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昨日はわざわざお越し下さりありがとうございました。
おかげさまで試飲ワインはすべて2本開きました(おーっ!)。
まずはアルゼンチン パタゴニアのデル・フィン・デル・ムンドのエキストラ・ブリュットでウェルカムです(笑)。
〇エキストラ・ブリュット ボデガ・デル・フィン・デル・ムンド アルゼンチン パタゴニア 発泡性 白 750ml 1470円税込み
「ようやくきましたね(笑)。去年の暮れにはこのワインにお世話になりました(笑)。うーん。旨い(笑)。」
「今回、色がちょっとオレンジがかってますね。前回はもっとロゼっぽかったかな?」
私・家内「そーなんです。あんまり色は気にしてないようですね(笑)。白を造る過程で黒葡萄の色が着いちゃったみたいな感覚なんでしょうね(笑)。」
「前よりも飲みやすくなってますよね。」
私「前回はいかにもブラン・ドゥ・ノワールっぽいスパルタンな仕上がりでしたが、今回はシャルドネをちゃんとアッサンブラージュしてる感じですよね(笑)。」
「あとフレッシュ感と膨らみが増してますよね。」
私「ひょっとして残糖分が増しているかもしれません。インポーターさんに確認してみます。」
「飲んだ感じあまり残糖分を感じません。しっかりドライな印象なんですが?」
私「はい。おっしゃる通り。酸がしっかりありますから糖分の甘さがマスキングされています。おそらく10gは越えているような気がします。」
家内「あと、温度をあまり下げない方が楽しめそうですね。」
「たしかにそうですね。食事の最初から最後までこれ1本でいけますね(笑)。」
「これって安いですよね(笑)?でも味はシャンパンみたいですよね?」
私「泡がちょっと弱いですが、シャンパンと区別がつきません。」
「このワイン3本買っても同等の味のシャンパンは買えないよね(笑)。」
「マスキューさん。これって生産量が少ないんですか?」
私「しっかり手間はかかっていますから、いきなり量は増やせないとは思います。でも、デル・フィン・デル・ムンドはかなり大きな会社ですから増産は可能だと思います。」
「パタゴニアってワイン造ってたんですね?」
「でも、地の果てみたいなところですよね(笑)。」
「人が生活できる限界の自然環境だよね。」
「スーパートライアスロンやるところだよね。」
「イグナスの滝があるところですよね。あまりに高くて下に水が落ちない(笑)。下に落ちる前に飛散しちゃう(笑)。」
私「もう一重に、資本力と技術のイノヴェーションに尽きるかと。」
家内「ミッシェル・ローランがプロデュースに加わっています。彼の活動はフランス中心でしたが、南米にも進出ですね。」
「北半球と南半球の二毛作ですな(大爆笑)。」
さて次は新入荷のラストーの赤です。
●ラストー『レ・ヴァラ』2010年 アラン・ジョーム フランス ローヌ ラストーA.C. 赤 750ml 1620円 税込み
「おっ。これは飲み安いな!赤や黒いチェリーみたい(笑)。」
「とってもピュア。」
「うん。濃いけど、スイスイ行けちゃう(笑)。3本位飲んでしまいそう(笑)。この点、我が家では危険かも(笑)?」
「ラストーって、どこですか?」
私「ローヌの山の中なんですが、世界史に出てくるラストーの洞窟のあるところです。」
「高校の世界史の教科書に載ってた、あの壁画のある洞窟ですね!」
私「そーです。山の中ですから畑も急峻です。寒暖差もありますから酸もしっかりしてます。」
「いわゆるコート・デュ・ローヌみたいな平坦地じゃないんですね。果実味がフレッシュで明瞭だよね。たしか前はコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュのアペラシオンでしたよね。」
家内「はい。もともと甘口のヴァン・ド・ナチュレのA.O.C.でしたが、最近ラストーは赤ワインでもA.O.C.を取得しました。」
私「この畑ジゴンダスに近く、味わいもジゴンダスっぽいかと。」
「最近マスキューさんがはまってるピノ・ノワール的なグルナッシュですな(笑)。」
私「バレバレですね(笑)。まあ、コストパフォーマンスも良いかと。」
じつはこのワイン、ボトルの中身が半分以下になると皆さん揃ってお買い上げくださいました。飲み安さの裏にしっかりしたポテンシャルがありました。
さて、これから本日のメインテーマ ボルドーのカスティヨンの赤ワイン。造り手はカスティヨン専業のヴァラッド家です。
まずはジェネリックのシャトー・ル・ペラ2009年とその兄弟分シャトー・ブリソン2009年です。
●シャトー・ル・ペラ 2009年 カスティヨン コート・ド・ボルドーA.C.フランス ボルドー 赤 750ml 1200円 税込み
●シャトー・ブリソン 2009年 カスティヨン コート・ド・ボルドーA.C.フランス ボルドー 赤 750ml 2045円 税込み
「マスキューさんは相変わらずカスティヨン好きだよね。私も随分飲んだよね(笑)。」
私「すみません。お付き合いいただき(笑)。」
家内「今、ちょっと勢いが失くなってきたアペラシオンですが…。好きなんですよね(笑)。」
「ル・ペラ2009年たっぷりしてますね。でも、飲みやすい。」
「昔のカスティヨンって飲み難かった(笑)。でもこれ濃さがあるけど、飲みやすい。」
「ボルドーでもこんなにコストパフォーマンスの良いワインがあるんだね(笑)。ケチ臭くない(笑)。」
「ブリソン2009年は凄いね。レベル高いや(笑)。」
家内「カスティヨンの完成したスタイルですよね(笑)。」
「タンニンの量が多いだけじゃなく立体的。壮観だね。」
「でも、ル・ペラとブリソンは造り手が同じとは思えない。別物ですよね。」
私「ル・ペラとブリソンは造り、セパージュはほとんど同じみたいなんですが…。不思議ですよね。ル・ペラは1本の葡萄樹に葡萄果を8房残し、ブリソンは6房しか残しません。」
「それってどうゆう意味ですか?」
私「はい。1本の葡萄樹から採れるジュースの量がブリソンの方が少ないということです。より少ない方がジュースが凝縮します。」
家内「値段もその分高くもなります(笑)。」
私「ル・ペラとブリソンは雑味が無い点は共通してます。不良果をしっかり排除してます。あと、天候にイレギュラーが無かったヴィンテージの恩恵も受けてますね。」
「ル・ペラとブリソンの2009年は凄い澱の量だね。濾過は全くしてないね(笑)。」
「ル・ペラの味はブリソンよりラストーに近いですよね(笑)。」
「そうそう。ル・ペラとブリソンって結び付かない(笑)。」
ここで恐れていたことが起こりました。
シャトー・ブリソン2009年があっという間に完売してしまいました!
事前に察知はしてましたが、あまりに早かったでした。申し訳ございません。
こんな訳でシャトー・ブリソン2010年を加えて比較していただきました。
「ブリソン2009と2010もかなり違いますよね。2010は2009みたいになるんですか?」
私「昨日通関が切れたのを急遽出荷してもらいましたが、まだボトルショックを起こしてます。」
家内「今の状態は、甘さはしっかり出てますが、それ以外のバランスが取れてません。」
私「一ヶ月くらいは休ませてあげた方が良いですね。」
家内「夏過ぎればかなり良くなるかと。」
「たしかにタンニンは2009年に似てますよね。」
うーん。
シャトー・ブリソン2010には可愛そうな事をしました。でも、少し休ませて調子がでたらまた試飲会に再登場させます。ご期待を!
さてトリのエタンダールです。
●エタンダール・ド・シャトー・ヴァラッド2010年 サン・テミリオン グラン・クリュ フランス ボルドー 赤 750ml 2600円 税込み
「あっ!これは凄いや。別格だな(笑)。」
「迫り来る何かがある(笑)。」
「前のル・ペラとブリソンはカスティヨンですよね。サン・テミリオンの隣だけど産地の違いを感じる。」
「どちらも同じメルロでも違うんですね。」
私「エタンダールは冷涼で締まった感じがありますよね。高貴な佇まいがあります。」
家内「サン・テミリオンでも恵まれた土壌で造られた感じがします。石灰岩質で標高の高い水捌けの良い畑で造ったようなニュアンスがあります。」
「これって2010年ですよね。2010年って作柄が良さそうですね。」
私「夏場が良かったような感じがします。全体のスケールが大きいし、暑い夏場の特徴が出てます。」
「スパイスですか?なんか複雑なニュアンスを感じますけど…?」
私「暑い夏場の特徴だと思いますが、芳香性が強いですよね。それとスパイシーなミントの香りがあります。暑い年のシゥヴァル・ブランに似てますよね。」
「ホームページ見て予習してきましたが(笑)、エタンダールってシャトー・ヴァラッドのセカンドでしたよね。そうすると2010年のシャトー・ヴァラッドはかなり期待出来ますよね。」
「2010年のボルドーは期待出来そうなんですね?」
私「多分そうかと。」
「だからマスキューさんはシャトー・ブリソン2010年が良くなると言うんですね(笑)?」
私「見抜かれてますね(笑)。」
昨日はありがとうございました。
桝久商店 岡本利秋・昭子