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桝久 試飲会リポート 前半 201511

Dec 01, 2015 by weblogland
昨日、一昨日マスキユーの試飲会にお越し下さりありがとうございました。

まずは泡から
◎ピニョレット スプマンテ クインテッセンツァ メディチ・エルメーテ イタリア エミリア・ロマーニャ 発泡性 白 750ml 1286円税別
「おー、これですな。メディチのスプマンテ。ランブルスコしか飲んだことないですよ。スプマンテもあるんですね。」
「瓶形、ラベル・デザイン、あと全体の色合いを含めてオシャレ(笑)。イタリアらしくてカッコいい!」
「味も洗練されてるよね。飲みやすいんだけど水っぽくない。ワイン、ワインしてる(笑)。」
「スプマンテっていうと アマーいイメージがあったんだけど辛口あるんですね。」
私「むかしスプマンテというとアスティ・スプマンテが一世を風靡しましたよね(笑)。」
「もうそういう時代じゃないよね。まあ、あれはあれで存在価値はあるけどね。頭打ちにはなるよね。」
「このスプマンテ、特別な個性がある訳じゃないんだけど、存在理由がありますよね。」
家内「ありがとうございます!そこなんですよ(笑)!リンゴ酸はしっかりあるのですがでしゃばらず、穀類に合うスタイルです。やはりパスタのためのワインかなだと。」
「マスキユーさん。このワインとてもドライに感じますけど、残糖分も少ないのですか?」
私「確かに残糖が少なく感じますが、酸がしっかり入っているから甘く感じない仕上がりになったと思います。8~9g/1L位はあるはずかと。あとで確認してみますね。」
「後味にほんのり苦味があるけど、これが心地好い。」
「ああ。微妙に感じる。何でですか?」
私「おそらく酒石酸だと思います。」
家内「料理のトーストした味わいに違和感は与えないと思います。」
「ピニョレットって、ハッキリとした個性は余りないけど、それが必要な食生活に根差しているんだろうな。」
家内「酸があってもでしゃばらないから、穀類なんかには合いますよね。」
「小麦のお友達ですな(笑)。」

○アルバーナ・ディ・ロマーニャ 2013年 ファットリア・モンティチーノ・ロッソ
販売価格(税込): 1,697 円
「おっ、『A』のマークの旨い奴(笑)。このワイン随分飲んだなぁ(笑)。」
「この上のキュヴェ『コドロンキオ』が凄いんだよね。でも、今じゃ3000円くらいしちゃうんだよね。マスキユーさんが扱い始めた頃2000円くらいでしたよね(笑)。ガンベロでトレ・ビッキオリとってから高くなったんだよね(笑)。」
私「さすが事情通!よくご存じで!かないません(笑)」
家内「ところでこの2013年ヴィンテージいかがですか?」
私「はじめはいつもと違うんですよね。ちょっと細く感じますが、時間が経つと調子が出てきます。」
「うんうん。確かに細い。ちなみにアルコール分はいかほどですか?」
私「いつもどうり13.5%あるんですよ。」
「でもアルコールっぽくも感じませんよね?不思議。」
私「2013年は夏が涼しく糖度が上がりませんでした。ですが、秋は恵まれたようでした。収穫が遅い生産者は良かったようです。」
家内「このワインの生産者モンティチーノは収穫が遅いので上手く切り抜けた部類なんですが、それでも拔栓したては折り合いが悪い(笑)。」
「これがマスキユーさんがよく言う折り合いなんですね?」
私「はい。作柄にイレギュラーがあるとワインに影響が出ます。そのパターンを覚えればテイスティングしておおよその作柄状態を想像できます。」
家内「拔栓してから2時間経ちましたが、ようやく酸が現れて、ワインに重さ増してきましたね(笑)。」
私「本来の太陽光線をたっぷり吸収したかのような味わいになってきましたね。」
「強さが増してますね。昨日飲んだのとは大違い(笑)。金、土と連続して来た甲斐があった(笑)。」
「こんなことあるんだ!ワインって不思議(笑)。生き物だよね。」
私「ホントでしょ(笑)。」
「マスキユーさん。スゴくリッチな感じがしますけど、 この香り 何と言ったらよいか…。植物系なんですが…。」
私「栗っぽさがありますよね。『コドロンキオ』にはかなり顕著に出ます。」
「柏餅みたいかな?」
私「アーティチョークですね。」
家内「濃度の高いでんぷん質のイメージですよね。」

●バルドリーノ 2014年 モンテ・デル・フラ イタリア ヴェネト バルドリーノD.O.C. 赤 750ml 1357税込み
「あっ!ピノ・ノアールみたいだ(笑)。赤い果実が鮮烈(笑)。」
「プラム、レッドベリー、トマトっぽさもあるかな?」
家内「そうですよね。青臭さ感じますね(笑)。私はロワールのカベルネ・フランを連想しました(笑)。」
「店長と奥さんは微妙に違うんですね(笑)。」
私「そーなんです(笑)。私にはピノ・ノアールっぽく思えます。好みの差ですが、許せない訳じゃありませんから、ご安心を(大爆笑)。」
「ところで何故こんなに明瞭なのですか?」
「発酵温度は低そうですね。撰果も厳しくしてるはず。プレスもかなり丁寧に優しくしてますね。収穫量も価格のわりにかなり低いかな。」
家内「このランクのワインでこれほど果実味がしっかりしているのは異例なほどです。」
「昨日拔栓したのと比べると今開けたほうがフレッシュですが、昨日開けた方がねっとりしてますね(笑)。僕は昨日開けた方が好きかな(笑)。」
「でも、我が家では開けたら空にすぐなるから、こうして楽しむことが出来ない!(笑)」
「マスキユーさん、葡萄品種が3種類入っているようですが、単一品種で造ったみたいですよね。」
私「そーなんです(笑)。コルヴィナ65%、ロンディネッラ30%、サンジョヴェーゼ5%。なぜサンジョヴェーゼが入っているのか解らない(笑)。かといってコルヴィナもロンディネッラもよく知らない(笑)。しかもバルドリーノを安ワインだとバカにしてましたから(笑)、驚きが大きい(笑)。」
「そういえばバルドリーノって昔よく飲んだけど、味の記憶がない(笑)。」
私「私もそうなのです(笑)。」
家内「生産者のフラは古くはありませんが、150ヘクタールの畑を持っています。

「へえー。1km ×1.5km かぁ。そんなに大きくても品質は高いですね。」
「大規模農業でも、元々のアドバンテージはでかいですな(笑)。」
私「そーなんです。わざわざ水を引いたりしなくともよい訳ですし、人件費も効率化により低いはず。大したものです。」
「何よりもワインにしっかりした個性がある!」
「作り物っぽさも無いし。ニューワールドとは明らかに違う。」
「ワインの世界もイノヴェーションしてるんですね。」
家内「でも、なかには100年前と同じところもあります(笑)。先日知ったイタリアの生産者は『じいさん同様農薬は使わない。第一俺は学校行ってないから農薬の使い方知らないんだよ。』なんて人がいることもイタリアワインの多様性かと(大爆笑)。」

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