去年の11月のマスキュー試飲会ではラングドックの
ピノ・ノワール•ヌーヴォーをお出ししました。タイムリーでその点は好評でしたが、到着したのはギリギリ(笑)。冷や汗をかきました(笑)。
それゆえ今年はサブリミナル作戦を織り交ぜたコンボ作戦を展開することにしました(笑)。
実際には22日に到着しましたが、慌てて試飲会で出すことは最初から諦める!
ただし、ちょっと目に留まりやすい場所に何気なく並べる!このセコイ周到さ。マスキューらしくてよろしい(笑)。もちろん試飲会にいらしたお客様にはティスティングしていただきました(笑)。
飲んでみると軽いには軽いのですが、一応糖度は上がってます。アルコール分は14%。たしか日照不足が懸念された去年2024年は13.5%でしたから去年よりは良さそうですね(笑)。実際2日目になると初日無かった重さが少し出てきました(笑)。あと初日はガメイっぽさが全開でしたが、2日目はピノ・ノワールっぽさも感じられるかな(笑)?
3日目には大体の品質は察しがつくというもの(笑)。どうなるかな?←大丈夫でした。割としっかりしてきました。
それでは皆様のご感想です(笑)!
「あ〜。飲みやすいジュース(笑)。」
「ボジョレーと変わらない(笑)。ボジョレーはガメイ種、コレはピノ・ノワール種ですよね。何故?」
私「マセラシオン•カルボニック法で作るとみんなこんな感じになります(笑)。」
「品種ではなく作りが味わいを作るのですね。」
私「ガメイ種は収穫が早いのでヌーヴォーには持ってこいなのです。イタリアのノヴェッロも今ではマセラシオン•カルボニック法で作りますから、ボジョレーみたいですよ(笑)。」
「マスキューさん!今日のトリのポーランドのピノ・ノワールと比べると雲泥の差ですねぇ(笑)。」
私「ピー!比べては駄目です(笑)!」
「そりゃ、そ~だよね(笑)。濃さが倍以上違う(笑)。まあ、コレはすぐ飲めるように作られてると考えなきゃ可哀想(笑)。」
私「最初は軽さが目立ちますが、時間が経つと徐々に重さが出てきます。アルコール分も14%ありますが天然に上がったようですね(笑)。」
「へぇ~、そんなこと解るのですか?」
私「大体ですが(笑)。過剰に補糖•補酸したワインは開けてから向上しません(笑)。」
家内「昨日より良くなってます(笑)。」
「マスキューさん!ピノ・ノワール•ヌーヴォーありますか?去年いただいて重宝したんですよ(笑)。」
私「はい!ありがとうございます(笑)。K先生はあまり飲まれませんよね?」
「コレでトリの赤ワイン煮を作ると美味しいんですよ(笑)。」
私「コック•オー•ヴァンですね(笑)。完璧でございます(笑)。」
「牛のスネ肉の赤ワイン煮もオッケーでしたよ(笑)。」
私「え~!牛のスネ肉も大丈夫なのですか?私は牛のスネ肉ならばローヌのビュルルが最適だと思ってましたが…」
「このヌーヴォー、割としっかりしてるんですよね(笑)。」
そんなこんなのどさくさ紛れのピノ・ノワール•ヌーヴォーのお披露目となりました(笑)。
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サブレ 2023年 ドメーヌ•ビュルル フランス 赤 コート•デュ•ローヌ•ヴィラージュA.C. 750ml 2262円税込
「うわっ!トロっとしてる(笑)。美味しい
!『梅』の『エスク』より上ですね(笑)。」
「素晴らしいですね(笑)。旨味たっぷり(笑)。しかも品が良い(笑)。」
「大きい!しかも整っている(笑)。マスキューさん、アルコール分は如何ほどですか?」
家内「アルコール分は14.5%で『エスク』と同じです。ただ『エスク』よりヘクタール当たりの収穫量は少ないです。」
「と言うことはワインの濃さはアルコール分の高さだけではないんですね(笑)。とても良く解る比較ですよね(笑)。同じ生産者で同じヴィンテージ。勉強になりましたよ(笑)。」
家内「ありがとうございます(笑)!でも畑は違います。『エスク』は平地、『サブレ』は緩傾斜地。共に沖積地ですが『サブレ』の方が水捌けは良さそうです。」
私「共に木樽は使っておらず、作りセパージュもほぼ同じなので比較するには持ってこいでございます(笑)。」
「とてもスパイシー…、黒胡椒ですよね(笑)。あと『サブレ』の方がよりココアっぽいかな。」
「旨味の酸味が膨大(笑)。密度感も付け入る隙がない。」
「とっても綺麗。透明感がある(笑)。タンニンも多量だけど全く渋くない(笑)。」
「ちょっと鉄みたいなニュアンスがありますよね。生々しい(笑)。」
私「フェノールっぽさもあります(笑)。種の中まで完熟してますね(笑)。あと特徴的に土臭い。腐葉土っぽさがあります。」
「私田舎育ちなので土臭さ解ります(笑)。雨上がりに森の中に入って遊んだ時の香りです(笑)!」
家内「きっとムールヴェードル由来かな(笑)。このキュヴェだけムールヴェードルが入ります。良いムールヴェードルの特徴としてワインに深みが出ます。」
「ムールヴェードルって?」
家内「フランス国内ですとバンドールや海側のフィトゥー、ルーションのコリウールで銘醸ワインとして有名です。深みのあるグレート•ワインです(笑)。」
「いわゆるコート•デュ•ローヌの完成形って言って良いのでしょうね(笑)。欠点が無い(笑)。あっ、コレはローヌ•ヴィラージュか(笑)。」
「マスキューさん!このワインは牛肉ですよね(笑)。塩胡椒だけしたステーキ!」
「もちろんヴェリー•ヴェリー•レアで焼く(笑)。血の滴るような焼き具合!」
「部位はヒレ!」
家内「穀物飼料を食べて育った牛ではなくて、1日中歩き回って牧草を喰んで育った牛!」
「そうそう(笑)。『お前歩いたことあるのか?』みたいなA5の霜降りじゃないんだよね(笑)。」
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ヴァケラス 2022年 ドメーヌ•ビュルル フランス 赤 ヴァケラスA.C. 750ml 3205円税込
私「『松』の登場でございます(笑)。」
「鰻重のランク『松』『竹』『梅』は鰻の量だけど(笑)、このワインの差は質なんだな(笑)。」
「うわ~、甘くて美味しい(笑)!さすが『松』(笑)」
「『サブレ』より更に濃くて甘い(笑)。圧巻(笑)。」
私「グレート•ワインの範疇かと。渾身でございます(笑)。」
「バランスが良くて飲みやすい(笑)。しかもすべてが高度。」
「生々しい獣の香り(笑)?ベーコンみたいな肉のニュアンス…、香りもする(笑)。」
「真っ黒になっていないし、変な突出感が無い。ヴァケラスって初めて飲むけど、パフにこだわる必要がないかな(笑)。」
「有名なシャトー•ヌフ•デュ•パフって今では○万円の世界。そうするとヴァケラスってお得かも(笑)?」
「マスキューさん、このヴァケラスのアルコール分は如何ほどですか?」
家内「15%です。限界理論値ですね(笑)。」
「ふ~ん。でもこのヴァケラスはドライですよね?」
私「完全に発酵してますよね(笑)。酸も充分残っているし。葡萄の管理技術は完璧ですね(笑)。過熟感もないし、無理もしていませんね(笑)。」
家内「糖度が15%超えると舌に残糖分がベタつくし、酸が足りなくなってスカスカになったりします。ギリギリの戦いですね(笑)。」
「果実味が真っ黒になってないのも凄い(笑)。」
「暑苦しくないんだよね(笑)。」
私「多分ビュルルが一番腐心したところだと思います(笑)。赤い果実味をしっかり残しています。全房発酵しているかもしれませんね。」
「私チョコレート好きなんですが(笑)、『エスク』→『サブレ』→『ヴァケラス』の順でカカオ分50%→70%→90%とエスカレートさせて合わせてみたい(笑)!」
私「良い考えですね(笑)!『ヴァケラス』には90%のチョコレートの中にペースト状のフランボワーズの入った高級チョコレートなんか合いそうですよね(笑)。バレンタインデーに究極のコンボを楽しめたら最高!」←余計なことをスミマセン。
●❴限定品❵
ピノ・ノワール 2021年 アドリア・ヴィンヤーズ ポーランド ドルヌィ・シロンスク 赤 750ml 2981円税込
私「このポーランドのピノ・ノワールは以前2019年ヴィンテージで限定販売いたしました。今回は2021年にての限定販売となります!」
「うわっ!凄い香り(笑)!」
「香りも強いがワイン自体も強い(笑)。芯がしっかりしてる。」
「でも色はとても薄い。タンニン入ってるの?のレベルですよ(笑)。」
「ビュルルのワインとは真逆(笑)。」
「チェリー、ストロベリー、フランボワーズ、誰が飲んでもピノ・ノワールと言うね(笑)。」
「ブルゴーニュの古典的な味わいだな(笑)。懐かしいくらいですよ(笑)。」
「うんうん。今ではブルゴーニュでこのレベルのピノ・ノワールなんてとても買えない(笑)。」
家内「以前の2019年のメイクはアメリカのオレゴンのピノ・ノワールみたいでしたが、2021年は古典的なブルゴーニュのピノ・ノワールみたいな出来です(笑)。」
「枯れ葉…、紅茶、番茶、みたいな香りがする(笑)。いかにも秋深い味わい(笑)。でも強い(笑)。しっかりしてる(笑)。」
私「全房発酵して短い醸し、そしてプレスしないでフリーランのみで作っている感じはまさに古典的なブルゴーニュのピノ・ノワールです。」
「男性的なしっかりしたスタイルよね。」
家内「抜栓後1週間経っても揺らぎません。筋金入りです(笑)。」
私「さあ、ここで問題です。このピノ・ノワールのアルコール分は如何ほどでしょうか?ちなみにヴァケラスは15%でしたね(笑)。」←ちょっと意地悪。
「え~!飲んだ印象ではヴァケラスより強いんだよね(笑)。でも寒いポーランドだし15%以下には違いないのだろうけど…。」
「ピノ・ノワールは強いんだけどアルコリックではないんだよね。」
家内「正解は12%です!」
「え~!そんなに低いんだぁ(笑)。そうか!ワインの強さはアルコール分だけではないんですね(笑)。酸なんだ(笑)!」
「あと多量のタンニンだけでも無いのですね。」
「ポーランドでワイン作ってるのも知らなかったし(笑)、温暖化の恩恵かな(笑)?」
家内「緯度はブルゴーニュ並みですが、大陸性気候なのでかなり寒いはずです。」
「ビュルルのワインは香りがあまり立ちませんが、ピノ・ノワールは物凄く香りが立ちます。何故?(エスク?)(笑)。」
私「一般に暑い産地の葡萄は蒸発から実を守るために皮を厚くします。逆に冷涼な産地の葡萄はそのリスクが低い。そのため冷涼な産地のピノ・ノワールは香りが良く立ち、暖かな産地のローヌのワインは香りの立ちが劣る。と言われております。例外的な品種もありますが。」
「マスキューさん!このティスティング問題でワインの資格試験に目覚める方がおられるかも(笑)。」←さすが有資格者。
お寒い中ご来店ありがとうございました!
あと、土曜日の夕方は混雑して行き届かなかったことお許しくださいませ。
桝久商店 岡本利秋•昭子