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昨日は大勢お越しくださりましてありがとうございました。
お陰様でワインもマグナムを除きすべて2本目に突入いたしました(痛)。8月の試飲会としては今まで一番の賑わいとなりました。ありがとうございました(笑)。
まずはスペイン、カーヴァの優良生産者ヴァルフォルモサのブリュットとブリュット・ナチュレの比較です。
私曰く「ブリュットは甘味が10g/1Lくらいあり、ブリュット・ナチュレは残糖分がありません。言葉からするとブリュットが辛口でブリュット・ナチュレは極辛口です。ちなみに『ワイン王国』で五つ星の評価を受けたのがブリュットです。」
「たしかにブリュットの方が甘い。」
「うんうん。ブリュット・ナチュレってシャンパンぽくない?」
「泡はブリュット・ナチュレの方が細かくありませんか?」
私曰く「はい。ブリュットは瓶内熟成が12ヶ月でブリュット・ナチュレは18ヶ月です。この期間の差が泡の細かさの差になっているようです。」
「うーん。ブリュット・ナチュレだと隠しようがないですよね。シャンパンでもその手のものはボディーが細いのが割と多いです。」
私曰く「さすが良くご存知で!ですからヴァルフォルモサのブリュットとブリュット・ナチュレはセパージュは同じようなものですが、原料ワインの質が違うとしか思えないんです。いかがでしょうか?」
「でもブリュットはブリュットで香りが良く立ちますから、女性には好まれそうですよね。」
「カーヴァってくどくなくて美味しいですよね。しかもヴァルフォルモサは味わいもしっかりしててイイですね。」
ありがとうございます。今回はブリュット・ナチュレの方がぶっちぎりでほぼ完売となりました。
さて後半戦の前に『ソラネラ』2005年です。あの『ヘクラ』特醸品です。マグナムボトルのお披露目です(笑)。
私曰く「ボデガス・カスターニョが世話になったアメリカのワイン商エリック・ソロモンのために造ったワインです。」
「旨い!思ったより飲み易い。」
「スペインっぽい雑味がない(笑)。高価な雰囲気(笑)。」
「圧倒的ですね。」
私曰く「『ヘクラ』はまだ田舎臭さが残ってましたが(笑)、『ソラネラ』はそれがありませんよね(笑)。コストもかかってますね。」
家内曰く「完全なニュースパニッシュですよね。スペインぽくない(笑)。」
「これってなんでマグナムボトルなんですか?割安感ですか?」
私曰く「いえいえ。長期の熟成に耐える品質のワインのみマグナムボトルに詰めます。価格は逆にマグナムボトルの方が割高となります。自信の証とも言えます。」
「そーするとこの『ソラネラ』お買い得なんですね!」
「でもセラーに入るかな?長さ計って確認して買います(笑)。」
「たしかにいっぺんに飲まなくとも大丈夫そうですね。4~5日かけて楽しめそうですな(笑)。」
「来週パーティーがあるからテーブルの中心にドンと置いておこう!空になったら、裏からまたもう一本出したらウケそうだね(笑)。」
「マグナム瓶ってワイン2本分なんですよね。でもワイン2本より重い(笑)。」
家内曰く「すみません。頑丈に出来ている分、逆に重いのです。簡単に割れません(笑)。」
「空瓶に花を挿したらカッコイイね。」
そんな訳で「大きいことはイイことだ。」の1本でした(笑)。
そして『マルヴァジアの魔術師ポッジョ・レ・ヴォルピ』の登場です。
スタンダードのフラスカーティー・スペリュール2010年とフラスカーティー・スペリュール『エポス』2009年、そしてI.G.T.『ドンナルーチェ』2010年の3連発です(笑)。
「私、フラスカーティーにはあまり良いイメージを持っていませんでしたが、これは旨い!香りが素晴らしい!」
「相変わらず香りが派手で宜しい(笑)。でもミネラル感もあり、ワインがしっかりしてるよね。」
私曰く「前の試飲会でこのフラスカーティー・スペリュールが『キャバ嬢』みたい(笑)とウケてしまい軟弱なイメージがついてしまいましたが、実はとても構造がしっかりしています。」
「それにしても飲みやすい!女子会にはうってつけ。」
「私の仲間の会でこのワイン出したら、危険(笑)。何本あっても足りない(笑)。」
続いてポッジョ・レ・ヴォルピのフラスカーティー最上級銘柄『エポス』2009年です。
「えー!前に飲んだフラスカーティーの倍くらい濃い!トロトロ(笑)。」
「たしかに見るからに濃い。味わいの濃さは尋常じゃないね(笑)。しかもバランスが良い。」
「佇まいがブルゴーニュのグラン・クリュみたい?なんでマルヴァジアがこうなっちゃうの?」
「フラスカーティーじゃないね(笑)。経験を越えてるから逆になんとも断言出来ない?」
私曰く「スタンダード・キュヴェと『エポス』を比べるとあまりの差に驚かされます。ただ『エポス』の果実味を冷静に味わうとたしかに共通点は感じます。でもそれ以上に違うワインに仕上がってますよね(笑)。」
家内曰く「私『エポス』を初めて飲んだ時、嬉しくて笑いが止まらなかったんですよ(笑)。」
「凄く複雑で重厚。樽の香りはでしゃばらないし、桃や柑橘類、トロピカルフルーツまで網羅した香りがする。酸がまだ沢山隠れてる。まだまだ先に飲んでみたい。こんなフラスカーティーがあるなんて…。」
経験値をはるかに越えた『エポス』に驚嘆と戸惑いが。
そして兄弟分の『ドンナルーチェ』2010年です。
私曰く「造りのテクニックでは『エポス』も『ドンナルーチェ』もあまり変わりません。『エポス』の方がタンクでの熟成期間が1年くらい長く、『ドンナルーチェ』は早く瓶詰出荷されます。あと畑の場所も違うようです。」
「うわっ!『エポス』とは全く違うけど、言葉を失う!」
「ハニーで甘美だよね。でも甘さがべたつかない。柑橘類の香りはうっとりするね(笑)。」
「旨味の酸もちゃんとある。」
「イレギュラーなワインだけど旨い。なんでこんなワイン造ろうと考えたんだろう(笑)?」
「もう設計図の段階で明確な意図があったんだろうな。造り手の主張を突き付けられたようだもんね(笑)。」
「明瞭さは『ドンナルーチェ』、重量感では『エポス』ですか?ところでどのくらいの生命力があるんでしょう?」
私曰く「今年の2月の試飲会で『ドンナルーチェ』2009年を飲んでから、残りをチビチビ飲んでました(笑)。そのあと震災があり残したままだったんですが、4月に近い頃また試したらまだ飲めました。飲んだ時は思わず涙が出ました。素晴らしい生命力が『ドンナルーチェ』にはあります。『エポス』2009年はどうかというと断言はできませんが、今『ドンナルーチェ』2010年と比べるとあきらかに上回る酸の量を感じます。おそらくとんでもないモンスターなのでは?」
「私『エポス』を冷蔵庫に入れて定点観測します(笑)。」
「うーん。今日はやられましたね(笑)。料理に合わせるなら『エポス』、デザートなら『ドンナルーチェ』かな。」
『エポス』と『ドンナルーチェ』の比較試飲はいかがでしたか?どちらかに軍配を上げる方、両者に軍配を上げる方、ワインも様々なように飲み手の好みも様々です。
どうもありがとうございました。
岡本利秋・昭子