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マスキュー試飲会のラインナップ決まりました!201810

Oct 23, 2018 by weblogland
今月、10月26日(金)、27日(土)のマスキュー試飲会のラインナップ決まりました!

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まずは抜群のコストパフォーマンスからすっかり定番となったモルドヴァのラダチーニの上のクラスの白と赤です!

〇フィオーリ フェテアスカ・アルバ 2017年 ラダチーニ モルドヴァ 白 750ml 1388円税込み
ところでモルドヴァの位置ですが、東欧ルーマニアとウクライナの間の小国。面積は日本の1/10ほど。緯度はボルドーより少し高いほど、気候はブルゴーニュに似ているとか。土壌は大穀倉地帯ウクライナの黒土と同じ沖積土、水はけは良さそうです。

歴史的に見ても、ヨーロッパ系葡萄 ヴィニフェラの原産地にあたる黒海沿岸周辺ですから、産地としてのポテンシャルは折り紙つき。かつてフランス人入植者を受け入れた経緯から植えられる葡萄は正銘のヴィニフェラが占めており、ソ連邦への一大ワイン供給地でした。最盛期はソ連邦の全ワイン需要の1/5を供給していました。ゴルバチョフによるアルコール禁止令以前は全国土の10%が葡萄畑であったそうです(笑)。
そしてソ連邦の崩壊後に産業としての葡萄栽培は自由を得たようです。ただし作付け面積はかつての半分以下になったようです。
また、民族はルーマニア人が多いようですが、軍事的に中立国のままEU加盟を目指しているようです。複雑な地政学的な立地が影響しているようですね。
そんなこんなでEUのワイン法に沿った原産地表示保護制度作り、90年代後半にはモルドバのワイン産業は欧州投資銀行から数百万ユーロの投資を受けた他、ロシアやイタリア等からもかなりの額の投資がありました。
このラダチーニ・ワインズはまさにこれ(笑)。
1998年に設立したアルバストレレ・ワインズ。外資の支援を受け設備やワイン造りの近代化を成しました。コドゥル、ステファン・ヴォーダ、バルル・ルイ・トライアンの地理的表示保護制度を受ける中心的なワイン産地に1000ヘクタールもの自社畑をもち、20箇所を越える醸造場を備えます。いきなりこんな会社が出来ちゃいますから、元々のワイン産業の規模が想像出来ますね(笑)。ソ連時代の巨大農場の名残でもありますね。
このラダチーニ・ワインズはその1ブランドのようです。

これはいわゆるラダチーニ・ブランドの中級ブランド『フィオーリ』の白。ステファン・ヴォーダ地区で栽培されたモルドヴァの地場品種フェテアスカ・アルバ100%で造られてます。温度管理されたステンレス・タンクで発酵後約3ヶ月熟成されてから瓶詰め。
ルーマニアを中心に東欧で広く栽培されるフェテアスカ・アルバは通例マスカット種に似た味わい。フレッシュ&フルーティーが身上。ルーマニアのドイツ向けのラベルには「乙女の葡萄」と書かれるとか。蛇足ながら赤の変種フェテアスカ・バベヤスカは「祖母の葡萄」だそうな(笑)。このワインはどちらかと言えばグリューナー・ヴェリトリーナに似たスタイルかな(笑)。フレッシュで上品な滑らかさは上等な証。乙女というより熟女(笑)?東欧の白ワインに共通の白胡椒の香りが肉厚な果汁に深みを与えています。心地良いアプリコットやグレープフルーツなどの柑橘類、白や黄色の花のニュアンス。合わせる料理は豚肉であり、バターやオリーブオイルではなく穀物系の油を使った料理とは相性がとても良い。中華料理や和食にはバ
ッチリです(笑)。
しかも赤同様コスト・パフォーマンスが抜群に良い!嬉しくて困ってしまいます(笑)。

●フィオーリ フェテアスカ・ネアグラ&シラー 2016年 ラダチーニ モルドヴァ 赤 750*ml 1388円税込み
これはラダチーニ・ブランドの中級ブランド『フィオーリ』の赤。ステファン・ヴォーダ地区で栽培されたモルドヴァの地場品種フェテアスカ・ネアグラ55%、シラー45%の比率でアッサンブラージュしたもの。フェテアスカ・ネアグラ100%のものより柔らかめ(笑)。シラーが果実味に複雑さを加えています。
手摘みした葡萄を特別なイーストで発酵させたとか。果実味豊かで酸があり、ラダチーニ共通の透明感のある旨味たっぷり、赤や黒のベリー、プラムの味わいとの折り合いのつけかたは立派(笑)。広がり、奥行きもありフィニッシュも美しい。飲んだ印象だとラダチーニ・ブランドのものよりワン・ランク上(笑)。畑の収穫量がラダチーニ・ブランドのものよりかなり少ないようです。
バリックによる木樽熟成6ヶ月ほど一部をステンレス・タンクで8ヶ月熟成。バリック100%ではありませんから過剰ではなく、液体濃度とのバランスがとても良い。
一見ボルドー・スタイルですがボルドーには見当たらない(笑)。かといってニュー・ワールドのような無理がない。特に柔らかなタンニンが特徴的なモルドヴァの良品と言うしかありません(笑)。
しかも、恐るべきコスト・パフォーマンスなのです。
ところでフェテアスカ・ネアグラですが
、もともとは主にルーマニアで栽培される白葡萄フェテアスカ・アルバの変種。
白葡萄から黒葡萄が生まれたんですね(笑)。ただ、そのポテンシャルの高さから将来の開花が期待されていました。ようやく開花したようですね(笑)。


自然でネクターのような味わいの赤
●カバルデス 『ジャン』2016年 プリウレ・フォン・ジュヴェナル フランス ラングドック 赤 カバルデスA.C. 750ml 1749円税込み
このカバルデスA.C.は1999年にAOCに昇格した比較的新しいものです。場所はラングドックの最西端、南西地方の東端にあり、地中海と大西洋の間といったところです。そのためかカバルデスA.C.ではグルナッシュやシラーを40%以上、カベルネ・フランやカベルネ・ソーヴィニヨン及びメルロなどのボルドー品種を併せて40%以上の割合でつくることになっています。オキシデンタル系とポンティカ系を混ぜる変わったワインをつくります。気候的には、夏場雨が降らない割に乾燥しない恵まれたところなのです。

生産者のプリウレ・フォン・ジュヴェナルはもともと農園のようですね。総面積は115ヘクタールもありますが(なんとカバルデスの2割強!)渓谷沿いの傾斜地ですから、一枚の畑は狭く分散しておりあまり効率的ではありません。おそらく登記上も『プリウレ・フォン・ジュヴェナル』ではなく、当主のジョルジュ・カサデスさん個人だと思われます。ワイン専業というよりは様々な作物を栽培する専業農家と言う感じかな。しかも代々続く地元の大農家の予感(笑)。

このワイン『ジャン』はメルロー50%、グルナッシュ30%、シラー10%、カベルネ・フラン10%のセパージュ。発酵・熟成はすべてコンクリート・タンク。区画ごとに収穫したものを個別に発酵させてからアッサンブラージュします。
味わいは一言で言うとネクター(笑)!
プラムや赤や黒のベリーがふっくら、しかも透明感がある。あとから黒胡椒やペパーミントのようなスパイシーさが湧いて深みを演出します。過熟した無理な印象がなく、ありがちなアルコールっぽさとは無縁。もともとの飲みやすさが時間の経過とともにさらに飲みやすくなることは本物の証。変にいじってなく、葡萄本来のプリミティブな良さ全開です。
う~ん。
サラミなんか噛りながらチビチビ飲んでみたいですね(笑)。煮込んだシチューを食べながらグビグビ飲むのもイイかな(笑)。


シチリアの雄。トップランナーですな(笑)。白と赤。
〇ヴァルカンツィア 2017年 グルフィー イタリア 白 シチリアD.O.C. 750ml 2592円税込み
シチリアの南端部を本拠とするグルフィー。シチリアのネロ・ダーヴォラ種を世界に知らしめた、言わばシチリアの星。
創業は新しく、シチリア産まれパリ育ちの製油会社のオーナー ヴィト・カターニャさんが1996年よりワイン生産プロジェクトを開始。現在は息子のマッテオ・カターニャさんがオーナーとなっています。イタリアの成功物語ですね(笑)。
グルフィーの特徴は非灌漑・アルベレッロ栽培と有機農業。おそらく保水力のある土地を選定し、葡萄をブルゴーニュ並みに密植します。1ヘクタールあたり8900本も植えています。しかも、葡萄樹は背の低く手のかかるアルベッロ仕立て。葡萄樹1本からボトル1本位しか果汁を得ていないはず。シチリアでこんなことしているのはグルフィーだけかと(笑)。発想はブルゴーニュ的なんですね。ただし、ブルゴーニュのように地続きの畑ではなく、散在する形ですが。

ヴァルカンツィアは、カンティーナのあるキアラモント・グルフィー地区とカンッェリア渓谷地区の平原に生育したシャルドネ60%とカリカンテ40%をブレンドして作られました。発酵後トノーで熟成されるようです。強く酸があるカリカンテが全体の構造を支え、シャルドネのふくよかで高貴な味わいをしっかり演出!何十年も熟成するワインではありませんが、実に旨い。違和感がまるでありません。シチリアでシャルドネを造ることに心血を注いだ結果にたどり着いたスタイルなのだと納得(笑)。シチリアでこんな見事なシャルドネ 白ワインができるとは!シャトー・グリエを連想しちゃいました(笑)。

●ネロイブリオ 2014年 グルフィー
イタリア 赤 シチリアD.O.C. 750ml 2592円税込み
このワイン、コステ村近くの4ヘクタールのカンポ畑のネロ・ダーヴォラで造られます。4ヘクタールはグルフィーの最大のブドウ園で、キアラモント・グルフィーのコミューンにあります。平均高度は標高420メートルで、斜面の露出は東西であり、わずかな傾きがあります。気候は緩やかな冬と乾燥した夏で、ブドウの健康な熟成に有利です。1ヘクタールあたり8900本も密植することで、凝縮したネロ・ダーヴォラは熟成能力とプラムやブラック・ベリーの果実味を得られるとか。
う~ん。
まさにそれ!
南イタリアらしい過剰なまでのタンニンやアルコール分を上手く御する手腕は流石!こんなに調和したエレガントなネロ・ダーヴォラはグルフィーだけの到達点なのでしょう。


そしてトリはリースリング!
しかもイタリア。意表を突いてみました(笑)。
〇リースリング 『ヴィーニャ・マルティナ』2016年 イジンバルダ イタリア ロンバルディア 白 オルトレポ・パヴェーゼD.O,C. 750ml 3332円税込み

ドライ・スタイル・リースリングの到達点登場!

まずはラベルの解説から(笑)。ラベルに大きく書かれている『イジンバルダ』、
これはカンティーナ ワイナリーの名前です。17世紀終盤に畑のあるサンタ・ジュリエッタ地区の領主だったイジンバルダ侯爵に由来しています。恵まれた畑と造られるワインの名声から、オルトレポ地区の手本と評されていました。
『ヴィーニャ・マルティナ』は畑名。直訳すると『雀蜂の畑』(笑)。サンタ・ジュリエッタ地区とモルニコ・ロザーナ地区をまたぐ、標高350mの3ヘクタールの畑
。石灰質と砂質土壌で、南向きの恵まれた、言わばイジンバルダの核心。
このマルティナ畑に植えられたリースリングから産まれるのがこの『イジンバルダ』です。いわゆるイタリアではリースリング・イタリコやヴェルシュ・リースリングと呼ばれるリースリングの亜種がよく栽培されますが、これはドイツのヨハニス・ベルガー・リースリング。正銘のリースリングです。3ヘクタールの畑から13,000本生産されます。そうすると1ヘクタールあたりフル・ボトル4300本。1ヘクタールあたり5,000株植樹していますから1株からフル・ボトル1本以下の低収量ですね。本家のドイツより収量は少ないですね(笑)。
このキュヴェ・マルティナは2002年がファースト・リリース。新たな試みのようです(笑)。葡萄樹の樹齢は18年。造りもステンレス・タンクのみ使い、低温で発酵後3ヶ月タンクで熟成した後瓶詰め、さらに3ヶ月寝かしてからリリース。リースリングを完全にアルコール発酵させた
(マロラクティック発酵はしていないと思います。)シンプルなものなのですが、ここまで完璧な辛口リースリングを飲んだことは私はありません。ヴェネトよら招聘したエノロゴのダニエル・サンジェルミ氏のアバンギャルドなセンスに脱帽です(笑)。

味わいは驚愕!シュタインベルガーやヨハニスベルガーのアウスレーゼを辛口に仕上げたかのような出来映え。無理に遅摘みしたようなところがなく極めて自然。アルザスのヴァン・ダンジュ・タルディヴのようなコッテリしたスタイルではなく、突き抜けるような強い広がりはリースリングの美点であり、本来的・本格的なリースリングとしか言い様がありません。

う~ん。

酸の強さ、生命力の長さは『ドンナルーチェ』に負けないほど。ただこれは完璧な辛口リースリング。と言えば伝わりますか(笑)。感動的なのです(笑)。


以上6本です!
26日(金)は17~20時30分
27日(土)は11~20時30分
いつも通りのスケジュールでございます

皆様のご来店お待ち申し上げます。

桝久商店 岡本利秋・昭子

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