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桝久 試飲会リポート 2013Nov

Dec 02, 2013 by weblogland
昨日は皆様のご来店ありがとうございました。

まず冒頭から変更です(すみません。)。
予定ではモントナールの『ルガーナ』がトップで、『チャコリ』が二番手でしたが、家内と抜栓して試飲してみると
家内「チャコリのフルーティーさは際だっているから、一番手が良いんじゃないかな?」
私「そーだよね。たしかに!チャコリは冷やして供出するから、最初に出すべきだね。」

こんな訳で…。
まずは
〇『エウケニ』 チャコリ 2012年 アルトマーニャ・チャコリ スペイン バスク チャコリ・デ・アラバD.O.750ml 1980円税込み
「さっ・わっ・やっ・かぁー!」
「ライムの天使降臨!」
「アルコールっぽさや口の中を邪魔する癖がない。」
「癖はあるけど癖がない(笑)?凄い個性だよね。」
「ワインだけどワインっぽくない。」
家内「そーなんです(笑)。とってもユニークなんですよ。私チャコリが好きで好きで(笑)、ずっと探していたんですよ。でもなかなか無くて。」
私「チビチビ飲む気にはならないですよね(笑)。」
「そうそう。グビグヒ行かなきゃ!」
私「今日は試飲会なのでご勘弁を(笑)!」
「初めてチャコリ飲みました(笑)。マスキューさんの言う通りシードル的ですよね。冷涼な産地で育まれた文化を感じるよね。ところでチャコリ調べたんだけど、凄く高価ですよね。3000円以下のものはないし、なかには9000円なんてあるんでビックリしましたよ。」
私「そーなんです。基本的にはバスク内で一年の内に地産地消されますから域外には出ません。あと晴れと雨曇りが半々の気候ですから、葡萄栽培はかなり困難のようです。糖分が上がらないのと病気の対処が大変なようです。」
家内「畑も急峻で、全体で200ヘクタールしかないようですから生産量はもともと少ないんですよね。」
「バスクもリアス・バイサスみたいに棚仕立てですよね。日本もフランスやイタリアの著名ワインの真似ばかりやるんじゃなくて、気候風土にあったワイン造り出来ないものですかね?ヒントはあると思うんですが。」
「海外のコンテストで金賞取ったというのも販売戦略でしょうが、まずは地産地消のワイン文化が日本にも出来ると良いですね(笑)。」
「マスキューさん!これは瓶を高く掲げてグラスに注ぎ込むんだよね。やってみてよ!」
私「無理です(笑)!絶対にこぼします。」
「あれってワインの香りを出すためにやるんですよね?シェリーなんかと一緒ですよね?」
私「良くご存知で!シェリーを樽からグラスに注ぐ時に、蔵人(ベネンシア・ドール)がやりますよね。樽の眠りから、一気に空気に触れさせて目覚めさせる訳です。」
家内「チャコリはシェリーほど頑強ではないんですが、空気を入れて香りを立てて一気に飲む感じなんでしょうね。グビグヒと(笑)。」
私「今、ロンドンのバーを中心にカクテルを造る時、シェーカーを振らないで二つのシェーカーを口を開けたまま高低差をつけてジョコジョコ混ぜるスローイングというやり方が流行ってます。スペインの影響です。日本のバーでもやっているお店があります(笑)。」
「イギリス人はスペイン好きだからなぁ(笑)。」
「スペインはイギリス人の避寒地ですもんね。スペイン人の明るいところをイギリス人は好きなんでしょうね。」
「ボルドーからだと海岸線沿いに車で3時間ほどでバスクにつくけれど、バスクは全く異郷の地(笑)。驚くほどでしたね。」
「学生時代バスク解放独立同盟みたいのがあって爆弾テロが頻発してたよね。IRAと双璧だったな。今の人に言っても解らないか(笑)。」
「バスクのワインは初めて飲みましたが、何と合わせるのですか?」
家内「有名なのがスケトウ鱈ですか。牛乳で煮るみたいですよ。北大西洋ね鱈は大きいんですよ(笑)。」
私「あまりピンときませんよね(笑)。でもチャコリの酸のニュアンスは日本人には好ましいと思うんですが…。カボスなんかに良く合うかな。」
「ポン酢醤油には合いますよね。考えると涎が出ちゃう(笑)。」
家内「そーなんです。私はチャコリって、ちょっと辛いキムチ鍋のお友達だと確信してます(笑)。」
「なるほど!夏の暑い時に涼を求めて飲む印象がありますが、逆に冬に合わせるんですね!」
「ところで店長!このチャコリアルコール分12%もありますよ!」
私「あっ!本当だ!私ずっとチャコリはアルコール分8%だと思い込んでました。失礼いたしました!」
家内「このチャコリは海岸部の古い伝統的な産地ではなく2002年にD.O.指定された内陸の新しい産地です。チャコリ・デ・アラバと言います。海岸部より雨も少なく日照量も多いようです。糖分も高くなるようですね。」
私「たしかに8%のアルコール分だと輸出には無理があります。」
「なんでですか?」
私「輸送に耐えられません(笑)。品質が変わり易くて、扱えません。」
「このチャコリは大丈夫なんですか?」
私「大丈夫かと。ただし何年も寝かせるようなワインではありませんね。早く飲むに限ります。」
「ラベル・デザインを見るといかにもスペインっぽくてカッコイイですよね。心惹かれますね(笑)。」
「海外市場を意識してるんですね。」
「ソムリエ協会の教本に『名だたる白ワイン』とわざわざ書いてありましたよ(笑)。教本でワインを誉めるなんて異例ですよね。価値ある白ワインなんですね。」
家内「私はここに『日本チャコリ普及同盟』の設立と会長職につくことを宣言します!」
私「家内の暴走は止まりません(笑)。とりあえず、私は理事長に就任いたします。」

さて、続いてイタリアの白ワインです。
モントーナル・ルガーナ2011年 アジェンダ・アグリコーラ・モントナーレ イタリア ロンバルディア ルガーナD.O.C.白 750ml 1770円税込み
「柔らかいなぁ。」
「ふくよかで美味しい!」
「いかにも、豊かなイタリアワインですよね。」
私「雑味がありませんよね。柑橘類や桃やらフルーツのニュアンスに美しさがあります。無理に遅摘みしたようなくどさもないです。広がりと余韻の美しさから化学薬品などの影響も感じられません。」
「出しゃばったところがないけど、特別な個性もない?」
私「たしかに(笑)。そうも言えますね。完成度が高すぎるのかも?」
家内「実はモンスターなんですよ(笑)。」
「トレビアーノ・ルガーナってトレビアーノの亜種じゃないんですか?」
私「はい。私もずっと亜種かと思っていたんですが、モントナールの次男ロベルトさんから教えてもらいました。実際写真を見ると葉っぱの形状や大きさはいわゆる地中海系やヨーロッパ系とは違いました。あと、一房が大きい(笑)。500g以上ありますからビックリ。」
家内「ワイン用葡萄品種としては異例な大きさです。」
「ワイン用葡萄って小さいですよね。その方が良いワインが出来るって聞きました。」
私「そーなんです。まるでワイン用に品種改良する以前のような葡萄です(笑)。実際D.N.A.鑑定すると3000年ほど遡るようです。そして、1本の葡萄樹に3房残すことでベストなワインが造れるようです。」
「かなり特殊なんですね。」
私「実はここに11月14日に開けたルガーナが少し残っています。」
家内「ロベルト夫妻が来た時、一緒にテイスティングした残りなんですよ(笑)。」
「11月14日というと今日が11月30日だから…、二週間以上前のワインですか?」
私「もう香りや甘味はないんですが、ちょっとだけ飲んでみますか?」
一同「じぇ、じぇ、じぇ~!」
「ワインの味がする!」
「たしかに骨格しか残ってないけれど、まだしっかりしている!」
「酸が生きている!」
「マスキューさん、これどうやって保存してたんですか?」
私「普通にほっぽらかしですが…。」
「何回くらい途中にグラスに注いだんですか?」
私「もう底から2cmくらいしか残ってませんから、ちょくちょくテイスティングしましたよ。」
「私も途中何度かテイスティングさせてもらいましたけど、ここまで生命力があるとは!」
信じられない完成度と生命力!
「ワインの価値って価格じゃ決められないんですね。凄いワインが知らないところで知らない人が造っているんですね。」
「最初の優しい印象からは解らない堅牢さがあったんですね。マスキューさんは最初から解ってたんですか?」
私「解りませんでした。どのくらいでヘタルか知りたくて、ワインを残しました。でも、これほど生命力があるとは…。我ながらビックリしていました。」
家内「未知の良いワインって沢山ありそうですね(笑)。」


白ワインだけで、リポートが長くなってしまいましたので、次回に続きます(笑)。

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