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●レオ・グエルフス 2015年 サン・ジョヴァンニ イタリア マルケ 赤 ロッソ・ピチェーノ・スペリオーレ 750ml
1944円税込み
「おっ!これベビーだねぇ。イタリアらしい(笑)。イタリアの何処ですか?」
家内「中部イタリアのマルケ州です。」
「私マルケにいたんです!ペルージャ!」
「いかにもモンテプルチアーノ種らしい。
好きなんですよね(笑)。」
「陽光をたっぷり吸ったような味(笑)。」
「それにしてもタンニンの分量が凄いですよね。でも、タンニンだけじゃない(笑)。」
「ハーブだよね。バジルっぽさ う~ん。
スパゲッティー・ジェノベーゼ食べたくなっちゃう(笑)。」
「ハーブも湿った感じじゃないですよね。
やはり陽光(笑)?」
「マスキューさん。マスキューさんの定番にロッソ・ピチェーノありましたよね?」
家内「『チウ・チウ』です(笑)。『チウ・チウ』のゴティコが同じランクです。」
「あー。あれね(笑)。ゴティコと比べるとどうですか?」
私「ゴティコの方が都会的かな(笑)。こっちの方がプリミティブですね。」
「マスキューさん!このワインって小豆っぽさありますよね。」
私「さすが!ゴティコもそうです。マルケのモンテプルチアーノの特徴だと思います。」
「このワイン前回の試飲会で出した白ワインのラベルとよく似てますが?」
家内「同じ生産者です(笑)。いわゆるヴィーガン・ワインです。」
「ふーん。菜食主義でしたっけ?」
家内「完全菜食主義(笑)です。」
「完全がつくんですね(笑)。」
「殺生をしないってヤツだよね。」
「ワインってそもそも菜食だよね(笑)?」
家内「牛や馬の堆肥も使わない。濾過に卵白も使わないなど徹底しています。」
「なるほど。だから完全菜食主義なんですね(笑)。」
「ヴィーガンってよく聞きますよね。一つの潮流なのかな?」
「ヨーロッパ圏に多いのかな?」
私「ユダヤ系の方に多いような感じですよね。根底に『ノアの箱船』があるのかな?」
「主義っていうから信仰的でもあるよね。」
「そう言うとなんか怖い?」
「半捕鯨団体のグリーン・ピースなんかその流れじゃない?」
「今ヨーロッパでは毛皮製品の排斥が始まっているのも無関係じゃないのかな?」
私「半捕鯨の国際会議では、日本がいくら捕鯨の理論的な話をしても通じないって新聞に書いてありました。理屈じゃないんですね。」
「そうだよね。鯨やイルカを殺すことは断固としてダメなんだろうね。」
「あと世界的な環境意識の高まりも後押ししてるんだろうな。」
「我々の知らない価値観があるんだね。」
「マスキューさん。いわゆるビオ・デナミでは牛の糞など使いますよね。」
家内「はい。ですからこのヴィーガン・ワインはビオ・ロジックとなっています。」
「ビオ・ロジックとビオ・デナミは違うんですか?」
家内「ビオ・デナミっておまじないや信仰に近い部分があります。ビオ・ロジック
はそれを取り除き理論的に立証できる部分を行う流儀とでも言えますか。」
私「このワインを飲んだ印象からすると、極力余分な人意を加えないプリミティブな味わいを感じます。」
「まあ、良いワインであることは間違いないから良しとしましょう(笑)!」
●リラック 2016年 シャトー・ド・セグリエス フランス ローヌ 赤 リラックA.C. 750ml 2268円税込み
「すみません。リラックて何処ですか(笑)?」
私「南ローヌです。シャトー・ヌフ・デュ
・パフの対岸ローヌ川を渡ったところのアペラシオンです。隣がタベル。ロゼで有名な産地です。
「タベル・ロゼですね(笑)。あとロゼ・ダンジュにカベルネ・ダンジュでフランスの3大ロゼ産地でしたっけ?」
「それ資格試験の勉強でしましたよ(笑)。」
家内「AOCに昇格したのは比較的早いんですよ。」
「近くにパフがあるから目立たない(笑)。」
「これ、美味しいですよ。それもかなり美味しい(笑)。」
「あー、たしかに。美しい。」
「果実味が綺麗。」
「え~と。セパージュはグルナッシュ、シラー、なんかのいわゆるローヌ・ブレンドなんだけど、ちょっと違う(笑)。」
私「旨味が全面に出てますよね。プレス果汁を使っていないような感じです。」
「日本酒と一緒だよね(笑)。」
「ありそうでないローヌ・ブレンドかな(笑)。」
「前の試飲会でやったミストラルなんかに共通したエレガントさですね。」
「甘くて強烈な今風のパフみたいなワインは確かにインパクトあるんだけど、食指が働かないんだよね。歳かな(笑)。こんなスタイルなら食事しながらしょっちゅう飲みたいな(笑)。」
「ところでこのワイン、強さもありますよね。酸がしっかりある。」
私「はい。ありがとうございます。ちなみにアルコール分はなんと14.5%あります。」
「えーっ!そんなにアルコール分が高いとは思えませんよ!」
私「そーなんですよ(笑)。折り合いがとても良い証かと。」
「マスキューさんが言う 折り合いの良さ
の意味が解りました(笑)。」
家内「バランスが良く、突出したものがありませんよね(笑)。」
「旨味と美しさは突出してるのかな(笑)。」
私「このワインと一つ前のロッソ・ピチェーノは好みの別れるところでもありますね。」
●モルゴン 2013年 ドメーヌ・デ・コート・ド・ラ・モリエール
販売価格(税込): 3,480円
フランス 赤 ボジョレー モルゴンA.C. 750ml
「あっ!これ香りが物凄い!吹き出てる!」
私「あー、ヤバいですね(笑)。」
「深い、とにかく深い。渦巻いてる。」
家内「一昨年の7月に飲んだ時はピノ・ノワールみたいな香りが支配的でしたが…
。こんなに香りが吹き出るとは!」
「ピノ・ノワールみたいな薔薇のニュアンスはあるけど…、妖しい…。」
「森のような…。上手く表現出来ない。犬が森のなか走る(笑)。」
「白檀のような高貴な、凄く複雑。」
私「とんでもなく高級なワインのブーケ…
生々しいほど妖しい。壮麗でもある。ほんとヤバい(笑)。」
家内「腐葉土や苔、羊歯、キノコ、柔らかな桃のような果実、チェリー、全体の大きさが掴めないほど。」
「このワインどうなるんですか?」
私「解りません。熟成したブーケが出るのは思ったより早いでした。ガメイ種だからかな?これから先どうなるんでしょ?」
「早いと言っても、きっとまだまだ時間がかかるような気もしますが?」
私「古くなった訳じゃないんですよね。まだまだこれからだとは思いますが…。」
「マスキューさん!これってボジョレー・ヌーボーと同じ品種ですよね(笑)?モリエールのボジョレー・ヌーボー飲んだけど凄く美味しかったよね。一年置いといてから飲んだら更に美味しかったぁ。」
私「はい(笑)。そーです。こんなガメイ経験したことありませんので、なんと言ってよいか解りません。とにかく凄いとしか言いようがありません。」
私「良い年のラ・ターシェなんかこんなニュアンス有るんですけど、10年くらいでは出ません。熟成の早いガメイの品種特性なのか…。」
「マスキューさん、やはり『ノーマ』のソムリエは知ってたんですね(笑)。」
私「多分。」
私「このワイン、1本の葡萄樹からハーフボトル1本以下しか果汁を得ませんし、これ以上濃く出来ないレベル、尋常ではないボジョレーであることは解ったはずですよね。しかも作柄の悪かった2013年でこの出来栄えですから。」
家内「そうそう。Eテレの番組で『旅するフランス語』って知ってます?」
「知ってる知ってる。常磐貴子が出てたな(笑)。」
私「それそれ(笑)。黒木華が出演してリオンのワインショップでブルゴーニュの郷土料理に合うワインを所望。そうすると
ワインショップの店員が自信たっぷりにこのワインを出してました!たしか30ユーロ位でした。もちろん我が家は狂喜乱舞(笑)。」