さらに泡でもう一服(笑)。でもですね、ビックリの味わいですぞ(笑)。
◎クレマン・ド・ブルゴーニュ ブリュット ドメーヌ・ジェラール・セガン
フランス ブルゴーニュ 発泡性 白 750ml 2746円税込み
「マスキューさん!これも以前飲んだことありますよ(笑)。でもしばらく見なかったかな?」
私「はい。年に1度くらいの入荷です(笑)。」
「ピノ・ノワール100%ってことはブラン・ドゥ・ノワールだな(笑)。」
「おっ!こりゃ強烈(笑)!物凄い密度感(笑)。」
「熟成感もあるけど白や赤の果実味、旨味の分量が桁外れだ!グレートワインだね。」
私「シャンパンより凝縮感あるんですよ(笑)。泡はシャンパンより弱いですけどね(笑)。」
「マスキューさんこれってシャンパンとはどう違うんですか?」
私「まず産地が違います。作り方はシャンパンと同じかな(笑)。」
「産地の差だけですか?」
私「冷涼なシャンパーニュより温暖なブルゴーニュですから泡が1気圧ほど低くなります。シャンパーニュは6気圧をターゲットに造りますが、クレマン・ド・ブルゴーニュは5気圧。無理に6気圧で造れなくはないのですが、バランスが取れません。」
「何故ですか?」
私「ブルゴーニュの方が原料ワインの糖分が高いので、シャンパーニュと同じガス圧にするとアルコール分が高くなり過ぎます。」
家内「温暖化が進んだ昨今、逆にシャンパーニュが困っていますね(笑)。」
「ところでこれって定番の『シャンタル』と同じピノ・ノワールで造ってるんですか?」
私「まあ、同じシャンボール・ミュズィニーの区画です(笑)。通常クレマン・ド・ブルゴーニュはクリュから外れた区画で造るものですが(笑)、これは贅沢。」
「マスキューさん、これは普通のシャンパーニュより濃く感じますが、それが原因なんですか?」
私「はい。シャンパーニュってわりと収穫量制限が緩いのです。ですから真面目に造ったブルゴーニュA.C.の方が濃いのは不思議なことではありません(笑)。」
「でも安い!何故ですか?」
家内「クレマンだと相場が安い(笑)。」
私「あとジェラールさんのお人柄かな(笑)。だって『シャンタル』をなんでブルゴーニュA.C.で売るのか聞いたら、『その方が安くてイイじゃん!』なんでそんなこと聞くの?って、怒られちゃいました(笑)」
家内「ジェラール・セガンの持つシャンボールの区画はそんなに恵まれたものではありませんから、ご自身のプライドが許さないのかもしれませんね(笑)。」
私「地元の農業高校の先生ですから、ちょっと違う(笑)。」
家内「もともとがヴィニロンの家系で、ジェラールさんが元詰めを始めたドメーヌですから気概が違うんでしょうね(笑)。」
私「どのキュヴェも派手じゃなく同じように質実なもの、流行に流されないスタイルです。」
カシャ・オキダンのアリゴテ好きなんですよね(笑)。
〇ブルゴーニュ アリゴテ 2015年 ドメーヌ・カシャ・オキダン フランス ブルゴーニュ 白 750ml 2298円税込み
家内「この家も1988年から元詰めを開始しました。もともとヴィニロンの家系です。ルロワに葡萄を供給していたようです。」
私「初めてこの家のシャルドネ飲んだとき、メゾン・ルロワにそっくりでしたっけ(笑)。」
「このアリゴテって葡萄品種なんですか?」
私「はい。アリゴテって自家消費用の葡萄です。シャルドネやピノ・ノワールは斜面の陽当たりの良い畑に植えますが、アリゴテは馬小屋の脇や庭先に植えられます。樹勢が強く、あっという間伸びちゃう(笑)。ワシャワシャ這えて汚く見えます(笑)。」
「あ~。ワインの味わいも強い(笑)!一筋縄じゃいかないほど強い(笑)。大きさも半端ない(笑)。」
「これ凄いね(笑)。圧倒的ですね(笑)。」
「あ~、無理!私には強すぎる(笑)!」
家内「でもこのアリゴテ、アルコール分は12.5%です。無理してきません。まさに品種の特性が出ています。」
「2015年は良いんだな(笑)。」
私「ワインにストレスやイレギュラーは感じませんね(笑)。」
「ふっくら感が凄いね。私には酸っぱさはあんまり気にならないですよ(笑)。でも、じっくり飲むと確かに酸っぱい(笑)。」
「リオンの市長がキールを推奨したのも解るな(笑)。でもブーズロンなんかじやキールにする意味がないんだろうな(笑)。」
「このアリゴテと比べたら、あれミュスカデみたいなもんだよね(笑)。」
「アリゴテってシャルドネみたいに高貴じゃないけど、カシャ・オキダンのアリゴテはグレートワインなのは間違いない(笑)。」
「シャルドネとはたしかに違う(笑)。でもこのアリゴテ、ワインとしてはかなり一生懸命造ってますよね。」
家内「しっかりグリーンハーベストをして
エキスを凝縮してます(笑)。自分達で楽しむためなのかな(笑)。」
「店長!これ生命力凄いですが、どれくらい持つんですか?」
私「何十年かな(笑)。」
家内「昔、来日した折に古いアリゴテを試飲土産に持ってきてくれましたので飲ませてもらいました。味はもうトロトロ(笑)
。信じられない深みのある姿でした。栗やさつま芋のような甘味在り方は経験したことないレベルでしたね(笑)。たしか当時でも20年くらい経ったオールド・ヴィンテージでした。」
「えー!そんなに持って熟成するんだぁ!
でもこれコルクはディアム5ですよ(笑)。」
私「ディアム20なんか使ったらワインよりコルクの方が高くなる(笑)。」
「この間、某百貨店でルロワ・フェアをやってたので行ってみました。ルロワのアリゴテがなっ、なんと2万円越えて売ってました。驚きましたよ(笑)。ルロワのアリゴテってこれと比べてどうなんですか?」
私「ルロワのアリゴテ飲んだことないので、言い様がないのですが(笑)。これと同じようなものじゃないのかな(笑)?ルロワだから新樽は使っているかもしれませんが(笑)。」
今回このアリゴテ思っていた以上の本数をお買い上げいただきました。ありがとうございました。ただ、皆さんが1本ずつお買い上げくださるのではなく、お気に召した方が2本、3本とご購入してくださいました。やはり好みの別れるところでもあるようです(笑)。
そして愛するシルヴィエンヌ!
愛ですよ。愛!
●コート・デュ・ローヌ キュヴェ・シルヴィエンヌ 2009年 シャトー・デュック
フランス 赤 750ml 3,548 円税込み
「ほっほぉー、これが愛ですな(笑)。」
「美しい!」
「マスキューさん、これが熟成のピークなんですか?」
私「はい。一回目のピークです。これがずっと続いてある時古酒に変身します(笑)。」
「へぇー、それっていつですか?」
私「解りません(笑)。まあ、10年以内だとは思いますが。」
「私ルモワスネのワイン好きなんです。このワイン、ルモワスネに比べると熟成早いですよね。ルモワスネが20年かかるところ10年くらいで来てますよね?」
私「そーなんです。ブルゴーニュの方が酸がある証拠です。とは言えコート・デュ・ローヌの中ではもっとも長命なワインなのはたしかでございます(笑)。」
「たしかに古いコート・デュ・ローヌって見たことない(笑)。」
家内「大体が3年以内に消費されますから、そんな長命なワインを造る必要がない(笑)。あと、造っても高く売れない(笑)。」
「でも中には肉厚で力のあるスタイルのワインもありますよね?あれもシルヴィエンヌほどは持たないんですか?」
私「はい。残念ながら。」
「でもさ、シャトー・ヌフ・デュ・パフだって5年くらいしか持たないの結構あるんだよね(笑)。」
「パフって高いじゃないですか?それでも持たないんですか?」
私「残念ながら…。全房発酵しないとなかなか長命なワインにはならないようです
。」
「全房発酵って何ですか?」
私「房ごと発酵させるクラシックな発酵法です。」
「赤ワインって粒だけで発酵するんじゃないんですか?」
私「今は梗を取り除き果粒だけで発酵する方法が主流ですが、本来は房ごと発酵させます。」
「出来上がりの差は早飲みか長熟か?ですか?」
私「はい。そうです。」
「果梗からタンニンが多量に出るから長命なワインになるんですか?」
私「実はタンニンじゃなくてリンゴ酸が果梗に多量に含まれてます。それが原因です。あとほとんどプレスしないで自然に流れ出る果汁のみでワインを造ることで
明瞭さが出ます。シルヴィエンヌはまさにそれです(笑)。」
家内「早く飲むか、ゆっくり寝かせて熟成させて飲むか 用途が違うものと考えた方が良いですね。」
「マスキューさん。シルヴィエンヌの2009年以前何本か買いました(笑)。あのときはパワーにひれ伏しました(笑)。あれがこんなに美しくなるものなんですね
(笑)。熟成の意味が解りましたよ(笑)。自分でそれが解るまで何年もかかった訳ですが(笑)、これがワインの醍醐味 楽しさなんだよね(笑)。」
「根気が要るんだ(笑)!」
「私無理かも(笑)?」
「マスキューの試飲会にくれば大丈夫(笑)!」
どうもありがとうございました!
桝久商店 岡本利秋・昭子
Written on 2018 05 29
桝久 試飲会リポート 後半201805
May 29, 2018 by weblogland |ここを↓クリックして頂けると励みになります。ブログランキング参加中。ご協力お願いします。
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