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私ずっーと、誤解したまま覚えていました。
実は先日、マスキューの長いお客様でもある、筋金入りのワイン・エキスパートKさんがご来店しました。
Kさん「マスキューさん!イタリアのバローロなんかの熟成に使う大きな樽知ってますよね?」
私「はい。スロベニア・オークの樽ですよね。私スロベニア・オークで熟成させたポンティカ大好きなんですよ。バリックなんか使っちゃダメ(笑)」
Kさん「実はスロベニア産のオークはあるんでしょうが、スロベニア・オークのワイン樽ってないんですよ。」
私「えー??? だってイタリアのすぐ東隣はスロベニアですから、スロベニアのオーク材を使ったんじゃないんですか?」
さあ、ここから用意周到に調べたKさんの本領発揮です(笑)。
Kさん「そのお隣りのクロアチアにスラヴォニアという高地のワイン産地があるんですが、そこで造られるオーク材がイタリアに輸出されているそうです。ですからスロベニア・オークは間違いでスラヴォニア・オークが正しいようですよ。」
私「知りませんでした!」
Kさん「なんと、ソムリエ協会の教本にもちゃんと書いてあります!」
私「ソムリエ協会の教本執筆者凄いですね!誰が書いたかしりませんが(笑)。クロアチア・ワインに精通する人がいるんですね!こりゃ、参りました!」
私「ずっーとスロベニア・オークだと信じてました。でも、イタリア→スロベニア→クロアチア→ボスニア・ヘルツェゴビナの関係は同じヨーロッパ圏として見るのが、常識的なんですね。ワイン文化の流れからするとクロアチア→スロベニア→イタリアが正しいですもんね。ヨーロッパって底が深いんですね。」
Kさん「つい最近まで内戦やら、不安定な状況が続いてましたし、歴史的にも文物の通り道ですから、政情が不安定になりがちな地帯ですよね。生々しい銃弾の跡を見るとゾクッとしました。」
実はKさんクロアチア旅行から帰ってきたばかり(笑)。ヨーロッパのワイン産地を廻ることが趣味のツワモノなのです。
こうして最新の情報を教えてくださります。お土産の白ワインを一緒に飲んだところ最先端の樽醗酵樽熟成の洗練された味。
私「Kさん、この白ワイン樽醗酵樽熟成ですよね。滋味深く旨い!イタリアのポッジョ・レ・ヴォルビの『エポス』あとファルキーニの造る『アヴヴィネア・ドーニ』、ブルゴーニュのルフレーブのワインみたいですよ!
Kさん「『ポシップ』という地場品種なんですが、地元のワインショップのソムリエさんイチ押しのワインです。彼は嘘つきませんでしたね(笑)。」
中央ヨーロッパ恐るべし!
Kさんも恐るべし(笑)!