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『ル・デヴェス』2007年凄いです。
ドメーヌ・ガントランディーのコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ・ヴィサンのワインです。ちょっと長いアペラシオンです(笑)。
ローヌ、ヴィラージュの中で最良のテロワールと高く評価されるヴィサン村のワインです。
この村にはガントランディーとオードランの二大巨頭がいます。もちろん両者とも私の愛するドメーヌなのですが、明らかにつくるワインのスタイルが違いとても興味深いです。
特に今回販売するガントランディーの『ル・デヴェス』2007年なのですが、夏前に飲んだ印象は、まだまだ閉じていて特徴が無く、良いのか悪いのか分からない状態でした。家内と二人で「2007年のガントランディーはダメだったのか?」と嘆きました。
ガントランディーのワインじつはグルナッシュ100%で造られています。(但し、グルナッシュ100%ですとAOC違反になるため、シラーが10%入ると表記されているらしいのです。)グルナッシュはワインの出来上がりも早く、濃く柔らかいワインが出来る品種特性があります。大概のローヌのワインはグルナッシュがメインですから、濃くて早く飲める気安いワインとなります。
そうするとガントランディーのグルナッシュは他の生産者の造るものとはだいぶ風情が違うのです。改めて10月頭に飲んだ印象は、中に隠れた酸が浮き上がりはじめ、酸が高密度で複雑に詰まっているのが分かりました。ワインの中の力を自然に上手く並び替えて、調整しているかのようでした。近寄り難い風情すら感じるほどのポテンシャルが伺えました。
そこには、いわゆるグルナッシュの人懐こい親しみのあるスタイルでは無く、凜とした気品があるのです。
うーん。
優良なボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンに通じるスタイルなのです。すぐに手の内を明さない堅牢さがあるレアなグルナッシュだと思います。オードランのような、ひたすらな美しさとは別のカテゴリーのワインだと言えます。
2007年の『ル・デヴェス』これから凄いワインになりそうです(笑)。まだ全開ではありませんが、どんどんその力を見せてくれそうです。
楽しみなワインです!
あっ!
思いつきました。
『頑固なグルナッシュ』ガントランディーのキャッチフレーズです(笑)。