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桝久 試飲会リポート 後半

Mar 31, 2020 by weblogland


●ブルゴーニュ パストゥーグラン 赤 2014年 ドメーヌ・ジャイエ・ジル 750ml 1780円税込み
「おっ!これこれ(笑)。ところでこの値段は昔の値段ですよね(笑)。何で安いのですか(笑)?」
私「2018年にジル・ジャイエさんが亡くなり、オーナーが変わりました。その辺りが理由かと。」
「もう日本にジャイエ・ジルは輸入されないのですか?」
私「少なくとも他の日本のインポーターに円満に移ることはないかと。」
「なるほど円満にね(笑)。不円満を忖度しましょう(笑)。」
「う~ん。充実してるよね(笑)。まだ開ききってないけど、詰まってる感じ(笑)。さすがですね。」
「マスキューさん、パストゥーグランって最近よく見かけますが、どんなワインなんですか?」
私「いわゆるブルゴーニュ・ルージュの下のランクになります。ピノ・ノワールが1/3、ガメイが2/3の割合が要件となります。あとピノ・ノワールとガメイを混植・混醸することが決まりです。」
「ガメイが入るんですか?」
私「ピノ・ノワール100%ではありませんから、この分安い(笑)。もともと自分たちの飲む用のワインです。」
私「しかも同じ畑に植えます。」
「えー!ガメイとピノ・ノワールって収穫時期が違うんじゃないんですか?」
私「一般にはそうですよね(笑)。でも一緒に植えると収穫時期が近くなったり重なるようになったりするそうです(笑)。」
「何故?」
私「よく解りませんが(笑)、畑の花粉などは入り交じりますよね(笑)。あと同じテロワールなのも影響しているかもしれません。」
家内「ブルゴーニュだけでなく他の産地の
ワイン栽培でも同じ傾向になるようです
。」
「ブルゴーニュでガメイ種が栽培されていて、しかもそれ用の区画があるのすら知らなかったぁ(笑)。」
家内「近年ブルゴーニュ自体が高騰してますので、著名ドメーヌのパストゥーグランに人気が集まっています(笑)。」
「たしかに!これが3000円でも売ってるんだよね(笑)。凝縮感あるもんね(笑)。」
家内「ジャイエ・ジルのパストゥーグラン
はピノ・ノワールの比率が高く、アリゴテ同様に評価が高いです。」
「でもこの2014年のパストゥーグランはガメイっぽいよね。それもかなりスパルタン(笑)。」
「ピノ・ノワールっぽくはないよね(笑)。

私「そーなんです(笑)。でもこの年はピノ・ノワールが60%といつもより多く、しかも通年よりワインが強いので木樽熟成をしています。通常はステンレス・タンクで18ヶ月熟成させます。」
家内「樽のニュアンスがありますから、酸っぱさを抑えています。それでも強いですよね(笑)。カタログでは古い樽だけで熟成したと書いてありますが、新樽のニュアンスも若干感じます。」
「まだまだ先がありそう(笑)。更なる熟成をしそうな感じですね(笑)。しますか?

私「もともと10年も寝かせることは意図していませんから、年月が経つと枯れるだけだと思います。でもパストゥーグランでここまでやるか(笑)?みたいなところですかなね笑)。」
「う~ん。でもとても深みがあってイイよね(笑)。惹かれるんだよね(笑)。」
「仮にクリュ・ボジョレーだとしても2,000円以下じゃ売ってないレベル(笑)。


やはりジャイエ・ジル恐るべし!
オート・コートの赤、白を含め完売してしまいました!
ごめんなさい!



よーやく飲み頃になったか?
私の大好きなクリュ・ボジョレーです!
●モルゴン 2013年 ドメーヌ・デ・コート・ド・ラ・モリエール
フランス 赤 ボジョレー モルゴンA.C. 750ml 3545円税込み
「おー!美しい!」
「あれ?ピノ・ノワールみたい。それもかなりの上物(笑)。」
「パストゥーグランよりこっちの方がピノ・ノワールらしい?あれ、でもこれってガメイ種ですよね(笑)?」
私「はい。これガメイ種100%です。唄ってはいませんがバリバリのビオ・ワインです。本人に言わせるともともとのプリミティブなワイン造りわしているとのこと。」
「ガメイとピノ・ノワールの見分けがつきませんよ(笑)!」
「イチゴの香りがいっぱい(笑)。」
私「この香りはかなり持続します(笑)。さすがでございます(笑)。」
「ピノ・ノワールってガメイから分離した品種だから、ガメイをピノ・ノワール的な作り方をすると似るのかな?」
「薄旨くて、カミュのワインにも似てるかな?」
「マルセル・ラピエールのワインに似てる。」
私「さすがよくご存知で!マルセル・ラピエールは除梗していますが、これは全房で発酵しています。何年も前からストックして毎年毎年定点観測しております。ようやく飲みやすさが増しましたので、最後の放出といたしました(笑)。」
「静謐という言葉がぴったり(笑)。フランボワーズやラズベリーの果実が液体の旨みと溶け合った姿は美しい(笑)。」
家内「若干のビオ臭は残りますが、ワインの邪魔はしなくなりました(笑)。」
「余韻が綺麗だよね。私このワイン印象に残ってるんですよ(笑)。以前の試飲会に出ましたよね。ちなみに同じものですか?」
私「左様でございます(笑)。」
「より洗練された感じですね(笑)。まだまだ先もあるのかな?」
私「おそらく(笑)。定点観測の結果でございます(笑)。液体濃度で勝負する今風ではありませんが(笑)、強さ生命力はそれを凌ぐと実感いたしました(笑)。」
「マスキューさん!このワイン、NHKの旅番組で黒木華がリヨンのワイン・ショップで薦められたワインですよね(笑)。ブルゴーニュらしいワインと店員さんが言ってましたっけ(笑)。」
私「あれ見てビックリしました(笑)。家内と二人でフムフムとご満悦(笑)。『あのワイン・ショップ解っているんだな!』なんて偉そうに(笑)。」


そしてトリを飾るのがコレ。
手強い曲者(笑)。これを旨いと感じる人、とてもじゃないが飲んでいられない!意見は別れるかと(笑)。でもワインとしては凄いのです(笑)。
●パラモス・デ・ニカシア ティント 2016年 マキナ・イ・タブラ スペイン カスティーリャ・イ・レオン ヴィノ・デ・メッサ 赤 750ml  2357円税込み
「うわっ!私無理!」
「独特の香りしますな(笑)。でも口の中に入ると気にならないなぁ。不思議(笑)。待てよ、ワイン自体の強さがこの最初の独特な香りを吹き飛ばすのかな(笑)?」
「マスキューさん、卵っぽい、それもピータンに通じるようなニュアンスがあります。でも私はピータン好きだから嫌ではないかな(笑)。」
私「この香りは良く言えば『クレーム・ド・ブリュレ』プリンの甘いのをバーナーで焦がしたようなデザート。悪く言うと『馬小屋臭』。いわゆるビオ系のワインに共通する香りです。ちなみに一つ前にお試しいただいたボジョレーのガメイにもあの香りはあります。」
「生きてる生物的な香りだよね。」
「むかーしのワインってこんな感じだったのかな(笑)?」
「何故ビオ系のワインに出る香りなんですか?」
家内「ビオ臭は酵母が自己溶解する過程で出るSO2(亜硫酸)由来の香りと言われています。ワインの酸化防止剤として添加されています。」
「ビオのワインって酸化防止剤SO2は入っていないのでは?」
私「酸化防止剤を入れないと自分で作っちゃいます(笑)。瓶の中で作るようですから、臭さもダイレクトになります。ただし、時間が経つと少なくなっていきます
。一つ前のボジョレーのガメイにあの香りが少ないのが証かな(笑)。」
「あれも最初はビオ臭がもっと強かったんですか?」
家内「はい。でもこれほどではありませんでした(笑)。」
私「経験的には瓶詰めされて2~3年以上経つとだいぶ減るように思います。」
「マスキューさん。私豚骨ラーメンが好きなんですが、豚骨ラーメンって臭いですよね。あの臭いだけ取り出したら臭い(笑)。」
「あー!私豚骨ラーメンはダメ(笑)。」
「でも、豚骨ラーメン好きにはあの臭さが必要なんですよね(笑)。あの臭いと旨さが
シンクロするんですよね。そう考えるとこのワインの香りって同じようなもの(笑)
。私にとっては気にならないし心地好いのです(笑)。」
私「なるほど!私も実は心地好い(笑)。」
家内「私は犬の頭の臭いが好きで(笑)、このワインのビオ臭と共通なニュアンス感じちゃうんです(笑)。」
私「私は犬の肉球の臭いが好きでして…。夫婦揃って偏愛犬フェチでして…(笑)。特にこのワインの後味に残る枝豆の臭いがまさにそれかと(笑)。」
「なんでこんな枝豆みたいな臭いするんですか?」
私「おそらく酵母臭かと、酵母がワインの中にまるっきり残った結果かと。」
「飲み込んだあと口に枝豆の香りがずっーと残る(笑)。」
「でもさ、この枝豆の臭い嫌じゃないんだよね(笑)。このワインの凄さに付随してるような感じ(笑)。」
家内「ナチュラル系のチーズが賞味期限切れそうになった頃に食べると、アンモニア臭がしますがとてもフルーティーで美味しくなるのと似てるかな(笑)。」
「このワイン東南アジアや中国なんかの香木の高貴な香りもする(笑)。ワインの中で香りが渦巻いてる(笑)。」
「香りを含めた全体のボリューム感は圧倒的。おののくほど(笑)。凄い!」
「そうそう。それを考えるとワイン自体の値段安いですよね(笑)。ビオを唄ったワインってとても高いですよね(笑)。」
家内「ビオ系のワインは本来コストが安いはずです。」
「そーだよね。自然なワイン造りなんだもんね(笑)。」
「もともとの下草も生えない、虫もいない乾燥した環境ならばコストはかからないですよね(笑)。」
私「この生産者はその辺りを狙ったベンチャーのような気がします。詳しいことが解らないのは不満なのですが、飲むと心惹かれます(笑)。」


どうもありがとうございました!

桝久商店 岡本利秋・昭子

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