Written on 2023 05 02
桝久 試飲会リポート 後半
May 02, 2023 by weblogland |皆様より大絶賛していただいたチリのラ・プラヤです!
〇ラ・プラヤ コースタル ホワイト・ブレンド レゼルバ 2022年 チリ イタタ・ヴァレー 白 750ml 1697円税込み
●ラ・プラヤ コースタル レッド・ブレンド レゼルバ 2022年 チリ イタタ・ヴァレー 赤 750ml 1697円税込み
「マスキューさん!チリ・ワインなんて珍しいですね(笑)。あまり扱わなかったですよね?」
私「はい。どうしても量産品になり勝ちなので、ついつい足が遠のきました(笑)。」
「へぇー、それでも試飲会に出すということは期待大ですな(笑)。」
私「まっ、どうぞお試しを!」
「あれ?この白、チリ・ワインではないような味わいですよ(笑)。」
「旨味があって、厚みがある。旨味の厚みかな(笑)?」
「雑味のない旨味ですよね。チリとは思えない(笑)。」
「香りも華やか!しかも複雑!中から湧いてくる(笑)。」
「色々な香りが混ざってますよね(笑)。青リンゴ、白い花、柑橘類、ハチミツ…、香りのキメが細かい。これ飲んでチリ・ワインとは絶対に思わない(笑)。」
「ミントやスパイスのニュアンスもある。」
「シナモン…、そうだ!アップルパイに合う!(笑)。」
家内「この白ワイン、セパージュはリースリング38%、シャスラ24%、モスカテル22%、セミヨン16%となっております。しかもそれらは混植されています。最初にスペイン人が植えた連面と続く畑のようです。混植と言うとカッコいいですが(笑)、写真を見てみるとバラバラに適当に植わってる感じです(笑)。」
「収穫は品種別になるのですか?」
家内「それが不思議なことに同じようになります。」
私「作業風景を見ると美味しくなった順に収穫しているようです(笑)。品種は違っても花粉は混じりますし、環境は共通なので完熟するタイミングが同じようになるようです。」
「なるほど!花粉は色々(笑)。味も似てくるのかな?」
家内「それを夜間にラ・プラヤの醸造場に運び、房ごと発酵させます。大きなタンクに投入してタンクの底に2~3人の作業員が裸足で踏み込んでいました(笑)。」
私「この畑はチリの南部の古いワイン産地イタタ地区のものです。畑は斜面にツツジが植わってるように見えます(笑)。作業は人力と馬力頼みです(笑)。」
「え~!馬力ですかぁ(笑)。」
家内「馬に鉄製の鋤を牽かせて下草を鋤込むとか(笑)。年に2~3回行うようです。
」
「チリだと広大な平原にどこまでも葡萄が植わってるイメージですよね(笑)。全然違う?」
家内「この畑はラ・プラヤ所有ではなく葡萄を購入しております。ラ・プラヤが唯一購入している葡萄です。」
私「灌漑しないで自然に葡萄が育つ栽培適地のようです。」
「チリって葡萄栽培に適しているのですよね?」
家内「はい。唯一水が無いのが欠点です。特に新たな栽培地域は水を引けさえすればすぐ葡萄産地になれるほどです(笑)。」
「なるほどね。だから逆にこんなに個性的なワインが出来るのですね(笑)。」
「うんうん。赤も美味しい。白と共通した
意識を感じる(笑)。」
私「赤はパイスとサンソーです。地元ではメジャーや品種のようです。」
「カベルネやシャルドネじゃないんだ(笑)。でもパイスなんて知らない(笑)。」
家内「古い品種のようです。遡るとサンデーニャのカンノナウに繋がるとか。」
「この赤ワイン、タンニンが心地好いですよね。香りも心地好い(笑)。」
「まるでお花畑(笑)。」
「支配的な香りはしないけどイイね(笑)。シチリア辺りのちょっと高級な赤ワインみたい(笑)。」
「白も赤も旨味があって雑味が無いですね
(笑)。」
私「白も赤も葡萄樹1本からワイン1本分しか作っていません。それもプレスしないフリーラン・ジュースのみ。とても古典的なスタイルです。」
「なるほど!だから美味しいのですね(笑)。あと特徴的(笑)。」
家内「赤も白も基本全房で発酵して、アンフォラステンレスタンクに分けて熟成させます。かなり真剣に作ってますね。」
「マスキューさん!やはり収穫量が低いのが美味しいワインの前提なんですね(笑)。」
私「左様かと。一般に収穫した葡萄の70%くらいワインが出来ます。ただプレスしないと50%くらいになります。」
「日本酒と同じで槽口が美味しいね(笑)。」
私「特にニュー・ワールドの量産ワインの生産者と話をすると通じません(笑)。基本70%の果汁を得ることが前提のようです
(笑)。まあ、それはそれで必要なので良しとします(笑)。」
「マスキューさん、ラ・プラヤの他のワインはどうなのですか?」
私「このコースタル・シリーズの上と下にラインナップはありますが、味わいはいわゆるチリ・ワインです(笑)。ただ、品質の質は高いと思います。コースタル・シリーズ以外はすべて自社畑でまかなっています。」
家内「裏技は使いませんね(笑)。このラ・プラヤはもともと果樹園経営の大手。所有する畑も南北に900kmにも及びます。ですから主要スタッフはセスナで移動。
もちろん自前の飛行場もある(笑)。ファンド系ではない、民族系のお金持ちです(笑)。ワイン生産の歴史は古くありませんが、がつがつしないでも良い余裕を感じます(笑)。」
「ホームページ見たらアグリコール・ツーリズムもしてるし、凄く立派なホテルもある。リゾート・ホテルでしたよ(笑)。
」
「この写真のお二方ですね(笑)。」
家内「右側のイケメンはオーナー家の方。もう一方は営業部長。ヨーロピアンですよね(笑)。紳士でした(笑)。」
「うんうん、見た目確かに品が良い(笑)。」
「インカの血は入っていないみたいですよね(笑)。完全ヨーロピアンだね(笑)。」
「集合写真に写ってる日本人はインポーターの方ですか?」
私「私の幼馴染みのU君です(大爆笑)。急遽駆けつけてくれました。ありがとうU君!」
●ル・カブ・デ・ザコリット 2020年 ドメーヌ・デ・ザコル フランス ローヌ 赤 750ml 3300円税込み
「あー、去年もコレ飲みましたよ(笑)。旨いんですよね(笑)。」
私「2020年ヴィンテージは数が少なく、いただけたのは2ダースのみでした。本当は4月ではなく夏を越してから試飲していただきたいワインなのですが、それまでに無くなる(笑)。そんな訳ですぐのお披露目となりました。」
「まだガスがある。出来立てのホヤホヤだね(笑)。」
家内「還元臭は徐々に消えていきます。ちょっと開けるには早いですよね。」
「でも、香りの質感が半端ない!かなり凄いワインなのは解ります。」
「強いし、とても凝縮した感じがある。」
私「まっ、まっ、お試しを!」
「癖もガスもあるけど旨い!高級な赤ですな(笑)。」
「飲みやすく作ったのだろうけど(笑)…。このワイン、アルコール分はいかほどですか?」
家内「12.5%です。」
「厚み、深みがある。それもとても深い。
しかも立体的。高級なワインには違いない(笑)。」
私「今まで飲んでいただいた4本は1本の葡萄樹からワイン1本ほどの収量ですが、これはハーフ・ボトル1本ほど。もちろんプレス果汁は使ってませんね(笑)。いわゆるブルゴーニュのグラン・クリュ規格です。」
「しかもカベルネ・ソーヴィニヨン(笑)!驚き!」
「カベルネでもブルゴーニュ的ですよね(笑)。」
「ドメーヌ・ラルロの醸造長だけありますね。さすがですね(笑)。このザコルは下のキュヴェはあるのですか?たしか産地は無名ですから、安いキュヴェから積み重ねないと経営上は難しいですよね(笑)?」
私「実はインポーターのエー・エム・ズィーさんがドメーヌ・ラルロを輸入しています。ラルロ繋がりで日本に輸入されています。」
「なるほど!いきなりトップランナーですね(笑)。」
私「真面目にラルロで勤めた証ですね(笑)。」
「実際に良い仕事してる(笑)。」
私「実は同じワインを1週間前に開けています。ダイジェストで報告しますと(笑)、初日はジャム。とても甘い。二日目三日目は少し停滞。五日目になるとブルー、ブラック、レッドのベリーが弾けんばかりに噴出。六日目になるとそれにストロベリーが加わります。」
「う~ん。一週間前に開けた方が飲みやすい(笑)!実に美味しいね(笑)。」
「一週間経ったものにはグリーンっぼさがありますよ。余韻の中にある。カベルネなんだろうな。でもソーヴィニヨンじゃなくてカベルネ・フランの方が近いかな(笑)。」
「マスキューさん!サブリミナルの『グリフ』はどうなのですか?」
家内「6本しか来ませんでしたので飲んでません(笑)。古樹のカリニャンで作られています。」
私「スモモ、薔薇の香りが素晴らしいはず。高貴でもあります。多分。以前ティスティングした時、感動しました。」
この後番外編に続く
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