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今月、2月26・27日のマスキユー店内試飲会のラインナップ決まりました!
今月は赤、白3本ずつの計6本。赤3本試していただいてから白3本試していただきます。赤は癒し系、白が割りとしっかり系です(笑)。
実はこのワイン、同じヴィンテージで試飲会二度目の登場。凄く美味しくなったのです(笑)。
●『カンポチェーニ』2012年 バローネ・リカーゾリ
販売価格(税込): 1,460 円
イタリア 赤 トスカーナI.G.T. 750ml
キャンティーの大御所 バローネ・リカーゾリが造る洗練された赤ワインです。
このワイン メルロー70%、サンジョヴェーゼ20%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%。醗酵は12〜16日かけて、24〜27℃に保たれ行われます。熟成は80%がオーク樽、20%がステンレス・タンク。
飲んだ第一印象は、柔らかさと雑味の無さ。樽由来のフレーバーが邪魔にならず、滑らかさに繋がっています。メルロ由来の赤い果実にはフレッシュネスが伴い、サンジョヴェーゼらしい酸味が纏まりとワインの特徴となっています。センス良いですね(笑)。
もちろん今風の飲みやすいワインですが、育ちの良さを感じます。
この『カンポチェーニ』はリカーゾリのラインナップではいわゆる普及版なのですが、ありがちな下品なパワー全開のワインではありません(笑)。キャンティー本来のエレガントなスタイルを受け継いだ遺伝子を感じます。
コンセプトとテロワールがあります。トスカーナらしさがあるのです。
●シャトー・ラ・バスティード 2013年 ギレム・ギュラン フランス 赤 コルビエールA.C. 750ml 1305円税込み
マスキユーではこの上のキュヴェ『オプティマ』を定番として扱っております。以前試飲会でもご紹介しましたね。今風コルビエールのトップ・スター、ワイン評論雑誌では『コルビエールのロック・スター』なんて高評価されたワインです(笑)。
ところでこのワインは『ロック・スター』とはうって変わって土臭いスタイル(笑)。今風ではあるがプリミィティブなのです。
セパージュはシラー60%、グルナッシュ20%、ムールヴェードル20%。除梗して比較的低温で1週間ほどアルコール発酵してから25日間醸すそうです。ステンレス・タンクで12ヶ月熟成後フィルターをかけてから瓶詰め。
こう説明するとなんと言うことのないワインなのですが、味わいは素晴らしく、この価格帯では出色のワインなのです(笑)。
理由を調べると収穫量の低さ。1本の葡萄樹から得るジュースはボトル1本以下!いわゆる1級並みの濃さ。
あとSO 2 の残存量は11mg / L !瓶詰め時にちょっとだけの添加。
これだけでこのワインの良さが伝わるかと(笑)。
いわゆるビオ臭は感じませんし、深みと広がりが素晴らしい。果実のニュアンスは南フランスらしい黒系なのですがプラムやチェリーの赤い果実のニュアンスもしっかり感じます。あと南フランスらしいチョコレートやスパイシーさもあり複雑さを演出しています。しかも飲みやすい(笑)。
とても自然で、実に良く出来ています!
とても良いワインなのです(笑)。
●アマルテア・ティント 2013年 ロシャレル
スペイン カタルーニャ 赤 D.O.ペネデス 750ml 1850円税込み
バルセロナ近郊にある有機栽培を行う家族経営のワイナリーです。
全く無名と言って良いほどなのですが、味わいにはビックリ!
赤いベリーやチェリー、プラムなどの香りは明瞭で溶け込みが良く、曇りのない果実味はあくまで柔らかくジューシー。しっかりした濃度感を支えるミネラル感、スパイシーさ、塩っぽさがあり、素晴らしい出来栄え。アルド・コンテルノのドルチェット・ダルバや上等なピノ・ノアールに似た舌触り。
うーん。
スペインのペネデスでこんなワインが造られていることは衝撃的。経験したことのないスペイン・ワインです。今風の過剰な抽出や高アルコール由来の押し付けがましさや雑味のない新しいスタイル。濃厚ではあるが滋味深さを感じる液体。
まさに極上の日常とでも言えば良いかも。
このワインのセパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン60%、メルロ40%。
メルロは標高700mの涼しい畑、カベルネはワイナリー近くの標高250mの畑で造り分けています。
メルロっぽさは感じますが、カベルネっぽさはあまり感じませんね(笑)。カベルネは構造の良さに作用しているようです。熟成は500Lくらいのハンガリーオーク樽の新樽から3年開き樽で10ヶ月ほどされます。果汁の濃度と熟成法がマッチしており、出来上がりのワインから樽香は感じません。溶け込みの良さが光ります。
うーん。
なんたるか解ってますね。
じつはこの生産者ロシャレルはいわゆるビオディナミの生産者。私はビオディナミを唄った生産者は嫌いなのですが(笑)。
初夏の除葉に山羊を使っている写真を見て、思わず頬を緩めてしまいました(笑)。山羊が葡萄果を食べずに葉だけ食べるように、山羊使いが仕込んだとのこと。
低収穫量と農薬の使用を極力避けたハードワークと山羊の力が、このワインを旨くしていることは確かなようです(笑)。
「世界は広い。」と思えるワインです。
赤山羊さんから白山羊さんにバトンタッチです(笑)。
○アマルテア・ブランコ 2014年 ロシャレル
スペイン カタルーニャ 白 D.O.ペネデス 750ml 1850円税込み
マスキユーの定番の山羊ラベルのワインといえばピンときていただけますか(笑)。
自然な造りから、ふくよかでしかもディテイルが明瞭なスタイルはバルセロナでは大人気とか(笑)。
この白ワインはチャレロ50%、ガルナッチャ・ブランコ50%。チャレロは標高250m 、ガルナッチャ・ブランコは標高500m 以上の自社畑の葡萄を使用。手摘で収穫後2日間コールドマセラシオンしてから3週間発酵。3ヶ月ステンレス・タンクで熟成してから瓶詰めされます。非常に折り合いが良いので、おそらくロシャレルの得意技の混醸をしていそうですね(笑)。
洋なしやトロピカルフレーツの香りは甘く優しく、フレッシュさとふくよかさは旨味とのバランスを完璧なものにしてます。高次元な飲みやすさがあるのです。
手先の技術だけに頼らない本質的な良さがあります。
○ブルゴーニュ シャルドネ 2013年 ラ・シャブリジェンヌ フランス ブルゴーニュ 白 750ml 1944円税込み
多くの銘柄を有し、その全体量はシャブリ全体の1/4を占めるラ・シャブリジェンヌ。その品質はシャブリ屈指。常にトップであり続ける驚異の協同醸造所です。
組合員の中にはシャブリのアペラシオンを超えた地所もかなりあるらしく、このワインはそれに当たります。
わずかに緑がかった美しい色。冷涼なシャブリ地区の葡萄だとはっきり判る キリッと強い酸、たっぷりのミネラル。レモン、リンゴ、白い花にやがてハチミツと香ばしいトーストの匂いが加わって素晴らしいバランスを呈します。後半になると、程よい粘性・コクが顕著になり、重みを増します。「これはもう、そのへんのシャブリを越えたな!」と思わずつぶやいてしまった上質のシャルドネの美味しさ。
う~ん。
口の中にふっくらとした甘さとハーブのニュアンスが長く残る余韻にうっとり(笑)。
木樽を使ってないから、シャルドネの高貴な美しさがストレートに届いてきます。
シャルドネ好きなら絶対に見逃せない価格を超えた美味しさなのです(笑)。
なにもシャブリだけが特別ではないのかしらん?シャブリジェンヌの逸品と言って良いかと(笑)。
○“イル・フィオーレ”2014年 セッラ・ディ・フィオーリ イタリア ピエモンテ 白 ランゲD.O.C. 750ml 2082円税込み
ピエモンテのワイン造りの名手ブライダと重鎮フランテッリ・ジャコーザのがジョイントして造ったランゲ・ビアンコです。マスキユーはここのの白をとても評価しています。
この“イル・フィオーレ” セパージュはシャルドネ70%、ナシェッタ30%。ナシェッタというとマスキユー扱いのレジーナ・ディ・フィオーリ 2012年 セッラ・ディ・フィオーリがあります。これはナシェッタ100%。『フィオーリ畑』で廃れた古代品種ナシェッタの栽培実験を行い、シャルドネとのブレンドで成功し、イル・フィオーレ・ランゲ・ビアンコを生み出しました。そしてそれがD.O.C.ランゲ・ナシェッタの呼称に結びついたそうです。
飲む前はナシェッタ100%でないのが気がかりだったのですが、杞憂でした(笑)。ナシェッタはフローラルでアロマチックな品種ですが、これほど強いとは!シャルドネが70%も入っていることが吹き飛びます(笑)。高山植物の花が咲き乱れ、エスニックなハーブが香り、甘いハニーな蜜の香り。後味のほろ苦いアーモンド、スパイスのニュアンスは全体を上手く複雑にまとめています。
シャルドネを多く入れることでナシェッタの強い個性を上手く御してます。シャルドネはキャンバスです(笑)。
幅広く料理に合わせられますね(笑)。特に香りの強い香草類で試してみたくなります。
旨みもしっかりあるし、酸やミネラルも豊富。とても斬新で心ときめくワインなのです(笑)。
寒い2月の試飲会なのに白ワインが3本(笑)。ミスマッチかどうかは皆さんがお決めください(笑)。
26日(金)は17時~20時30分、27日(土)は11時~20時30分までとりおこなっております。
皆様のご来店お待ち申し上げます。
桝久商店 岡本利秋・昭子