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試飲会 リポート

May 01, 2011 by toshiaki
昨日はありがとうございました。

2時からのスタートでしたが、最初は誰も来ず3時になってからお客様が来はじめました。家内ともども一時はどうなることかと案じましたが(笑)、途中グラスが足りなくなるほどでした。また、グラスを買い足しますのでお許しを。

まずトップバッターはアリバーナ・ディ・ロマーニャです。
「おっ、これイイね。真っ昼間にパスタ茹でて、このワイン飲んだら最高だね(笑)。」
「生ハムのサンドイッチもイイね。」
「カロリー高くて太りそう(笑)」
「旨いものはカロリー高くてもイイんだよ(爆笑)。」
皆さん抵抗無く、このワインを受け入れて下さいました。
「マスキューさん、なんでアルバーナ・ディ・ロマーニャいままで取り扱わなかったんですか?」
私「美食の地エミリア・ロマーニャの白ワインですから、すごく美味しいワインも沢山あるのですが、ビックリするほど高くてディリーワインと呼ぶにはちょっと無理でした。かといって価格の安いお手頃なワインも沢山あるのですが、旨いものが見つかりません。安くて美味しいワインは地元で優先的に消費されるようです(笑)。そんな訳でなかなか売れるワインに当たりませんでした。」
「なるほど。このワイン飲みやすくてフルーティーだけど、厚みがありますもんね。」
私「そーなんです。明日になると厚みがさらに増します(笑)。」
「オリーヴ・オイルには合いますねぇ。」
「塩辛さにも合う訳だ。」
大人気のうちピッタリ完売してしまいました。インポーターさんはまだ在庫がありますので、月曜日に発注をかけますからご安心を。

さて、つぎのシャトー・オー・サン・マルタン2003年です。
「かわいい!花みたい。」
私「ラズベリーみたいですよね。右岸のメルロの特徴です(笑)。一般的なプラムのニュアンスとはちょっと違います。あと、熟成の状態がかなり良かったように感じられます。」
とはいえ実は、最初にお越しくださった筋金入りのワインエキスパートのKさんとボルドーラヴァーのOさんとワインの並び順で相談していただきました(笑)。はじめシャトー・オー・サン・マルタン2003年は後のシャトー・ラコンブの前でした。マズールのローヌ、ステファンのオート・コート・ド・ニュイの後でした。前の2本が強いですから、オー・サン・マルタンの繊細なニュアンスが伝わらないのではと?
私「オー・サン・マルタン2003年とても良いと思うのですが、いかがでしょう?」
Kさん「確かに、らしい良いワインですよね。でも回りが主張の強いワインばかりだから、見落としちゃうな(笑)。」
Oさん「私はすごく好きなワイン。実に良くできてる。うーん。でもこの順番はちょっと可哀相かも(笑)。」
そんな訳で急遽オー・サン・マルタンを赤ワインの一番目に並べました(笑)。
抜栓直後はまだ還元臭が強く果実味が隠れていますが、2時間も経つと絶好調。熟成により、ピノ・ノアール的な味わいとなっています。
「このワイン安くないですか?なんでこんなに安いの?」
「2003年って良い年だったんですよね?」
私「今、ボルドーワインは高いイメージが定着してますが、有名どころ以外にはまだまだ掘り出し物があるようです(笑)。お褒めいただきありがとうございます。」

さて、久しぶりのマズールのコート・デュ・ローヌ2000年、素晴らしい熟成状態です。
「うわっ!あま~い!でもこれグルナッシュですか?独特の嫌な感じがない(笑)。」
私「グルナッシュ70%、シラー30%です。雑味がないのです。栽培から仕込みまでの管理が完璧だったようです。」
「そうそう、雑味がない!」
「うーん。ハーモニーが素晴らしい!単一品種で造ったみたいだよね。これって熟成しているからですか?」
私「やはりこうした形で古酒を市場に出せるマズールは大したものです。」
説得力十分でした(笑)。

次はお待ちかねのブルゴーニュのピノ・ノアールです(笑)。今やシャブリの一流生産者となったブロカール家の長男ステファン・ブロカールが立ち上げたネゴシアン、『クロズリー・デ・アリズィエ』のオート・コート・ド・ニュイ2009年です。
「ピノ・ノアールらしいなぁ(笑)。酸がしっかりしていて、飲むと元気がでるね(笑)。」
私「通常のブルゴーニュが造られるところより高台に畑がありますから、その分、酸が強くなります。でも泥のついたフランボアーズのような香りもしっかり出ています(笑)。アペラシオンの特徴がとても良く表現されています。」
「2009年って良いヴィンテージみたいですよね?」
私「はい。少なくとも2007、2008年より良さそうですね。」
「オート・コートって悪い年はまずさが目立つ(大爆笑)。」
「私、ネゴシアン物ってあまり信用してないんですが(笑)、このワイン旨いですね(笑)。」
「安いピノ・ノアールってあるにはあるけど、かなりまずいよね(笑)。」
皆さんのご不満解消できましたか?さすがステファン、育ちが良い!

そして久しぶりのシャトー・ラコンブ2005年。
「うわっ!旨いなこのワイン!香りが凄い。」
「濃いんだけど、くどくない(笑)。」
私「マスキューでは1990年ヴィンテージ頃から扱ってますが、2005年はまさに1990年を彷彿させる出来栄えです。」
「確かに何度もマスキューさんで買った(笑)。いつも変わらない旨さだよね。確か昔は2000円しなかったですよね(笑)。」
私「ドッヒャー!良く覚えてらっしゃる。お許しを!」
「でも2005年は香りのボリューム感が凄いですね。まだまだ寝かしていた方が良さそうですね。」
「ところでラベルに書いてある『ボルドー・オー・ベナージュ』ってなんですか?ラコンブのアペラシオンはボルドーA.C.ですよね?』
家内「ラコンブのあるところはアントゥル・ドゥー・メールの真ん中で、白の『ボルドー・オー・ベナージュ』という比較的有名なアペラシオンです。逆にいくら良い赤ワインをつくってもこの地ではボルドーA.C.しか名乗れません。」
私「オー・サン・マルタンはボルドー・シュペリュゥールA.C.ですからこれより格が落ちる訳です。まあ、法律上の話ですが。」
家内「それが許せないんでしょう。でもややこしいですね(笑)。」

トリはマスキューの隠れ定番『フィトゥ』つくるは名手シャトー・ド・ヌーヴェル。
「うわっ!濃い!旨味が詰まってる!」
私「ここまで濃厚だとリキュールに近いですよね。」
「前のラコンブは香りでしたが、これは味わいですねぇ。」
私「さすが!地中海系の葡萄だと香りより味わいに特徴が出ます。」
「でも、ハーブみたいな香草の味わいもして複雑!」
家内「ここのワインは毎年変わらずに安定してて、ハズレがないんです。でもいつの間にか瓶形が変わりましたが(笑)。」
私「非常に良い状態になってからリリースしますから、安心して飲めます。」
「お腹が一杯になりそうなワインですね(笑)。」
私「個人的にはカリニャンが嫌いなのですが(笑)、このシャトー・ド・ヌーヴェルのワインだけは別です。あのチープな感じがありません。不思議なのです。」
圧巻でした。


ここのところの自粛で皆さんも我々もストレスが溜まっていたようで、盛会となりました。ワインは飲み手の心を動かすもの。酔うためだけの酒ではありません。楽しく好奇心を刺激し、心を揺り動かすものと、改めて実感いたしました。単なる加工食品でもあるワインに生命力や自然を感じられる感性の素晴らしさ、豊かさ。そしてそれは、ワインが無い人生、生活があまりに無味乾燥なものと強く思いました。
どうもありがとうございました。

それから、レコールNo.41からいただいたチャリティ・ワインも無事完売いたしました。また改めてご報告いたしますが、取り急ぎ御礼申し上げます。

昨日はどうもありがとうございました。重ねて御礼申し上げます。

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