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さあ、昨日抜栓したノヴェッロ今日はどうなっているでしょう?
糖度が足りなく補糖したりしていると、バランスが崩れますから解ります。
まず●ノヴェッロ・トスカーノ2013年 グラヴェペーザ は、バランスが良くまとまりが良いですね。密度感もほどほどあります。フルーティーな中にサンジョヴェーゼらしい優しい舌触りもあります。悪い年のイメージがありませんね。アルコール分とエキス分の折り合いが良いです。変に出っ張ったところがありません。
そして、●ノヴェッロ・サレント2013年 コンティ・ゼッカ イタリア プーリア ノヴェッロ・サレントIGT 思った以上にフルーティー(笑)。りんご酸を感じ、プーリアらしくないほど。基本的に意地悪な部分のないワインですから、飲みやすい飲みやすい(笑)。ブライドでやったら産地を間違えるかも?
さて大本命の●ティニ・マルケ IGT 2013年 ガロフォリ イタリア マルケ ノヴェッロ いつもと比べると軽いには軽いのですが、実に旨い。ノヴェッロとしたら非の打ち所がありません。今日のミニ試飲会では、皆さんの圧倒的支持を集めました。
「マスキューさん。ヌーボーと言うと、どれも似たようだと思ってましたが、どれも違う(笑)。」
「トスカーナとプーリアは誰が飲んでも違うよね。」
「作柄が悪いと言っても旨いですよね。こんな事言ってはいけませんが、ボジョレー・ヌーボー飲んで旨いと思ったことありませんが、イタリアヌーボーは旨い。特にガロフォリは抜群。でもボジョレーに似てる(笑)。」
私「ガロフォリのノヴェッロは昔は早飲みのボジョレースタイルではなく、解りにくいワインでした。でも、この2、3年で解り易いスタイルに変わりました。ただ葡萄の質は落としていませんから、旨味がハッキリ伝わってきます。アルコール分は11.5%と低く困難な年であるにも拘わらず、この出来栄えは立派かと。」
やはりガロフォリは『神』でした(笑)。
あと、思ったのですが、イタリアの生産者は困難な年でも質を追求しますね。それは、基本的に量の確保が容易な、恵まれた自然環境に原因はあります。
冷涼で間違えたら収穫が全滅してしまうような厳しい産地の生産者とは、自ずとワイン造りのアプローチが違っているようです。
でも、イタリアに見られるようなチャレンジ精神は、日本のようなワイン途上国には必要ですよね。じゃないとオリジナリティが生まれません。厳しい注文かもしれませんが、期待されます。
ヨーロッパ産地のワインを真似しているだけや、成分調整に尽力しているだけでは真のオリジナリティは確立できません。
関税も撤廃されるようですから、今以上の思い切りが必要になります。大変だとは思いますが、頑張れニッポンなのです。
価値の高い国産ワインが造れるようになったら、我々末端の流通業は通らなくなるはずですが(笑)、そうなったらなったで仕方ないこと。了見の狭いことは言いません(笑)。