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今月末7月28日(金)、29日(土)のマスキュー試飲会のラインナップ決まりました!
暑いですが、マスキューの試飲会はやります(笑)。お時間はいつも通り28日(金)は17~20時、29日(土)は11~20時となります。
この夏の必殺技!
◎クレマン・ド・ロワール『ボナミー』
ソーミュール協同組合 フランス 白 発泡性 750ml 2640円税込み
開けたては還元臭、熟成香がはっきり。18ヶ月の瓶熟成期間は伊達じゃない(笑)。香りは基本シェナン・ブランの香り、ちょっと青みがかったレモン・ライム等の柑橘類の香りが全方向に突き抜ける(笑)。伴う硬質なミネラル感は加速機の役目(笑)。泡立ち泡持ちはシャンパーニュに劣らないレベル。
おそらくシェナン・ブラン100%で作ると制御出来ない(笑)。葡萄はソミュール地区モンルイユ・ベレ村近郊の畑。いかにも『テュフォー』で栽培されたシュナン・ブラン65%は推進力、シャルドネ20%は制御用、カベルネ・フラン15%は隠し味、をブレンドしたもの。この絶妙なバランスはシェナン・ブランを知り抜いている証。シャルドネはクレマン用に栽培したものとか。おそらく酸を多く残したシャルドネかと。
液温が上がり時間が経つとカベルネ・フラン由来の赤い小粒のベリー系の香りがありとてもチャーミングで複雑でもあります。
あとこのクレマンの特筆すべきはドザージュが12g/Lであること。強めに冷やして飲むとエクストラ・ブリュット並みにドライに感じます。酸が多い→辛く感じる、液温が低い→甘さが目立たない、この方程式なのですが(笑)、振れ幅は常識以上(笑)。ブラインド・ティスティングで私はドザージュ量を8~9g/Lと予想しました。残念!
でもですね(笑)、このクレマンの完成度の高さは驚き。作り手の意思・意図そして力量を感じます。また、特に暑い夏場には力を発揮いたします(笑)。ラベルに描かれているハートは射ぬかれたか?私のハートは射ぬかれました(笑)。
とっても宜しいクレマン・ド・ロワールを見つけました(笑)!
●フィオーリ フェテアスカ・ネアグラ&シラー 2019年 ラダチーニ 750ml 1,414 円税込み
マスキューの大定番なのですが、今ピークに入った感(笑)。完全なフル・ボディー
です!しかも深み・旨味・強い生命力・複雑さがあるハイ・レベルな姿は暑さを越える(笑)?
ところでモルドヴァの位置ですが、東欧ルーマニアとウクライナの間の小国。面積は日本の1/10ほど。緯度はボルドーより少し高いほど、気候はブルゴーニュに似ているとか。土壌は大穀倉地帯ウクライナの黒土と同じ沖積土、水はけは良さそうです。
歴史的に見ても、ヨーロッパ系葡萄 ヴィニフェラの原産地にあたる黒海沿岸周辺ですから、産地としてのポテンシャルは折り紙つき。かつてフランス人入植者を受け入れた経緯から植えられる葡萄は正銘のヴィニフェラが占めており、ソ連邦への一大ワイン供給地でした。最盛期はソ連邦の全ワイン需要の1/5を供給していました。ゴルバチョフによるアルコール禁止令以前は全国土の10%が葡萄畑であったそうです(笑)。
そしてソ連邦の崩壊後に産業としての葡萄栽培は自由を得たようです。ただし作付け面積はかつての半分以下になったようです。
また、民族はルーマニア人が多いようですが、軍事的に中立国のままEU加盟を目指しているようです。複雑な地政学的な立地が影響しているようですね。
そんなこんなでEUのワイン法に沿った原産地表示保護制度作り、90年代後半にはモルドバのワイン産業は欧州投資銀行から数百万ユーロの投資を受けた他、ロシアやイタリア等からもかなりの額の投資がありました。
このラダチーニ・ワインズはまさにこれ(笑)。
1998年に設立したアルバストレレ・ワインズ。外資の支援を受け設備やワイン造りの近代化を成しました。コドゥル、ステファン・ヴォーダ、バルル・ルイ・トライアンの地理的表示保護制度を受ける中心的なワイン産地に1000ヘクタールもの自社畑をもち、20箇所を越える醸造場を備えます。いきなりこんな会社が出来ちゃいますから、元々のワイン産業の規模が想像出来ますね(笑)。ソ連時代の巨大農場の名残でもありますね。
このラダチーニ・ワインズはその1ブランドのようです。
これはラダチーニ・ブランドの中級ブランド『フィオーリ』の赤。ステファン・ヴォーダ地区で栽培されたモルドヴァの地場品種フェテアスカ・ネアグラ55%、シラー45%の比率でアッサンブラージュしたもの。フェテアスカ・ネアグラ100%のものより柔らかめ(笑)。シラーが果実味に複雑さを加えています。
手摘みした葡萄を特別なイーストで発酵させたとか。果実味豊かで酸があり、ラダチーニ共通の透明感のある旨味たっぷり、赤や黒のベリー、プラムの味わいとの折り合いのつけかたは立派(笑)。広がり、奥行きもありフィニッシュも美しい。飲んだ印象だとラダチーニ・ブランドのものよりワン・ランク上(笑)。畑の収穫量がラダチーニ・ブランドのものよりかなり少ないようです。
バリックによる木樽熟成6ヶ月ほど一部をステンレス・タンクで8ヶ月熟成。バリック100%ではありませんから過剰ではなく、液体濃度とのバランスがとても良い。
一見ボルドー・スタイルですがボルドーには見当たらない(笑)。かといってニュー・ワールドのような無理がない。特に柔らかなタンニンが特徴的なモルドヴァの良品と言うしかありません(笑)。
しかも、恐るべきコスト・パフォーマンスなのです。
ところでフェテアスカ・ネアグラですが
、もともとは主にルーマニアで栽培される白葡萄フェテアスカ・アルバの変種。
白葡萄から黒葡萄が生まれたんですね(笑)
。ただ、そのポテンシャルの高さから将来の開花が期待されていました。ようやく開花したようですね(笑)。
●シャトー・ド・レスピド・メーネ・ボネ2016年 フランス ボルドー 赤 グラーブA.C. 750ml 1791円税込み
久しぶりのボルドー、しかもグラーブ(笑)。何故そんなもの仕入れたか?美味しいからです(笑)。
グラーブ南部のランゴンに拠点を置くシャトー・ド・レスピド・メーネ・ボネ、グラーブで最も古いシャトーとか。
3週間の醸し発酵のあとバリックの古樽で18ヶ月の熟成を経てアッサンブラージュして瓶詰め。
セパージュはメルローとカベルネ・ソーヴィニヨン。第一印象はとても品が良い(笑)。しっとり口の中を広がり、でしゃばることなくオイチイ(笑)。地力があり本来的にパワーがありながら、それはタンニン等の全てとしっかり調和しており、質実で生真面目。メドックとは違うグラーブの良さを感じます。土壌が粘土質のようで、それが重さボリューム感に品良く折り合いをつけている感。軽やかな濃さ、渋くはない優しいタンニンは飲み頃に入った証。やはりしっかり瓶熟成することに意味があると再認識させられます(笑)。
化粧っ気はないけれど田舎臭くなく(ごめんなさい)、地元のレストランで愛されているようなワインなのです(笑)。
●バッケ・ネーレ カベルネ・ソーヴィニヨン レゼルバ 2017年 モンテチーノ・ロッソ イタリア エミリア・ロマーニャ 赤 コッリ・ディ・イモラD.O.C.
750ml 2451円税込み
圧巻でございます(笑)!
イタリア エミリア・ロマーニャのモンテチーノ・ロッソはマスキューの大定番
(笑)。特に白の生産者として高く評価しております。白のトップ・キュヴェ『コドロンキオ』と言えば思い出される方もおられるかと。モンブラン・ケーキを食べながら飲むと卒倒するほど美味しい白ワインです(笑)。思い出していただけましたか?
もちろん赤も作っておりますが、良すぎてすぐにピークに達しない(笑)。どうしても理解出来るまで時間がかかります(笑)。白はとてもフレンドリーなのですが、赤はスパルタンと言ってよいほどのがっちりタイプ。ラベルに『S』と書かれたロマーニャ・サンジョヴェーゼを思い出してくださると助かります(笑)。
これはカベルネ・ソーヴィニヨン100%で作られます。熟成に一部バリックを使いますからボルドー・スタイル?でもですね(笑)、ボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンで一般に言われるカシスというよりは、桑の実マルベリーやブラック・ベリーの派手なニュアンス。しっかり質実なイタリアのカベルネ・ソーヴィニヨンとなっております(笑)。
現行か2017年で収穫年から6年経っているとは思えないフレッシュ感、強さがあります。この点モンテチーノ・ロッソらしいポテンシャルの高さを感じます(笑)。
あと、このワインは~アルバーナD.O.C.シリーズのラインナップではなく、コッリ・ディ・イモラD.O.C.。カベルネ・ソーヴィニヨンを使っているのが理由でしょうが、ランクとしては、~アルバーナD.O.C.シリーズの上のランクのようです。
ホームページを見るとアイテムは確認出来ませんでしたが、更なる進化を見せてくれそうです(笑)。
●モルゴン グラン・クラ 2019年ドメーヌ・デ・コート・ド・ラ・モリエール フランス ボジョレー 赤 750ml 4242円税込み
愛するモリエールのモルゴンが久しぶりに入荷しました(笑)!
圧倒的な甘露な甘さはグラン・クリュのもの!
1本の葡萄樹からハーフボトル1本分ほどの低収量。余分なことをしない自然な農法、もちろん醸造法も然り。全房発酵しプレス果汁はしない古典的なスタイル。SO2の添加も基本しません。健全で凝縮された葡萄のみに可能なこと。とてつもない尽力の果てなのです。
味わいはようやく飲み頃の入口。酵母臭やビオ臭は感じますが、それを吹き飛ばす圧倒的な甘味・旨味と、しなやかで切れ目ないタンニンが織り成す壮麗なもの。チェリー、ベリー系の香りはあくまでもガメイ。しかも圧巻の吹き上がり(笑)。どう見てもグレート・ワインでございます(笑)。
マルセル・ラピエールのような綺麗で透明なスタイルではなく、テロワールのすべてを飲み込んだような野趣溢れる味わいに私はノックアウトでございます(笑)。
2021年ヴィンテージはとんでもない高騰でヌーボーすら輸入されませんでした。もう手の届かないワインになったと諦めておりましたが、今回嬉しい再入荷となりました(笑)。
ブログより
土曜日の2時頃に抜栓したのですが、圧巻でしたね。まだ熟成するのでしょうが、飲み頃の入り口には入っているのでしょうね。相変わらずの良さを確認してコルクを逆さまに刺して終了。でもですね(笑)、20時になって店を閉めてモルゴンの側を通ると…。モルゴンの香りがします!え~!チェリー…ちょっとリキュールっぽい
マラスキーノ・チェリーやベリーの香り。鼻をクンクン鳴らして香りの発生源を探すと、モリエールの瓶に逆さに刺したコルクから香りが辺りにプンプン(笑)。
こりゃ凄い!
以上5本!
皆様のご来店お待ちしておりまする(笑)!
桝久商店 岡本利秋・昭子