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Written on 2015 03 30

澱をたべてみた

Mar 30, 2015 by akiko |
マスキュー試飲会へのご参加 ありがとうございました。今回の中心はポルトガルワインでしたが いかがでしたでしょうか。
私が今まで飲んだものの中から 特におすすめの3本 選びました。それぞれがポリシーを感じさせる作りで おもしろかったですね。

さて。先月ご紹介した パディエのカリス(残念ながら売り切れです)、今月のジンブロ、モンテフィーノ 大量の澱が出ていましたね。
最近は除梗してから発酵したり、澱引きをきちっと行うワインが多いようで とってもクリアな主質のワインが中心。
そんな状況なので なんだか うれしくなっちゃって 3本とも澱を食べてみました(ちょっと意地汚い・・・)。
意外だったのは3本とも きめ細かくさらさらだったこと。もっと粒子が大きくて 食べにくいと思いましたが。
ポルトガルのジンブロとモンテフィーノはもう熟成が進んでいるので 古い味っていうか 果実感はない。時間の経過を感じる。抽出した後のコーヒーみたい。
あ、果実感がないというのは 先月のパディエの澱がとっても綺麗な赤い味を呈していたから そう感じるんですけど。 
澱を食べて 思ったのはブドウ全部 梗も皮も果肉も種も 全部使って ワインが出来上がっているってこと。・・当たり前か・・。
それらを 強調したり マイナスしたりでそれぞれの個性がでてくるのですね。

でも やっぱり 澱を食べるのはお行儀悪い、自宅にいるときだけにしよう と思った次第です。 

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桝久 試飲会リポート 201503

Mar 30, 2015 by weblogland |
昨日、一昨日とマスキュー店内試飲会にお越しいただきありがとうございました!
とくに土曜日の夕方にご来店が集中し、行き届かず申し訳ございませんでした。

まず、春を告げるような白ワインからです。
◯ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャ 2013年 パーラ イタリア 白 サルデーニャ島 D.O.C.750ml 1759円税込
「ラベルも綺麗だけど、色も綺麗ですね(笑)。『私は良いワインです。』って言っているみたいですね(笑)。味わいもラベルみたいなフローラル(笑)。」
「マスキューさん、このワイン前から売ってますよね。紫色の花柄のラベルのワインもありましたよね?」
家内「はい。『ヌラグス』です。あれもサルデーニャ島のワインです。」
「このラベル特徴的ですよね。漫画のコラムで取り上げられてましたよ(笑)。見つけて、さすがマスキューって思いましたよ(笑)。」
私「ありがとうございます(笑)。パーラの白は良いですよね(笑)。特にこのヴェルメンティーノは随一かと。イタリア本島のヴェルメンティーノは今一つなんですよね。」
家内「このワインが一番ヴェルメンティーノとして好ましいと思います。」
「このワイン 膨らみもあるし華やかだし とても美味しいですが、何℃くらいで出すのが良いですか?もっと冷やしても良いのですか?」
私「今大体13℃くらいだと思います。他のワインより少し温度は下げて出しています。もっと冷やしすと膨らみより広がりのベクトルが増します。」
「冷してからゆっくり温度が上がるのを楽しむ。好みの温度帯を探すのも一興かな(笑)。」
私「レベルの高い飲み方ですね(笑)。」
「このワインはもともと粘りがありますよね?温度高くても低くても、この粘りが鍵かな?」
私「鋭い!ですからオリーブ・オイルやシェーブルチーズとは相性抜群です。」
「シェーブルって山羊のチーズですよね。サルデーニャ島には山羊がいるんですか?」
私「はい。人口より多いはず(笑)。」
家内「島は急峻で平野が少ないので崖を苦にしない山羊が放牧されています。」
「牛は崖を歩けないからだ(笑)。」
家内「あとこのワイン、塩辛さもありますから、魚介類とは相性良いですよ(笑)。また植物っぽさも強いですから、野菜をマリネにしたり、オリーブ・オイル・ベースのドレッシングなんか鉄板です(笑)。」
私「個人的には名物のカラスミのパスタがベストかと(笑)。」
「店長カラスミ好きだからなぁ(大爆笑)。」
私「手の内 読まれてますね(笑)。」

さて次はモンテプルチアーノ種を使って造られたロゼと赤。造り手も同じコッレ・フリージオです。
◯チェラスオーロ・ダブルッツォ 2013年 コッレフリージオ ロゼ イタリア アプルッツオ州 チェラスオーロ・ダブルッツォD.O.C.750ml 1481円税込
●モンテプルチアーノ・ダブルッツォ 2012年 コッレフリージオ 赤 イタリア アプルッツオ州 モンテプルチアーノ・ダブルッツォD.O.C.750ml 1481円税込
「マスキューさん!このロゼは花見用(笑)!」
「色も薄いピンク色 桜色(笑)。花見のためのワインだね(笑)。」
「ロゼって甘いだけじゃないんですね。ベリーかな?果物の感じが赤ワインっぽい(笑)。だけど渋味がないから飲みやすい。何も食べなくてもいける(笑)。」
「ちょっと塩辛いハムなんかつまみ食いしながら飲むとイイね(笑)。グビグヒ行けるな(笑)。」
「マスキューさん、このロゼ甘さもありますが、この甘さは糖分ですか?」
私「この口の中に膨らむような甘さはグリセリンです。アルコール醗酵の過程で出来ます。揮発性でもありますから、ベリーの香りと溶け合って、飲み込んだ後の長い余韻に通じます。」
「たしかに余韻が長くて心地良い(笑)。美しいね(笑)。」
「ロゼと赤を比べると不思議な気分です。同じ品種なんだろうけど別物(笑)。」
「用途の違いなんだろうけど、コンセプトの違いがここまで味の違いになっているのは面白いですよね。」
家内「この手のドライでフルーティーなロゼは地中海沿いのリゾート地ではビール替わりに飲まれているようです(笑)。」
「うーん。ビール替わりに昼間から飲んでみたいけど、酔いそうだな(笑)。」
「夜のディナー前に酔いつぶれるかも(大爆笑)。」
「モンテプルチアーノ種って高貴な品種じゃないけれど、ロゼだとかなりピュアで品が良いですね。可愛さがあるよね(笑)。」
「たしかマスキューさんの定番のチウ・チウもモンテプルチアーノ種を使ってますよね。でもチウ・チウのモンテプルチアーノ種とモンテプルチアーノ・ダブルッツオのモンテプルチアーノ種って違いますよね?」
私「何と鋭い!モンテプルチアーノ・ダブルッツオらしいアロマチックなスタイルがコッレ・フリージオのワインで、深みのあるモンテプルチアーノ種のスタイルがチウ・チウです。じつは、産地の違いが明瞭に感じるようなチョイスをしました。」
「なるほど!チウ・チウの『ゴティコ』を飲めば良く解るんだな(笑)。『バッカス』よりモンテプルチアーノ種ね比率が高いよね(笑)。」
「モンテプルチアーノ種好きの私にはたまらんね(笑)。」
「同じモンテプルチアーノ種でもそんなに違うんですか?」
家内「日本に大量に輸入されていますが、いわゆるモンテプルチアーノ・ダブルッツオは軽い早飲みのワインがほとんどです。このコッレ・フリージオのワインもフレッシュ&フルーティーなスタイルですが、標高の高い産地なのでかなりしっかりした方です。酸があります。」
私「モンテプルチアーノ種は濃く造ると果実味が黒くなる傾向があるようです。一部の最先端の生産者は赤いベリー系の香りがしっかりしながらも飲み応えのあるヘビーなワインを造ろうとしているようです。例えばガロフォリかな。」
「マスキューさん 最近試飲会で辛口のロゼを良く出しますが、ロゼって味わいのパターンがありますよね?」
私「さすが!お見通しですね(笑)。大まかにはストロベリー系とアセロラ系に別れそうですね。」
「モンテプルチアーノ種の赤ってラズベリーの香りがするから、ストロベリー系な訳ですね(笑)。」
「チウ・チウはカシスやマスキューさん曰く黒豆の香りですけど、ロゼを造ったらストロベリー系になるんですかね?」
私「高度な質問ですね(笑)。恐らくそうなるかと。あったら飲んでみたいですね(笑)。」

やはり親しみのあるモンテプルチアーノ種。興味は尽きませんでした(笑)。

さて、後半戦のポルトガルです。
●『アトランティコ』2012年 赤 ポルトガル アレンテジャーノ 750ml 972円税込
「おっ!『アトランティコ』ですね。随分沢山このワイン飲んだなぁ(笑)。重宝してます(笑)。」
「このワインを友達に飲ませて『高いワインだな。』って随分騙したな(笑)。」
私「お世話になっております(笑)。今ではマスキュー不動の定番です(笑)。」
家内「でも、モンテプルチアーノ・ダブルッツオと比べると明らかに酸がない。」
「たしかに酸は無い(笑)。でも滑らかさとコクで美味しく飲めちゃいますよね(笑)。」
「樽のニュアンスもあるから旨く感じるんだよね。」
「モンテプルチアーノ・ダブルッツオみたいにはっきりしていないけど、果実味はちゃんと感じるよね。」
私「飲みやすい今風ではありますが、実に上手に出来ています。」
「そうそう。今風も悪くないよね(笑)。なんたって1000円しないんだからね!」
「飲みやすくてイイ!」

さて、続いてマスキューの隠れ定番(笑)。ジンブロです!
●ジンブロ 2008年 キンタ・ド・ジンブロ ポルトガル ドゥロD.O.C. 赤 750ml 1712円税込
家内「このワインはいわゆるポート・ワインの単一畑で造られたドライ・スタイルのワインです。」
「へぇー、ポートって甘いデザート・ワインですよね?」
私「はい。糖分が残った半醗酵状態にアルコール添加して造るいわゆる酒精強化ワインです。非常に長命で、保存性に優れています。」
「戦国時代に信長が飲んだワインですね(笑)。」
「普通の辛口赤ワインも出来るんだ?」
「辛口でも香りはポートみたいに甘くて重い(笑)。みっちりしてる。」
「タンニンの量が凄い。でも渋すぎない。この落ち着きは熟成したからですか?」
私「はい。ようやく本来楽しめる姿になったかと。今風ではありますが、飲み頃になるまで7年は要するワインでした。ジンブロはずっと扱ってきましたが、ようやく解りました(笑)。」
家内「高密度のタンニンが整った姿になった今がピークのようです(笑)。」
「今風と言っても時間のスパンは長いのですね(笑)。スゴく質感がありますよね。」
私「じつは、この後に入荷するジンブロは2011年なので、2008年があるうちに皆さんに味わっていただきたく、今回試飲会に出しました(笑)。いかがでしょう?」
「マスキューさん、それって2011年はスタイルが変わると言うことですか?」
私「これまた鋭い(笑)!でも、飲んでみないと解りませんが、可能性は高いかも(笑)。」
「アトランティコとジンブロを実際比べると価格の差を感じるよね(笑)。」
「でも、どちらもコスト・パフォーマンスの高さは驚きだし、目を開かせるワインだよね(笑)。」
「明らかにポルトガルの個性を感じる。ユニークだよね。シンプルだし、好きだな(笑)。」
「瓶に澱がベットリついてますね(笑)。でも、これが普通なんでしょうね(笑)。今時こんなに澱があるワインは珍しい(笑)。」
私「今風と言ってもプリミィティブなんですよね(笑)。」
「マスキューさん、ジンブロは全房醗酵してるのですか?」
私「除梗してるかと。全房醗酵していたら後10年以上経たないと飲みやすくならないかも?」
家内「それにしてもタンニンの量は凄い(笑)。個性なんでしょうね(笑)。」

さらにタンニン量はエスカレートします(笑)。
●モンテフィーノ・レゼルヴァ 2005年 モンテ・ダ・ペーニャ ポルトガル 赤 ヴィーニョ・レジョナル・アレンテジャーノ 750ml 2098円税込
「これは完全にバッチリ熟成してるね(笑)。ブルネロっぽいかな?」
「説得力あるね(笑)。」
「マスキューさん、このワインはあとどのくらい持ちますか?」
私「今がピークであるのは間違いないですね。ジンブロより熟成は進んでいます。このあとは古酒になっていくかと。」
「深みがあるよね。あと広がりかな。大きさがある。」
「こうなるのに10年かかることは、長いのか短いのか(笑)?」
私「少なくとも、いわゆる今風の飲みやすく造られたワインはこうはなりません。」
「クラシックな今風(笑)。でも、クラシックだよね(笑)。」
「ジンブロと比べるとさらに価格差を感じる(笑)。ある意味真っ当かな(笑)。」
私「ポルトガルのワインは基本的にアロマチックではありませんが、質感があって納得のいけるワインかと。」
「みんなこんな感じですか?」
私「いえいえ。先日ポルトガル大使館主催の試飲会に行った印象では、もっと今風で(笑)、これも今風のスペイン・ワインに近いものばかりでした。マスキュー試飲会の方がクラシックかな(笑)。」
「あと、品種の特性があまり感じられませんが…?」
私「それが特性かも…。どれも複数品種のセパージュですが、あくまで作柄のリスク回避と混醸による深みのためであり、香りの複雑化ではないような気がします。少なくとも、何を何パーセント何を何パーセントにする、ような設計図がないようなワイン造りだと思います。」
家内「このモンテフィーノはアレンテジャーノの奥地 スペイン国境付近。酷暑と乾燥の苛酷な環境のようです。草も生えないようなところのようです(笑)。フィロキセラも侵入しなかったし、葡萄樹も根付かせることが困難なほどのようです。」
唯一試飲会のお客様でポルトガルに行かれたプロの旅行者Tご夫妻「アレンテジャーノは内陸に行けば行くほど何もない(笑)。あるのはコルク樫とオリーブの樹とワインくらいかな。スペインに近づくにつれさらに何もなく、荒野(笑)。」
家内「ポルトガルはコルク栓の世界シェアが60%でした!」
Tご夫妻「コルクの服も売ってましたよ(笑)。」
私「可愛そうなコルク樫は10年に一度皮を剥がれるんですよ(笑)。」

どうもありがとうございました。
桝久商店 岡本利秋・昭子

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