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Written on 2017 01 22

マスキュー試飲会のラインナップ 201701

Jan 22, 2017 by weblogland |
今月1月27日(金)、28日(土)のマスキュー試飲会のラインナップ決まりました!



まずは、訳があってひさーしぶりの登場のタリケの白ワイン。代わりのない良さをお試しください!
〇クラシック 2015年 ドメーヌ・デュ・タリケ フランス ガスコーニュ 白 コート・ド・ガスコーニュI.G.P. 750ml 1296円税込み スクリュー・キャップ
タリケを世に知らしめたスタンダード・キュヴェ『クラシック』満を持しての登場です!
このワイン、セバージュはユニ・ブラン、コロンバール、ソーヴィニヨン・ブラン、グロ・マンサンからなります。白い花、ライムやレモン、トロピカル・フルーツ等の果実味は硬質感のあるミネラルのニュアンスを含み素晴らしい伸びやかさ!マロラクティク発酵はコントロールしているようですが、無理がない。
思わず声を発しそう(笑)。
何よりも驚きはアルコール分の低さ。なんと10.5%で仕上がっています。冷涼で葡萄の糖度が上がりにくい彼の地ならではのスタイルなのです。一般に低いアルコール分のワインは保存性に無理がありますから、補糖などでアルコール分を無理矢理上げたりします。ただタリケはそんなことをしません!多量の酸でバランスを取るのです。ただこんな折り合いのつけ方が出来るのはタリケの傑出した技術力の賜物。価格帯の低いワインなのですが、物凄いワインなのです(笑)。


100年を越える歴史をもつドメーヌ・デュ・タリケ。スタートはアルマニャックの専門でした。3代目の当主イヴ・グラッサが、あのアラン・ブリュモンの片腕の辣腕醸造者としてブリュモンの成功に貢献しました。そのイヴ・グラッサが自分のドメーヌとしてワイン生産に取り組み世界中の注目を浴びる白ワインを造り出しました。現在はイヴの息子アーミンとレミーがドメーヌを引き継いでいます。もともと葡萄栽培がメインでしたから、所有畑は広いのですが、現在はなんと1125ヘクタール、従業員数は120名。家族経営としては彼の地最大規模のワイナリーとなっています。ただ積極的に畑で働き醸造に取り組む兄弟は父親の遺伝子をそのまま受け継いだようです(笑)。

父の築いた「傑出した生産者」「ガスコーニュのリーダー」としての地位を揺るぎないものとし、さらに発展させています。


クラシックな本格派のイタリアの白と赤。本来的な味わいはオールド・ファンを惹き付けてやまないはず。
〇ヴェルディキオ・ディ・カスティーリョ・ディ・イエージ 2015年 ボッカフォスカ イタリア マルケ 白 D.O.C.  750ml 1434円税込み
生産者のボッカフォスカは2006年に7人の仲間が集まって設立されたワイナリーです。地元の農業協同組合に勤めるファットリーニ・ジョルダーノを中心にワイン造りに情熱を燃やす集まりです(笑)。
ヴェルディキオの中心地クプラモンタナに3ヘクタール、コリナルドに2ヘクタールの畑を所有しています。
まず締まった味わいにビックリ(笑)
。緻密でヴェルディキオらしいアロマに溢れています。グレープフルーツやレモン等の柑橘類の香りにハーブや塩辛さが混じり、程よい粘性は優しい舌触り。後味のアーモンドっぽさを含む長い余韻は素晴らしい!緩いイメージのあるイエージとは思えない出来映え(笑)。
かといってマテリカのような重さに頼ったスタイルではありません。すべてにおいて程よい質の高さがあります。
ありそうでないイエージの白ワイン
(笑)?本来的なイエージらしさの結晶と言って良いと思います。ワインに余分なストレスや違和感が無いところをみると、かなり恵まれたテロワールを連想出来ます。クプラモンタナの3ヘクタールの畑の優位性を感じます。どうでもイイところで造ったイエージじゃありませんね(笑)。
あと、マロラクティク発酵をしながらもしっかり酸を残せている点、ただ者ではありません。これもテロワールの優位性であり、かなり真剣に高い技術力のもとワイン造りをしている証拠です。

●ロッソ・ピチェーノ 2014年 ボッカフォスカ イタリア マルケ 赤 D.O.C. 750ml 1434円税込み
このロッソ・ピチェーノはコルナルドの2ヘクタールの畑で5000本ほどしか造られていません。葡萄樹1本からワイン1本以下の低収量です!
モンテプルチアーノ70%、サンジョヴェーゼ30%からなるワインの味わいはクラシック!今風の飲みやすいロッソ・ピチェーノとは対極(笑)。
モンテプルチアーノ由来のラズベリーやスグリの香りはなかなか立ち上がらなく(笑)、液体の中にひっそり隠れ液体にしっかり溶け込んでいます。液体の味わいに深みがあり、土や海藻やミネラルのニュアンスと香りが、果実の香りと織り成すバランスはグット(笑)。余計なものを加えないプリミィティブな良さを感じます。
ロッソ・ピチェーノって本来こうあるものだと言われているような気になります(笑)。


マスキューの定番の『ジュテーム』。素晴らしい作柄の2015年が入荷しました!暖かみのある味わいはこな寒い時期ピッタリ(笑)。
●『ジュテーム』2015年 ドメーヌ・バサック 南フランス 赤 コート・デ・トングI.G.P. 750ml 1980円税込み
ドメーヌ バサックはラングドックの平野部のピュイサリコンという小さい村にあります。なんでも150年前まではマールを生産していたそうです。鉄道の開設により、遠方へのワイン販売が可能になり、ワイン生産を開設したそうです。

ワインの醸造貯蔵には、なんと、その当時つくられた木製の大樽を使っています。あまりにも古臭いなんて思わないでください。暖かい地域のワインは、大樽でゆっくりと熟成させることで円やかさをワインに与えることが出来るのです。

そしてそれは、衛生面でかなり気をつけている証拠でもあります。(なんたって150年間木樽を使い続けているのですから)

実際に畑は有機栽培が行われているにもかかわらず、とても綺麗です。除草剤などの農薬を使わないため、有機栽培を行なうと下草が生えて、それを抜く手間が大変なのです。(手を抜くとすぐに畑は雑草で覆われます。)

樹齢の高いブドウ樹から丹精をこめてワインがつくられています。

現在は1989年生まれの9代目ルイさんが主になってドメーヌを切り盛りしています。マスキューではルイさんに代が変わる前からドメーヌ・バサックを扱っていますが、ワインの質が確実に良くなっています。今までは自然に有機栽培をしていたような感じだったのが、意識が高まり更に品質の向上に努めている変化があります。キメの細やかさ、ムラのない濃度感、広がりと奥行き。グレードが上がっています。代替わりで失速するドメーヌが多いなか、きっとルイさんは素晴らしい跡取りなのでしょうね(笑)。このまま行けば南フランスのスターになるはず。

実はそんなルイさんの奥様は、なんと日本女性!

来日が待たれますね。

そして、この『ジュテーム』は愛する奥様の故国日本のために造られたスペシャル・キュヴェ!

旨い訳です(笑)。

カベルネ・フラン40%、グルナッシュ40%、シラー20%のセパージュ。新樽で10ヶ月の樽熟成されます。

芳醇で濃厚。でも、有りがちな力づくではありません(笑)。新樽を使っているのが解らないほど充実した果実味。赤や黒の果実の織り成す様は見事!明瞭さはこの地域では経験したことがないレベルです。南フランスの今風ワインの到達点と言うべき出来栄えです。

しかも、価格は良心的(笑)


やっぱりプリオラートのワインは外せません。価格が良心的なのが嬉しい!
●ヴィン・イ・レジェンデス 2011年 セラー・ロナデレス スペイン カタルーニャ 赤 プリオラートD.O.Q.750ml 2376円税込み
ご存知、スペインを代表するワイン産地プリオラートの赤ワインです。モンサン山の麓の標高493mのフィンカ・ラ・プラナの地に2002年に設立されたセラー・ロナデレス。家族経営の小さなワイナリーです。プリオラートを世界的に有名にした『4人組』(私は嫌いですが(笑))の系譜に連なる新進のワイナリーです。
このワイン、セバージュはガルナッチヤ50%、カリニェ50%の伝統品種
。フランス産とアメリカ産のバリックで12ヶ月熟成させます。樽香も強いし、今風に飲みやすく造っている点、気に食いませんが(笑)、ワイン自体にまだまだ延び代を感じるのとタンニンの質感にプリオラートの良さを感じます。あの伝説の『セラー・デ・スカラ・デイ』を連想する硬質で豊かなタンニンのワインです。(飲めるまでとても時間がかかりますが)
プリオラートの良さは『4人組』ではなく『スカラ・デイ』を始めとすると勝手に思ってる私には涙が出るほど嬉しい(笑)。

『スカラ・デイ』が豪雨により畑が流された2002年に設立されたのも何かの縁かしら?

あとワインの味わいとは無関係なのですが、ラベル・デザインが素晴らしい!彼の地の伝統的な猟風景を点描した凝ったもの。しかもボトルをぐるりと1周しており、まるで絵巻物(笑)。市販のラベル剥がし1枚では足りません。しかも剥がれにくい(笑)。ラベル・コレクターの家内はラベル剥がしに格闘しております。
剥がさず瓶ごと保存する方が向いていると思いますが、声に出して言えません(笑)。
ジャケット買いする必要ありなのです(笑)。


今風なのですが、寒いこの時期体が暖まるような芳醇な果実味のワインはありですね(笑)。
●ジゴンダス ロマーヌ・マショット 2012年 ドメーヌ・ピエール・アマデユー フランス ローヌ 赤 ジゴンダスA.C. 750ml 4181円税込み
今や巷ではジゴンダスの頂点と評価されているアマデユー。へそ曲がりなマスキユーは扱わないぞ!(笑)でも、飲んでみてありかなと(笑)。
 
まずはインポーターさんの資料から、

『100%除梗したブドウをセメントタンクで10日間、28℃で発酵させる。その間ルモンタージュは1日1回施す。シャプタリザションは行わない。マセレーションの期間は10日間。空気圧圧搾機で圧搾し、三回ほど使用した大樽とバリックで18ヶ月シュール・リーで熟成。澱引き、清澄は行わず、濾過後に瓶詰め。』
 
クラシックな部分を残しながら細心、最新ですね(笑)。

飲んでみると、スッゴく飲みやすくて美味しい?

セパージュはヴィエュ・ヴィーニュのグルナッシュ100%。プラム・ジャムやフランボアーズの肉付きの良い果実味に、いかにもローヌらしいハーブの香り。

仕上がりはまさに今風なのですが、果実味とタンニンが高濃度で溶け込む様は見事!
悔しいくらい飲みやすく、しかも説得力十分。

除梗しているのは気に入らないし、バリックを使うのも気に入りませんが(笑)。スタイルの違いと納得さられます。見事な表現力です。

畑の立地と栽培由来の原料葡萄の良さ、ほとんどプレスしていないような丁寧さ、余分な添加のなさ。M.C.をかけて発酵期間を短めにしているところは慧眼であり、レベルの高さ。やはりトップに評価される訳ですね(笑)。
 
エスピエのようなクラシックなジゴンダスと相並べることはマスキユーには必要と思い知らされました(笑)。

以上6本。27日(金)は17~20時30分、28日(土)は11~20時30分までいつも通りの予定でございます。
皆様のご来店お待ち申し上げます。

桝久商店 岡本利秋・昭子

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イタリア北部ヴァッレ・ダオスタのピノ・ノワールとフメン

Jan 22, 2017 by weblogland |
かっこいいラベルでしょう(笑)?

イタリア北部ヴァッレ・ダオスタのピノ・ノワールとフメンです。

今月の試飲会に出るのかって?

いえいえ。今月末の試飲会のラインナップはほぼ決まっています。取引のあるインポーターさんの新入荷品です。個人的に興味のあるヴァッレ・ダオスタのワインですから、飲んでみたい衝動にかられちゃいました(笑)。品種もピノ・ノワールとフメンですから飲まない訳にいきません(笑)。鮮烈で奥行きのあるワインだとイイなぁ(笑)。でも価格は比較的安めですから、過度の期待は禁物かな(笑)?かっこいいラベル・デザイン見てるだけで涎が出そうです(笑)。



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