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昨日は暑い中、ご来店ありがとうございました。
まずは暑気払いのミュスカデとグロ・プラン。ガッツリ冷やしておきました(笑)。
「おー。酸っぱい(笑)。体に滲みますなぁ。このミュスカデかなり酸っぱいけど、フルーティーですね。グレープフルーツやら柑橘類の味がしっかりしてるね。」
「ビタミンCがいっぱい(笑)。元気でますね(笑)。」
「ミュスカデもグロ・プランも水っぽくないし、しっかりしてますよね。割とチャラい印象がありましたけど、違うんですね。」
「ミュスカデとグロ・プランってなんの違いですか?」
私「ヴィンテージも生産者も同じですし、造り方も同じですから、品種の差かと。グロ・プランの方が塩辛いのと、香りがミュスカデほど複雑なフルーティーさがないかと。あとこの生産者マルタンはシュール・リーの際ステンレス・タンクではなく木樽を使います。このため酸の角がとれます。」
「うーん。たしかに!でも暑い中大汗かいて体の水分量やミネラル分が失われた時飲むなら、私はグロ・プランがイイな(笑)。」
私「小海老のフリッターに塩降ってレモン汁をかけて食べながらグロ・プラン飲むと死ぬほど旨いですよ(笑)。」
家内「グロ・プランとミュスカデを比べるとグロ・プランの方がシンプルですよね。ミュスカデの方が複雑さがあります。でもシンプルさが複雑さを勝る場合もありますよね(笑)。ケースバイケースですね(笑)。」
私「日本だとグロ・プランはあまり知名度は高くありませんが、ナントやパリのビストロだと生蠣にはグロ・プランが定番のようです。シャブリじゃないようです(笑)。」
「マスキューさんはこのマルタンのワインをかなり長く扱ってますよね。私どちらも厚みがあって好きでして10本以上は飲んでるような気がしますが(笑)、あまりヴィンテージの差を感じません。何故ですか?」
私「そーなんです(笑)。もともとのワインの規格と生産者の力量かと。ただ今の緩い規格に合わせてないことは確かです。マルタンはクラシックな生産者ですね。」
さて次は新着南フランス ラングドックの山奥のアペラシオン サン‐シニアン ドメーヌ・パン・デ・マルグリットの赤ワインです。
「旨いですね!エレガント!」
「ふっくらしているし、広がりがある。」
「タンニンがめちゃくちゃ優しい。それに深さがある。」
「草や花、あとタールや土の香り、かなり複雑。イイね(笑)。」
「土の香りがする(笑)。ところでセパージュはなんですか?モノ・セパージュみたいにまとまりがイイ。でも複雑?」
私「シラー、グルナッシュ、カリニャン、ムールヴェドルの組み合わせです。クラシックなスタイルです。」
「ワインとしてのバランスが良いのですね。この味もクラシックなんですか?」
私「造りはクラシックではありません。完全に除梗してますし、温度管理もしっかりしています。」
「そうするとこの味わいは果実だけ由来なんですね。」
家内「雑味がないのは、傷んだ葡萄や未熟な葡萄を使ってない証、それと熟成に木樽も使ってません。」
私「あと、収量が低いことと農薬をほとんど使ってないことですか。SO2の使用量も少ないはず。広がりがあるのはこのためです。」
家内「明日になるともっとふくよかで広がりが出てきますよ(笑)。」
「じゃあ、昨日の残りがまだ家にあるから後で飲んでみます(笑)。」
「ラングドックというとゴツいワインのイメージがありますけど、このワインはそれがない(笑)。なんでですか?」
私「サン‐シニアンはかなり内陸部ですし、さらに一番標高の高い奥のベルルー村で造られてますから、気温が割と低いからかと。アルコール分も13.5%とラングドックの割に高くありません。」
「なるほど!それでエレガントに感じたんですね。」
さてこれから後半戦です。キャンティーいやトスカーナの超名門レ・コルティの3連発です(笑)。スタンダードのキャンティー・クラシッコ2008年と最上級銘柄『ドン・トンマーゾ』2007年、そして『ドン・トンマーゾ』のサンジョヴェーゼで造った「ロゼ・レ・コルティ」2011年のサンジョヴーゼ比べです(笑)。
「マスキューさんはレ・コルティのキャンティー好きですよね(笑)。私もずいぶん飲みました(笑)。相変わらずイイね(笑)。」
私「コルティも最近雑誌や漫画などでよく取り上げられるようになりました(笑)。」
「ちょっと酸っぱくて赤いベリーの香りがいかにもキャンティーだよね。バランスがイイ。」
私「ベースのオレンジっぽさがありますね。」
「そうそう。どちらかと言うと日本的なみかんかな。」
「キャンティーってすごく沢山ありますよね(笑)。キャンティーらしさって分からなくなる(笑)。やはりクラシッコを飲まないとダメですね。」
私「このキャンティーは今一番良い状態ですね。らしさがありますね。逆に『ドン・トンマーゾ』はまだ早い(笑)。」
「圧倒的ですよね。」
「『ドン・トンマーゾ』って濃さがキャンティー・クラシッコの倍くらいある(笑)。値段も倍ですか(大爆笑)。」
「言葉を失うくらいの威厳がありますね。付け入る隙がない。」
「『ドン・トンマーゾ』はいつ飲んだら良いですか?」
私「うーん。10年後の2017年くらいにまた飲んでみたいですよね。」
「あと5年ですか。待てるかな(笑)?」
家内「レ・コルティのワインって樽香がしっかりついてますが、果実味を上回らないから、早く飲んでも飲めちゃうんですよね。」
私「そこらへんの塩梅が上手(笑)。品があるんですよね。さすが大貴族(笑)。」
さて、大貴族の気まぐれか?余裕か?『ドン・トンマーゾ』のサンジョヴーゼで造ったロゼワイン、「ロゼ・レ・コルティ」2011年の登場です(笑)。
「これスンゴイ!」
「全然チャラくない(笑)。」
「ベリーやらチェリーやら香りが物凄い。」
「チェリーの砂糖浸けみたいなニュアンスもする。」
「こんなに密度感のあるロゼは初めてです。こんなロゼ出来るんですね。」
「逆にもったいない(笑)。『ドン・トンマーゾ』造った方が高く売れるのに(笑)。」
私「そーなんです。いくら良いロゼでも所詮ロゼですから高くは売れません(笑)。でもそれを承知で造ったんでしょうね。」
「そうするとこれはお買い得ですな(笑)。」
皆さん良くご存知です(笑)。本日のトップセラーとなりました。週明けに追加で注文いたしますが、インポーターさんに在庫があるか?
昨日はありがとうございました。
夕方にご来店が集中しまして、行き届かなかったと思いますが、お許しくださいませ。
桝久商店 岡本利秋・昭子