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Written on 2012 12 23

マスキュー試飲会にお越し下さいましてありがとうございました

Dec 23, 2012 by weblogland |
昨日は寒い中、マスキュー試飲会にお越し下さいましてありがとうございました。

まずは
ジュ・ド・レザン2012年 ポール・ジロー フランス コニャック地方 葡萄ジュース 微発泡 白 750ml 1350円税込み
「今年も来ましたね(笑)。何年続けて飲んだかな(笑)?」
「去年より酸っぱさがありますね。りんごっぽい。」
「いつものように紅茶っぽい(笑)。飲みやすいね。顔がニンマリしちゃうな(笑)。」
私「去年より糖度は上がってないですね。ジュースとしてはちょうど良い塩梅かと(笑)。いつも通り紅茶の香り、煙草、りんご、ミント、ハチミツの香りがします。複雑さ、バランスの良さが目につきます。」
「それでも、かなり糖分はあるはずですが、後味がべたつかないですね。何故ですか?」
家内「十分な酸があるからかと。余韻も長く美しいですよね。あと、去年よりもりんご酸が明瞭です。」
「ワインとして考えた方がいいんですね(笑)。市販のジュースとは全く違いますね。」
「そうそう。市販のジュースじゃ、余韻を楽しめない(笑)。」
私「もちろんワイン同様料理ともマシアージュしますよ(笑)。」
「フォアグラいけそう(笑)。」
「ケーキも大丈夫そう(笑)。」
「私はアップルパイで楽しみたい!」
私「お正月の栗きんとんなんか鉄板ですね。もう少し時間が経つとサツマイモっぽさが出てきます(笑)。」
ジュ・ド・レザンと料理のマリアージュで大盛り上がりです(笑)。
「ところでマスキューさん。ジュ・ド・レザンってユニ・ブラン種ですよね。イタリアのトレビアーノですよね。悪名高い(笑)。」
家内「樹勢が強いので沢山収穫できますね。たしかイタリアで一番多く栽培されてます。」
「地続きの南フランスも多いですよね。」
私「ジュ・ド・レザンのサツマイモっぽさは地中海系葡萄の特徴ですよね。」
家内「コニャック地方はひょっとしてユニ・ブランの栽培地としては北限かも?」
私「そのまま飲むためのワインではなくブランデーの原料としてのワイン用です。ですから最低アルコール分も低い。逆にこのためジュースには良いかと。ワインとしては酸っぱくて薄く感じます。」
私「昔、ピノ・ノワールの果汁を飲んだことありますが、くどくて濃過ぎて飲めない(笑)。」
この辺りにジュ・ド・レザンの旨さの秘密がありそうです。
「今年のジュ・ド・レザン美味しいと思うんですが、今年は不作ではなかったんですか?」
私「春から夏にかけて雨が多くダメだったようです。収穫量は半減しました。」
「そうすると不作イコール美味しくない。と言う訳じゃないんだ?」
私「ジュ・ド・レザンの場合は、逆に寒い夏の年の方が良い場合があるように思います。」
「へぇー。今年の作柄はフランス以外はどうなんですか?」
私「まだ正確には解りませんが、おそらく北イタリアはかなり期待できそうです。」
「ところでジュ・ド・レザンのマスキューさんの在庫は大丈夫なんですか?」
私「残念ながら入荷数は去年の半分でしたので、年内には無くなりそうです。」
今やマスキューでは、ヌーヴォよりジュ・ド・レザンで新酒の喜びを楽しんでいます(笑)。

さて、次は
〇『ソヴラーノ』グレーラ スプマンテ エキストラ・ドライN.V. モンテラアーナ社 イタリア ヴェネト V.S.Q.T.A.発泡性 白 750ml 1380円 税込み
「おっ『プロセッコ』ですか。特徴的な味わいですね(笑)。」
「これって食事しながら飲んだらガンガンいけそう(笑)。」
「昔プロセッコ飲んだ印象は甘かったように思ったんですが、そんなに甘くないですよね?このワイン。」
家内「はい。昔は甘いタイプの物が主流でしたが、最近は食事に合わせやすいドライなスタイルの物が増えました。」
私「ちなみにこのワインは残糖分が17gほどありますが、さほど甘く感じません。加減が良いかと。」
「ある程度の甘さって必要なんですね。」
「うんうん。あと泡がしっかりしてる。シャンパンみたい(笑)。」
家内「瓶内二次醗酵ではなくタンク内で炭酸ガス圧を得る造りですが、技術が高いです。」
私「そーなんです。昔みたいにサイダーの泡みたいじゃありません(笑)。イノヴェーションしてますよね。」

そして夏の試飲会に登場してから二度目の登場です。
エキストラ・ブリュット ボデガ・デル・フィン・デル・ムンド アルゼンチン パタゴニア 発泡性 白 750ml 1470円税込み
「ありゃありゃ、ロゼ色じゃありませんか(笑)。綺麗ですねぇ。」
私「ロゼのスパーリングを造る意志はあまりないと思いますが。味わいは完全に白ですから。ピノ・ノワールが85%と多く入ってますので色が移ったような感じです(笑)。」
「これって味わいはシャンパーニュですよ(笑)!」
私「木の根やナッツみたいなシャンパン独特の味がします。」
「しかも安い!なんで?2本買ってもシャンパン1本に及ばない!しかもシャンパン方式で造られてる。」
「えっ!これってパ・タ・ゴ・ニ・ア? (笑)」
私「はい。アルゼンチンのパタゴニアです。」
「たしか自然環境の厳しいところですよね。人が住めないような處?」
「風は強いし寒いし、大変な場所ですよね。海はフンボルト海流だし。」
「命懸けのサバイバルレースやるところですよね(笑)。」
私「知らない未知の地でこんなスパーリングが造られるなんて信じられません。技術の進歩は凄いです。常にアンテナを張っていないと売る側の我々も取り残されちゃいます(笑)。」
「私、デル・フィン・デル・ムンドのシャルドネ以前飲んだことがありますが旨かったでした。ピノ・ノワールが相当期待出来そうですよね。どうですか?」
私「はい。実は私もそう思ってデル・フィン・デル・ムンドのピノ・ノワール一度取り寄せました(笑)。味わいは良いには良いのですが、アルゼンチンのピノ・ノワールの域は出ません。このスパーリングとは別物としか思えませんでした。ですから不思議なんですよね。」
「マスキューさん、このスパーリング夏に初めて入荷した時より、ガス圧強くありませんか?」
私「そーなんです。」
「ロットが違うんですか?それとも夏場と冬場の気温差が影響してるんですかね?」
私「たしかに冬場の方がガスは抜けにくいのですが…。」
家内「今飲むとしっかり3気圧は入ってますよね。」
私「謎が多いワインです。良く調べて見ます。」
「でも、良い方の謎だから歓迎ですよ(笑)。」
本日のトップセラーとなりました。

さて後半戦はヘビー級の赤。順番困りましたが、まず香りの一番良いものからです。
カステロ・ジョコンド 2003年 フレスコバルディ イタリア トスカーナ 赤 ブルネッロ・ディ・モンタルチーノD.O.C.G.750ml 4980円税込み
「おー!素晴らしい!」
「香りの分量がハンパない(笑)。しかも品が良いどころか威厳がある。」
「一流レストランでジビエ料理を食べながら飲みたい!」
「たしかにブルネッロだね。立派な佇まいだよね。キャンティだとこうはならないから不思議だよね(笑)。」
「そうするとブルネッロ種に因るんですか?サンジョヴェーゼの亞種ですよね。」
私「たしか19世紀の半ばに造られたサンジョヴェーゼのクローンですが…。クローンは安定しませんからそれだけが原因とは思えませんが…。不思議ですよね。」
家内「フレスコバルディのキャンティで一番重要な『ニッポツアーノ』もジョコンドのような力強さや壮麗さには及びません。」
「そうするとテロワールの性にしましょう(笑)。」
「ところでこのワインは今が飲み頃のピークなんですか?」
私「飲み頃ではありますが、明日飲むと更に力が出ます(笑)。タンニンの分量が増します。ですからまだピークではないかもしれません。」
「これでまだまだなんですか!?凄いポテンシャルですね(笑)。
バローロと並び称すべきワインでした。

そしてつぎはボルドーの暴君?(笑)。
プピーユ 2007年 フランス ボルドー コート・ド・カスティヨン 赤 750ml 3690円税込み
「プヒーユですな(笑)。漫画のお陰ですっかり有名になっちゃって(笑)。」
私「実際バリックの熟成期間も最長ですよね。」
「熟成期間が長いとどういう事なんですか?」
私「基本的にワインに濃さが無いと長い熟成には耐えられません。いまではムートンですら22ヶ月ほどです。」
「うーん。さすがに樽香が強いな。でも奥に沢山隠れてる感じがあるね(笑)。」
「うん。うん。尋常じゃないね(笑)。」
私「オフの2007年でこれですから、良い年は物凄いことになります(笑)。」
「私じつは2005年持ってますが(笑)、何時飲んだら良いですか?」
私「完全に熟成するのを待つなら10年くらいは待った方が良いですよ(笑)。でもメルロの果実味が充実してますから、今飲んでも楽しめるはずです。」
「プヒーユはメルロ100%ですよね?これってジョコンドみたいなサンジョヴェーゼ100%のワインのような複雑で壮麗なワインになりますか?」
私「難しい質問ですね(笑)。まだプヒーユは歴史が長くないのでなんとも言い難い。あとワインに何を訴求するかが全く違いますよね。(苦しい説明でスミマセン)ボルドーファンはプヒーユを評価しますよね。」

さて最後はホンモノの暴君(笑)。
●シャトー・ファゲェロール キュヴェ・セレクション『アントナン』2010年750ml 3980円税込み
「うわっ!物凄い!平伏さなきゃ(笑)。」
「これってシャトーヌフなんですか?セパージュは何ですか?」
私「グルナッシュ100%です。」
「えー!ローヌのグルナッシュってプラムや杏、熟した柿みたいなニュアンスですよね?」
私「はい。基本的にはそーなんですが…。シャトーヌフと隣のジゴンダスにはチェリーやラズベリーみたいなちょっとピノ・ノワール的なグルナッシュを造る生産者がいるようです。」
「へぇー!でもこのワインシャトーヌフにしては安くないですか?」
私「今やシャトーヌフは有名なアペラシオンですから、中々掘り出し物がありません。ただこのシャトー・ファゲェロールは全く無名でしたから、この点幸いしたかと。」
「皆さんこのワイン強いと言いますが、私は飲みやすくてスイスイ飲んじゃいましたよ(笑)。」
私「アルコール分は16%と反則の高さですが、果実味が全面にしかもクリアに出てますから、この点飲みやすくはあります。」
「今風でしたっけ(笑)?このワインもニューワールドみたいな熟成(?)の仕方するんですか?」
私「うーん。鋭い質問です。20年後には私は生きてないかもしれないし(笑)。ただ酸はしっかりありますから、カルトワインのような真っ黒いワインとは違います。果てを見てみたいですね(笑)。」

昨日は皆さんありがとうございました。
これで2012年の試飲会も無事終わることができました。
来年度も一生懸命やりますので、よろしくお願いいたします。
重ねて御礼いたします。
ありがとうございました。

桝久商店 岡本利秋・昭子

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