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Written on 2023 05 19

マスキュー試飲会のラインナップ決まりました!

May 19, 2023 by weblogland |
今月5月26日(金)17~20時、27日(土)11~20時、のマスキュー試飲会のラインナップ決まりました!

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まずはドイツのリースリングとソーヴィニヨン・ブラン!


〇リースリング シルバーベルグ 2020年 カール・フォフマン プファルツ Q.b,a. トロッケン 白 750ml 1885円税込み スクリュー・キャップ
ドイツ プファルツのジュートリッヒェ・ヴァインシュトラーセ村に1955年に設立された家族経営のワイナリー カール・フォフマン。約100ヘクタール(所有するのは85ヘクタール、他は緊密な関係の栽培農家)の畑から多種類のワインを作っています。(リースリングやグラウブルグンダー=ピノ・グリなど。)きっと昔は安い甘口ワインを作っていたんだろうな(笑)。

カール・フォフマンのケヴュルツトラミネールをマスキューの定番として扱っておりますが、今回はリースリングです(笑)。
もともとワインの生産量はドイツ随一。リープフラウミルヒやマドンナと言えば皆さんピンと来ますよね(笑)。まあ、甘くて飲みやすいスタイルですので今はあまり見かけなくなりましたか。そんなこんなでプファルツの生産者も方向転換(笑)。甘い量産品ではなく食事に合わせやすいトロッケン(辛口)志向、もちろんしっかり酸を残してグレードアップ。もともと平地で多量のワインを作れるアドバンテージを品質に向けることに気がついた訳ですね(笑)。モーゼルのリースリングだけに頼っていたドイツ・ワインの復活の狼煙かと(笑)。マスキューでもプファルツのリースリングを扱うのは
初めてに近い(笑)。記憶にありません(笑)
。それも、実はマスキューはリースリングが大好物(笑)。しかも古典的なガチガチのリースリング原理主義者なのです(笑)
。それ故プファルツ辺りの半端なリースリングは歯牙にもかけておりませんでした(ごめんなさい!)。でも、モーゼルとは異なったジャンルのリースリングとして、コレはあり(笑)!なのです。

このワイン、単一畑ヴァルツハイマーとシルバーベルグのものをブレンドしたもの。残糖分は8g/L、総酸は7g/Lほど。
きっとこの案配がトロッケン・リースリングのベスト・バランスかと。(個人的には後1g糖分を減らしたい(笑)。)
保水力のある土壌で作られるリースリングはモーゼル等と比べるとやや重い感じがしますが、収穫量を落とすことで自然な重さを表現。デイリーに楽しめる数少ない辛口リースリングと言えます。


とても久しぶりのドイツ・ワイン入荷なので表記や地図を忘れており(笑)、とても大変でした(笑)。ドイツの場合銘醸地が限られ、新たなものがなかなか生まれ難い。そんな中プファルツなどは一段格の低い安いワインの産地として冷遇されていましたが、ようやくオリジナリティあるユーシフルなワインが出てきたととても頼もしく思っております(笑)。温暖化の恩恵もあるとは思いますが、今までの殻を破る今後目を離せないワイナリーなのです。

〇エアバッハー ソーヴィニヨン・ブラン 2021年 ワイングート・クラス ドイツ ラインガウ 白 Q.b.a. トロッケン 750ml 2074円税込み
このワイングート・クラス、現当主アティアスの曾祖父が1850年に畑を所有したことから始まります。
所有する畑は著名なマルコブルンに平行したジーゲルスベルグに1ヘクタール、エルバッハの集落の背後の1級畑シュタインモルゲン0.5ヘクタール、ライン河に注ぐ支流カイゼルボッシュ川に沿うミッシェルマルク3.5ヘクタール。
このソーヴィニヨン・ブランはミッシェルマルクで栽培されたもの。畑は水際に近く、土壌はレスやローム等の二次堆積土。保水力はありそうですね。そうすると密植も可能なのでしょうが、畝間を3mほどと広くとっています。管理の容易さを優先しています。風通しの良さも意識しているようですね(笑)。1ヘクタールあたり3000本くらい植樹しているようですね。
基本、グリーンハーベストや房の先端をカットしたり畑での撰果を徹底することで収量を落としているようです。ですから出来上がったワインはとてもフルーティーで濃い。トロピカルなソーヴィニヨン・ブランらしい特徴がはっきりしながらもだれず、背筋がピンとしている。7g近い総酸がある所以かと。残糖分が7g以下のトロッケンでしっかり酸があるため甘さが出しゃばりません。とても折り合いが良く感じます。優しい!
そうそう2021年ヴィンテージはアルコール分が11.5%ほどの仕上がりなのですが、コレもグッド(笑)。無理に補糖した印象もなくとても自然な仕上がりです。収穫量を抑えてこそのワインです(笑)。
高価なリースリングを目指すより、ソーヴィニヨン・ブランの新境地に達したことの方が意義も意味もあると感じました
(笑)。


そして待望のロゼ!
◎ラ・ヴィ・アン・ローズ 2021年 ドメニイレ・サハテニ ルーマニア ロゼ ムンテニアI.G. 750ml 1508円税込み
国土のほとんどでワイン生産が行われているルーマニアは大きく7の生産地方に別れます。そのなかに37のD.O.C. (EU 法のA.O.C.)と12のI.G. (EU 法のI.G.P. )が制定されています。

このドメニイレ・サハテニ(インポーターさんの資料ですとドメーニレ・サハティーニですがヒュー・ジョンソンの『ポケット・ワイン・ブック』の表記を優先します)は2003年に女性醸造家アウレリア・ヴィシネスクさんにより創業。

ワインナリーはブカレストの北ムンテニア地方のデアル・マーレ地域のミジル村にあります。畑はカルパティア山脈の南の緩傾斜の平原。いかにも日照に恵まれ、水捌けの良い好立地。実際、緯度はフランスのローヌと同じ、気候はブルゴーニュに似ているとか。

マスキューの定番はピノ・ノワール。品質が高くロング・セラーとなっております。香りの抽出と葡萄自体の良さが伺えるもの。それ故、ロゼは旨いはず!美しい薔薇色が物語っていると思いませんか(笑)。
キュヴェ名の『ラヴィ・アン・ローズ』なんてまんまですし、期待も深まります(笑)。
このロゼはピノ・ノワールではなく(笑)、シラー60%、ピノ・グリージョ20%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%
。しっかり温度管理しながら、フリー・ラン・ジュースで作られるお値打ちのもの。シラーやカベルネ由来のベリー系の小粒の赤い果実味は旨味に包まれており、あくまでもフレンドリー(笑)。香りプンプンの派手なスタイルではありませんが、常に寄り添って欲しいと想わせます
。特に旨味の芯ピノ・グリージョをブレンドしているところにセンスが光りますね(笑)。
あと、気がついたのですが、2021年ヴィンテージでワイン自体も出来上がっているのですが、グラスに注ぐと若干の泡が見られます。口中での発泡感はないので、きっとマロラクティック発酵の余韻ではなく、瓶詰め工程で窒素を充填したのだと思います。それ故SO2の使用量は低減され、とても伸びやかなワインとなっています。そのうちSO2無添加のワインとしてリリースされるかも(笑)。更なる向上が期待される生産者です。


コスパ良し!
●ルパイア トスカーノ 2013年 カンポ・アイ・レッチ イタリア 赤 I.G.P.
トスカーノ 750ml 1885円税込み
イタリア・トスカーナでブルネッロ・モンタルチーノの生産者として名高いカンポ・アイ・レッチ。実はレッチャイアです(笑)。インポーターさんが違っていることからそんなことになったようです(笑)。商売上手ではなく(笑)、気配りの一環でございます。
この『ルパイア』、『狼の巣』の意味。得意のサンジョヴェーゼ・グロッソにカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローをブレンドしたもの。
飲んでビックリ!
ブルネッロを飲んでいるよう(笑)。スラヴォニア・オークの大樽で熟成してますね。それをステンレス・タンクに移して保存、注文がたまると瓶詰め出荷しているようですね(笑)。コルクは新しいし、液面も下がっていません。澱も無い(笑)。
とても液体がクリーンです。
味わいはヘビー。重心の低いスタイルはキャンティやヴィーノ・ノビレとは明らかに違うサンジョヴェーゼの味わい。2013年ヴィンテージなのでわずかにオレンジのニュアンスは若干感じますが、全然古さを感じさせない佇まいはブルネッロにしかない堂々としたもの。しかも価格はミニ・ブルネッロ(笑)!
う~ん。
こんなにコスト・パフォーマンスに優れたワインがまだあるとは!
飲みながら思ったのですが、牛のヒレ肉に岩塩を降って焼いたステーキ食べながら飲んだら美味しいでしょうね(笑)。そのためにあるワインのような気がしました(笑)。


定番なのですが、試飲会に出ていませんでした(笑)!ぬかっていました(笑)!
●コントログエッラ ロッソ コッレ・クーポ 2018年 バローネ・コルナッキア イタリア アブルッツォ 赤 コントログエッラD.O.C. 750ml 2640円税込み
モンテプルチアーノ・ダブルッツォのスペシャリスト バローネ・コルナッキアが作るD.O.C.コントログエッラの赤ワインです。
まずD.O.C.コントログエッラ。ご存知ですか?私は存じあげませんでした(笑)。
このD.O.C.はD.O.C.G.モンテプルチアーノ・ダブルッツォ・コリーネ・テラマーネのゾーンのなかの北隅のコントログエッラ村の狭いエリア。(コントログエッラとは反戦の意味)1996年にD.O.C.に昇格しています。モンテプルチアーノ種60%以上、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンは15%以上が義務づけられています。
もともと親戚が所有していた『コッレ・クーポ』畑。『クーポの丘』という意味。コントラーダ・トッリとトラーノ・ヌオーヴォの標高240mの日照に恵まれた石ころだらけの石灰岩土壌。カベルネの好みそうな土壌ですね(笑)。カベルネは父ピエロ・コルナッキアがフランスのコルシカから持ってきたクローン。ボルドーではなく暖かなコルシカから持ってきたのは慧眼。無理がない(笑)。
9月下旬から収穫は始まり、ステンレス・タンクで28℃で発酵。500Lのフレンチ・オークの古樽で18ヶ月熟成後瓶詰めしてから8ヶ月静置・熟成してリリース。無理のない考え抜いた熟成です(笑)。(収穫が在来品種より早いことはワイナリーの生産性を増します。)
味わいは力強いがバランスが良く、多量のタンニンは葡萄由来の甘さととても折り合いが良くフレンドリー(笑)。全体のレベルの高さ、品質の良さ、特に原料葡萄の良さがダイレクトに伝わって来ます(笑)。スパイシーでありながらプラムやベリーの果実の熟した甘さは圧倒的に旨い!カベルネ由来のミントのヒント、小粒のベリーのニュアンスは複雑味を見事に演出。ワイン全体の奥行き、長い余韻を品のあるものにしています。
このマイナーなD.O.C.(ご免なさい!)の存在意義が伝わる素晴らしいワインでございます(笑)。モンテプルチアーノだけじゃない!と生産者が主張しております(笑)。


こんなワインあったんですね!
●モンデュース サン・ジャン・ド・ラ・ポルト 2020年 フィリップ・エ・シルヴァン・ラヴィエ フランス 赤 ヴァン・ド・サヴォアA.O.C.750ml 3017円税込み
マスキューの大定番のサヴォアの白の生産者フィリップ・ラヴィエールの名前がフィリップ・エ・シルヴァン・ラヴィエとなりました。要は奥様の名前が加わった次第でございます(笑)。
ラインナップの中でもヴァン・ド・サヴォアのクリュの中で有名な『レ・アビーム』はジャケール種100%で作っており、マスキューでは長年親しまれております。
標高1993mのグラニエ山の北東に広がるガレた斜面を畑とするとても過酷な環境。車や機械は入れません。すべて人力に頼らざるを得ません。ちょっと見斜度45度、石ころだらけの崖にしか見えません。落ちたら命に関わる(笑)。
そのなかでも標高の高いアビーム村から15km北東に下ったサン・ジャン・ド・ラ・ポルト村でモンデュース種100%で作られる赤ワインがコレ。ヴオージュ山塊を背負った南東向きの急斜面の畑で作られています。正確なアペラシオン名はヴァン・ド・サヴォア モンデュース サン・ジャン・ド・ラ・ポルトA.C.でございます
(笑)。
かなりマニアックで資格試験の難問クラスです(笑)。
でもですね(笑)、味わいは完成したフィネスのあるもの。基本チェリーの香りなのですがとてもユニーク。リキュールの『チェリー・ヒーリング』にちょっと似てるかな?ワイン自体は柔らかみ・深みのある高級なスタイルです。実に美味しい!
このモンデュース種はシラーの親戚またはイタリアのレフォスコに起源があるなど言われております。実際ユニークなチェリーの香りはレフォスコに似ている気がします。

作りはフィリップ・エ・シルヴァン・ラヴィエらしく木樽は一切使用せず低温で注意深く醸したもの。
何の衒いも無い直球勝負ですから、スルスルと飲み干してしまいます(笑)。

以上6本!
皆様のご来店お待ち申し上げます。
※先月は土曜日の6時頃にお客様が集中されました。念のためお知らせしておきますね(笑)。


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