板かな(笑)。」
家内「植物っぽさがあるから、アスパラなんかのサラダ、ジーザースサラダも合うはず。」
私「あと、このピノ・グリージョは液温が上がるとトロミが出てきます。グラスを手で温めてお試しください。」
「あっ、ホントだ!違うワインみたい?」
「不思議?でも美味しい。」
「香りに洋梨っぽさが出てきた!」
私「洋梨もトロピカルな感じじゃなくて、寒い感じ(笑)。ノルマンディーみたいに葡萄が寒くて造れない場所でつくったような洋梨のニュアンスがあるかと。」
「マスキューさん。このワインってかなり凄いワインじゃないですか?」
私「ありがとうございます。普通、いい加減に造ったワインですと、温度変化についてこれずにバランスを崩します。ケットマイアーの実力の高さを証明しているかと。」
「ところで、赤の『ラグレイン』はどうですか?」
さすが筋金入りのワイン・ラヴァーは核心をついてきます(笑)。
私「とにかくまだ飲むには早いです。先々、もの凄い熟成を遂げるとは思いますが、具体的に何時どうなるか私には解りません。」
家内「実は自分達用です(笑)。」

さてこれからは衝撃のロゼの登場です(笑)。
〇アマルテア・ロサード 2011年 ロシャレル スペイン ロゼ ペネデスD.O.750ml 1560円税込み
●アマルテア・ティント2010年 ロシャレル スペイン カタルーニャ 赤 750ml 1560円税込み
「マスキューさん、例の山羊に葉っぱ食べさせるですね(笑)。ロゼもあったんですね。」
「えっ!山羊は葡萄果食べないんですか?」
私「実は山羊使いが上手く山羊を誘導して葡萄の余分な葉っぱだけを食べさせているとのことでしたが、それは冗談でした(笑)。ちょうど開花のあとでまだ葡萄果が美味しくないので山羊は葡萄果を食べないようです。」
「ほっほっー。これが例のラベルですな(笑)。」
「赤とロゼが同じラベルですね(笑)。」
「ロゼのラベルの説明書が赤と同じ。ホントにこんなことあるんですね(笑)。」
私「驚くことにありました(笑)。参っちゃいます。」
「そーだよね。普通日本じゃ考えられないですよね(笑)。」
「ロゼのヴィンテージの直し方が可愛い(笑)。いかにも手作業(笑)。」
さて肝心の味わいは?
「うわっ、イチゴ丸ごと入ってる!」
「こんなに明瞭で突き抜けたロゼあるんですね!」
「これは旨い!イチゴだけじゃなくて赤いベリーのニュアンスが詰まっている。
「私、ロシャレルの赤が大好きなんですが、ロゼはスタイルが全く違う。何故?セパージュは違うんですか?」
家内「赤はカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロ。ロゼはシラー、メルロ、ピノ・ノワールです。」
「赤のカベルネとメルロは理解できますが、ロゼはシラー、メルロ、ピノ・ノワールなんですか?なんという組み合わせ!?」
私「絶句しちゃいますよね(笑)。シラー、メルロ、ピノ・ノワールの組み合わせなんか誰も思いつきませんよね。」
家内「ミスマッチも甚だしい(笑)。」
「不思議なことにワインとしてのまとまりがとても良いですよね?これだけフルーティーさがありながらバラバラな感じがしませんよね。」
「でも、今まで経験したことないほど美味しい!何故?」
私「このロゼ造りが変わってます(笑)。収穫してすぐに10℃の低温で15時間寝かされます。そして搾って14℃の温度で5週間もの長期間醗酵し、マロラクティック醗酵せずにアッサンブラージュして瓶詰め出荷するそうです。」
「混醸しないんですね?」
私「はい。当初、醗酵期間が長いので混醸することで葡萄品種のミスマッチを解消しているのかと思っていたのですが、違いました(笑)。」
「それにしても、天使のように繊細で、悪魔のように大胆(笑)。」
「味わい深くてどちらかと言えば内向的な赤を造る一方で、爆発的なロゼも造るんですね。赤とロゼは繋がりませんよね(笑)。同じ生産者が造っているとは思えませんよね。」

「スペイン人て独創的ですよね。細かいところはアバウトだけと(笑)。ラベルのアバウトさを吹き飛ばす斬新なロゼだよね。」
私「そう言ってくださると助かります。」

「マスキューさんが何故『大日本ロゼワイン普及協会』を造ったか?ロシャレルのロゼ飲んで解りましたよ(笑)。ところで役職はまだ空いてますか?」
私「ご賛同ありがとうございます。会頭にしましょうか(笑)?」
「いやいや、それは畏れ多いのでC.E.O.ということで(笑)。」
『大日本ロゼワイン普及協会』C.E.O.に狛江のKさん決定いたしました!
ちなみに相談役はリアル相談役の横須賀のKさんにお願いしましょう(笑)。

最後は皆さんお待ちかねのブルゴーニュ。ドメーヌ・ジェラール・セガンの同一ヴィンテージの比較です!
●『キュヴェ・シャンタル』2010年ドメーヌ・ジェラール・セガン フランス ブルゴーニュ 赤 750ml 2685円税込み
●『キュヴェ・ジェラール』2010年ドメーヌ・ジェラール・セガン フランス ブルゴーニュ 赤 750ml 2685円税込み
「『シャンタルさん』と『ジェラール君』ですね(笑)。良く飲んだなぁ(笑)。いつも変わらない出来栄えのドメーヌですよね。」
私「はい。マスキューの定番としてお世話になっております(笑)。今回は珍しくヴィンテージが揃いましたので、比較試飲の運びとなりました。」
家内「いつもは何故だかヴィンテージがずれるんですよね(笑)。」
「えーと『シャンタル』がシャンボール・ミュズィニーで『ジェラール』がジュヴレイ・シャンベルタンでしたっけ?うーん。たしかに違う!」
「『シャンタル』は膨らみがある。『ジェラール』の方は広がりが凄いね(笑)。」
「似てるけど違うなぁ。香りの出方も違うような気がします?」
「これってどちらもブルゴーニュA.C.ですよね。なんで村名名乗らないんですか?」
私「本人に聞くと、『だって村名より安いからいいじゃん。』なんでそんなこと聞くの?みたいに言ってました(笑)。」
家内「最近は息子さんがドメーヌを手伝っています。そのためか、どんどん品質は上がってきてます。暑い2010年でもワインのアルコール分は12.5%で納めています。収穫のタイミングを完璧に把握してます。」
「ワインのアルコール分って高いほど良いんじゃないんですか?」
私「寒いとアルコール分は上がりませんから、暖かいに越したことはありませんが、あまり暑いと酸が無くなりぶっきらぼうなワインになります。必要な糖度に達した時に収穫するのがベストです。そのためには毎日畑に出て葡萄の糖度を計らなくてはなりません。」
「そうすると畑が広すぎると大変になるんですね(笑)。」
私「今、ドメーヌ・ジェラール・セガンは広さを含めてちょうど良い塩梅かと(笑)。」
家内「あと、息子がお父さんに負けまいと努力しますから、相乗効果があります(笑)。」
私「でも、お父さんが死んだり引退するとダメになったり(笑)。一般論ですか(笑)。」
「どことは言えないけど、そんなドメーヌありますね(笑)。」

ジェラールさんとシヤンタル君の好みは、それぞれですね(笑)。

ありがとうございました。

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先日物凄いワインを飲みました。

May 29, 2013 by weblogland |
イタリア ウンブリアのファレスコが造るマルシリアーノ2000年です。あのロバート・パーカーの豪華本『世界の極上ワイン』にうやうやしく載っているセレブな生産者のワインです。一連のボルゲリの成功者達⇔ミッシェル・ローラン⇔ロバート・パーカーの黄金のトライアングルの括りの一つですが(笑)。
実は私も家内もファレスコのファンなのです。ワインのスタイルは今風なのですが、最もクラシックな今風ワインとして大好きなのです(笑)。ファレスコのスタンダード・キュヴェ『ヴィティアーノ』を飲んでから大ファンとなりました。なんと言ってもしっかりしています。
その後人気が出て価格が高くなり、またインポーターさんが代わった関係で我々は入手困難となり扱わなくなりました。
そんな折、見つけました!
たまたま、あるインポーターさんがインデントの形でスポット販売していました。
もちろん迷わず速攻発注です(笑)。

味わいは言うまでもなく、物凄い。特に赤い果実味が明瞭で複雑、カベルネ・フランの果実味が素晴らしい。しかも深い深い。2000年とは思えぬ力。それでいてバランスが良い。
うーん。
家内と語るに「計り知れないよね。まだまだ隠れた物が膨大にあるよね。」
その後一週間ほど経過観察しましたが、変わらず(笑)。
「良くはなっているけど、なんでこんなに生命力があるのかな?」
「特別力が表にはっきり解る形で飛び出ている訳じゃないんだけどなぁ?」
「今風だと変化がもっと早いんだけどね?」

その後忘れたままカウンターの上(笑)、抜栓から25日は経っています。恐る恐る飲んでみると…
「ひぇー!旨い?!」
「まだ、しっかり生きてる!果実味が渦巻いてる!」
これほどの生命力は経験したことがありません!
資金力のある方『サッシカイア』でお試しを(笑)!

今年一番の衝撃でした。

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フィアーノ・ディ・アヴェッリーノであるお客様に聞かれました。

May 27, 2013 by weblogland |
一昨日の試飲会のおさらいです(笑)。

一昨日の試飲会いかがでしたか?
試飲会リポートに書ききれなかったことが幾つかありました。
マストロベラルディーノのフィアーノ・ディ・アヴェッリーノであるお客様に聞かれました。
お客様「今回のフィアーノ・ディ・アヴェッリーノの2002年と2011年はビックリしました。2011年のフレッシュな酸は2002年になると無くなったような気もしますが、どうなんでしょう?」
私「たしかに、フレッシュやレモンやライムのニュアンスは2002年になるとあまり目立ちません。この点無くなっています(笑)。同じように若いリースリングも同様な変化を遂げますが、酸の量が少ない場合熟成のスピードが速かったり上手く熟成しなかったりします。」
お客様「上手く熟成しないとは?」
私「モーゼル辺りの上等なリースリングは熟成すると果実味が非常に明瞭で複雑になります。基本的にはグレープフルーツの香りが支配的になりますが、絢爛豪華な味わいになります。ただ酸がないと単にオイリーで石油臭いだけのワインになります。従って寿命も短くなります。」
お客様「そうするとあの酸っぱいリンゴ酸はワインの寿命に関連するということですね。」
私「それだけではありませんが、おそらくそうかと。」
お客様「では、ワインが熟成するとリンゴ酸が無くなって行く過程なのですか?」
私「熟成の果ては死になります。リンゴ酸が無くなると言うより、その総量が寿命を左右している。変化の果てと考えた方が良いかと。」

説明しながら汗かいちゃいました(笑)。下手な説明でお許しくださいませ。

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昨日は大勢のご来店ありがとうございました。

May 26, 2013 by weblogland |
ご来店が分散し、流れも良く助かりました。ただ、最後までワインが残らず、飲み損ねたお客様大変失礼いたしました。お詫び申し上げます。

チェラスオーロ・ダブルッツォ 2011年 コッレフリージオ イタリア アプルッツオ州 チェラスオーロ・ダブルッツォD.O.C.750ml 1350円 税込み
私「モンテプルチアーノ・ダブルッツォのロゼです。赤ワインを途中でロゼにした造りです。割りに赤ワインに近いスタイルです。」
「甘くないんですね。でも辛口なんですよね?」
「昔良く飲んだ甘いロゼとは大違い(笑)。向こうの人はこんなロゼ飲みながら食事するんですな。」
「それってロゼ・ダンジュですよね(笑)。あれが普通のロゼだと思ってた(笑)。」
「ロゼだけど、香りはモンテプルチアーノ・ダブルッツォですよね(笑)。」
私「はい。チェリーやフランボアーズのらしい香りがします。」
「このロゼ結構頑強ですよね?」
私「明日飲むと液体の滑らかさが増します(笑)。かなりしっかりしています。」
「私はバキュヴァンで飲みかけは保存しますが、どうですか?」
私「このワインはバキュヴァンの必要はないかと。確かにバキュヴァンは効果があるとは思いますが、瓶内の気圧が下がるとワインの香りを引き出してしまいます。香りを失うことになります。」
「でも、持ちは良くなるんでしょ?」
私「確かに。我々は変化を追う習性がありますから、バキュ・ヴァンは使いません(笑)。使うと香りの変化を追えなくなっちゃいます。」
「なるほどね。」
「でも、このワインだったら悪くなる前に飲み切っちゃいますね(笑)。」
「どんな料理に合いますか?」
家内「後味にスパイシーさがありますから、エスニックな料理には最適ですよね。」
私「唐辛子を使う四川料理も良いかと。」
家内「臭いシェーブルチーズなんか合いそう。」
「ジンギスカンはどうですか?」
家内「それ良いですね。タレに工夫が必要かも?タレの醤油にこのワインをちょっと入れたり。レモンを足したり。」
私「スペアリブにたっぷり黒胡椒を振り掛けて食べ合わせてみたいですね。」
しっかりとした味わいと飲み易さは皆さんのインスピレーションを刺激できたようです(笑)。


さて、いきなりトップギアに入ります(笑)。
フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ 2011年 マストロベラルディーノ イタリア カンパーニャ 白 フィアーノディアヴェッリーノD.O.C.G.750ml 2070円税込み
フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ2002年 マストロベラルディーノ イタリア カンパーニャ 白 フィアーノ・ディ・アヴェッリーノD.O.C. 750ml 2610円税込み
「このワイン、同じ人が同じように造った同一品種です。簡単に言うと2011年のワインが熟成すると2002年のようになるかと?お試しくださいませ。」
「2011年凄い香り!ちょっとゲヴァルツトラミネールに似てませんか?」
「そうそう。ライチみたいな。」
私「2011年は薔薇とかライチのニュアンスは目立ちますよね。でも、他にレモンやライムの爽やかなシトラス系の香りや、白や黄色の柑橘系の果肉の味わいやトロピカルな味わいもあります。」
「パイナップル(笑)!あと梨もある。」
「これってフルーツのコンポートみたい。このまま飲むのも良いけど、デザートに合わせ易いね(笑)。」
「幅広く料理に合わせられそう。この点『ドンナルーチェ』に似てるかも?」
「ハニーな感じもありますね。」
私「後味にナッツの香りもあります。」
「あー、この感じ!ちょっと塩がかかったナッツですね(笑)。」
「すんごく沢山の香りが詰まってるんですね。これって本当に単一品種なんですか?」
私「醗酵や熟成に木樽は使ってませんから、フィアーノのアロマだけです。これだけ華やかなのに作り物っぽくない(笑)。近年の技術の進歩の恩恵ですね」
「めちゃくちゃアロマティックですね。イタリアって思わぬ葡萄があるんですね。ところでフィアーノってあまり聞きませんが?」
私「D.O.C.G.に昇格したのが2003年ですから、2002年はまだD.O.C.表示です。」
「2002年と2011年が同じとは思えません?」
私「予備知識無しでは結びつきませんよね(笑)。2002年になると、香りの重心が黄色い完熟したフルーツに移ってます。その分香りの重心が下がったような感じがします。あと熟成によって液体の粘性がましています。」
「色も2002年の方がかなり濃いし、トロッとしてる。」
「2011年にあった酸っぱいニュアンスが2002年は無くなってますよね?」
私「そーなんです。2011年に酸っぱく感じだリンゴ酸は2002年になると目立ちません。リンゴ酸が無くなったり減ったりしたというより、角が取れたり他のものと重合したと考えるのが合理的かと。」
「2002年の方は貴腐ワインっぽくありませんか?」
私「さすが良くお気づきで!後味のハニーさに苦みがちょっとあります。貴腐ワインに良くある特徴です。でも、これは2011年のハニーさとナッツィーさが結びついた結果かと。」
「フィアーノって凄い品種なんですね。なんで今まで有名に成らなかったんですか?」
家内「絶滅した品種だからです。古代遺跡ボンベイの再生計画に平行して、当時の文献にあったフィアーノ種のワインをマストロベラルディーノが復活させました。」
「あっ、それテレビで見た!番組では畑の遺跡に古代と同じ葡萄を植えて造ってましたね。」
家内「それ、マストロベラルディーノです(笑)。」
家内「古代ギリシャ・ローマでは、フィアーノで造った甘口ワインを料理の調味料にしたり、水割りで薄くして飲みながら長々とシンポジウム(議論)をしたそうですよ(笑)。」
私「カンパーニャのワイン生産を長い低迷から脱出させた救世主としてマストロベラルディーノは評価されてます。ヒーローなのです(笑)。」

さてこれより後半戦、南イタリアプーリアのスタイルの違う二種類です。
ブリンディジ・リゼルヴァ 2008年 ボッター・カルロ イタリア プーリア ブリンディジD.O.C.赤 750ml 1125円税込み
トロイア 2007年 I.G.T.プーリア ディオメーデ
イタリア 赤 750ml1710円税込み
家内「ブリンディジは世界遺産になったアルベロテッロの近くです。あの石造りの尖んがり屋根の可愛いお家のあるところです。(お土産でいただいたミニチュアのアルベロテッロの家が役に立ちました。)」
私「『ブリンディジ』は割とフルーティーでプーリアっぽくありません(笑)。」
「飲み易いし、重さが気にならない。」
「次の『トロイア』と比べると違うよね。」
家内「『ブリンディジ』の方は涼しげなんですよね(笑)。」
私「『ブリンディジ』にアッサンブラージュされているサンジョヴェーゼ由来の香りだと思いますが、オレンジのような爽快なニュアンスがあります。」
「なるほど!たしかにオレンジだ。」
プーリアの事情通のKさん「私がプーリアで飲んだスタイルは『トロイア』です。『ブリンディジ』のようなスタイルはありませんでしたよ(笑)。」
私「やっぱりそうですよね。Kさんの意見を聞きたかったんです(笑)。」
私「『ブリンディジ』って、カップレーゼや冷製の料理を意識しているような気がします。『トロイア』は、やはり煮込んだ肉(笑)。」
「あー。冷製のトマトを使った料理には良さそう(笑)。」
「マスキューさん、『トロイア』昔から扱ってますよね?」
私「はい。おっしゃる通り。マスキューの定番です。この2007年よりラベルデザインは変わりましたが。」
「こんなに美味しかったでしたっけ(笑)?」
家内「そうですよね(笑)。良くなるのに6年はかかるようですから、こうなる前に飲んじゃってました(笑)。」
「とても、上等なカカオととても濃密なクリームの香りが渦巻いてますよね。安物のクリームチョコレートじゃない。」
「あの、懐かしい安い板チョコじゃないよね(大爆笑)。」
「南イタリアの人達の時間のスパンが長いのが伝わる味わいだよね。」
私「『トロイア』は基本的には早飲みのワインだと思いますが、我々の早飲みの感覚とは違うようですね(笑)。」
「スローの中の早い方だな(大爆笑)。」
「ところでマスキューさん、『トロイア』のカカオやクリームの味わいは木樽由来ではないんですか?」
私「木樽にもかなり由来しますが、『トロイア』の場合は葡萄自体由来の方が強いかと。木樽からだけ引っ張ったカカオやクリームの香りは、収斂性があったり溶け込みが悪かったりします。これほど上品かつ明瞭な形にはなりません。」
「プーリアらしい熟したプラムや杏のような果実味とカカオやクリームの香りのバランスは素晴らしい。ソースにこのワイン入れて煮詰めて、焼いた肉にかける。そして、このワインを飲む!単純だけど一番旨いでしょうな(笑)。」
「シンプル・イズ・ベストなワインですね(笑)。」


さて本日のトリは
●『バッカロッサ』 2010年 ポッジョ・レ・ヴォルピ イタリア赤 ラツィオ I.G.P. 750ml 3420円税込み
今風イタリアンのトップランナーです。
「巨大ですなぁ(笑)。いつまで経っても口の中から香りが消えない(笑)。余韻だけでも分単位(笑)。普通じゃないね(笑)。」
「うん。うん。あと樽香が気にならない。果実味が優先してるよね。」
「セパージュは『ネロ・ボーノ』でしたっけ?飲んだことないですよね(笑)?でもボルドーのワインみたい。」
私「私も『バッカロッサ』で初めて経験しました。」
「でも、ボルドーの何処と聞かれると答に困る(笑)。」
「ボルゲリのワインもそうだけどボルドースタイルのワインって簡単に造れるんだね。」
私「新樽のバリックが貢献するようですね。」
「マスキューさん、『バッカロッサ』って何年くらい持ちます?」
私「正直に申し上げると20年30年のスパンではなく、10年くらいで楽しむワインだと思います。基本的には早飲みです。5年10年経った時に確認したいですね。」
「今風のボルドーだって20年は持たないから、『バッカロッサ』は良心的だよね(笑)。」
「価格は1/10だよね。」「いやいや、それは言い過ぎ。1/5くらいじゃない(笑)?」
皆様のご判断によります(笑)。


昨日はありがとうございました。
桝久 商店 岡本利秋・昭子

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モラゴン 2011年 ボデガス・カスターニョ、丸みが出てきました

May 24, 2013 by weblogland |
昨日は久しぶりに『モラゴン』飲みました。スペインのボデガス・カスターニョが造る赤ワインです。
このワインは今年に入ってから日本に輸入されるようになりました。お客様にも気に入られ、マスキューの定番となりました。

ところで昨日飲んだ印象は、入荷当初よりワインが向上していました。もともとがバランスの良い飲みやすいスタイルですが、全体の優しさが増したような感じです。丸みが出てきています。

やはり入荷当初はまだボトルショックがあったようです。スペインから日本まで、数週間船のエンジンの振動にさらされ続けますから、本来のバランスを崩します。でも、ちゃんと造られたワインは回復します(笑)。(一ヶ月以上はかかりますが。)

ワインって不思議ですよね。

でも、これを見極めるのがマスキューの仕事です。口では上手く説明できませんが、意識した積み重ねあるのみ。数多くの失敗、見逃しの賜物なのです。痛い目に合わないと学習しません(笑)。もう少し精度が上がると良いのですが…。

更なる向上を目指さねば!

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第一印象だけ良いワインではダメです

May 20, 2013 by weblogland |
ここ2、3日凄い勢いでワインを飲んでいます(笑)。
今週の土曜日のマスキュー試飲会のラインナップのためです。最後の最後の詰めです。
簡単に数飲んでも決まりません。
抜栓してから翌日翌々日まで変化を確認しないとダメです。第一印象は大事ですが、第一印象だけ良いワインではダメです(笑)。良いワインは時間の経過とともに飲める範囲で変化します。造りがいい加減だったり、インチキだと時間の経過に反比例してまずくなる一方です。造り手に敬意を払う意味でも、時間をかけてめ見極める必要があります。
また、最近は技術が進化してますから、第一印象の良いワインが増えました。ですから、ゆっくり時間をかけて慎重に見極めなくてはなりません。
価格にこだわらずチョイスするなら簡単ですが、やはりワインは飲まれてなんぼ。手の届く現実的な価格でなければいけません。マスキューではコストパフォーマンスが命です。マスキューの生命線なのです。
お客様から『安いけど美味しい!』と言われなければマスキューの存在価値はありません。

そんな訳で、もうしばらくお待ちくださいね。
頑張ってます(笑)。

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一昨日の試飲会のおさらいです(笑)。

Apr 29, 2013 by weblogland |
やはりトップセラーはデル・フィン・デル・ムンド エキストラ・ブリュットでした。皆さんの想像通りだと存じます(笑)。
アルゼンチンの秘境(笑)パタゴニアで造られているのにまずビックリ。更に、飲んでビックリ。まるでシャンパンですよね。しかも安い(笑)。

プロデューサーにあの有名なフランス人ミッシェル・ローランがついている豪華な布陣です。
アルゼンチンはフォークランド紛争でイギリスとは犬猿の仲です。でも、フランスとは仲良し?
イギリスの経済制裁のお陰でデフォルトまでさせられましたから、国際的には未だちょっと浮いています。
そんな状況でもフランス人のビジネスには関係ないようですね。
でも、よーく思い出すとフォークランド紛争の時、イギリスの軍艦を撃沈したのはフランス製のエグゾセミサイルでしたよね。もともとアルゼンチンとフランスとは深い関係もあったようですね。

戦争ではなくて、美味しくて安いワインを沢山つくって、「イギリス人に売ってあげる。」くらいの気概があると頼もしいですね(笑)。

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ワイン理解の早道です

Apr 20, 2013 by weblogland |
今、今月末4月27日のマスキュー店内試飲会のラインナップの大詰めです。
もう、新しいワインを探すというより、味わいの再確認やインポーターさんの在庫の確認の段階です。でも、こんな時新しいワインがポッと出てきたりします(笑)。
無理にでも本数が増やせれば良いのですが、グラス洗いが追いつきません(笑)。試飲会では出したワインを全て入れたグラスで飲み比べていただきたい。それぞれの味わいを比べることは、ワイン理解の早道です。一つのグラスだけでは正確に違いを把握できません。味わいの違いをその場で認識することで、ワイン観が変わります。その結果「何故?」に行き着けば、こっちのものです(笑)。私同様「なんでなんでおじさん」の出来上がりです(笑)。
美味しさには理由があります。それを知ると病みつきになります(笑)。
だって、美味しいワイン飲みたいじゃないですか(笑)。だって、永遠にワインを飲み続けられる訳ではありませんからね。
人生は短い、まずいワインを飲んでいる場合ではありません!

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イタリア トスカーナのチフラ - クリアネスと深み

Apr 10, 2013 by weblogland |
解りました!

何が?って。

イタリア トスカーナの『チフラ』です。

除梗してませんでした!

「うーん。」
私のティスティング間違いでした(笑)。スミマセン。

飲んだ印象は、重層的なタンニンにびっくり。質感もしっかり。クリアネスと深みを兼ね備えていました。フランスのロワール以上にクラシック。私の愛するあのシャトーヌフの『ファーゲロール』のように、計り知れないタンニンの判断が出来ませんでした。

いわゆる流行りの除梗したワインでは経験したことのないタンニン量に、惑わされました(笑)。

それにしてもルカ・ダットーマの手腕は凄いですね。それと同時にカベルネ・フランのポテンシャルの高さを称賛するべきなんですね。除梗したワインであれほど質感のあるワインは、初めての経験です。
これに気づいて、具現化したルカ・ダットーマに脱帽です。

やはり天才。
私は認めます。

試飲会で『チフラ』の手強さを実感していただいた皆さんはいかがでしょうか?
ご意見お待ちしております(笑)。

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試飲会のおさらい

Apr 02, 2013 by weblogland |
またまた、試飲会のおさらいです(笑)。
昨日は土曜日の残りのチロを飲みました。あのイタリア カラブリアの田舎臭いワインです(笑)。
いやー。美味しかっです。
フランスのピノ・ノワールのような明瞭で新鮮な果実味ではありませんが、液体としての旨味とでも言いましょうか、実に旨い!よくワインを評する時に〇〇の香りがどうのこうの、××と△△のニュアンスがどうのこうの言いますが、そんなのどーでもイイ!とにかく飲め(笑)!ワインがそんな風に言っているような(笑)。
ちょっと鉄っぽさがありますが、バランスの崩れない揺らがない風情はたまりませんね(笑)。地中海系葡萄のあるべき姿です。
シンプルな深みは、それだけで代わるもののない領域なのです。
価格に現れない価値を見出だせた方は幸せ者です。もちろん私は幸せ者です(笑)。
あなたはいかがでしょうか?

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昨日はご来店ありがとうございました。

Mar 31, 2013 by weblogland |
夕方ご来店が集中して行き届かなかったことお許しくださいませ。

さて、まずはスペイン ラ・マンチャのニューウェイブ レアル・コンバニーア・デ・ヴィノス の白と赤です。
「この白旨いですね。でも安い(笑)。スペインの白ってこんなに美味しいんですか?」
「ふっくらしてるけどフレッシュで爽やか。」
「美味しいスペインの白って リアス・バイサスとかリエダのヴェルデホくらいしか想いつかない(笑)。ラ・マンチャって暑いところだからもっとぶっきらぼうなイメージがありますよね。」
「これはパエリアに合わせたいね(笑)。」
「それ鉄板(笑)!」
「この白、品種はマカベオですよね。カーヴァの品種ですね。マカベオ、チャレロ、パリリャーダでしたっけ。試験前に覚えたなぁ(笑)。でもこのマカベオはカーヴァとは結び付きませんね。」
家内「カーヴァだと軽い印象がありますもんね。」
私「マロラクティックはしてませんし、アルコール分が過剰になる前に収穫してます。アルコール分は12%です。因みに赤は14%。造り手の意図を感じます。」
「そーだよね。あの辺りの白ってやたら濃くて酸のないワインだよね。」
「暖かい産地のワインって酸がないんですか?」
私「はい。糖度は上がりますが、酸が少ない傾向です。ですから、このワイナリーは徹底的に温度管理しています。」
「マスキューさん。あとこのワイン、雑味がないよね。赤も同様雑味がない。かと言って安物っぽい作為的なところがないのが凄い。」
私「赤は暑い産地らしく香りは立ちませんが、味わいで主張しています。最初はベリー系のニュアンスがほんのり感じます。時間が経つと熟したプラムなどがコンポートっぽく加わります。」
「リオハ辺りのボルドーっぽいテンプラリーニョなんかと比べるとプリミティブですね(笑)。飽きない味わい。」
「この赤、濃さはあるけど滑らかでスイスイ飲める(笑)。」
「全然水っぽくないから満足感ある。飲んだ気になる(笑)。でも飲みやすいから危険だな(笑)。」
「たしかに。気づいたら1本飲んでそう(笑)。」
「でも、マスキューさんは変なところから驚くようなワインを捜しますよね(笑)。」
私「ありがとうございます(笑)。これはなかなかの自信作かと(笑)。」
「ラベルを見ると安っぽいけど(大爆笑)。」
私「ラベルのやる気の無さはこのワインの欠点です(笑)。お許しを!」
「先月の『モラゴン』はラベルデザインは斬新だったよね(笑)。」
「そうそう。あれもう5本くらい飲んだ(笑)。これからこのワインも加わるからバリエーションが増えて助かりますよ(笑)。」
大好評・大爆笑の900円ワインとなりました(笑)。


さて、次はイタリアの個性派 カラブリアのチロです。
「えーと。『空振りチロ(しろ)。』で覚えたな(笑)。このチロ高級なチロですね。カラブリアで飲んだチロはまずかった(笑)。」
私「一応『クラシコ』表示があるのはランクが高いと聞きました。事情通のKさんに褒めていただいて安心しました(笑)。」
「大きな古樽でじっくり熟成させたクラシックなワインですよね。割と標高の高いところで造られたような感じもしますね。」
私「きっと寒暖差がある場所なんでしょうね。」
家内「でもこのワイン何を調べても出てきません(笑)。よく解らない産地があるんですね。」
「たしかに味わいも独特。マスキューさんが言うように田舎臭い(笑)。」
「うんうん。でも、嫌じゃないな(笑)。シンプルだけど揺るがない良さがありますよね。」
「プーリアのプリミィティーヴォに似ていませんか?」
家内「熟した杏とか干し葡萄みたいなニュアンスありますよね。」
私「これも暖かい産地のワインらしく香りより味わいが優先しますね。好みが別れるところかと。」
完売ありがとうございました。週明けに再入荷しますのでご安心を!

さてこれから佳境です(笑)。ジゴンダスのエスピエが造る渾身のローヌ。
「これ、コート・デュ・ローヌですか?私のイメージと違う(笑)。もっとシンプルなのかと思いました。すっごく香りが複雑。折り重なってる(笑)。」
私「通常のコート・デュ・ローヌだと暗いプラムのイメージですよね(笑)。」
「そうそう。でもこれいろんなベリーやら、香草、ミネラル、チョコレート…。」
「ハーブの香りが強い。リキュールっぽさも。」
家内「ローヌというよりプロヴァンスに近い産地です。」
私「このねっとりした舌触りが好きなんです(笑)。ちなみに家内はあまり好きじゃない(大爆笑)。」
「単にコート・デュ・ローヌで人括りにしちゃダメなんですね。」
「セパージュはグルナッシュメインでも、こんなに違うものなんですね?」
私「あと生産者のエスピエの技量によるところが大かと。ほとんど除梗しないでこれほどピュアでクリアなワインを造る生産者はいないはずです。」
「除梗しないってことは…。房ごとワインを造ることですか?」
私「はい。除梗しないと細菌に感染したり、クリアな飲み易さが出にくいのです。管理能力が高くないと不可能です。ですから、今風のワインはほとんど除梗します。」
「このワイン、恐るべしなんですね(笑)。」
家内「あと、チョコレート食べながらこのワイン飲むと美味しいですよ(笑)」
「おー!旨い!」
「なんでチョコレートとこんなに合うんですか?」
「ワインのアロマにチョコレートのニュアンスがあるからかと。」
「チョコレートのニュアンスは樽由来じゃないんですか?」
私「このワインは木樽熟成していませんから、葡萄果由来の味わいです。木樽由来のチョコレート香は立ち上りますが、果実由来の場合は香りというより味わいとして感じます。」


最後はドゥエマーニの『チフラ2011』です。
「カベルネ・フランですな。今日これが楽しみでした(笑)。」
「あー!緻密で深い!」
「広がりますねぇ~。さすがルカ・ダットーマ!」
「香りはまさしくカベルネ・フラン。でもロワールに似てますが、ちょっと違う?」
私「たしかに。ロワールより重いというか…。香りの重心が低いと言えば良いか…。」
「香りが立つと言うより、味わいに香りがある?」
私「ロワールより暖かい産地になりますから、ロワールほどアロマチックにならないようです。」
私「あとタンニンに重さと複雑さがありますから、このワインも除梗していないのかも知れません。インポーターさんに確認してみます。」
「でも、香りを含んだ味の密度感は素晴らしいですね。」
私「同じトスカーナのテヌータ・デ・トリノーロもカベルネ・フランで成功してますから、カベルネ・ソーヴィニヨンよりフランの方が、トスカーナでは向いているような気がします。」
家内「ありがとうございます。畑も他の葡萄畑に隣接するのを嫌い、森を新たに切り開く念の入れようです(笑)。ここまでやるビオの生産者はいません。」
「まだ二回目のリリースですから、まだまだ先のヴィンテージは良くなって行きそうですね(笑)。」
家内「そーなんです。しばらく続けて追いかける必要があります(笑)。」
ルカ・ダットーマ ファンの家内破顔の『チフラ』でした。
どうも、ありがとうございました。


桝久商店 岡本利秋・昭子

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シャトー・レオヴィル・バルトン

Mar 27, 2013 by weblogland |
3月も、もう少しで終わっちゃいますね。
ところで先日友人達とワイン会をしました。メインはシャトー・レオヴィル・バルトンの1992年と2007年です。太っ腹のO氏提供です。
O氏「バルトンの1992年ちょっと不安なんだよね。オフの年だし。」
ラベルを見るとアルコール分は12%。
私「たしかに、でもバルトンはボルドーでも古典的な造りをしますから、生命力は飛び抜けているはず!」
抜栓直後は
O氏「ちょっと細いかな。」
私「でも、まだ古酒にはなってませんね。割としっかりしてるのでは…。」
飲みながら一時間ほどすると香りが出てくる出てくる(笑)。
一同「あー!これ凄い香り!めちゃくちゃエレガント!」
Kさん「なんでこんなに香りが出るんですか?!」
Nさん「これ、凄いですね!ホントにエレガント。」
私「まさにクラシックボルドーの真骨頂。時間かかりますね(笑)。」
O氏「まだまだ熟成するね。」
私「あと10年後にもう一度飲みたいですね。1992年でもこれですから、やはりレオヴィル3兄弟の中の筆頭はバルトンですね。」
ボトルが空になるまで衰え知らず。地力が違いました(笑)。

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ピノ・ノワール, 香りとバランスが身上なのです。

Mar 08, 2013 by weblogland |
ルモワスネのキュヴェ・スペシャル1995年旨いですね(笑)。
今日たまたま飲む機会がありました(笑)。
抜栓後丸一日経った状態ですが、隠れていた酸が表に出ていました。ラズベリーやプラムのコンポートの味わいは、枯れ葉やチョコレート、土のようなニュアンスと混然一致してます。全体の完成度の高さにウットリしてしまいました。風景画や静物画でも眺めているかのようでした。
熟成したピノ・ノワールって良いですね。
また、このワインは余韻が極めて長い。いつまでも口の中から消えません。有りがちな力強いだけのワインの強力な余韻とは質が違いますね(笑)。エレガントさが余韻にも続くような感じです。ですから、最終的に儚げに消えて行く様に美しささを感じました。
よく、ワインの品質評価に余韻の長さが物差しになります。何分も余韻が続くと点数が高くなる奴です(笑)。中には何分続いたから何点なんてスコアをつけたりしているようです。たしかに余韻の長さは大事ですが、それだけではありません。
もっと大事な価値があるはずです。
ピノ・ノワールって濃ければ良い訳ではありませんね(笑)。香りとバランスが身上なのです。

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キュヴェ・ジュリエット2007の飲み頃は

Feb 28, 2013 by weblogland |
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先日シャトー・フォンデュース『キュヴェ・ジュリエット』2002年が2007年とヴィンテージ変更となりました。

南フランス ラングドックで造られる熟成された赤ワインです。マスキューでは初リリースの2000年ヴィンテージから定番商品として扱っています。一般にラングドック辺りの赤ワインは10年も熟成しませんから、かなり特別なワインです。生産者の力の入れ方が違います(笑)。

ところで2002年と2007年を比べてみると、味わいは基本的に同じなのですが、熟成の程度が明らかに違いました。

2002年はまさに熟成のピーク、全てが混ざり合い調和しています。中秋の名月のよう。2007年はまだ13.5夜の月ですね(笑)。ピークになるまでもう少しかと。

ではどれくらいかかるか?

単純計算で2007‐2002=5年は間違いです(笑)。もっと短いはず。

この『キュヴェ・ジュリエット』は一度木樽熟成した後、コンクリート・タンクにアッサンブラージュしてじっくり保存熟成されます。そしと頃合いを見計らって瓶詰め出荷されます。この工程で一番熟成が進むのは瓶詰めされてからです。

そうするとピークの手前で瓶詰めするのが一番安心できます(笑)。もちろん品質のばらつきも極めて低くなります。(似たやり方をするのはローヌのマズール。味もちょっと似てます。(笑))

まあ、こんな余裕のある芸当が出来るのはラングドックではシャトー・フォンデュースくらいですね。

滲み入るような味わいなのです。今年のお月見の頃には、このワインも真円の熟成に到達してるはず(笑)。

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試飲会のおさらいです

Feb 27, 2013 by weblogland |
先週土曜日のマスキュー試飲会のおさらいです(笑)。

2009年ヴィンテージと2008年ヴィンテージの比較面白かったですね。
ブルゴーニュのポール・ガロデの『モンテリ』の比較は興味深かったでした。2009年は肉付きも良く、リッチなビジネスマンのようでしたよね(笑)。欠点がなくて脇が固い(笑)。さすがイレギュラーのなかった作柄でした。
一方2008年は研ぎ澄まされたアスリートのようでした。スタート直前の短距離選手のような緊張感がありましたね(笑)。残念ながら2008年は数がなく、すぐなくなってしまいました(スミマセン)。クラシックなブルゴーニュ好きは特徴的な2008年に興味を持つ方が多かったようでした。単にヴィンテージ・チャートで計れない真実が『モンテリ』2008年にはあったようです。

あと私の愛するラファージュさんの『シメール』2009年。実は2008年の残り1本を試飲会の前に飲みました(隠れて飲んでスミマセン!)。味わいはピークでした。複雑で万華鏡のような香り。広がり・深みがあり、素晴らしい出来上がりでした。2009年は皆さんご存知のようにまだまだ伸び代がありましたね。少なくともあと2~3年は向上するし、5年、10年先まで期待したいほどの出来でした。ルーションのワインとしては出色の出来栄え。
2009年ヴィンテージの優位性は疑うことはないようですね。

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昨日は大勢のご来店ありがとうございました。

Feb 25, 2013 by weblogland |
皆様のお気遣いで過度に集中することなく、良い流れでとどこおりなく進みました。
ありがとうございました。

●モラゴン 2011年 ボデガス・カスターニョ スペイン イエクラD.O.赤 750ml 900円税込み
「えっ!これ900円なんですか?! うんまい(笑)。」
「果物のジャムやコンポート。」
「とにかく飲みやすい(笑)。昨日1本買ったんですが、あっという間に飲んじゃいましたよ(笑)。」
私「バランスがとても良いんです。作り物っぽくない良さがあります。」
「飲みやすいけど、アルコール分はどうなんですか?」
私「しっかり14%あります。あと残糖分はないですね。」
「調子に乗って飲んだら酔いますね(笑)。」
「ブログで読んだのですが、原理主義者の店長が言うようにカベルネらしくない(笑)。でも、カベルネでもメルロでもどうでも良い旨さ(笑)。」
家内「このワイン、マスキューでは扱いの長いイエクラのボデガス・カスターニョの新作です。あのヘクラの生産者です。」
「そうなんですか。たしかにヘクラはスペインらしい味わいのワインですが、このワインはスペインらしからぬフルーティーさがありますよね。」
私「そーなんです。プラム系の赤い果実味がハッキリしています。ありがちな黒っぽさが目立ちません。」
「このワイン時間が経つと複雑になりませんか?時間が経つと果物の完熟度が増すような…。」
私「2本目と比べると確かにそんな感じしますね。不思議ですね。時間が経つと深みが増しますね。」
「マスキューさんよくこんなワイン探してきますね(笑)。900円ていうのが凄い(笑)。」
私「ありがとうございます。でも大発見に近いですよ(笑)。」
「ところでこのワインすごく飲みやすいのですが、料理に合わせるとしたらどんな料理が良いと思いますか?」
私「梅干し(笑)!」
家内「あんまり酸っぱくない梅を梅肉にして使えばなんでも大丈夫かな。味噌とも相性良いはず。」
「和食にも良さそう。豚肉にも行けそう(笑)。」
私「中華料理でもイチヂクや梅、赤い果実を使っていればだいたい合いますよね。」
「ドレッシングを工夫すれば楽しそう(笑)。」
「マスキューさん。このワイン、酸がフレッシュなんですが、この点スペインらしくないですよね(笑)。」
私「お気づきですか?さすが!多分マロラクティック醗酵をブロックしてるような気がします。オーストラリアなんかで流行ってる技法です。確認してみますね。ただ成分調整はしてないかと。ワインとしてまとまりが良いですから。」
「自然な味わいですもんね(笑)。」
大人気ありがとうございました!

さて、つづいてはコストパフォーマンス抜群のラファージュさんのワインです。
●コート・デュ・ルーション・ヴィラージュ『シメール』 赤 2009年 シャトー・サン-ロック フランス赤 フランス ルーション 750m 1780円税込み
「これ、スゴ!」
「圧倒的ですね。甘さが普通じゃないですね(笑)。甘さはグルナッシュですよね。」
「マスキューさん、ラファージュさんのワイン輸入が終わるのですか?」
私「いえいえ。シャトー・サン‐ロックの扱いが終わるだけで、ドメーヌ・ラファージュはインポーターさんが別ですから、引き続き売られます。」
「シャトー・サン‐ロックの輸入が止まるだけなんですね。」
私「はい。残念ながら、そのようです。まあ、そのかわり安く提供していただきました(笑)。」
「ちょっと、ペッパーミントの香りが強く出てますね。シラーですか?」
私「はい。抜栓して2時間くらい経つとペッパーミントの香りがとても強く出ます。目が痛いほどです(笑)。」
「あっ!たしかに。このペッパーミントのニュアンスはボルドーのシェヴァル・ブランなんかにありますよね。特に暑い年。」
「ローヌっぽいですよね。力強くて、酸もあるし。スパイシーだし。」
私「ドメーヌ・ラファージュの方がルーションらしいですよね。シャトー・サン‐ロックの方が内陸にある分出来上がるワインも違うようですね。」
「最初の『モラゴン』も濃いワインだと思いますが、『シメール』の濃さは別次元ですよね?」
私「はい。『シメール』は1本の葡萄樹からワインがハーフボトル1本ほどしか出来ません。いわゆるグラン・クリュの収量です。」
「とてつもない生命力感じますね(笑)。」
「まだ飲み頃じゃないですよね?」
私「飲めちゃいますが、まだまだ発展しそうですね。どんな風になるか知りたくなります。」
「マスキューさんが、このワインが無くなることを恐れているのが理解できました(笑)。」
私「現品限りですので…。好きな方に買っていただければと…。」

さて後半戦のピノ・ノワールです。
●『ピノ・ネロ』2010年 ケットマイアー イタリア アルト・アディジェD.O.C.赤750ml 1800円税込み
「これ、飲みやすい!スイスイいける(笑)。」
「うん。たしかにピノ・ノワールの味わいですよね。でも何かがちがう?」
「色も薄いし、ピノ・ノワールだけど、ブルゴーニュとは違う。」
私「このワイン、ブルゴーニュのどこに似てるとは言えませんよね。」
「軽いし、タンニンも意地悪じゃないし。でもしっかりしてる。」
「そうそう。厚みがある。」
家内「旨味の厚みがありますよね。ですから酸はしっかりありますね。目立たないだけです。」
「なるほど酸っぱいだけが酸じゃないんですね(笑)。」
私「このワインはいわゆるブルゴーニュのピノ・ノワールとは基本的な設計図から違うかと。」
「うん。うん。香りより味わいなんですね(笑)。」
「思想が違うんですね(笑)。」
「飲む人、造る人の差ですね(笑)。イタリアとフランスって近いけど、違うんですね。」
私「イタリアでもブルゴーニュっぽいピノ・ノワールを造って一攫千金を狙う生産者はいますが、もともとアルト・アジジェでピノ・ネロを造る生産者はちょっと違うようですね。生活に根差したワイン造りがあり、プライドがあるようですね(笑)。」
「志が違うんですね(笑)。」
「みんな同じじゃつまらないですよね(笑)。」
「同じピノ・ノワールでもこんなに違うんですね。どちらも価値があり必要性があるんですね。」
考えさせられる良さがありました。

●モンテリ キュヴェ・ポール 2009年 ポール・ガロデ フランス 赤 ブルゴーニュ 750ml 2950円税込み
2008年と比較テイスティングです!
「あれ?2008と2009ってこんなにも違うの?」
「2009はふっくらしていて、豊かで飲みやすい。2008の方は固い。」
「2008の方が若い感じがしますよね?」
私「2009はイレギュラーがない作柄です。ある意味完璧。2008は夏場が涼しく秋遅くまで収穫を我慢できたワインは秀逸な出来でした。」
「2009の方が色が濃いのは作柄が良かったからなんですね?」
私「そうかと。ただ2008の方が酸があり、強い印象があります。2008の方が生命力があります。」
「私は2009の方が好き(笑)。だって飲みやすい。」
私「それは正しいと思います。今飲んでより美味しいのは2009だと思います。」
家内「私は2008が好きなんですよね(笑)。クラシックで良いかと(笑)。」
私「好みですね(笑)。簡単に点数つけて優劣はつけられませんよね(笑)。」
「そーなんだよね。2008の良さと2009の良さは別物だし、どちらも良さがあるよね。ワイン好きだったらどちらも良いよね(笑)。何時飲むかによるよね。」
「作柄に恵まれれば良い訳じゃないんですね(笑)。」
私「良いに越したことはありませんが(笑)、作柄だけで決まりませんね。この点、面白さがあります。あと飲み手の好みにもよりますね。」
「それって大事だよね。飲むのは個人だもんね。その人が美味しく感じれば良いんだからね(笑)。」
「ただし公約数はある(大爆笑)。」
「それってダメなものはダメってことですか?」
私「私の口から言えません(笑)。」
冷や汗かいちゃいました(笑)。

さて最後は
●ブルゴーニュ キュヴェ・スペシャル 1995年 ルモワスネ・ペール&フィス フランス ブルゴーニュ 赤 750ml 3240円税込み
「これ凄いな!」
「とにかく旨い!」
「香りが複雑。しかも切れ間なく香る。」
「まだまた行けるね。ピークの途中だよね。落ちてないよね。」
「すべてが滑らか。うっとりする。」
「マスキューさん。なんて表現します。紅茶のような香りもします。」
私「いわゆる枯れ葉の香りですよね。熟成したラ・ターシェなんかに言われるニュアンスです。」
「ルモワスネって買い酒ですよね?でも素晴らしいですよね?」
家内「出荷前にリコルクして補酒までしてますから完璧です。ドメーヌ蔵出しより管理は完璧かも(笑)。液面も均一に高いです。」
私「もうこんなネゴシアンは出ないでしょうね。どんなドメーヌでも自分のラベル貼った方が高く売れますもんね(笑)。」
家内「最近は、ルモワスネも自分の畑を所有する方向に舵をとったようです。」
息を飲むブルゴーニュの古酒でした。


どうもありがとうございました。

桝久商店 岡本利秋・昭子

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ドメーヌ・ド・ラ・ジャナスの試飲セミナー

Feb 22, 2013 by weblogland |
昨日はドメーヌ・ド・ラ・ジャナスの試飲セミナーに行きました(笑)。
あのパーカーポイント100点連発のシャトーヌフ・ド・パフのスターです!
当主のクリストフさんは初来日。パーカーのローヌ本でヤッピー風と称された彼もハゲた立派なおじさん(笑)。私も親しみ感じました。

話しはグルナッシュの美点、ポテンシャルの高さを熱く語っていました。
「グルナッシはエレガントでブルゴーニュのピノ・ノワールのようなものだ!」
聞いている私も力が入ります。なんたって、私が今はまっているグルナッシですから(笑)。「エレガント」を10回は言ってました。

試飲は2011年のラインナップ6本と1998年の『ショーパン』

2011はどれもワインが出来上がってます。スイスイ飲めます。美味しいには美味しいのですが…。
信じられません。

えっ!

昔飲んだ印象とは違いますね。

確かにアメリカ人が好みそうな味わいです。

ヴィンテージの性でしょうか。立体感が足りないような点、気になりました。
旨くなり過ぎちゃったんですかね(笑)。

まあ、大満足させていただきました。

今や90ヘクタールの畑を所有するとか、ちょっと大きく成りすぎかな(笑)。

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松茸の香り捜しに夢中です

Feb 05, 2013 by weblogland |
私は今、松茸捜しに夢中です(笑)。
もちろん本物の松茸を捜しに山を徘徊している訳ではありません。
松茸の香り捜しです。
先月の試飲会で『ソーブレ・リアス2008年』に松茸の香りを発見してから気になって気になって仕方ありません。どう気になるかと言うと、あの香りの由来です。これを知るヒントは他の食品などに似た香りを捜すことです。熟成由来なのか?植物由来なのか?葡萄果由来なのか?(多分これは無いかと。)

まず、一昨日一つ見つけました!
味噌汁です。田舎造りの無添加の麹味噌で作った味噌汁です。出汁っぽさの中に松茸の香りがありました。もちろん具材や出汁の影響も考えられますから、味噌汁を飲む時は常にチェックすることにします。

あと今朝もう一つ見つけました!
緑茶です。朝飲んだ一番茶に松茸の香りがしました。これも要チェック、毎日観測します(笑)。

意識して香りを捜すとあるものです。普段通り過ぎてしまうところに発見があったりします。この積み重ねはテイスティングの訓練になりますし、味わいの理解を深めることに繋がります。
あなたもやって味噌(笑)。
おあとがよろしいようで。

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試飲会のトップセラー

Jan 30, 2013 by weblogland |
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またまた、先週の試飲会のおさらいです(笑)。

先週土曜日の試飲会のトップセラーは、『ソーブレ・リアス』でした!
あの2008年と2011年の比較試飲したスペインの白ワインです。
熟成の妙と言うか、好奇心を刺激するグレートワインでした。
ただ『ソーブレ・リアス』はかなり特殊。いわゆるルエダのヴェルデホと言うとヴィーニャ・サンソの通常ヴァージョンがあります。フレッシュ&フルーティー マロラクティック醗酵をしない酸味重視のワインです。こちらの方がルエダのヴェルデホとしては正統かも知れません(笑)。世界的に高く評価され、何年か前の世界ソムリエ選手権決勝のブラインドテイスティングに出されていました(ヴィーニャ・サンソのワインではありませんでしたが)。鮮烈なグレープフルーツやレモンの香り。まさにパエリアのためのワインです(笑)。ボディーもしっかりしていますし、飲み飽きしない素晴らしいワインです。マスキューの定番として、皆さんにお勧めしているワインです。実は昨日棚を整理したところ1本出てきました。2008年のハビエルさんのサイン入りです(笑)。
これは2010年3月9日にハビエルさんがマスキューにご来店した折サインしてもらったワインです。
飲まないで大事にとって置いてもしょうがありませんし、マスキューの試飲会で今度はジェネリック版の2008年と2011年の比較試飲をしても良いかと考えてます。
いかがでしょう?

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ニコラの続き

Jan 29, 2013 by weblogland |
またまたしつこく(笑)昨日の『ニコラ』の続きです。

今日インポーターのEさんに電話して、『ニコラ』の謎を聞きました(笑)。
私「もしもし、お世話になっております。実は『ニコラ』を飲んで思ったのですが、とても酸がありますよね。」
Eさん「ありがとうございます。『ニコラ』はとても酸があってルーションっぽくありません。」
私「そーなんです。香りも通例のプラムではなく、赤いベリーのニュアンスがあって、北ローヌのシラーに近い(笑)。」
Eさん「独特ですよね。」
私「何故でしょう?『レア』とは違いますよね。」
Eさん「解りません。『レア』とは掛け離れたスタイルですよね。」
私「『ニコラ』のスタイルは『レア』より『エルマセットに似ているかと。」
Eさん「そう言われればそうですよね。どちらもエレガントで明るさがあります。」
私「そうなんです。『エルマセット』も最初はルーションっぽいスタイルでしたが、ここ2~3年でスタイルが変わったと思うんです。」
Eさん「そう言えばそうですよね。」
私「この点ラファージュさんに問い合わせ貰えますか?マロラクティック醗酵をコントロールしているような気がします。」
Eさん「了解しました(笑)。」

いつも私はEさんに変なことばかり頼んでいます(笑)。Eさんもそんな私に付き合ってくれています(笑)。
ありがとうEさん!

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ラファージュさんのニコラ、2010年は2009年と別物のようです

Jan 29, 2013 by weblogland |
一昨日の試飲会の続きです(笑)。

昨日ラファージュさんの『ニコラ』2010年を飲みました。一昨日の残りですから、抜栓後まる一日ですね。
かなり良くなってます。全体にバランスが取れ、舌触りにぬめり感が出てきました。飲みやすくなってます。それと共に、酸の量とその伸びやかさが好印象(笑)。熟成するワインですね。どんな成長を見せるのか楽しみです。
それにしても2009年とは別物のようです。ヴィンテージの差と言うより、造りや設計図から違うような感じです。
2009年以前の『ニコラ』はまさに優良な南フランス ルーションのグルナッシュですが、2010はスタイルが違います。酸よりエキス分で美味しく飲めるスタイルから、十分な酸を意識した明瞭な果実味を味わえるスタイルを目指しているようです。
ですから『レア』に入っているグルナッシュと同じ葡萄を使っているとは思えません。逆に『レア』のシラーよりスパイシーでシラーっぽい(笑)?
不思議です。
とても斬新なのですが、何故?
私の妄想が走り出しました。
あ、あ、止まらない(笑)!

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試飲会、ティスティング記録

Jan 27, 2013 by weblogland |
昨日はご来店ありがとうございました。
夕方以降にご来店が集中しまして、グラスは足りなくなるわ、ワインが無くなるわ、大変ご迷惑をおかけいたしました。
お詫び申し上げます。

さてトップバッターのドイツの白です。
ヴァイスブルグンダー トロッケン 2011年 ヴァインホフ・ショイ ドイツ 白 プファルツQ.b.a. 1000ml 1695円税込み スクリュー・キャップ
「マスキューさん、このワインの品種ヴァイスブルグンダーって聞いたことありませんが?」
家内「ヴァイスは白、ブルグンダーはブルゴーニュの意味で、白いブルゴーニュですからピノ・ノワールの白→ピノ・ブラン。と言うことです(笑)。」
「なーるほど(笑)。」
私「先月の試飲会で出したショイのリースリングの兄弟分です(笑)。でも味わいはかなり違います。リースリングほど香りは強くありませんが、とっても締まって硬質な感じです。」
「なーんだ。あのリースリングのお友達ですか(笑)。でも全然違いますよね。リースリングほど香りは立たないけど、強い感じですよね。口の中で凄く広がる!」
「そうそう。それってリースリングよりこっちの方が酸が多いってことですか?」
私「恐らくそうかと。酸がある分ピノ・ブランの方が残糖分も多いような気がします。」
「ドイツのトロッケンって残糖を残すからバランスが取れるんですね。これでまるっきりドライだったら飲めたもんじゃないですよね(笑)。」
私「そうですよね。ガンツ・トロッケンは厳しいですよね(笑)。」
家内「だから甘酸っぱいザワークラウトや塩辛いソーセージなんかには合いますよね。」
「甘酢を使った和食にも合いそうですよね。酢飯にも良さそうですね(笑)。」
「日本人好みだね(笑)。」
家内「パイナップルを入れた酢豚なんか鉄板ですね(笑)。」
「ところでこのワイン、瓶太くありません?」
私「リースリング同様1リットル入ってます(笑)。」
「上質ながぶ飲みワインですね(笑)。」
「がぶ飲みするにはもったいない気がしますが、ついつい飲んじゃいそうですね(笑)。」

さて次は注目の比較試飲です!
ヴィーニャ・サンソ 『ソーブレ・リアス』 2011年 ヴァル・サンソ スペイン 白 ルエダD.O. 750ml 2010円税込み〇ヴィーニャ・サンソ 『ソーブレ・リアス』 2008年 ヴァル・サンソ 最後の1本です(笑)。
「2011年はゴージャスなブルゴーニュみたい(笑)。」
「トロ味があるよね。高そう(笑)。」
「まだ若くて閉じてますけど、途方もないものが隠れてますよね。」
「2011年がブルゴーニュっぽいのは何故ですか?」
私「はい。樽の大きさは5~600リットル位でスペインらしい大きさなんですが、材木はフランスのアリエ産のオークを使っているようです。ムルソーやピュリニー・モンラッシェみたいですよね。」
ところが2008年はまるっきり別物の様相です。
「2008年って2011年と同じワインなんですか???なんでこんなに違うの?」
「同じと言われるとパニックになりますね(笑)。まず2008年は樽の香りがしませんよね。」
私「前に飲んだ時は樽のニュアンスはありましたが、今日は樽の香りがしません。」
「サラッとしてるけど、凄く深いし複雑。旨味もあるし、高貴。」
「うん。品がある。でもこんなの飲んだことないですね。」
私「2011はグレープフルーツなどの柑橘系の香りがしますが、2008はオレンジ。それも高貴なマンダリン・オレンジのような…。」
「クアントローみたいな純粋さもありますね。」
「あと、旨味に感じる部分ですが…。」
「そうそう出汁みたいな…、複雑で…。」
私「松茸みたいですよね。ヨーロッパではシャルトリューズみたいなんて言うのかな?初めての経験です。」
「永谷園の松茸のお吸い物(大爆笑)」
「そー言えばイタリアに住んでる弟が日本に帰って来ると、必ず永谷園のインスタントのお吸い物を大量に買い込んでイタリアに持って行きます(笑)。パスタにすると旨いらしいですよ。」
私「確かにこの香りはイタリアンにもフレンチにも合うと思いますが…。松茸の香りがするワインは初めてです。知らないことが多いですね(笑)。」
「マスキューさん。2008年の方に赤い果実…、ベリーみたいなニュアンスありますよね?」
私「小粒のブラム…スモモみたいな赤い小粒の果実のニュアンスもあります。多分ハビエルさんが求めた甘く感じる酸だと思います。」
「それって、マスキューさんがブログで言っていたハビエルさんのシュール・リーの目的ですか?」
「ハビエルさんが言っていたプロ・サッカリンだと思います。ただ何年か熟成しないと出ないんですね。ようやく解りました(笑)。」
ハビエルさんがマスキューに来店した時に熱く語っていました。「シュール・リーをすることで酵母が自然に壊れます。その過程でプロ・サッカリンが出来ます。これは複雑な甘さに繋がります。」
ブラン・ドゥ・ブランのスパーリングに稀に赤い果実のニュアンスが出ることがありますが、それと原理は同じかと思います。

目から鱗、ビックリの白ワインでした(笑)。勉強になりました。

さてこれから赤ワインです。強力な最後の2本の前に熟成して飲み頃となった癒しのアリアニコの登場です(笑)。
アリアニコ・デル・ヴルトゥレ 2006年 コンソルツィオ・ヴィティコルトーリ・アッソチャーティ・デル・ヴルトゥレ イタリア パジリカータ 赤 アリアニコ・デル・ヴルトゥレD.O.C.750ml 1890円税込み
「生産者の名前長いですね(笑)。」
「5人の協同組合でしたっけ?5人組ですね(笑)。」
「優しいなぁ。シンプルで良いですね(笑)。ホッとする味わい。でもベースにしっかり酸がありますよね。」
私「さすが!そーなんです。10年位の熟成能力があります。」
「そりゃ凄い!あのあたりは暑いから出来るワインは濃いには濃いけど、短命(笑)。」
私「酸があるのは、寒暖差のある高台に畑があるからのようです。その代わり畑仕事はほとんど手作業になりますから、大変なようです。」
家内「気候区分も地中海性ではなく大陸性のようです(笑)。」
「へぇー。本当ですか?イタリア南端なのに(笑)!」
私「デル・ヴルトゥレのD.O.C.指定の根拠にもなっているんだと思います。」
「タウラージみたいな圧倒的な果実味はないけど、旨いよね。アリアニコってなかなか美味しいのに当たらないから嬉しいよね(笑)。」
私「アリアニコって沢山造られてますが、なかなかバランスの良い美味しいのに当たりません。それはアリアニコ自体に長い熟成期間が必要とする特性があるからかも知れませんよね。」
「うん。確かに。早飲みのアリアニコで美味しいのってあまりないよね。向こう行くとアリアニコはいっぱいあるけど、あまり美味しく感じませんでしたよ(笑)。」
私「それって日本人との味覚の違い、習慣の違いに由来してるのかも知れませんよね。」

さあ、いよいよ佳境。私の愛するドメーヌ・ラファージュの渾身のワイン2連発です(笑)。
キュヴェ ニコラ2010年 ドメーヌ・ラファージュ VDP コート・ド・カタランフランス ルーション 赤 750ml 2,160 円
ドメーヌ・ラファージュ
ドメーヌ ラファージュ キュヴェ レア コート デュ ルーション レ ザスプル2010年フランス コート デュ ルーション 2,535 円
「『ニコラ』これですね(笑)。パーカーポイント92点は(笑)。」
「ルーションっぽくない(笑)!酸がある(笑)。」
「ルーションっぽくない上、グルナッシュぽくもない(笑)?」
「『ニコラ』の香りは赤いベリーですよね。あと凄くスパイシー。北ローヌのシラーみたい?」
私「コート・デュ・ローヌのグルナッシュは通例プラムのニュアンスですよね。シャトーヌフになるとキルシュみたいでちょっと似てますよね。でも『ニコラ』はシラーみたいなペパーミントの味がしますよね。」
「香りの抜けと広がりが素晴らしい。明瞭さがあってエレガント。こんなルーションあるんだ?斬新だね!」
「ルーションって言うと柔らかでたっぷり、でもシンプル。みたいなイメージがあるけど、『ニコラ』は違う。酸がある。」
私「いままでにないスタイルのルーションワインかと。マロラクティックをコントロールしてるかも知れませんね。調べてみます。」
「『ニコラ』と比べると『レア』は王道だよね(笑)。いつも通り旨い!私、マスキューさんに勧められるまま『レア』10本以上飲んでます(大爆笑)。」(スミマセン!)
家内「『レア』はシラー、グルナッシュ、カリニャンをブレンドすることで複雑さを出しています。この点クラシックです。」
「『ニコラ』が92点だったら『レア』は95点付かないと納得しないぞ(笑)!』
私「こんな安いワインには95点つきません(笑)。価格体系が壊れます(笑)。」
「それってワインの値段付けがいい加減ってことですか(笑)?」
私「答難い質問です(笑)。『ニコラ』も『レア』もグラン・クリュ並の造りのワインです!??(こんな答で勘弁してください。)」
「まあ、ラファージュさんのワインは良心的ですな(笑)。」
「ろくでもないワインでとんでもない値段をつける奴いるもんな(笑)。」
ピッピッピッ・ピッー!
ここまで(笑)!


お疲れ様でした!
大勢のご来店ありがとうございました。
行き届かない点お許しくださいませ。

桝久商店 岡本利秋・昭子

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将来性を感じるんですが…。

Jan 12, 2013 by weblogland |
今日、ブログを見てわざわざご来店下さったお客様、ありがとうございます(笑)。
いかがでした?
ソッティマーノのドルチェット・ダルバ『ブリック・デル・サルト』2011年とバルベラ・ダルバ『パイロレーロ』2009年それにパルッソのドルチェット・ダルバ『ピアニノーチェ』2011年です。

第一印象の良さは『ピアニノーチェ』ですか。ワインが出来上がってます。バランスの良さにはビックリしました。レストランで飲みたいワインでしたね(笑)。
コストパフォーマンスからすると『ブリック・デル・サルト』ですか。まだワインが出来上がってませんが、ドルチェットのプリミティブな良さがあるかと。
品質の高さは『パイロレーロ』ですね。明らかにドルチェットより上。まあ、当然と言えば当然ですか(笑)。
皆さんのテイスティング コメントありがとうございました。
妙を得ていて、勉強になりました。
これから家内との協議になります(笑)。ちなみに『パイロレーロ』はマスキューには高級過ぎる(笑)。ということで今回は見送りになりそうです。残念!
そうなると『ブリック・デル・サルト』をどうするかです。
うーん。
悩みます。将来性を感じるんですが…。

どうしましょう?

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約束の地のカベルネは旨い

Jan 06, 2013 by weblogland |
やっぱり2009年のボルドーは良いですね。
お正月にラ・レシーヌ・ド・ジスクール2009年を飲みました。あのマルゴー村の第3級 シャトー・ジスクールのセカンドです。
基本的に早く飲めるように造っていますが、カベルネ・ソーヴィニヨンの良さがよく出ています。緻密さの中にカベルネらしいカシスの香りが溶け込んでいるとでも言いましょうか。非常にエレガント。
やはりこの点ニュー・ワールドにない美点ですね(笑)。カシスを口の中に突っ込まれたような(笑)単純さとは違いますね。オフの年のジスクール飲むより良いかも知れません。
漫画雑誌ではオー・メドック・ド・ジスクールが取り上げられて有名になりましたが、また飲んでみても実際美味しいのですが、やはり別ものです。カベルネらしさに欠けます。
うーん。
約束の地のカベルネは旨い(笑)!
これほど満足度の高いセカンドはあまりないですね。2007、2008年もレベルの高さは際立ってましたが、2009年は出色の出来栄え。
ここだけの話ですが、レ・フォール・ド・ラツールを買うのが馬鹿らしくなりますぞ(笑)。

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濃いですね.キュヴェ・ニコラ

Dec 12, 2012 by weblogland |
昨日、今日とドメーヌ・ラファージュの『キュヴェ・ニコラ』2009年を飲みました(笑)。パーカー ポイント92点の確認です(笑)。

うーん。
濃いですね。液体濃度はペーストに近い(笑)。でもグルナッシュらしい優しさがあり、飲み易い飲み易い。飲んでいて樽香を感じないほどエキスが抽出されているのもグッド。アルコール分は15%もありますが、苦じゃありません。溶け込みがよろしい(笑)。
やはりとことん尽力したグレート・ワインですね。
アメリカ人が好むスタイルなんでしょう。でもカリフォルニアワインよりエレガントですから、この点溜飲が下がります(笑)。

それにしてもグルナッシュって不思議な品種ですよね。ローヌのものとルーションのものは明らかに違います。ローヌにしてもシャトーヌフやジゴンダスは他のローヌ・ヴィラージュとは違いますから、不思議です。
でも、だからこそ地方色のある面白い味わいになる。それって、まだまだ新たな可能性があるということの裏返しでもあるはず。
うーん。
その発見の繰り返しが、アペラシオンひいてはテロワールの概念を造っていると考えるべきですね。
知らない変なところで、グルナッシュを使った面白いワインが生まれる可能性があるはずです。栽培適地が広いグルナッシュの特性は素晴らしいですね(笑)。

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スポンサ・ヴェロネーゼ美味しくなって来ています

Nov 29, 2012 by weblogland |
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スポンサ・ヴェロネーゼ美味しくなって来ています(笑)!

イタリア ヴェネトのテヌータ・サン・アントニオが造る赤ワインです。アマローネしたカベルネ・ソーヴィニヨンをアッサンブラージュしたワイン。入荷当初から比べると明らかに向上しましたね。
カベルネ・ソーヴィニヨンらしさは相変わらずなのですが、バランスが良くなっています。やはり酸がありますから、味わいが落ちません。暖かいニューワールドのファットなだけのワインですと、こうはゆきません。

でも不思議ですよね。アマローネしたワインは基本的に他のワインとは濃度が違いますから、ミスマッチなはず。そうするとアッサンブラージュされた後、繋ぐ酸が多いと考えるべきか?
飲んでみて、まだまだ進化する予感がありましたから驚きです。
解らないことは沢山ありますね(笑)。
もうしばらくこのワインを追跡しなくては!

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トップ・セラーはリースリング トロッケン 2011年 ヴァインホフ・ショイ

Nov 28, 2012 by weblogland |
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先週の土曜日のマスキュー試飲会のおさらいです(笑)。

試飲会のトップ・セラーはリースリング トロッケン 2011年 ヴァインホフ・ショイ ドイツ 白 プファルツQ.b.a.でした。1リットル入ったドイツのやや辛口白ワインでした。

実は意外でした(笑)。マスキューのチョイスの傾向は、酸がしっかりしたタイトなワインが比較的多い傾向があります。品種の特徴が出たワイン、個性的なワインを意識して捜します。ですから、柔らかで飲み手の意識が離れるようなスタイルがうけるとは思いませんでした(笑)。

一日の仕事が終わりホッとした後、家族と楽しく食事する日常。余計なことを考えずに過ごす時に邪魔にならない良さって必要ですよね。とりあえずそこそこ美味しければ良い(笑)。

そんなさりげない良さって、我々のチョイスでは欠けることがあると気がつきました。

深く考えない良さって、生活する中では必要ですね。

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