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先週のマスキュー試飲会で大人気のパッシート『チッコ・ドーロ2016年』いわゆる陰干しの甘口ワイン パッシートと呼ばれるものなのですが。これは収穫するまで樹上にあるちょっと変わったもの。でもですね、区分としてはパッシート。そこでマスキュー在庫の他のパッシートを引っ張り出してちょっと考察しました(笑)。
『チッコ ・ドーロ』2016年 テヌータ ・カヴァリエル ・ペペ イタリア 甘口 白 イルピニアI.G.T. 375 ml 2624円税込み
アルバーナ・ディ・ロマーニャ パッシート 2016年 モンテチーノ・ロッソ 甘口 白 パッシート イタリア エミリア・ロマーニャ アンバーナ・ディ・ロマーニャD.O.C.G. 375ml 3300円税込み
い
ヴィン・サント・カステッロ・ディ・ブローリオ 2010年 バローネ・リカーゾリ イタリア トスカーナ 白 甘口 ヴィン・サント・デル・キャンティ・クラッシコD.O.C. 500ml 4990円税込み
写真一番向かって右が『チッコ・ドーロ2016年』真ん中がアンバーナ・ディ・ロマーニャ、左がリカーゾリのヴィン・サント
キャンティでサンジョヴェーゼを使ったパッシートはヴィン・サントと呼ばれます。ややこしいですが、このややこしさこそイタリアン(笑)。
眺めると『チッコ・ドーロ2016年』が妙に明るい。輝く黄金色です。真ん中のアルバーナ・ディ・ロマーニャのパッシートは同じ2016年ヴィンテージでありながら茶色 光沢のある茶色。リカーゾリのヴィン・サント2010年はアルバーナ・ディ・ロマーニャの光沢を取ったような落ち着いた茶色。
アルバーナのパッシートとリカーゾリのヴィン・サントは見るからに飲み頃ですね。『チッコ・ドーロ2016年』はまだ飲み頃の色ではありません。実際飲んでみてもまだまだ先を感じる味わいであったことは皆さんともども確認済みですね(笑)
。どうやら『チッコ・ドーロ』は熟成が遅いようです。収穫して陰干しする場合と樹上で収穫を待つ場合、やはり樹上の方が酸が残るようですね。飲んだ印象もとてもフルーティー。甘さと複雑な酸由来の果実味が際立ちます。どっしりとした甘さを希求するいわゆるパッシートとは違います。熟成のタイムテーブルも違うようですね。
『チッコ・ドーロ』の使用品種フィアーノにもその要因があると私は勝手に想像しております(笑)。このフィアーノ種、とても熟成能力があります。2003年にD.O.C.G.に昇格した折り、あまりアロマチックでもないし『何故?』と疑問を持ったのですが(笑)、いくつかフィアーノを飲んで納得。渾身の作りのフィアーノは驚くべき熟成能力を持つ!なのです(笑)。
結論(笑)!『チッコ・ドーロ』はフィアーノ種をテヌータ ・カヴァリエル ・ペペがオリジナルの発想で作った意識の違うパッシートなのです。