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Written on 2024 05 01

桝久 試飲会リポート 後半

May 01, 2024 by weblogland |
●シャトー・カリヨン 2008年 ボルドー フロンサック 赤 750ml 1480円税込
「マスキューさん!この赤、試飲会のラインナップに入ってなかったですよね?」
私「はい!急遽ラインナップに入れました(笑)!26日(金)の当日の午前中に入荷しました(笑)。当然ホームページにも販売アイテムとしてはアップしていません。」
「そんな話を聞くと、想像出来ちゃいますね(笑)。」
私「読み通りだと嬉しいのですが(笑)。まっ、まっ、お試しを!」
「う~ん。本当に2008年ですかぁ!全くくたびれてない(笑)。」
家内「しっかり瓶熟成をした本物です(笑)。」
「あ~あ、昔こんなボルドー飲んだよね(笑)。懐かしいし、癒される(笑)。」
「右岸らしいメルロー(笑)。もともとは硬質だったんだろうな(笑)。」
家内「メルローが95%、カベルネ・ソーヴィニヨンが5%です。飲んだ印象ではカベルネではなくプチ・ヴェルドかなと思いましたが。」
「溶け込みが良い!熟成の意味はコレなんですよね。コレ!」
「2008年かぁ。僕はまだ現役のサラリーマンだったな(笑)。」
「このワイン、若い頃飲んだら渋くてダメな人いるだろうね(笑)。」
「色は若干煉瓦色入ってるけど、とてもワインの状態が良いですよね(笑)。まだ古酒にはなっていない。」
私「ちょうど古酒の入口のように思います。」
「強くて渋くて飲みやすい(笑)。」
家内「フロンサックのワインはとても濃く凝縮感があります。でも硬くすぐに飲み頃になりません。一時期ポテンシャルの高さに目をつけ第二のペトリュスを目指し(笑)、注目の産地となりました。」
私「その結果、確かに濃くて飲みやすい今風のスタイルのフロンサック・ワインが増えました。ニュー・ワールドっぽいワインです。このワインはそれに追随しないクラシックなスタイルです(笑)。」
「澱もぺったり瓶についているし、ちゃんとしてるよね。最近澱がないオールド・ヴィンテージのボルドー見るけど…。あれは何故ですか?」
私「タンクで熟成…、正確には保存していたものです。」
「あんまり美味しくないんだよね。」
家内「タンクで熟成することは悪くはありませんか、それは熟成に向いているワインに限ります。」
「澱も全然ないし…、古いだけなんだよね。まあ、安いんだけどね(笑)。」
私「あと裏技ですが…、瓶詰め前に新しいワインを足すことがあります。」
「えー!そんなの許されるんですか?」
私「規定では90%同じヴィンテージならばヴィンテージは名乗れます。」
「そうするとコレは本物なんだ(笑)。」
私「左様かと。」
「コルクも安物じゃないし、保存状態も良い。でも値段は昔のママ(笑)。何故?」
私「このシャトー・カリヨンは老舗ネゴシアンのジネステの創業家の所有するものです。シャトーもそのワインも大事にされているような気がします。インポーターさんとパイプが太いので好意で販売してくれているとしか思えません。」
「今時考えられない!」
私「そーなんです(笑)。ですから無くなる前に皆さんにご紹介しなくてはと。焦りました(笑)。」

※ちなみに用意していた数が予約等で完売しましたが、追加が間に合いました(笑)。ほっといたしました。(4月30日)

ラゼロール・ヴィエイユ・ヴィーニユ 2020年 レイモン・ジュリアン フランス ミネルバA.C. 赤 750ml 2545円税込み
「おっ!マスキューさんの定番ですね(笑)。」
私「はい!前回の2019年ヴィンテージに引き続き2020年ヴィンテージのお披露目でございます(笑)。」
「うわっ!濃い(笑)!ぎっちり。でも飲みやすい(笑)。」
「広がりも凄いし、余韻が消えない(笑)。」
「私カリニャン大好きなんですよ(笑)。とても美味しい。クラクラする(笑)。」
私「私も同感でございます(笑)。」
「いつもより濃い(笑)。たしか2019年は薄旨かったけど、ダイレクトに濃くて美味しい(笑)。」
「う~ん。グレート・ワインと言っても良いレベルですな(笑)。」
「ココアの後味。」
「フルーツ食べてるみたい(笑)。」
私「カリニャンらしいスモモの香りが徐々に強くなってきます(笑)。」
「開けたてはタンニン・甘さでマスキングされていますが、酸はしっかりあるね(笑)。」
「基本的な排気量がいつもと違う(笑)。アルコール分は14.5%!」
私「さすが!大当たり!」

翌日の土曜日になると良さ全開(笑)!

「う~ん。スモモにフランボワーズ、プラム、小粒の赤いベリー系の果実がみっちり(笑)。まさにカリニャン!」
家内「昨日より香りが増してます。落ちないですね(笑)。」
「味と香りが一致している。」
「ベリー系のドライフルーツ。」
「グレート・ワインですな(笑)。」
「マスキューさん、このワインとてもレベルが高い高級なワインだと思います。2019年はもちろん美味しかったのですが、何故こんなにレベルアップしたのですか?」
私「2020年は極端に収穫量が減ったように感じます。少なくなった葡萄に養分が集中したのかと。」
「作柄…、天候の性なんだ?」
私「基本作り方は変わらないと思います。」
家内「自然に成り行き任せの部分が大きいようです。」
「同じ規格とは思えない出来映えですね(笑)。」
私「このドメーヌは葡萄だけではなく、他にも様々な作物を栽培しております。葡萄専業ではないので、量が少なくてもダイレクトに価格を反映しないで済むようです。専業のブルゴーニュのように収穫が半減したら価格は倍なんてことは無いようです(笑)。」


●『トラムンテ』 2017年 カンティーナ・タリアフィエッロ イタリア カンパーニャ 赤 コスタ・ダマルフィーD.O.P. 750ml 3111円税込み
「これまた個性的で圧巻(笑)。経験したことのないワイン(笑)。」
「パワフルだけどきめ細かく磨かれている。若々しい。」
「カンパーニャにしてはエレガントですよね。磨かれている(笑)。」
「隙間継ぎ目がなく折り重なるようだし、舌触りはビロード…、シルク。壮麗(笑)!」
家内「2017年ヴィンテージです。」
「えー!もっと若い印象ですよ!もともとの生命力からして違うんだ(笑)。驚いたぁ
(笑)。」
「果実の感じはフレッシュでもあり可憐でもある。」
「それと、この香り…。なんて言えば良いのだろう。特徴的ですよね(笑)。」
「エスニックな香草、香木かな(笑)?」
「葡萄の品種は何ですか?」
家内「ティエディー・ロッソとティントーレです。ティエディー・ロッソはラクリマ・クリスティに使われているようです。ティントーレは解りません(笑)。」
「マスキューさんは変な品種をよく見つけますよね(笑)。」
「しかもカンパーニャ(笑)。突いてきますなぁ(笑)。」
私「ホームページの載っていた映像を確認するととんでもなく古い葡萄樹がありました(笑)。樹齢200年は越えてますね。もちろんフィロキセラ以前の木ですね(笑)。」
「イタリアって、特に南部はそんなものが残ってるし、今も使われている(笑)。本当にイタリアンなんだよね(笑)。」
「そうそう。前にもカンパーニャのとんでもないワインが試飲会に出ましたよね(笑)。高さ10mの葡萄樹(笑)。」
「梯子かけて命懸けで収穫するヤツ(笑)。」
「マニアック過ぎる(笑)!」
私・家内「えへへ(笑)。」
「この香り…、コチジャンに合いそうですよね。そうするとブルコギなんか合いそう(笑)。」
私「アリアニコに似たニュアンスも感じます。アリアニコってお線香みたいなところがありますし…、ちょっと粉っぽさもあるし…。直感的にニンニクには合いそう(笑)。」
「臭い系の肉?」
私「トリッパなんかどうでしょう?」
家内「開けてから4~5日経って気づいたのですが。カラブリアのワインに似てると思ったんです。チロやコーラ…。ガリオッポが一番近いと思います。」
私「それを言われて思い出しました。この独特な香りは月桂樹!」
家内「馬刺しの霜降り…馬肉の入ったコンビーフが合うかと(笑)。」

どうもありがとうございました!
桝久商店 岡本利秋・昭子

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