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もっとガロフォリのことが知りたくなりました
Nov 13, 2011 by weblogland |イタリア マルケ州で名手ガロフォリが造った今年のノベェッロです。
先日解禁日直後に、筋金入りのワイン・エキスパートKさんと試飲しながらの疑問なのですが。
Kさん「ブルゴーニュ的、ボジョレー的ですね。」
私「たしかにいつもと違いますね。例年もっとヘビーで噛めるようなノベェッロなのですが、今年はボジョレーみたいにM.C.かけたみたいですよね。」
Kさん「色も薄い方だし…。でも旨味に厚みがあって香りの分量は凄いですよね。ドロップみたいな香りもするし、ボジョレーっぽい(笑)。」
私「造りのスタイルが変わったとしか思えませんね。今度インポーターさんに聞いてみます。」
インポーターさんも解らないとのことで現地に問い合わせてもらいました。
インポーターさん「解りました!造り方は例年と同じとのことでした!」
私「えっ(絶句)!そうすると何故?」
インポーターさん「今年はマルケも収穫は10日ほど早まったらしいです。ガロフォリでは作柄のせいだと返事をもらいました。」
私「そうすると暑さのせいで顆粒が小さいのと果皮が厚いことにより、色やタンニンの抽出が通常より進まなかったと理解するしかありませんね。」
インポーターさん「無理に抽出しないでも充分旨味が出たということなんでしょうね。」
どうやらこれが真相のようです。
ところで抜栓してから4日経ったところ、ワインはリキュールのような濃密な感じになってきました。香りはあまり立ちませんが、味わいの求心力は増したかのようです。
やはりタダモノではありません。
試すべきワインです。
もっとガロフォリのことが知りたくなりました。
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こんなに力のあるジュースは初めて
Nov 11, 2011 by weblogland |揺るぎませんね(笑)。
液体の香り味わいに衰えがなく、昨日の開けたてとほとんど変わりません。(さすがにガスは抜けてきますが。)
特に酸の量は凄いですね。我々が普段飲んでいる濃縮還元のジュースとはあらためて別物だと感じます。まあ、もっともフランスで瓶詰めして日本に持ってきたものですから高価なものですが…。
ところで昨日抜栓してから何人かのお客様に試飲していただきましたが、好評でした(笑)。初めて飲む方も何年か続けて飲まれている方も一様に驚きの声が上がります。
「凄いですね!」
「こんなに力のあるジュースは初めて!」
「うーん。甘さも強いけど、中から湧いてくる力が凄いですね(笑)。今年はワインも期待出来そうですね(笑)。」
「味わいは去年と基本的には同じような気がしますが、パワーと複雑さが去年より勝ってますよね。」
皆さん良くご存知です(笑)。
好調な出足となりました。ありがとうございます。
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ジュ・ド・レザン2011年 到着しました
Nov 10, 2011 by weblogland |早速箱を開けて瓶を取り出すと、いつもよりちょっと濃い感じです。
抜栓するとガス圧も少し高いようです。
香りは濃密。紅茶やミント・ハーブのニュアンスが甘い香りに包まれて、しっかり立ち上ります。味わいは圧倒的。ボリューム感、酸、甘さすべての総量が今までで一番多いようです。
かなり糖度も高いですが、酸の量も凄いですからバランスが取れています。酸がしっかりありますから、甘い後味の余韻が長く、口の中をいつまでも香りが残ります。
酸はりんご酸が中心ですから、しっかり冷やして飲むのがグッドです。
それにしてもボリュームがありますね。お腹が膨れちゃいます(笑)。
今年は生育が早まり、真夏の収穫になりました。糖分が上がることは予想通りでした。心配したのが酸不足でしたが、杞憂となりました。
あー。良かった。
でもホントにお腹にたまりますね(笑)。
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ティニィを飲んでみましょうか
Nov 09, 2011 by weblogland |Kさん「もしもし、今年のノヴェッロの出来はどうでしたか?ちょっと時間があるんで、寄っても良いですか?」
私「いつもありがとうございます。じゃあ、『ティニィ』を飲んでみましょうか。」
Kさん「ブログで言っていたみたいに色が薄いですね。香りが凄いね!ボジョレーっぽいけど、これほど香りが立つヌーヴォはないねぇ。」
私「ラズベリーやチェリーの香りの分量が凄いですよね。ブルゴーニュっぽいニュアンスなんです。いつもガロフォリはもっと硬くて濃いワインを造りますから、作柄が悪いのか?造りを変えたのか?判断に困りましたが、二日前にあけたものと比べると解ります。」
Kさん「落ち着いた佇まいだね。旨いね。開けたてより香りは落ちるけど、旨味が素晴らしいね。このワインは手元に置いて熟成させたいね(笑)。」
私「ありがとうございます。やはり造りを変えたようですね(笑)。キャンディーやコンポートみたいなところもありますし、ボジョレー風のM.C.をかけているんでしょうね。」
Kさん「真ん中に並んでるコンティ・ゼッカのプーリアはどうでした?これはこないだ送ってもらいましたが、まだ飲んでないんですよ(笑)。」
私「昨日飲んだんですが、旨くていつのまにか全部飲んじゃいました(笑)。良い年と比べると力は若干落ちますが、そのぶん飲みやすい。あっという間に飲み干してしまいました(笑)。」
私「ではグラウヴェペーザのノヴェッロ トスカーノを飲んでみましょう。」
Kさん・私「うわっ!濃密!いいね!」
私「これまで飲んだこのワインの中では2011年がベストです!だいたいが軽目なんですが、これはすばぬけて濃い。」
Kさん「2011年のトスカーナは凄いことになってそうですね。それにしてもサンジョヴェーゼって花やら植物の香りがこんなに強かったんですね。酸もしっかりしてるし。」
私「でも飲んでみるとオレンジっぽさもありますよね。」
ようやく理解できました。皆さん今年のノヴェッロは楽しいですぞ(笑)。
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マルケ・ロッソ 2011年のノベッロ飲みました
Nov 08, 2011 by weblogland |うーん。
いつもと違う!ガロフォリの造るスタイルではないのです。一言でいえばこんなに飲みやすいワインとは!
まず色合い。いつもは光を通さないくらいの赤黒い紫色ですが、今年は光を通します(笑)。味わいはモンテプルチアーノ種らしいチェリーやラズベリーの香りがタップリ。タンニンは少なく液体の滋味深さが伝わってきます。
醸しが短いですね。ブルゴーニュ的なニュアンスがあります。
早速インポーターさんに聞いてみました。
私「もしもし、いつもお世話になります。今年のガロフォリのノベェッロ飲みましたが、いつもと違います。飲みやすいんですよ(笑)。造りとか変わったんですか?」
インポーターさん「そんな情報は入ってませんから、確認してみます。」
私「作柄の性ですかね?でも、別人が造ったみたいなんですよね(笑)。旨いには旨いんですが。不思議なくらいです。」
インポーターさん「作柄は通年並なので大きく出来上がりのワインに差はできないはずだと思いますが…。現地に問い合わせてみますので、しばしお待ちを。」
あー、ビックリした。でも美味しいんですよ(笑)。
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試飲会のおさらい
Nov 01, 2011 by weblogland |ちなみにジョルダンの白を今常温で飲みましたが、とても落ち着きが出て旨味が増した感です。さすがに抜栓直後の吹き出るような香りは衰えてきましたが、造りの良さはさすが!さらにバランスが良くなっています。恐るべし!あとどれほどの生命力があるか?追跡しなくてはなりません。
あと『ヴィプロ・ロッサ』も日曜日に飲みきってしまいました。濃密さが増して、ボリューム感が更にアップ。旨さに負けてついついボトルを空にしてしまいました。この価格帯ではずば抜けていることを確信しました。決して軟弱ではありません。
そして今『ゼゼン』を飲んでいますが、ジンワリ旨い!キメの細かさが印象的。酸が表に出て来てますが、これが実にチャーミング。癒されますね(笑)。
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シャトー・オー・サン・マルタン 2003年
Oct 12, 2011 by weblogland |ところで先日シャトー・オー・サン・マルタン2003年を飲みました。ボルドー右岸のプチシャトーです。サンテミリオンの中心リブヌルの近郊で造られたボルドー・スーペリュール級のワインです。
味わいはじつに旨い!
右岸らしいラズベリーの香りがシットリと感じられます。到着した時より落ち着きが増しました。重いワインではありませんが、とても密でキメ細やかなスタイルです。全体の溶け込みの良さは秀逸です。
グラン・ヴァンなどの大物に見られる圧倒的な主張はありませんが、なんとはなしに日常飲んで安堵できる上質な品の良さがあるのです。しみじみボルドーワインは旨いと思えます。日常的に、こんなワインが飲めることは幸せだと思います。
私は幸せ者です(笑)。
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エルマセット vs シャトー・サン‐ロック
Oct 11, 2011 by weblogland |エルマセットは2008年です。開けたばかりでは、まだ開くには時間がかかりそうな風情です。グルナッシが50%ですから、もっと軟弱でも良さそうですが(笑)、タイトさがありますね。翌日になるとシンプルな甘さ全開です。やはり雑味のない味わい。集中力が素晴らしいですね。より早く飲めるように工夫はしていますが、栽培の段階でズルしていないです(笑)。
さてラファージュさんの新しい試み、シャトー・サン‐ロックは2009年です。
飲んでビックリのエレガント。実にバランスが良い!果実味の綺麗なこと、ラングドックとは思えません。酸の在り様がグッドですね。シラーらしいスパイシーさは時間の経過とともに増し、翌日はペバーミント。しっかり詰めて造られたシラーに見られる特徴です。それでいて有りがちな硬さがないところが凄い!エルマセットが造られる地所から内陸部に20キロメートル入った所にシャトー・サン‐ロックはあります。このスタイルの違いはテロワールとしか思えません。我々はラングドックという言葉でテロワールを一くくりにしがちですが、それは間違いだと確信できます。
だいぶ手の内が解ってきました(笑)。
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昨日はご来店ありがとうございました。
Sep 25, 2011 by toshiaki |まずは試飲会唯一の白ワイン、『グレーコ』ベネヴェンターノ 2010年 ダブルニ・ドムス イタリア カンパーニャI.G.T. です。
香りが強い上、りんご酸もしっかりありますから、ちょっと強めに冷やして供出しました。
「スッゴい甘ーい香り! 桃、梨かじってるみたい!」
「これ凄いね(笑)。最近マスキューさん、イタリアの白に凝ってますね(笑)。」
私・家内「そーなんです。ここのところ『ドンナルーチェ』から続いてます(笑)。最近のイタリアの白ワインの進歩はめざましいのです。」
「『グレーコ』って凄いね。シャルドネと何かを混ぜたような印象だったけど、単一品種とは…。」
「うーん。確かに。具体的にはどう進歩しているのですか?」
私曰く「栽培はもちろんしっかりやっていますが、低温で醸造工程を管理しています。その結果マロラクティック発酵をしないワイン作りをするようになりました。そうすることによってワインがアロマティックになります。」
「なるほど、それでこんなに香りが立つんですね。」
「こないだイタリア・ワイン・セミナーにいったら、そんな事言ってましたね。それと、同時に特徴的な地場品種でワインを作る傾向が強まっているそうですね。」さすが、筋金入りのワイン・エキスパートのKさん、良くご存知。
私曰く「そーなんです。マロラクティックを抑えることで、品種の特徴をハッキリ表せるからなんです。もともとニュー・ワールドの手法なんですが。」
家内曰く「このワインの凄いところは、持ちがイイところでもあるんです。抜栓後3日経っても美味しく飲めますよ(笑)」。
「それでいて1125円ですか!? こりゃ、はまるしかありませんな(笑)。」
「ところでこのワインどんな食べ物にあうかしら?」
「私は庭に座って、景色を眺めながら飲むだけでイイかな(笑)。」
「たしかにこれだけでも楽しめますな。」
家内曰く「魚介類には幅広く合いそうですね。」
私「思いついたのですが、牛タンの塩焼きなんかどうでしょう?」
「それ、イイかも(笑)。」
本日のトップ・セラーとなりました。
赤ワインの一番手は『ムスケン』2009年 セルヴァグロッサ イタリア マルケI.G.T.です。あの可愛いラベルのワインです。
「このラベル可愛い!」
掴みはOKか?
「癖が無くて整ってる。甘さもほど良くて旨い。」
「ホント、綺麗!」
「ラベルの子供みたいにお子様っぽいけど、大人も飲める(笑)!」
私曰く「質の高い飲み易さがあるんです。逆にイタリアっぽくないかも(笑)?」
家内曰く「最初から全開のようですが、時間が経つと、じわりじわりと旨さが増します。どんどん果実味が明瞭になってくるんですよ(笑)。」
「たしかに、密度があるよね。それでいて飲み易い。綺麗だよね。」
「このワイン、実は結構しっかりしていませんか?」
「イタリアらしからぬエレガントさだよね。懐かしい杏飴の味わいがイイね。ちょっと郷愁に誘われるね。イタリアに杏飴はないか(笑)。」
さて続く赤は『ムスケン』の対極のイタリアらしさ全開の『チェリージ』2009年 ヴィーニャ・ガリアルディ イタリア マルケI.G.T.です。
「うわっ!こりゃ凄い!すんごいボリューム。すんごく複雑。まさに土の香りぷんぷん(笑)。」
「いーなー。食欲そそられますな(笑)。それにしても今まで飲んだことがない味だよね。」
私曰く「このワイン名前は『チェリージ』と言いますが、イタリア語のさくらんぼを意味する「チリエージァ」を由来にした葡萄品種「チリエジョーロ」から名付けられたようです。ちょっとややこしい(笑)。ほとんど栽培されていない品種のようです。」
「イタリアって面白いですよね。これほど多様なワインを造る国はないですよね。それにしてもこの『チェリージ』変わってるよね(笑)。」
「臭いチーズをかじりながら飲みたいワインですね。きっとジビエなんか食べながら飲んだら旨いんでしょうね。」
私曰く「考えただけで涎が出ますね(笑)。ところでで生産者のガリアルディはあの『マッカニャーノ』を造った家です。やはり地場品種に対するこだわりがありますね。」
家内曰く「マスキューがイタリアの地場品種にハマったきっかけの生産者です(笑)。」
私曰く「昔我々がワインを始めた頃を思うと、これ程様々な特徴ある旨いワインは輸入されていませんでしたね。」
「そうすると我々は良い時代に生まれましたな(笑)。」
さて次はローヌの超新星『ガランス』2009年 ドメーヌ・ルージュ・ガランス フランス コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ です。
「うわっ!濃い!でも重過ぎない?」
「スッゴく緻密。でも柔らかさもあるから飲めますね。」
「旨い。でもいつものマスキューさんのローヌとはちょっと違いますね(笑)。」
私曰く「そーなんです。オードランやガントランディのような真っすぐな甘さで訴求するタイプじゃありません。」
「ローヌのどこら辺で造っているんですか?」
私曰く「アヴィニヨンの近くですが、ローヌ川の西側です。だいたい東側のヴォークリューズのワインを扱うことが多かったのですが、今回初めて西側のローヌ・ヴィラージュを扱います。セパージュもカリニャンが70%、グルナッシュ30%となっており、通例ではありません。」
家内曰く「私カリニャンは好きじゃないんです(笑)。フィトウ以外はどうも臭くてダメなんです(笑)。でもこのワイン臭くない(大笑い)。」
「安いローヌはカリニャン使いますよね(笑)?。」
私曰く「多産性のカリニャン使うとコストが落ちるからです(笑)。でもカリニャン使うと香りもチープになっちゃいます(笑)。でもこのワインそれがない。」
「うーん。たしかに。でもフィトウとは違いますよね。」
私曰く「そーなんです。新しいスタイルかと。飲み易さと物凄い深みがあるかと。」
「飲み易さと明るさはありますが、まだまだ奥に何か潜んでそうですね。先々このワインどうなりますか?」
私曰く「分かりません(笑)。でもまず5年後に一度飲んだら分かるような気がします。」
抜栓後5時間ほど経つと、ペパーミントの香りがしてきました。この香りはガッチリしたシラーに良く見られるものです。不思議です?追跡するべきワインがまた増えたようです(笑)。
「ところでラベルに描かれた鳥の絵なんですが、鳩かと思っていたんですが、どうも鳩じゃないようですよね?かといって雉や鴨などのジビエでもなさそうですよね。」
「そうですよね。猛禽のようですけど、猛禽ってジビエ料理にありましたっけ?」
私曰く「なるほど、これは謎ですね。こんど調べてみます。」
謎多き計り知れないワインでした(笑)。
さてこれからクライマックスです。シャトー・パダルナック 1999年 フランス ボルドー ポイヤックA.C. ブルジョワ級です。飲み頃に入っており、ポイヤックらしさ全開。柔らかで穏やかな甘味。それでいて芯のしっかりした構造。土、腐葉土、キノコなどの香りが層を成しタールなどの粘性の高い香りが全体を整えます。奥行き、余韻とも十分のスケール感に心動きます。
「旨い!」
「イイね。らしい味だよね。」ボルドーワインをこよなく愛するOさんに一番飲んで欲しかったワインです(笑)。
「最近なかなか手の届く旨い左岸のワインが無くて困ってたんだ。」
私曰く「有名どころは中国人がいとめをつけずに買いますから、円高の恩恵もありません(笑)。」
「そーだよね。俺は1/10の値段のこのワインの方がいいね(笑)。」
ありがとうございました。我が意を得たりです(笑)。
さてフィナーレはブルゴーニュのヴォルネィ 1er 『カレル・ス・ラ・シャペル』2006年 赤 ドメーヌ・ロシニョル・フェヴリエ です。抜栓直後は硬く、軽く感じますが、30分もすると厚み・甘味が増してきます。
「うんまい!ピノ・ノアールってイイよね。」
「2006年でもこんなに美味しく感じるんだ。」
私曰く「今飲むなら2006、2004なんかが現実的です。2005だと高いですし、まだ早いと思います。」
「それにしても奥行き、余韻の長さ美しさは素晴らしい!」
私曰く「栽培の規格はグラン・クリュと変わりませんし、畑の位置も最良の場所です。これ以上は望んではいけないかと…。」
「畑の位置でそんなに微妙に変わるんですか?」
私曰く「そーなんです。このヴォルネィの村で一番有名な畑「カイユレ」と同じ傾斜の地続きにあります。外れた場所の畑のワインは軽く、こんなに土の香りもしませんし、密度感も出ません。」
「不思議ですね。」
私曰く「なぜかはっきり分かりませんが、飲んでみるとそうなのです。」
昨日はどうもありがとうございました。今回は大物が多く、お疲れになりませんでしたか(笑)?
次回はどういたしましょうか?
それではありがとうございました。
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今ようやく全開、トロイア2004年
Sep 05, 2011 by toshiaki |イタリア プーリア州で造られるI.G.T.の赤ワインです。地場品種ウーヴァ・ディ・トロイア100%で造られています。あのディオメーデの手によるものです。
もともと飲みやすくはありましたが、当初はまだタンニンに角があり、まだまだ良くなる予感がありました。
じゃーん(笑)。
今ようやく全開ですね。
あのブラムのような果実味はあくまでも伸びやか、崩れない構造がありながら膨らみの良さは秀逸。複雑さと健全さが両立しており、南イタリアワインのあるべき姿なのです。
正直ここまで良くなるとは思いませんでした(笑)。やはりディオメーデの造りの良さは本物ですね。もう2005年ヴィンテージはあと数本しかありませんが、ここは早いもの勝ちということでお許しくださいませ。
ご入り用の方は早くお手を挙げて下さい。お取り置きいたします。
あと完売後は2006年ヴィンテージとなります。
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コペルチーノ リゼルヴァ 2007
Aug 23, 2011 by toshiaki |昨日一昨日とイタリア、プーリアのコペルチーノ・リゼルヴァ2007年を飲みました。桝久ベーシック・セットに入っているロングセラーワインです。ヴィンテージが2006年から2007年に変わりました。箱を開けたらいきなりヴィンテージが変わっていました(笑)。まあ、良くある話ですが、味わいの確認をしなくてはいけません。良しにしろ悪しきにしろ、とりあえず飲まなくては話になりません。
うーん。
さすが!ボッター!
外しませんね。
2007年は果実味のボリューム感と酸のバランスが素晴らしいです。だいたいがボリューム感が優先するスタイルのワインですが、2007年は通例より酸がありエレガント。翌日飲んでも良さが落ちません。
一安心です(笑)。
コンクールで金賞を受賞したようでマークが誇らしげに貼ってあります。(ベルリン・ワイン・トロフィーで金賞)
まあ、賞は別にしても良い出来栄えです。
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到着した頃から比べると段違いの旨さです
Jul 26, 2011 by toshiaki |旨いですね(笑)。
到着した頃から比べると段違いの旨さです。荒さが無くなり、バランスが出てます。当然まろみや甘味が増しています。
あと木樽の香りがエクセレント!基本的には木樽を使わない「ロス・カルドス」シリーズですが、絶対に使っています(笑)。前のヴィンテージより樽香は強く感じました。極上のアリエ産のフレンチ・バリックのバニリンのようです。滑らかで品がよいのです。樽由来の収斂性のタンニンを感じません。少なくともアメリカン・オーク材ではないはず。ただステンレスタンクで熟成したものに木樽熟成したものをアッサンブラージュしているはずですから(コストの問題)、木樽の占める割合は低いには違いありません。
うーん。
木樽のことはインポーターさんに確認してみます。それにしても良く出来ています。アッサンブラージュの魔術師ラファージュさんの成せる技か?
これも聞いておかなければ(笑)。
美味しいワインに当たるとついつい「何故?」と好奇心が湧いてしまいます。これがまずいワインだと聞く気にもなれません(笑)。そりゃ、そーですね。失礼しました。
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モスカートのフリザンテの残糖量
Jul 19, 2011 by toshiaki |マスキューのワインセラーはガラス張りですから、結露でビッショリです。
ところで私テイスティングを間違いました。
実はモスカートのフリザンテの残糖量です。飲んだ感じはかなり少なく感じましたから20グラム以下だと思い、そのようにホームページでお知らせいたしました。その後気になり、インポーターさんにテクニカル・シートを送ってくださるようお願いしていました。送られてきたテクニカル・シートを見てビックリ!なんと残糖分は1リットル中50グラム以下と書いてあります。
ガーン!
外しました(笑)。
冷静に考えるとアルコール分が8%ですから完全発酵するとあと3~4%の潜在アルコールがあるはずです。それを糖分換算すればだいたい50グラム前後となります。
うーん。
あと葡萄由来の果糖の甘さは自然でべたつきません。それに比べるとドサージュした糖分は甘さが目立ちます。ドサージュした糖分のつもりでテイスティングしてしまいました。それほど天然の糖分と造った糖分では感じ方が違います。
失敗、失敗。
気をつけなくては!
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アルバーナ・ディ・ロマーニャ 2010年 テースティングノート
Jul 13, 2011 by toshiaki |イタリア エミリア・ロマーニャD.O.C.G.白 750ml
2009年から2010年にヴィンテージが変わりました。アルコール分は13.5%とアップ。
2010年は糖度が高かったようですね。
飲むと明らかに2009年とは違います。スケール感がワンランク上ですね。液体自体の濃度が違います。「こんなに濃いんだ!」イレギュラーなストレスがなく、酸もしっかりしているし、無理に遅摘した感じまありません。タンニン由来の苦みもありません。
うーん。
2010年のエミリア-ロマーニャは良さそうですね(笑)。価格はそのままですが、かなり良いと思います。でも逆に軽い方が好みの方には合わないかも…。難しいところです。ただコストパフォーマンスの高さは確実に増しました(笑)。
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神は私にお宝グラッパを飲めと…。
Jun 29, 2011 by toshiaki |試飲会当日は、ミネラル感たっぷりの味わい、グレープフルーツをまるごと入れたようなしっかりした酸、サルデニア島のワインに似た印象がありました。ところがギッチョン(笑)、翌日に予想しない変化をしました。東南アジアの香木の香りが強く出ていました。「えっ!まるっきり違うワインじゃん(笑)?」たしかに香水のような香りの出方はマルヴァジアらしいのですが、予想だにしませんでした。
うーん。
いままで経験したことのない変化のパターンです。同じワインとは思えません。こんなことあるんですね。セパージュ名は正式にはマルヴァジア・デッラ・リーパリと言いマルヴァジアの亜種で甘口のデザートワインが有名です。一度飲んでみなくてはなりません。でも実はハウナーのマルヴァジア・デッラ・リーパリのデザートワインのグラッパが1本マスキューにあります。
運命的なものを感じます(笑)。神は私にお宝グラッパを飲めと…。
じっくり考えます(笑)。
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年間10000本に手が届いたのでは
Jun 19, 2011 by toshiaki |ところで先日ぼんやりと考えていたのですが、一年間で何本くらい試飲しているのでしょう?マスキューは私と家内だけでやってますから、交互に試飲会に行くようにしています。そうすると一ヶ月に二人合わせて5回行くとして年間60回です。一回の平均が100本とすると6000本です。あとサンプルとして取り寄せたり、貰ったりします。そしてそれとは別に毎日1本は買いますから、完全に飲み切るワインは500本近いはず。最近はむやみやたらと試飲会には行かなくなりましたが、それでも6500本くらいはこなしていますね。
うーん。
試飲会に片っ端から行っていた時分は年間10000本に手が届いたのでは?きっとそのくらいの数はこなしてましたね。
まあ、仕事ですから。下手な鉄砲も数撃てば当たる(笑)?
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イタリアのリースリング
Jun 13, 2011 by toshiaki |ところで昨日はイタリアのリースリングを飲みました。たしかヴェネトのワインだったと思いましたが、じつに旨かったです。まるっきりのドライスタイルですが、緻密さ伸びやかさは素晴らしいレベルでした。ドライなリースリングはちょっと緩い印象があってあまり期待していませんでしたから、なおさら感激しました。リースリングって凄いポテンシャルがありますね。ただし中途半端な造りでは本領を発揮しないのも事実。実際飲んでがっかりすることも多いのも事実(笑)。あと価格を見てがっかりするのも事実(笑)。
おいしいんですけれど、いくら位するんでしょうね?
その位前もって調べておけば良いのですが、価格が分かった上テイスティングするのと、価格が白紙の状態(自分の頭の中で)でテイスティングするのでは、感じ方が違います。価格の先入観がない方が間違いを犯しません。味わいより商売の欲を優先すると手痛い失敗をします(笑)。高いと分かってテイスティングすると感動が薄れます。商品作物ですから売れてナンボですが、見合うワインを捜すには自分が買って飲むつもりでなくては正しい判断が出来ません。
この辺が難しいところなのです。
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ピノ・グリージョを飲みました
Jun 07, 2011 by toshiaki |酸がタイトで旨かったです(笑)。たしか産地はアルト・アディジェのものです。実はピノ・グリージョってあまり良いイメージがありませんでした(笑)。薄く飲みやすいのですが、心に残るような旨いワインに当たった記憶がありません。たしかに濃いスタイルのものも飲んだことがありますが、酸がなく厚ぼったいだけのぼやけたものしか記憶にありません。結局10年くらい前にピノ・グリージョを意識して飲んだ時は販売に至りませんでした。
10年前のトラウマがあったので、今回もあまり期待していませんでしたが、実に旨かったです(笑)。今日引き続き昨日の残りを飲んで確認して、販売を検討します。
産地は日々進化しています。続けて飲まないとイケません。良い勉強になりました。
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濃いワイン-エステート・バルベーラ
May 26, 2011 by toshiaki |友人「君は酒屋でソムリエなんだって?すごいじゃん。ところでオーパス・ワンの安いのない?」
私「だめだよ。お金にあかしてそんなのばっかり飲んじゃ(笑)。濃いワインが好きなら、もっと安くてイイのあるよ。こんどもってくるよ(笑)。」
後日、彼に『エステート・バルベーラ 2008年 ウッドワード・キャニオン・ワイナリー ワシントン ワラ・ワラ・ヴァレー 』を送ってあげました。あのラベルの牛が可愛いワインです。
友人「おいおい!あのワインめちゃくちゃ旨かったよ。いくらするの?」
私「オーパスの1/6くらいかな(笑)。良かったでしょ(笑)。」
友人「オーパスより全然濃い!オーパスと一緒に飲んだんだけど、オーパスが薄く感じた。」
私「濃いだけじゃなくて、果実味も割としっかりしてるんだよね。」
友人「俺、こんどからあれにするわ(笑)。お金払うから送ってね(笑)。」
お互い古くからの知り合いですから、気取ることなく話せるのは有り難いことです(笑)。
こうしてまた一人マスキューのワインにはめました(笑)。
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いろんな顔があって面白いよ
May 17, 2011 by weblogland |Oさん「こないだの試飲会のシャトー・オー・サン・マルタン2003年まだある?結構気にいったんだよね。」
Oさんは筋金入りのボルドー好きです。飲んでるボルドーワインは私よりきっと多いですね。しかも古いものもビッグシャトーも飲んでます。
選ぶワインは基本的にエレガントなもの。いわゆるイギリス人好みのボルドーワインがお好きなようです。
私「自分もサンマルタン2003年好きなんですよ。でも試飲会では周りのワインが個性的なものばかりでしたから、埋もれちゃいました(笑)。」
Oさん「あのワイン、家でゆっくり飲んだんだけど、いろんな顔があって面白いよ。あんなワインがポロッとあるところはボルドーの奥深さだよね。」
私「ありがとうございます。まあ、大物の4番バッターじゃありませんけど(笑)。捜すの大変だったんですよ(笑)。」
やはり経験と価値観のある方は見逃しません。
選んだワインが褒められると嬉しいですね。冥利に尽きます。
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ミュスカデ・ゼヴル・エ・メーヌ・シェル・リー VV 2009 B&D マルタン
May 17, 2011 by weblogland |あのドメーヌ・マルタンのシュール・リー2009年です。
フレッシュで切れが良くしっかりしてますから、危うさや細さを感じません。すっぱいだけのミュスカデではありません(笑)。
なんのためにシュール・リーをしているのか実感出来ますね。あと、もともとの葡萄果の濃さと栽培の健全さを感じます。薄いワインをいくらシュール・リーしても所詮なのです。バランスが伴いません。
あと、ロワールも2009年は良かったようですね。ワインの全体的なスケールが大きく感じました。すくなくともマルタンに関しては2008より天候に恵まれたようです。マルタンは比較的ヴィンテージに左右されない名手ですが、これまで飲んだ中でマルタンの2009年は一番の出来だと思います。じつは昨日このワイン常温で飲みました(笑)。ミュスカデはりんご酸が多いですから、常温ですと味わいがボケがちだったりバランスが崩れたりします。ところがこのワイン馬脚がでません(笑)。かなり良いと思います。
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春らしくサンセール
May 13, 2011 by weblogland |ここのところ疲れが溜まったのか、首と肩がパンパンです。たいして働いてないんですが(笑)。ストレッチをすると気持ちイイこと。あー、すっきりした。
そうそう、昨日は取り寄せたサンプルを飲みました。春らしくサンセールです。アロマチックで生き生きとして、飲むと元気が出ます(笑)。でも最近は高くなったので、マスキューのラインナップから外れています。(コタはありますが、あれは別格。)気軽に飲めるサンセールを探しています。
昨日飲んだのは、クラシックスタイルの懐かしいワインでした。グラマラスではなく、タイトでフレッシュ。酸のボリュームがあり、アルコール分は12.5%とベストです。2009年のサンセールは良さそうですね。ちょっと置くと本領を発揮しそうです。私は好きなタイプですが、あまり一般受けはしないかも(笑)。
うーん。
難しいですね。
また、今晩飲んでみます。
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『ドモワゼル・クレア』 2009年
May 05, 2011 by toshiaki |フランスの変わったA.O.C.カバルデスのワインです。去年入荷したワインですが、そろそろ落ち着きが出てきたかも?と試してみました。
初日は相変わらずの圧倒的な果実味。木樽を浸かっていませんから隠しようがありませんね(笑)。でもバランスは良くなっています。シラーとメルロでも上手く溶け合ってますね。でも、不思議なことに翌日飲みますと、ちょっとくぐもった感じです。中にあるものがぐずぐずしているような?
「あれ?このまましぼんじゃうのかな?」
とりあえず全部飲まないで、さらに翌日また飲むことにしました。
そして抜栓後3日目。
「こりゃ旨い!」
ようやく酸が表に出てきました。凄いポテンシャルです。モンスター級です。スパイシーなベリー系の香りが口の中一杯に広がり、言葉を失います。多量のタンニンはしなやかさを纏っていますから圧倒的です。
やはりドメーヌ・ド・カザバンはただ者ではありませんでした。ニュー・スターと持ち上げられるのもわかります。ただフランスではニュー・スターと評価されて入手しにくくとも、馬鹿に高い価格が付かないのがうれしいですね(笑)。アメリカのマスコミとぐるになったマッチ・ポンプ型ビジネスではなく、長い目で生産者を育てるワイン市場があります。
ホッとしますね(笑)。
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シャトー・オー・サン・マルタン
May 04, 2011 by toshiaki |この前の試飲会でご好評いただいたボルドー右岸のワインです。翌日の晩、残りを再び飲んだのですが、しなやかな厚みが出ていました!ワインの格はボルドー・シュペリュゥール級ですし、価格も1280円と格安でした。試飲会での状態も完全に出来上がった古酒の佇まいがありましたから、これ以上の伸びは期待していませんでした。ところが、翌日の方が厚みがあり、果実味としっとりとしたタンニンの調和がエクセレント!
もともとインパクトのあるワインではありませんが、香り味わいが出てくる出てくる(笑)。単に濃ければ良い訳ではないのですね。良い状態で熟成することで本領を発揮するクラシックボルドーでした。
特に、2003年は暑い夏でしたので、シャトーによっては酸のない濃いだけのスカスカなワインもありました。何万円もするグラン・ヴァンすら例外ではありません。
うーん。
奥が深い!
勉強の1本でした。
休みが空けたら早速追加注文をしなくては!
まだあるかなぁ?
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試飲会 リポート
May 01, 2011 by toshiaki |2時からのスタートでしたが、最初は誰も来ず3時になってからお客様が来はじめました。家内ともども一時はどうなることかと案じましたが(笑)、途中グラスが足りなくなるほどでした。また、グラスを買い足しますのでお許しを。
まずトップバッターはアリバーナ・ディ・ロマーニャです。
「おっ、これイイね。真っ昼間にパスタ茹でて、このワイン飲んだら最高だね(笑)。」
「生ハムのサンドイッチもイイね。」
「カロリー高くて太りそう(笑)」
「旨いものはカロリー高くてもイイんだよ(爆笑)。」
皆さん抵抗無く、このワインを受け入れて下さいました。
「マスキューさん、なんでアルバーナ・ディ・ロマーニャいままで取り扱わなかったんですか?」
私「美食の地エミリア・ロマーニャの白ワインですから、すごく美味しいワインも沢山あるのですが、ビックリするほど高くてディリーワインと呼ぶにはちょっと無理でした。かといって価格の安いお手頃なワインも沢山あるのですが、旨いものが見つかりません。安くて美味しいワインは地元で優先的に消費されるようです(笑)。そんな訳でなかなか売れるワインに当たりませんでした。」
「なるほど。このワイン飲みやすくてフルーティーだけど、厚みがありますもんね。」
私「そーなんです。明日になると厚みがさらに増します(笑)。」
「オリーヴ・オイルには合いますねぇ。」
「塩辛さにも合う訳だ。」
大人気のうちピッタリ完売してしまいました。インポーターさんはまだ在庫がありますので、月曜日に発注をかけますからご安心を。
さて、つぎのシャトー・オー・サン・マルタン2003年です。
「かわいい!花みたい。」
私「ラズベリーみたいですよね。右岸のメルロの特徴です(笑)。一般的なプラムのニュアンスとはちょっと違います。あと、熟成の状態がかなり良かったように感じられます。」
とはいえ実は、最初にお越しくださった筋金入りのワインエキスパートのKさんとボルドーラヴァーのOさんとワインの並び順で相談していただきました(笑)。はじめシャトー・オー・サン・マルタン2003年は後のシャトー・ラコンブの前でした。マズールのローヌ、ステファンのオート・コート・ド・ニュイの後でした。前の2本が強いですから、オー・サン・マルタンの繊細なニュアンスが伝わらないのではと?
私「オー・サン・マルタン2003年とても良いと思うのですが、いかがでしょう?」
Kさん「確かに、らしい良いワインですよね。でも回りが主張の強いワインばかりだから、見落としちゃうな(笑)。」
Oさん「私はすごく好きなワイン。実に良くできてる。うーん。でもこの順番はちょっと可哀相かも(笑)。」
そんな訳で急遽オー・サン・マルタンを赤ワインの一番目に並べました(笑)。
抜栓直後はまだ還元臭が強く果実味が隠れていますが、2時間も経つと絶好調。熟成により、ピノ・ノアール的な味わいとなっています。
「このワイン安くないですか?なんでこんなに安いの?」
「2003年って良い年だったんですよね?」
私「今、ボルドーワインは高いイメージが定着してますが、有名どころ以外にはまだまだ掘り出し物があるようです(笑)。お褒めいただきありがとうございます。」
さて、久しぶりのマズールのコート・デュ・ローヌ2000年、素晴らしい熟成状態です。
「うわっ!あま~い!でもこれグルナッシュですか?独特の嫌な感じがない(笑)。」
私「グルナッシュ70%、シラー30%です。雑味がないのです。栽培から仕込みまでの管理が完璧だったようです。」
「そうそう、雑味がない!」
「うーん。ハーモニーが素晴らしい!単一品種で造ったみたいだよね。これって熟成しているからですか?」
私「やはりこうした形で古酒を市場に出せるマズールは大したものです。」
説得力十分でした(笑)。
次はお待ちかねのブルゴーニュのピノ・ノアールです(笑)。今やシャブリの一流生産者となったブロカール家の長男ステファン・ブロカールが立ち上げたネゴシアン、『クロズリー・デ・アリズィエ』のオート・コート・ド・ニュイ2009年です。
「ピノ・ノアールらしいなぁ(笑)。酸がしっかりしていて、飲むと元気がでるね(笑)。」
私「通常のブルゴーニュが造られるところより高台に畑がありますから、その分、酸が強くなります。でも泥のついたフランボアーズのような香りもしっかり出ています(笑)。アペラシオンの特徴がとても良く表現されています。」
「2009年って良いヴィンテージみたいですよね?」
私「はい。少なくとも2007、2008年より良さそうですね。」
「オート・コートって悪い年はまずさが目立つ(大爆笑)。」
「私、ネゴシアン物ってあまり信用してないんですが(笑)、このワイン旨いですね(笑)。」
「安いピノ・ノアールってあるにはあるけど、かなりまずいよね(笑)。」
皆さんのご不満解消できましたか?さすがステファン、育ちが良い!
そして久しぶりのシャトー・ラコンブ2005年。
「うわっ!旨いなこのワイン!香りが凄い。」
「濃いんだけど、くどくない(笑)。」
私「マスキューでは1990年ヴィンテージ頃から扱ってますが、2005年はまさに1990年を彷彿させる出来栄えです。」
「確かに何度もマスキューさんで買った(笑)。いつも変わらない旨さだよね。確か昔は2000円しなかったですよね(笑)。」
私「ドッヒャー!良く覚えてらっしゃる。お許しを!」
「でも2005年は香りのボリューム感が凄いですね。まだまだ寝かしていた方が良さそうですね。」
「ところでラベルに書いてある『ボルドー・オー・ベナージュ』ってなんですか?ラコンブのアペラシオンはボルドーA.C.ですよね?』
家内「ラコンブのあるところはアントゥル・ドゥー・メールの真ん中で、白の『ボルドー・オー・ベナージュ』という比較的有名なアペラシオンです。逆にいくら良い赤ワインをつくってもこの地ではボルドーA.C.しか名乗れません。」
私「オー・サン・マルタンはボルドー・シュペリュゥールA.C.ですからこれより格が落ちる訳です。まあ、法律上の話ですが。」
家内「それが許せないんでしょう。でもややこしいですね(笑)。」
トリはマスキューの隠れ定番『フィトゥ』つくるは名手シャトー・ド・ヌーヴェル。
「うわっ!濃い!旨味が詰まってる!」
私「ここまで濃厚だとリキュールに近いですよね。」
「前のラコンブは香りでしたが、これは味わいですねぇ。」
私「さすが!地中海系の葡萄だと香りより味わいに特徴が出ます。」
「でも、ハーブみたいな香草の味わいもして複雑!」
家内「ここのワインは毎年変わらずに安定してて、ハズレがないんです。でもいつの間にか瓶形が変わりましたが(笑)。」
私「非常に良い状態になってからリリースしますから、安心して飲めます。」
「お腹が一杯になりそうなワインですね(笑)。」
私「個人的にはカリニャンが嫌いなのですが(笑)、このシャトー・ド・ヌーヴェルのワインだけは別です。あのチープな感じがありません。不思議なのです。」
圧巻でした。
ここのところの自粛で皆さんも我々もストレスが溜まっていたようで、盛会となりました。ワインは飲み手の心を動かすもの。酔うためだけの酒ではありません。楽しく好奇心を刺激し、心を揺り動かすものと、改めて実感いたしました。単なる加工食品でもあるワインに生命力や自然を感じられる感性の素晴らしさ、豊かさ。そしてそれは、ワインが無い人生、生活があまりに無味乾燥なものと強く思いました。
どうもありがとうございました。
それから、レコールNo.41からいただいたチャリティ・ワインも無事完売いたしました。また改めてご報告いたしますが、取り急ぎ御礼申し上げます。
昨日はどうもありがとうございました。重ねて御礼申し上げます。
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久しぶりにドイツワインが入荷します
Apr 26, 2011 by toshiaki |もともとドイツワインは好きなのですが、昨今美味しいものは高くて手がでません。かといって中途半端なワインではイヤです(笑)。
うーん。
優良なドイツワインは畑と生産者が決まってしまってますから、なかなかニュースターが現れません。そうなると選択肢は限られてきますから、難しい。
でも、たまには美味しいリースリングを飲みたくなります。レモンやライムの香りが強く、照りと切れのあるスキッとしたドイツワインが飲みたくなりませんか?
そこで!
ベルンカステラー『ドクトール』KAB2009年
シャルツホーフベルガーQba2009年
ドクトールはもちろんターニッシュ、シャルツホーフベルガーはもちろんエゴン・ミューラーです(笑)。ホントはシュペートレーゼやアウスレーゼが欲しかったのですが、桁が違ってしまいます。
近々お知らせしますから、ドイツワインファンの方楽しみにお待ちくださいませ(笑)。
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ワインは生き物ですから...
Apr 25, 2011 by toshiaki |ここのところ去年から注文していたワインがまとまって入荷しています。もちろん味わいが気に入って仕入れたワインですから、間違いはないと思いますが、念には念を入れて再試飲して確認しなくてはなりません。ロットが違ったり、輸送中のアクシデントにより、味わいが変わっていることがあります。特に初めて取引するインポーターさんや初めて日本に輸出する生産者の時は、注意が必要です。ワインは生き物ですから、ちょっとしたことでダメージを受けたり、機嫌が悪くなったりします。
でも、それも可愛いところと思っている私はヘンでしょうか(笑)?
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バルベーラのワイン
Apr 14, 2011 by toshiaki |何がって?
アメリカ、ワシントン州で造られているバルベーラのワインです。飲んだ印象はピエモンテのトップ生産者がつくる渾身のバルベーラにひけをとりません。アメリカなどのニューワールドでは、あまり有名でないバルベーラを、ここまで一生懸命に造る生産者はいません(笑)。
最近はカベルネ・ソーヴィニヨンやピノ・ノアールばかりでなくシラーなどの品種で良い結果を出す生産者もだいぶ現れてきましたが…。まさかバルベーラもとは!
このバルベーラは衝撃です。ちなみに生産者の名前はウッドワード・キャニオン・ワイナリーと言います。場所はワシントンのワラ・ワラ・ヴァレーです。エステートもので生産量も250ケースの少なさ!あまり他の人に教えたくありません(笑)。
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グラン・カウス
Mar 10, 2011 by toshiaki |あのスペイン、ペネデスの赤ワインです。かなり液面が低下していたので、心配でしたが、色も明るく褐色になっていませんでした。エッジはほんのりレンガ色になっていましたが、味わいはまったく衰えがありません。まだ二回目のピーク前です。生き生きとしながらも、まとまりがあり、複雑な香りと相まって素晴らしい状態でした。甘みが徐々にましてきてグッド!
液面があれだけ下がっていても、影響を感じません。不思議ですね?
もともとのワインの出来が良いことに原因があると考えるべきかもしれませんね。このグラン・カウスの生産者カン・ラフォラス・デルス・カウスはペネデスでは筆頭格のワイナリーです。このワイナリーでグラン・カウスはミドルクラスの位置づけです。ミドルクラスでも平気で20年以上の熟成に耐えますからスゴイ!あと、あのカヴァ 1+1=3の設立時に資金を出しています。
うーん。
名生産者にして名家なのです。
奥が深いのです!
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ヴィーニャ・サンソ ルエダ
Mar 10, 2011 by toshiaki |旨い!柑橘類とくにグレープフルーツの香りが凄いですね。あと液体が非常に密。隙がない密度感ですね。バランスが良く、しかも高密度。なかなかないレベルの高さです。生命力もかなりあるはず。
ワインを飲みながら、ハビエルさんが毎日自分で樽の中味を、ぐーるぐるぐーるぐる回して撹拌していると思うと、楽しくなります(笑)。やはり私はワインを造るより、飲んで販売することに向いていますね(笑)。この情熱だけはハビエルさんに負けない!本気です(笑)。
それからハビエルさんにも、当店のワイン・セラーの扉にサインしてもらいました。彼の字もバランス良く整っていて、しかも力強いように見えます。彼のワインに通じる?
スイマセン、また妄想してしまいました!
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