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このところ ずっと 現代もののサスペンスを読んでいました。
複雑に絡み合った設定、なかなか真実に辿り着かない重層的な構造、ひどく悲惨な人間関係・・・すっごく面白くて だ~い好きなんだけど
さすがに ちょっと 食傷気味。もっと ストレートに、 紆余曲折のない 物語をよみたいなぁ。
で、メリメです。以前 『カルメン』を 読んで
うわ~!なんて素敵なの!? アンダルシアの風景が目に浮かぶし お話もとても ロマンチック と 大感激したのでした。
『カルメン』と同じ 古い岩波文庫で 訳者も同じ 杉捷夫さん 短編集『エトルリヤの壺』。
まだ 全部 読んでないけれど 「マテオ・ファルコネ」がすてきです。
なんといっても 出だしがが いきなり ポルト・ヴェッキオです。4行目には 「マキはコルシカの羊飼いたちの故郷である。」ですよ。興奮します。
ポルト・ヴェッキオのワイン、羊乳チーズ フルール・デュ・マキ・・・飲んでみたいなぁ、食べてみたいなぁ、コルシカ 行ってみたいなぁ。
・・・・・・・なんだか 小説の内容と関係ないところで 盛り上がっているようですが。お恥ずかしい・・・。
あれこれストーリーを こねくり回さない分
登場人物の まっすぐな心情が びしびし 伝わってくる。素朴だけど 力強い 短編集。素敵。
時には 古典を読むのも いいものですね。