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Written on 2017 06 18

マスキュー試飲会のラインナップ 201706

Jun 18, 2017 by weblogland |
今月6月23日(金)、24日(土)のマスキュー試飲会のラインナップ決まりました。
今回のテーマは新着ワインとロワール・ワインです!

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まずは、これからの熱い時期に向けたイタリアの白ワインです!
〇クストーザ 2015年 モンテ・デル・フラ イタリア 白 ヴェネト クストーザD.O.C. 750ml 1481円税込み
ヴェネト州西部ガルダ湖近郊のD.O.C. バルドリーノに1958年創業のモンテ・デル・フラ。その堅実なワインづくりが実を結び、現在140ヘクタールの畑を所有。また、隣接するD.O.C.域内にも畑を購入し、バルドリーノの外ヴァルボリッチェラ・クラシコ、アマローネ等も生産。着実な歩みを続ける注目の生産者です。マスキューの定番だとリパッソですか。

このワイン、設立の地クストーザ村のD.O.C.(1971年にD.O.C.になっています。)。最上級キュヴェ クストーザ・スーペリオーレ 『カ・デル・マーグロ』はイタリアの白を代表するワインとして有名。これはそのスタンダードです。

セパージュはガルガーネガ40%、トレッビアーノ・トスカーノ20%、コルテーゼ20%、トカイ・フリウラーノ10%、シャルドネ、リースリング-イタリコ、マルヴァジア10%。かなり複雑ですね(笑)。ポイントはガルガーネガの40%(笑)。ヴェローナを挟んで東のソアーヴェと比べると興味深い。ソアーヴェですとガルガーネガは最低70%の使用が義務づけられています。このためオイリーでふくよかなスタイルのワインとなります。一方、クストーザはガルガーネガは最大40%に抑え、トリビアーノ・トスカーノを最大45%までプレンドできます。
飲んだ印象が、『甘夏を加えたようなソアーヴェ(笑)』なのは納得なのです(笑)。
こう言ってしまうと単純に聞こえますが、ボディーはがっしりしており、かなり複雑。合わせる料理は幅広く、使い勝手の良さはピカ一(笑)。何でも行けそうです。ソアーヴェはガルガーネガに重きをおき、クストーザはガルガーネガ以外に重きをおくとでも言えましょうか?
ソアーヴェと比べると習慣・生活の違いを感じます(笑)。


そしてスペイン トロの新着赤ワイン!
●ホヤ・デル・リオ クリアンサ 2013年
アルティーガ・フステル スペイン 赤 トロD .O.  750ml 1203円税込み
ニューヨークの高級レストラン「オレオール」でチーフ・ソムリエを努めたスペイン人、マルティー・ケール氏が、「飲む人のニーズに合ったリーズナブルで高品質なワイン造り」を目指して2002年に設立したワイナリー。マスキューの定番のエルミータ・デ・サン・ロレンツォとティエラ・セレナの供給元
と言えばご安心かと(笑)。
このワインはトロのワイン。得意のカンポで・ボルハからはすこし離れていますが、よくぞ見つけた(笑)!さすが目利き!

このワイン、ティンタ・デ・トロ(テンプラニーリョ100%で造られます。トロは銘醸地リベラ・デル・デュエロから50km ほどドゥエロ河を下った標高600~750m の高地。寒暖差があり雨が少ない葡萄栽培適地として注目を集め、外資を含めた投資が盛んな産地です。なかでもワイナリーが集中するモラレス・デ・トロの高地が中心部。ポスト・リベラ・デル・デュエロですね。フランスの名優ド・バルデューもその一人とか(笑)。
キュヴェ名『ホヤ・デル・リオ』は『河の宝石』。標高750m の高台の畑で栽培された古樹を使った凝縮感たっぷりのテンプラニーリョは、ステンレス・タンクでアルコール発酵後コンクリート・タンクでマロラクティック発酵を行い。新樽比率20%のフレンチ・バリックとアメリカン・オークのバリックで6ヶ月熟成しました。
彼の地のテンプラニーリョらしい質感と重さのあるチェリーとブラック・ベリーの明瞭でたっぷりした果実味は見事!木樽のニュアンスが邪魔しません。裏返せば木樽のニュアンスを凌ぐ果実味があるということ。フル・ボディーと言うに相応しい堂々としたもの。今風のスタイルとは思えないしっかりした構造は高品質の証です。表ラベルには記載されていませんが、ワインメーカーのミレイア・アルティミィラの手腕によるところは大ですね。

うーん。
通例トロのワインと言えば2,000円を下りませんし、このようなバランスの取れたワインにはなかなか当たりません。
今年のホームランかな(笑)?


これよりメイン・テーマのロワールです。
でもですね。まずはガメイから(笑)。
●『ル・ポア・ジャック』2015年 
ドメーヌ・フランソワ・メリオー フランス ロワール 赤 トゥーレーヌA.C.
750ml 1712円税込み
このドメーヌ、もともとはトゥールの東側村に所在するヴィニョブル・デ・ボワ・ヴォドン。90ヘクタールの自社畑を持つ定評ある会社です。ワイン商も兼ねていますからドメーヌは会社の1部門かな(笑)。現在は創業者の孫であるジャン・フランソワ・メリオーと姉のパトリシアにより運営されています。
所在地はトゥーレーヌの北西のモンテリシャールの町外れ ロワール河の支流シェール川の右岸にあります。畑は川沿いの南・南東を向く傾斜地の好立地に葡萄樹は密植されています。栽培は余分な農薬などを使わないナチュラルなスタイル
。品種ごとに栽培や造りを分けますから手が込んでいます。しかも瓶詰め時にわずかにSO 2は添加されるのみ。世界基準はクリアしてますね(笑)。なかにはSO 2無添加のキュヴェもあります。特別有機栽培や自然派を名乗らない姿勢は高評価なのです(笑)。

このワインはガメイ100%。造りはクラシック。マセラシオン・カルボニックで醸造した後1年間ステンレス・タンクで熟成してから出荷されます。しっかり熟成していますからガス臭くありません(笑)。あと香りが驚くほど美味しくピュア。ガメイのアロマを美しく表現しています。醸しも短く、無理な抽出やプレスをしていない証拠です。しかも収穫量が制限されていますから、旨みがあり構造がしっかりしています。香りの軸はプラムですが、これほど上品なプラムはお目にかかったことがないほど。薄旨くてしっかりした私好みのワインです(笑)。ボジョレーのガメイと比べるとやや冷ややかな印象がありますが、質の高さは3000円代クラスのレベルですね(笑)。


美しいガメイなのです。

トゥーレーヌのガメイというと安酒のイメージがありますが(笑)、しっかりしたテロワールと造り手の個性を感じる正銘なガメイなのです。


●『サン・ヴィザージュ』2014年 ドメーヌ・フランソワ・メリオー フランス ロワール 赤 トゥーレーヌA.C. 750ml 2268円税込み
このワイン、コー種100%。マルベックのことですが、コットとも言われるようです。マルベック自体は溢れる香りがする品種ではありませんが、これほどマルベックの品種特徴をはっきり表現したワインはお目にかかったことはありません
(笑)。香りはプルーンやスグリなどの黒系のもの。それが液体の中に詰まっている様は壮麗!キュヴェ名の『サン・ヴィザージュ』の意味 100の顔 に納得(笑)。実に深く、圧倒的な質感は言葉を失う偉大なレベルです。
グラン・クリュ並みの低い収穫量ですね(笑)。
醸造はコンクリート・タンクで5~6週間もの長期間の時間をかけます。ピジャージュとポンピング・オーバーのみで空気をゆっくりと入れていますから無理がない。もちろん今風のミクロ・オキシダシオンや補糖・補酸などしませんし、SO 2すら加えずに醸造します。(瓶詰め時にわずかに添加するのみ。)
醸造後ステンレス・タンクで24ヶ月熟成します。木樽を使わないのは、きっとマルベックの繊細さを生かすためですね(笑)。
知り抜いた秀逸な判断です。抜栓後の時間の経過を追うごと、ポテンシャルの高さ、質の良さに心奪われます(笑)。

昨今ニュー・ワールドなどでもてはやされるマルベックですが、本当の姿を見る想い。好みは別れる品種であり味わいだとは思いますが、このワインの良さは万人が認めるはず。



●『ラリアンス・デ・ジェネラシオン』2009年 ドメーヌ・ジャン・フランソワ・メリオー フランス ロワール 赤 トゥーレーヌA.C. 750ml 2684円税込み
この『ラリアンス・デ・ジェネラシオン』
は 世代を越えた絆 の意。メリオー渾身のキュヴェです(笑)。
カベルネ・フラン80%、コー(マルベック)
20%。樹齢30~50年の選ばれた区画から良作年に造られるようです。もちろん収穫量は低くグラン・クリュ並み。
長期間の発酵はコンクリート・タンクで行われ、その工程はスローで余計なことをせず余計なものも加えません。発酵後400L のフレンチ・オークの古樽で18~24ヶ月熟成、さらに瓶で8ヶ月寝かせリリース。
すべての工程でSO 2を全く使わない技術には脱帽。しかも飲み頃に入った段階で提供してくれます。
完璧を目指す姿勢はさすが!今こんなフランスの生産者はあまりいませんね(笑)。本物中の本物です。
味わいは完璧!
フィネスのある味わいです(笑)。
ロワールのカベルネ・フランらしさを体現していますが、全てにおいて高次元。ある醸造家曰く『コート・ロティーのシラーのエレガンスがある!』とか(笑)。まあ、シラーとは違いますが(笑)、液体の濃度感はコート・ロティー並みなのは確かです。

あと面白いのは抜栓後の変化。時間の経過とともにカベルネ・フランの癖や個性 ビオっぼさが現れ、意外にバランスが悪いのかな?なんて疑ってしまいましたが、その様すら心奪われ更なる先に興味をそそられます。5日後に飲んでみて、やっぱり凄いや!と唸ってしまいました(笑)。
造り手の矜持・プライドを感じる渾身のキュヴェです。


さぁーて、このメリオーとマスキュー定番のシノンと比べていただきます。
きっと違いに驚かれるはず!
●シノン レ・オー・エ・レ・バ 2014年 ドメーヌ・ジョラン・プレザンタン
 フランス ロワール赤 シノンA.C.  750ml 2,592 円税込み
重すぎず軽すぎず、しっとりとして飲みやすく体に染み入るようなカベルネ・フランってイイですよね(笑)。そうなるとシノンが宜しい(笑)。

このドメーヌ、もともとシノンに15ヘクタールの畑を所有するセバスチャン・ジョラン氏とワイン造りのプロフェッショナル イヴ・プレザンタン氏のジョイントで2011年にスタートしました。

このワイン、収穫はすべて手摘み天然酵母で発酵後、12ヶ月コンクリート・タンクと古樽(おそらく5~600L)で熟成。そしてそれをアッサンブラージュして6ヶ月ステンレス・タンクで熟成させてリリースされます。

ラベルに書かれたようにレ・オー(高台)とレ・バ(低地)のキュヴェをブレンドした訳です。ですから濃さの塩梅がとても宜しい(笑)。濃いけれど軽やか(笑)。私どもの好むところでございます(笑)。ただ品質がかなり高く、今飲むには少し早いかな?あと3年位経ったらかなりよくなるはず。

抜栓直後の鉄や血を思わせる生々しさは典型的なカベルネ・フランの証。柔らかで深みがありながら軽やかなタンニンと柔らかで多量のベリー系の果実味は邪魔するものが無く、フラン独特の癖も心地よく感じさせます。



フランス・ワインって奥行きも幅も広い!と実感できましたら幸いに存じます(笑)。

皆様のご来店お待ちしております!

桝久商店 岡本利秋・昭子

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試飲会の偵察(笑)?

Jun 18, 2017 by weblogland |
昨日、今日と週末のワインを調達するお客様。あと試飲会の偵察(笑)?
「マスキューさん!試飲会のラインナップ決まりましたか(笑)?今度は何がテーマですか(笑)?」
私「読まれてますね(笑)。実は今回はロワールです。」
「マスキューさんはこの時期ロワールのワインよくやりますよね(笑)?」
私「またまた読まれてます(笑)。」
家内「暖かくなるとロワールのカベルネ・フランって柔らかく開いてくるような気がするんです(笑)。この時期飲むと美味しさが増すような気がするんですよ(笑)。」
「あー、確かに(笑)。寒いとカベルネ・フランって硬く感じますよね(笑)。ところでロワールの何処ですか?」
私「トゥーレーヌです。」
「トゥーレーヌって言うとシノンなんかがあるとこですよね。」
家内「はい。シノンよりだいぶ川を遡った辺りです。シノンより冷涼で標高も高く、石灰岩質の土壌です。」
私「なかなかスパルタンで宜しいかと(笑)。」
家内「同じトゥーレーヌ括りとは思えないですよ(笑)。」
家内「あとここだけの話ですがガメイがメチャクチャ美味しいんですよ(笑)。」
「へぇーガメイですか?」
私「試飲会で驚かそうという魂胆でございます(笑)。」
「マスキューさんの試飲会は仕掛けが多いからなぁ(笑)。」
私「またまた読まれてますね(笑)。」

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