Written on 2022 01 31
桝久 試飲会リポート 後半
Jan 31, 2022 by weblogland |●シャトー・モーヴザン・バルトン 2011年 フランス ボルドー ムーリス・アン・メドック 赤 750ml 3300円税込み
「おおっ!これもボルドーですね。ボルドー3連発とは(笑)!意表を突かれるラインナップですよ(笑)。」
私「えへへ(笑)。恥ずかしながら…。たまたま良いものが有ったと言うことで(笑)…
。」
「2011年ですか。もう10年は経っているんですね。」
「う~ん。上品!立ち上がりも優しいし、旨味と果実味が合わさって…、美しい(笑)
!」
家内「シャトー・レオヴィル・バルトンのバルトン家が取得し2011年がファースト・リリースです。設備や樽を一新したようです。」
私「かなり資本投下したようです。」
「プラムの香りがしっとりしていて癒されますね(笑)。とても透明感があって上等な感じがしますよ(笑)。」
「磨かれた感じ(笑)。」
「この磨かれた感はお金なんですね(大爆笑)。」
私「実はこのワイン5年ほど前に扱いました。当時はまだガツンとした状態でまだまだ先々が楽しみと思いました。5,000円弱のマスキューには高級な価格でしたが、販売のラインナップに入れました。」
「あれ?そうすると今回はやけにお安いですよね(笑)?」
私「別のインポーターさんがスポットで提供してくださいました。」
「う~ん。10年の年月はワインにもお財布にも優しく作用したんですな(笑)。」
私「たまたまです(笑)。」
「マスキューさん、これが熟成のピークになるのですか?」
私「全然古さはありませんが、一度目のピークだと思います。しばらくこの状態は続きます。」
「たしかに疲れた感じは全く無いですよね
。でも若い早飲みのワインとは美味しさが違いますよね(笑)。美しい(笑)。」
「カベルネ・ソーヴィニヨンのニュアンスよりもメルロー印象が強いですね。セパージュは何ですか?」
家内「セパージュはメルロ46%、カベルネ・ソーヴィニヨン36%、カベルネ・フラン16%、プティ・ヴェルド2%です。メルローが主体ですが様々入れてますね。
」
「う~ん。余韻が複雑なのがセパージュの組合せによるのかな?」
「あと樽の香りはあまり感じませんよね?
」
私「10ヶ月ほどですから無理してませんね
。新樽比率も3割ちょっと。」
「そうすると一つ前に試飲したラルジャルテールより樽熟成期間は短いんですね。
」
「と言うことはラルジャルテールの方がヘビー?」
私「スタイルの差とご理解いただけると宜しいかと(笑)。」
「ラルジャルテールよりこっちの方が高そうには感じるな(笑)。」
●ブルゴーニュ ルージュ 2018年 ドメーヌ・ロシニョル・フェヴリエ フランス ブルゴーニュ 赤 750ml 2,980円税込み
「マスキューさん、このロシニョル・フェブリアのピノ・ノワールは定番ですよね
(笑)。」
私「はい!マスキューの大定番のピノ・ノワールでございます(笑)。2018年ヴィンテージはとても暑い気候でしたので、ワインのアルコール分が上がり過ぎてアルコリックになったり、酸が少なくなってスカスカのものが目立ちました。そんな中でベストな出来上がり。見事でございます(笑)。」
「コレ旨い!ピノ・ノワールらしい(笑)。
」
「とても高級な味わい(笑)。透明感があるよね。モーヴザン・バルトンも透明感があるけどちょっと違うんだよね。この透明感はピュアなピノ・ノワールの透明感かな。」
私「このピノ・ノワールはおそらくプレス果汁は使ってません。それ由来の透明感かと。」
「モーヴザン・バルトンはプレス果汁を使っているのですか?」
私「ボルドーは伝統的にプレス果汁を使います。10%くらいかな。そうすることで
ワインに重みを出します。ですから基本的に上澄みだけで作ったピノ・ノワールだけのブルゴーニュはボルドーと比べると高くなります。」
「う~ん。旨味が可愛くて泣けてくる(笑)
。」
「継ぎ目がないし、バランス、香りも良い
。」
家内「開けて翌日になるとストロベリーの果実味がより明瞭になります(笑)。」
「ボルドーの赤を2本飲んだ後でも全然負けていない!繊細だけどすごくしっかりしてる。」
「マスキューさん、このワインは木樽熟成してるのですか?」
家内「はい。古樽で1年くらいはしてると思います。」
「樽のニュアンスを感じませんよね。」
家内「酸がしっかりしているのと、生産者のスタイルですね(笑)。」
「そうそう。マスキューさん、普通試飲の順番はピノ・ノワールの方がボルドーの前ですよね。でも今回は逆。意図的ですね(笑)。」
私「読まれてますね(笑)。試飲会の前に一度しっかり飲んでますから(笑)。」
「マスキューさん、暑くて難しい2018年ヴィンテージで何故上手くワインが作れたのですか?」
家内「2018年のブルゴーニュを見ますとアルコール分が13~13.5%まで上がっています。ロシニョル・フェブリアのこのワインは12.5%です。過度に糖分が上がる前に収穫した訳です。」
私「所有畑が小さく目が行き届き、小さいゆえに収穫も手早く出来るということかと(笑)。」
「私このブルゴーニュ大好きでよく飲んでます(笑)。一度チーズ屋さんのワイン持ち込みワイン会に持って行ったところ、ナンバー1の評価を受けましたよ(笑)。実際どの作柄でも美味しい(笑)。」
「ところで今度オミクロンが収まったら仲間内で北海道の海鮮パーティーを開こうと思います。でもウェブで調べると生ものの生臭さがワインの鉄分に増幅されると書いてありました。生ものとワインは相性悪いのですかね?個人的には合うと思うのですが…。」
私「あれは特に生臭い検体で実験した結果です。新鮮な生ものは生臭くありませんから、ワインとマリアージュします(笑)。
罪な実験です(笑)。」
家内「新鮮なマグロや鰹なんてミョウガや生姜を醤油に溶いたり、ポン酢醤油使ったりすると美味しいですよね。」
私「ちょっと高級ですが大間のマグロの赤身なんか旨味があり馬刺しみたいですよ
(笑)。赤ワインが合わない訳ありませんよ
(笑)。ピノ・ノワールなんかイイですよ。」
家内「そうそう。最近発見したのですがSB食品が北海道産の山わさびのチューブ入りを発売しています。ホース・ラディッシュみたいに使えてとても良いです。おすすめかな(笑)。あと普通のワサビをすりおろさないでみじん切りにするのも重宝ですね(笑)。」
私・家内「生ものはワインに合います!特に新鮮な生ものはとても良くワインに合います!臭い生ものは合いません(笑)。お醤油との繋ぎをちょっと足すだけでオッケーです(笑)。」
どうもありがとうございました!
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桝久 試飲会リポート 前半
Jan 31, 2022 by weblogland |マスキューのお客様は大人。H.K.S.15にご協力ありがとうございました。
中には試飲せずにワインだけお買い求めくださったり、お待ちいただいてる間に散歩して時間を調整してくださったり、お陰さまで密、濃厚接触を避けることが出来ました。
ありがとうございました!
〇プレミアム ユファルク 2019年 トルナイ ハンガリー ショムロー 白 750ml 1555円税込み スクリュー・キャップ
「大きくラベルに書いてある『ユファルク』は品種名です。」
「マスキューさん!ユファルクですか?また変な品種探しましたね(笑)。しかもプレミア(笑)。」
家内「ハンガリーでもほとんど絶滅しかかっていたのを、このトルナイ・ワイナリーが復活させました。今では立派な地場品種です(笑)。」
私「品種としては凡庸といわれたり、素晴らしいポテンシャルがあると評価されたり、まだ評論家の評価も別れるようです。グローバルな品種でないことは確かかと(笑)。」
「なるほど、うんうん、ちょっとソーヴィニヨン・ブランっぽいかな?」
「割とニュートラルでふくよか。ちゃんと作ったワインですよね(笑)。」
「厚みを感じるな(笑)。」
「東欧らしい粘りがあるよね。」
家内「マスキューの定番のトカイ・フルミントはハンガリーの東端。もっと冷涼な感じ。イルシャイ・オリベールは西端でもう少しトロピカル。これはその中間くらいな感じがします。」
私「基本しっかりしており、ワインとしてのランクは高い方だと思います。輸入当初の値段がマスキューにはちょっと高級でしたので取り扱わなかったのですが、今回インポーターさんが輸入をやめるためお安く提供してくださいました。」
「マスキューさん得意技だね(笑)。」
私「さすがに2,500円で売る勇気はありません(笑)。このくらいでしたらお客様もご納得いただけるかと(笑)。」
「植物的な香りがしますよね。でもソーヴィニヨン・ブランのような感じではない。青い根菜類?」
私「セロリっぽい香りに変わっていきます
(笑)。」
「桃や柑橘類のニュアンスに植物っぽさが隠れている(笑)!面白い(笑)!」
「これ鍋に合うよ(笑)!白菜とネギをたっぷり。中には…、う~ん。カキ、カキがいい!ちょっと石灰っぽいニュアンスが
あるからカキがイイ!」
「鍋にはセロリは入れない方が良いですね
(笑)。」
私「石灰っぽさ、ミネラリー チョーキー
!このワインは後半になると強さが出てきますね(笑)。」
「普通開けてから時間が経つとふっくら飲み易くなるんだけど、このワインは違いますね(笑)。」
「酸やミネラル感がだんだん出てくる(笑)
。強いワインなんだね。」
「う~ん。優しいスパルタン(笑)?」
私「時間が経つとキャラクターがだいぶはっきりしてきています。」
「香味野菜をたっぷり入れた野菜カレーなんか合いそうですね(笑)。スパイシーさもあるワインですから絶対に合うはず(笑)。」
「胡椒を使う中華料理でもイイんじゃない
(笑)。」
「オーストリアのグリューナー・ヴェルトリーナとも共通するところありますよね
(笑)!」
「そうだよ!だってオーストリア・ハンガリー帝国だったんだからね(笑)。地続きだしね。」
「黒土地帯だね。」
〇レ・ボルドー・ド・モーカイユ 2016年
フランス ボルドー 白 750ml 1728円税込み
「マスキューさん、ボルドーの白なんて扱うんですか(笑)?」
私「ホント久しぶりでございます(笑)。まっ、まっ、お試しを(笑)。」
「厚みがあって美味しいね(笑)。」
「王道のボルドー・セック(笑)。良いね(笑)。」
私「ヴィンテージは2016年ですが、全く古さは感じません。」
「逆にフルーティーだから、もっと若いヴィンテージだと思いましたよ(笑)。」
家内「この白ワインはシャトー・モーカイユのネゴシアンぶもんが作ってます。アントゥル・ドゥ・メールにある自社畑で作ったソーヴィニヨン・ブランを70%使用しているそうです。残りのセミヨン30%の調達先は不明です(笑)。」
「アントゥル・ドゥ・メールのソーヴィニヨン・ブランだけだとこれ程のしっかりか感は出ないなぁ。」
私「そーなんです(笑)。ここからはワタシの妄想なのですが(笑)。加えられたセミヨンは、ソーテルヌ辺りの貴腐ワインに成り損なったものかと。貴腐由来の動物的なニュアンスを感じます。」
「後味のハニーさは心地良いね(笑)。」
「動物的なニュアンスあるね(笑)。麝香?
」
「う~ん。余韻も長くて上等な白ワインですな(笑)。ソーヴィニヨン・ブランの癖は感じません。実に良く出来ている。過不足無いね(笑)。」
家内「さすがモーカイユですね。親会社や関連会社のネットワークがありますから
調達先には多様な選択肢がありますね(笑)。ちなみにモーカイユ自体はドゥルト・フレールの所有です。」
「おー!ドゥルト・フレールですかぁ。超の名門大手だぁ(笑)。」
私「さらにさらに妄想なんですが(笑)、アントゥル・ドゥ・メールのソーヴィニヨン・ブランはアルコール分は11.5%くらいの過熟していないものを使い、それに13%くらいの過熟したセミヨンを加えることで出来上がり12%の折り合いの良い
仕上がりにしたかと(笑)。それ故か、ティスティングの後半になるとトマトやピーマンのような香りが出てきます(笑)。」
「酸はしっかり強いけど嫌みが無いよね(笑)。長い余韻は戸手も複雑に感じる。」
「うんうん。確かにトマトのニュアンスあるね(笑)。ラタトゥイユなんか合うね(笑)
。」
「野菜たっぷりの野菜カレーなんかも行けるんじゃない(笑)。」
「このワイン自体、スパイシーさと相性良い感じがする。」
「単純にホワイト・アスパラ食べたくなりましたよ(笑)。」
家内「単純にネゴスのワインは元詰めより格下ではありますが、こんな芸当も出来るし価格も抑えることも出来ます。」
「それならオッケー(笑)!」
●シャトー ラルジャンテール 2016年 フランス ボルドー メドックA.C. 赤 750ml 1791円税込み
「おっ、メドックの赤ですな(笑)。マスキューさん!何年ぶりの扱いですかぁ(笑)?
」
私「記憶にございません(笑)。」
「あれ、メドックってこんなにしっかりしてましたっけ(笑)?」
「とても軽やかなのがメドックですよね。これタンニンがしっかりしてる(笑)。」
私「そーなんです(笑)。初めて飲んだとき右岸のワインかと思いました(笑)。」
「でもこなれているから飲みやすいかな(笑)。2016年かぁ。時間はかかってますよね(笑)。」
「2016年って良い作柄のようですよね(笑)。」
家内「欠点は見当たりませんよね(笑)。」
「口のなかに入れるととても広がる(笑)。
程好く甘くて飲みやすいね。」
「飲みやすい渋いボルドー・ワインだよね
(笑)」
家内「メドックはもともと低湿地なので保水力が高くてあまりワインが凝縮しません。でもこのシャトーは内陸部に3kmほど入ってますから水捌けが良いようですよね(笑)。」
「すうーと軽く飲めるスタイルが多いメドックとは違い、とてもクラシックで良いかな(笑)。」
私「メドックはオランダ人による埋め立て地なので、オー・メドックより土地に保水力がありワインが軽くなります。ただしこのシャトーは石灰岩の上に礫層が積もったオー・メドック同様な土壌なので、埋め立て地ではないようです。それ故ワインに凝縮感があります。」
「安い『ボルドー何本セット』なんかとは違う。渋さの中に果実味があるもんね(笑)。」
「そうそう。私も買ったことあるけど、渋いだけなんだよね。なんでかな?」
私「私に答えろと言うのは厳しい(笑)。まあ、あれだと誤解はされますよね。」
「これってセパージュは何ですか?」
家内「カベルネとメルローが半々くらいで、あとプティ・ヴェドルが少し入ります。熟成は新樽比率3割ほどで14~18ヶ月熟成させます。古典的なスタイルですね。」
私「1級シャトーのムートンですら18ヶ月の樽熟成期間ですので、ちゃんと作られています。」
「う~ん。確かにグラン・ヴァンのような圧倒的な甘さは無いけど、ちゃんとした感じだよね。」
「コスト・パフォーマンス高いね(笑)。満足感ある(笑)。」
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