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イルピニア・ロッソ2017年です

Jun 13, 2022 by weblogland |
今、マスキューのカウンターの上にはこのワインが並んでいます!
イルピニア・ロッソ2017年です。

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このラベルを見てピンときた方おられますよね(笑)。生産者テヌータ・カヴァリエ・ペペはタウラージの作り手。マスキュー試飲会でかつて、イルピニア・アリアニコ、グレーコ・ディ・トゥーフォー、フィアーノ・ヂィ・アベリーノをお出ししてご好評いただきました。思い出されましたか(笑)?

カウンターの上のワインはテヌータ・カヴァリエ・ペペのエントリー・クラスのもの。アリアニコ70%、サンジョヴェーゼ30%のしっかり飲みやすい赤ワインです。

実はインポーターさんの特売セールに出た時いただいたもの。でもですね(笑)、1ケースしかありませんでした。そうなると大々的には販売できませんから、ひっそりこっそり売るしかない。売れなくても我々が飲む!この固い決意は揺るぎません(笑)。もう数本飲みましたが、なかなか宜しかったですよ。ちなみに今晩はコレをいただきます。

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桝久 試飲会のラインナップ決まりました!

Oct 26, 2021 by weblogland |
今月末10月29日(金)、30日(土)のマスキュー試飲会のラインナップ決まりました!
今月は5本ですが、お試しいただくのは6本(笑)?1アイテムは前日開けたものと競べていただきます!それゆえ6本(笑)。

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まずはブルガリアのマヴルッド種で作ったデイリーなものからです!質高し!
●ヴィラ・ヤンボル マヴルッド 2020年 
ブルガリア 赤 トラキアン・ヴァレー  750ml 886円税込み

フランス、イタリアよりずっと早くワインが造られ始めたブルガリアのトラキア地方。ギリシャ同様紀元前3000年の歴史を誇ります。また、一説にはギリシャを遡るワイン発祥の地として紀元前5000年の歴史があるとも。いずれにせよ、ワイン用の葡萄の原産地ですから古いのはたしかです。また、日本との関係も古く、1970年代から、ブレンド用として多くのブルガリア産ワインが輸入されていました。当時の日本は国産ワインの表示義務がかなりいい加減でしたから、知らずに飲んでいたのではないかと思います(笑)。

そう言えばかつてメルシャンが『ボイヤール』銘柄でブルガリア・ワインを日本へ輸入してましたね。当時、ボルドー飲むより安くて美味しかった記憶があります(笑)。この時期、特に品質の高いカベルネやメルロ等のヨーロッパ品種を主にソ連に輸出し好評を得ていたようです。

そして混乱と荒廃の1992年の民主化、2007年のEU 加盟を経た現在、国際市場を意識した素晴らしいワインが多く誕生しているようです。

このワイナリーはブルガリア南部バルカン山脈が背後にそびえるワイン産地トラキアン・ヴァレーに畑を持つヴィラ・ヤンボル。ブルガリア国内でも特に古い1924年設立のワイナリーです。トラキアン・ヴァレーは、生育期は暑く乾燥し、秋には穏やかな快晴が続くブドウ栽培適地です。葡萄は良く熟し、しかも収穫期にアクシデントが少ないようです。このため、ボルドー品種のカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロの栽培により各国で高く評価されました。中でもヴィラ・ヤンボルはそのスペシャリストとして一目を置かれる存在です。

マスキューの定番で同じ価格帯のカベルネ・ソーヴィニヨンはそのコスト・パフォーマンスの高さ故、さまざまな雑誌やコンテストで絶賛。皆様におかれましても必須アイテムとご愛顧されております
(笑)。

これはブルガリア中南部で栽培される地場品種マヴルッド。バルカン原産の品種
で灌木の茂みの中で栽培されていたとか。果実は小さく収量も低くたくましい葡萄のようです。
そんなマヴルッドを飲みやすく今風にした意欲作でございます(笑)。メルローが10%ほど入っています。
まだ、2020年と若いのですが、マスカット・ベリー・Aやヤマ・ソーヴィニヨンのような酸に驚き(笑)。小粒の赤い果実やスグリ、桑の実のニュアンスは日本人には抵抗がありません(笑)。まだ若いのでちょっと粗野でプリミティブな印象ですが、翌日、翌翌日になると落ち着きバランスが取れてきます。さざ波のない湖面のキャンバスに赤や黒の果実を浮かべたような有り様はなかなか秀逸。はっきりしたディテイルははっとさせられます。
軽いがしっかりとした旨味で下支えする液体があってこそ。
う~ん。
こんなワインを量産出来ることはブルガリアの強み。ヨーロッパワイン産国の優位性を感じざるを得ません。


癒されますぞ!
●アギオルギティコ・オーガニック 2017年 ザシャリアス・ワイナリー ギリシャ ネメア 赤 750ml 1866円税込み

皆さん!
『アギオルギティコ』って言えますか?
残念ながら私は言えません(笑)。一字一字読みながらだと可能ですが、すらすら口をついて出ることはございません(笑)。
ギリシャの在来品種名は鬼門です。似たようで違う品種名が山盛り(笑)。
このワイナリーのワインはモダンでエントリー・カテゴリーのワインはギリシャとは思えない綺麗なスタイル。何処のニューワールドかと勘違いするほどです。

これはいかにもギリシャ・ワイン。地中海系の葡萄らしく香りではなく味わい勝負。イタリアのタウラジみたいなスタイルと言えば伝わり易いかな(笑)。
樽熟成しないのもグッド。品種の特徴的な味わいを楽しめます。
柔らかで優しい十二分なタンニン。旨味がしっかり溶け込んでいて、不明瞭ではあるが黒や赤の完熟した果実と渾然一体となった様。癒されます!
黒トリュフのニュアンスがあり寄り添うような落ち着きがある。
シンプルではあるが、雑味がなくクリアネスに通じる重層感。在りそうでない新たなスタイルかもしれませんが、ギリシャギリシャしている点秀逸なのだと知らされる不思議。





以下インポーターさん資料より

ペロポネソス半島のネメアにおける3大ワイナリーのひとつであるザシャリアス。オーナーはElias Zacharias氏で、アテネ農業大学を卒業後、葡萄畑やオリーブ畑のコンサルタントの職歴があります。現在は息子のOthonas氏もワイナリーの運営に参加しています。オーナーのElias Zacharias氏が前職で得たブドウ栽培の知識をさらに活かす場として、現在のワイナリーを購入したのが1990年。自社で瓶詰めまでを開始したのが2002年でしたが、それ以来高い評価が続いています。国際的なコンクールで多くの賞を受賞し、ネメアだけでなくギリシャのワイン業界をリードするワイナリーになりました。 畑は40haを所有。「健全な畑と葡萄こそが上質のワインを生む」という信念のもと、化学肥料や除草剤を使用しないことにこだわっています。 土地の歴史
や自然環境へのリスペクトを忘れず、地場品種のアギオルギティコやモスホフィレロ、絶滅が危惧されているペロポネソス半島のスクラバ種やキドニッツァ種を保存していくため苗木を増やす取り組みなど、伝統品種を大切にしています。 ワイナリーには最新技術を備えた設備を揃え、ワインの生まれ持った香りや味わいを重視したクリーンなワイン造りを進めています。これからも注目すべきワイナリーと言えます。

畑は石灰質土壌で、栽培面積8ha。9月中旬に手摘みで収穫し、50%を3日間かけて低温浸漬、野生酵母で発酵します。22-25日間で15日前後の醸し期間の後、ステンレスタンクで熟成。



2018年のトスカーナは良い作柄ですね(笑)。圧巻ですよ(笑)。
●ロッソ・デッレ・プルニッチェ2018年パクラヴァン・パピ イタリア 赤 I.G.T.トスカーナ 750ml 2169円税込み

トスカーナの海岸部 リヴォルノの南に位置するD.O.C.モンテスクダイオ。最近の新しいD.O.C.かと思っていたら 1976年認可の比較的古いD.O.C.でした(勉強不足でした。)。モンテスクダイオは赤、白、ヴィンサントを産出。赤ワイン用にサンジョヴェーゼ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ 白ワイン用にシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ヴェルメンティーノなどが植えられています。

パクラヴァン・パピは標高200mほどの山中に15ヘクタールの畑を所有しています。畑の周囲は原生林に囲まれており、他所の影響が及ばない絶好の立地。自然な栽培が可能なのです。(そういえばルカ・ダットーマも後に似たようなことしてましたっけ?)オーナーのパクラヴァン氏は1988年に植樹を開始。その後サッシカイアのテヌータ・サングイドで醸造を担当していた女性エノロジスト グラツィアーナ・グラッシーニ氏を招いてワインを造りはじめました。

マスキューではこのワイナリーのトップ・キュヴェ『ベッカッチャイア』やその下の『ガブリッチョ』など扱っておりました。葡萄樹の樹齢が若く、しかもとてもナチュラルなワイン造りをするため、ヴィンテージにより出来上がりがかなり違うワインでした(笑)。良い作柄では飛びきりのフル・ボディーの赤ワインとなりますが、あまり天候に恵まれないとちょっと物足りない印象でした。まあ、良い作柄の飛びきりの出来映えが目立ち過ぎたのかな(笑)?そんな訳でここのところ扱いをちょっとご無沙汰しておりました(笑)。
先日このワインをティスティングした折、圧巻のフル・ボディー。しかもランクとしてはベーシックでお安い(笑)。
ワインはサンジョヴェーゼ・ピッコロ75% カベルネ・ソーヴィニヨン25%のセパージュ。お約束のI.G.T.(笑)。バリックで1年ほど熟成させたのかな?樽香も目立たずタンニン・エキス分の織り成す様は圧巻。全然揺るぎませんし、抜栓後の伸びは立派。これがベーシックなカテゴリーとは!思わず絶句(笑)。
最初に植樹されてから30年経っており、葡萄樹が良い状態になっているようです。それに2018年の良さが加わり、ようやく目指す水準に達した感です。収量を調整すれば天候に恵まれなくとも安定した高品質のワインを作れるレベルのワイナリーになったようですね(笑)。
これからスーパー・タスカンの寵児になるか?



バローネ・コルナッキアのモンテプルチアーノ・ダブルッツォの真ん中のランクのもの。私コレ好きなんです(笑)。
●モンテプルチアーノ・ダブルッツォ リゼルバ 『ヴィニャ・レ・コステ』 2016年 バローネ・コルナッキア イタリア アプルッツォ 赤 D.O.C. 750ml 2357円税込み

いわゆるモンテプルチアーノ・ダブルッツォはアブルッツォ州全体のD.O.C.1968年に指定されています。平地が1%しかないアブルッツォ州はアドリア海からすぐに丘陵地帯となり、さらに30~50km内陸に入ると山岳地帯となり農業には適しません。葡萄栽培はアドリア海沿岸の丘陵地帯に集中します。温暖な地中海性気候により日射量に恵まれ、かつ山からの冷涼な風により酸のある葡萄が成育します。そのなかで州の北テラモ県に最良の産地モンテプルチアーノ・ダブルッツォ・コリーネ・テラマーネD.O.C.G.がございます。2003年に指定されています。
コルナッキアはすべての畑がD.O.C.G.内にあります。

この『ヴィニャ・レ・コステ』は通常のモンテプルチアーノ・ダブルッツォ『カサノヴァ』銘柄のワン・ランク上の上級銘柄です。特に日当たりがよく水捌けも良い標高200mの『レ・コステ畑』で栽培したモンテプルチアーノ種を使ったもの。
収穫後除梗し1週間のプレ・マセラシオン。酵母を整え、低温で抽出してからアルコール発酵するようですね。ロータリーファーメンタータンクで15~20日の醸しで葡萄をしっかり発酵させます。それゆえ色は光を通さないほど濃い。デレスタージュした後3000Lのスラヴォニアン・オークの大樽とフレンチ・オークの古樽で24ヶ月熟成しアッサンブラージュ後に瓶詰め。6ヶ月ほど寝かしてから出荷。『カサノヴァ』シリーズのモンテプルチアーノの倍以上の熟成期間30ヶ月。味わいはまさにそれを倍にしたかのよう(笑)。基本『カサノヴァ』のモンテプルチアーノと同じなのですが、すべてに亘って大きい(笑)。モンテプルチアーノ・ダブルッツォの完成形であり頂点と言っても良いと思います。コルナッキアのラインナップにはこの上にD.O,C.G.
の『コッリーネ・テラマーネ』はありますが、これは別のジャンル(笑)。この『ヴィーニャ・レ・コステ』の方がモンテプルチアーノ・ダブルッツォらしいと思います。あとこのスタイルのワインで20年位の熟成能力があることは驚き。個人的にはエミディオ・ペペを彷彿させるのです(笑)。


コロナでずっとしょぼくれていましたので、たまにはブルゴーニュの高級味のピノ・ノワール行きましょう!
●ブルゴーニュ『キュヴェ・ド・プレソニエール』2018年 ドメーヌ・ジョセフ・ロティー フランス ブルゴーニュ
赤 750ml 4714円税込み

このワイン元はジュヴレイ・シャンベルタンA.C.。でも元々はブルゴーニュA.C.(笑)。
80年代後半からブレークしたジュヴレイ・シャンベルタン。村の会議(AOC委員会)で畑の拡張を決定。今までブルゴーニュ区画だったところをジュヴレイ・シャンベルタンA.C.に格上げ。とはいえその後村の会議で『ちょっとやり過ぎ。値崩れしてブルネッロみたいになる!』との意見により再びブルゴーニュA,.C.に降格(笑)。たしか1994年のことでした。
でもですね、このためジョセフ・ロティーのもっともお買い得ワインとなったのがこの『キュヴェ・ド・プレソニエール』。ジョセフ・ロティーの村名ジュヴレイ・シャンベルタンだと1万円くらいしますから、半額のお値段。味わいは似たようなもの(笑)。並べて比べないと分からないレベル。これ単独で飲むと、立派なジョセフ・ロティー味の村名ジュヴレイ・シャンベルタンだと思うはずです(笑)。
早く飲める2018年ヴィンテージでございます。5,000円以下ならご納得いけるかと(笑)。

以上5本!
お時間はいつも通り
29日(金)は17~20時30分
30日(土)は11~20時30分
まだコロナには気をつけないといけませんので、試飲テーブルは原則3名を定員とさせていただきます。
ご協力お願い申し上げます!

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桝久 4月の試飲会のラインナップ決まりました!

Apr 19, 2021 by weblogland |
う~ん。
今月20日からまん延防止法ですね。せめて飲食店の営業は9時まで許して欲しいです。素人考えですが、あまり厳しすぎても逆効果のような気がするのですが。きっちり9時を守った方が全体の効果があるような。まあ、根拠が稀薄なのでそれもたわごとかな。

お客様「マスキューさん!4月の試飲会はどうするの?エア?H.C.S.?」
私「今月もH.C.S.でいこうと思います。先月は6アイテムと通常開催でしたが、時節柄5アイテムでお願いしようと思います。」

H.C.S.で通じるとは可笑しい(笑)。

今月4月23、24日のマスキュー試飲会は
H ひっそりやっておりますので、
C こっそり来て、
S  素早くティスティング! 
お願い申し上げます!
3名(もしくは3組限定でソーシャル・ディスタンスを確保して)、お一人様15分程度でお願いいたします!

23日(金)は17~20時
24日(土)は11~20時
と通常より30分早く切り上げとなります。
いつも通り換気、空間除菌しております
。また、ご感想頂く際はマスク着用にてお願いいたします!
だんだんめんどくさくなって行くことお許しくださいませ!
そのうちマスクしたままティスティング出来るマスク開発されませんかね(笑)?

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◎『ラ・トルデーラ』プロセッコ・スペリオーレ・ゼロ・ズッケリ・ブリュット 2016年 イタリア ヴェネト 発泡性 白 ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ・スペリオーレDOCG 750ml 1980円税込み

皆さん!
プロセッコにD.O.C.G.ワインがあるのご存知でしたか?
まず、プロセッコにはD.O.C.とD.O.C.G.のものが2つあります。広域のD.O.C.の中にD.O.C.G.があるのが通例のパターンなのですが、この関係は成り立ちません(笑)。D.O.C.と離れた北の狭い山間部のヴァルドッビアーデネにD.O,C.G.はあります。(あとアゾロ地区のもの)1969年にD.O.C.指定された元祖プロセッコでございます(笑)。
プロセッコは彼の地で古くから生産されていた白葡萄品種。19世紀にアントニオ・カルベネがこの白ワインをスパークリング・ワインにすることを思いつき大成功。そして1980年代以降手軽な食前酒としてイタリアで大人気となりました。その後2000年以降海外でも知名度が高まって来ました。また、それにともないもともとの栽培地ヴェネトやフリウリーヴェネツィア・ジュリアの作業効率の良い平野部でのプロセッコ生産が大発展。マスキュー定番のレ・コンテッセなどはその口(笑)。とは言え好事魔多し。海外でプロセッコの名を名乗る模造品に悩まされます。プロセッコ自体は品種名なので、防ぎようがありません。そこでプロセッコを原産地名として表示登録する奇策。なんとプロセッコ種の名前をグレーラ種に変えプロセッコを原
産地とする奇策発動(笑)。いかにもイタリア人らしい発想です。それが2009年のプロセッコD.O.C.、D.O.C.G.創設となるわけです。ちょうどその頃日本へもプロセッコの壮絶な売り込みがあったのも記憶に新しいかと。国を挙げての大プロモーションが繰り広げられました(笑)。


さて味わいですが、その前にガスが強いですね(笑)。しっかり5気圧は越えてますね(笑)。色もグリーンではなく深い黄色に輝いています。いわゆるプロセッコの色ではありません(笑)。
泡立ち、泡持ちもかなりのレベル。グラスに注ぐとイースト香やナッツィーな香ばしい香り。一瞬シャンパンのブラン・ドゥ・ブランと見違う(笑)。この時点でD.O.C.プロセッコの物とは別物と感じます。シャンパンやフランチャコルタのような瓶内二次発酵ではなく、いわゆるタンク内二次発酵(キュヴェ・クローズ方式)で作られますが一瞬瓶内二次発酵かと間違えます(笑)。しばらくするとプロセッコらしいフレッシュな葡萄のアロマが広がり。シャンパンとは違うと認識。でもですね、驚くほど辛口。
こんなドライなプロセッコってあるのかしら(笑)?普通のタンク内二次発酵の場合、タンクに糖分を添加して甘さを補います。しかしこのワインは糖分添加無し。ゼロ・ズッケリ(砂糖)でございます(笑)。基本どうしても安価なワイン作りのタンク内二次発酵ですから、糖分添加しない類似のスパークリング・ワインを見たことがありません。ということはもともとの原料葡萄の濃さ、潜在アルコール分の高さが必要。安価な原料葡萄では至難の技です。しかもこれだけドライならば、食事の最初から最後までこれ1本で行けそうです。
う~ん。
キュヴェ・クローズ方式の頂点ですね(笑)
。ここにD.O.C.G.の意味がありました(笑)
。量産型のプロセッコが主流の中、もともとのプリミティブなものをしっかり残すことはいかにもイタリアらしいです。アバウトなだけの国民性ではありません
ね(笑)。ちなみに瓶内二次発酵のものもあるとか。

◎ロサート・デル・ヴァロ  2018年 テヌータ ・カヴァリエル ・ペペ イタリア カンパーニャ ロゼ イルピニア・アリアニコDOC 750ml 1580円税込み
(限定特売品)

ワイナリーはアヴェッリーノ県のサンタンジェロ・アレスカ村にあります。タウラージDOCGの真ん中辺りです。代々のイルピニアン(笑)。山のワインです。葡萄栽培ワイン造りネゴス販売など根っからのワイン屋さん。かなり古くから続く家系のようです、その家系のアンジェロ・ペペが1998年に興したワイナリーがこのテヌータ・カヴァリエ・ペペ。50ヘクタールほどの畑を所有しています。
ベルギーに飛び出しレストラン経営に成功したアンジェロ・ペペさん。イタリアに帰国後にイタリア食品をプロモートした功績で共和国カヴァリエ勲章を叙勲。一代で古びた家業を一大ワイナリーにのしあげました(笑)。今は、ベルギー生まれでフランスでワイン研鑽を積んだ女性醸造家である娘のミレーナが2005年からワイナリーに戻り、現在は当主としてエネルギッシュに邁進しています。イルピニアの在来品種に力を注ぐイルピニアンの魂の具現化を目指しているのです!


「ロサート・デル・ヴァロ」は、ルオゴザーノとサンタンジェロ・アッレスカにある自社の葡萄園で栽培したアリアニコ100%を使ったもの。直接圧搾方法(除梗・破砕した葡萄を直ぐに搾る。)によって醸造されます。アリアニコで白ワインを作った感覚かもしれません(笑)。実際セニエ法で作ったロゼなどと比べ色は淡いロゼ色です。発酵後ステンレス・タンクでシュール・リーの状態で熟成し瓶詰め。
基本ドライな辛口なのですが、旨み由来の甘さのボリューム感があり、とても豊潤でフレンドリー。アリアニコらしいさくらんぼのニュアンスは翌日になると明瞭さを増します。ただし基本プンプン匂い立つ訳でなく重心の低いところはアリアニコの特徴かと。フレッシュな生のトマトより煮込んだトマトなどの香味野菜を食べると絶妙にマリアージュします(笑)。トマトを使ったスープ系の料理にはぴったりです。土地の料理に合わせるべきロゼ・ワインでございます(笑)。

●ロス・カルドス レッド・ブレンド 2017年 ドニャ・パウラ アルゼンチン 赤 ルハン・デ・クージョ 750ml 980円税込み
(限定特売品)

このレッド・ブレンドはマルベック40%
、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、タナ3%のブレンド・ボルドー・スタイル。得意のマルベックがメインな分しっかりした仕上がり。単一品種でのリリースが多いアルゼンチン・ワインとしてはちょっと珍しい(笑)。
このロス・カルドス銘柄は、ドニャ・パウラのスタンダードランクで木樽熟成はしません。畑はもともとのウガルテックのもの。標高1050メートル、年間降水量は200ミリ、年平均気温は14℃。3月の夜二度にわたり収穫されます。
また、ロス・カルドス銘柄はスクリュー・キャップのものですが、これはコルク(笑)。ワイン自体もロス・カルドス銘柄より少し上級の印象です(笑)。あと木樽のニュアンスを隠し味程度感じます。飲んだ印象もほどよい濃さがあり、過不足なし。赤や黒の果実味がタンニンにバランス良く調和しています。2017年が今飲み頃でありとてもお得感があります。もっともインポーターさんの輸入終了の事情によって980円税込みにての限定特売品となっております(笑)。

●ブロヴィンシア・ディ・パヴィア  ロッソ 2019年 アジェダ・アグリコーラ・カステッロ・ディ・ステファナゴ イタリア ロンバルディア 赤 I.G.P. 750ml 1998円税込み

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インポーターさん資料より (一部岡本補遺)

ステファナゴ城はミラノから南に約70kmの丘陵地帯に位置します。11世紀に造られたといわれる城は、標高500mと周囲で最も高い場所にあり、中央には28mの望楼を持ちます。城の建造に使われている石は大人の男性でも持ち上げることは不可能な重さですが、魔法によりこの城は一晩で建造されたという伝説が残っています。(1824 Defendente Sacchi "The Plant of Sighs") 城は時代の変遷と共に所有者が変わり、1810年より現在のバルファルディ家が所有しています。 オーナーは貴族の家系です。現在のオーナーは、5代目のジャコモ・バルファルディ氏
で、その弟のアントニオ氏が畑と醸造を取り仕切っています。所有する地所は135haそのうち葡萄の栽培を行っているのが20haのみ。平均収穫量は30~40ha
葡萄畑の環境づくりとして自然の生態系を生かすために、畑以外の土地には森や池などが残されています。電力はソーラーパネルで太陽光を使用しているため、遠方から延びる送電線などはなく自然を邪魔しません。1998年にオーガニック認証を受けており、現在はビオロジック認証。発酵は野生酵母のみを使用。添加するSO2も赤ワインでは10~40ml/L、白ワインでは30~50ml/Lと最低限に抑えています。認証の基準を下回っています。ワインはヴィーガン(醸造過程で動物性由来の成分は使いません)対象です。堆肥は動物性を使っているのかな?

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このワイナリー ステファナゴはホームページを持っていないようです。やはり貴族はがつがつしません(笑)。この辺はマスキューとは大違いです(笑)。あと一番重要なのは本物の貴族は嘘をつきません(笑)。イタリアはわりと貴族の末裔の名前をブランドとして利用する不埒な輩が多く、名前倒しのワイナリーも多くあります(笑)。それ専業ともなるとビジネス・ライクにならないとワイナリー運営に支障がきたしますから、まあ、無理はないのですが。ステファナゴはその辺も心得ているようですね。無理に拡大すると止まれなくなるのを承知してますね(笑)。
品質を落とすくらいなら作らない方がましと考えているような気がします。

飲んだ印象からステファナゴはどうやら本物の貴族のようです。
まず畑の写真を見ると畑に除草剤の類いは撒いていません。あと仕立ては背の高いシングル・グイヨです。収穫量の多いダブルにしていません。なかなか出来ない選択です。かなり密植しており1ヘクタールに4~5000本くらいの植密度です。1本の葡萄樹から作られるワインは1本以下のはず。彼の地においては渾身の作りですね(笑)。
このワイン、クロアチーナ34%、ウーヴァ・ラーラ33%、メルロ33%のセパージュ。本来的にはボナルダなどのオルトレポ・パヴェーゼのD.O.C.を名乗れる地だと思いますが、メルロを使うことでブロヴィンシア・ディ・パヴィアI.G.P.を選択したようです。個人的にも彼の地のメルロのポテンシャルを高く評価する私には、とても良い選択と思えます(笑)。同じロンバルディアのオルトレポ・パヴェーゼの名門カステッロ・ディ・ルクサルノのメルロ・ブルーを彷彿させるものです。
手摘み収穫したあと除梗・撰果しステンレス・タンクで野生酵母で発酵させたもの。発酵温度は低そうです。
早く飲めるように仕上げてますが、充実した旨みとタンニンの滑らかさにはビックリ。
これほどの凝縮感があるのに2019年とは
!おそらくプレスしないフリー・ラン・ジュースのみでワイン作りをしていそうです。折り合いが良く、雑味がありませんし、広がり余韻の長さは立派(笑)。プラムやプルーン、チェリーなどの果実味は明瞭、しかも慈味深くとても柔らかく滑らかで自然に飲めるのは、すべての工程で手を抜かない正銘さの証です。そのシンプルな美しさに心奪われます(笑)。


〇ヴィレ・クレッセ トラディション "レ・ピエール・ブランシェ" 2019年 ドメーヌ・アンドレ・ボノーム フランス ブルゴーニュ 白 ヴィレ・クレッセA.C. 750ml 3380円税込み

これはアンドレ・ボノームのジェネリック ヴィレ・クレッセです。孫の代になってかつて以上の輝きを取り戻しました

タイトで緻密な酸、溢れんばかりのミネラル感は圧巻。コート・ド・ボーヌの名門ドメーヌの良策年の村名クラス。まだ
、閉じていてディテイルは明瞭ではありませんが、口の中での広がり余韻の大きさは正銘のシャルドネ。開けてから1週間くらいは十分に楽しめます(笑)。
これは緩傾斜の畑の上部を新たに開墾し作った区画の葡萄を中心に作ったもの。地山の石灰岩を細かく砕いて底土にしており、農閑期に少しずつ作ったものだと思います。このため畑の表面が白く輝きキュヴェ名『ブランシェ』にしたようです(笑)。ピエールは一番頑張った人の名前かな(笑)?
ワインの発酵・熟成にはステンレス・タンクのみを使用。木樽のニュアンスはまったく感じないひたすらクリーンな仕上がり。10年後に飲んでみたい衝動に駆られる驚きのヴィレ・クレッセです。アンドレ・ボノームのヴィレ・クレッセを飲んで、これ程までに衝撃を受けたことは今までありませんでした(笑)。
恐るべきワインです!

アンドレ・ボノームは、ブルゴーニュのマコネ地区でヴィレ・クレッセA.C.の白ワインを生産するアペラシオンを代表するドメーヌです。超一流と言われる星つきレストランの多くが採用するドメーヌとしても名声を得て、高名なワイン評論家の称賛を浴び、マコン地区のシャルドネを生産するドメーヌのトップランナーとなっております。ヴィレ・クレッセの特徴となるミネラル感と肉付きの良さは飲み手を惹き付けて止みません。


ドメーヌは1956年にアンドレ・ボノムと彼の妻ジゼルによって設立されました。当初は当時のアペラシオンであるマコン・ビィレの4ヘクタールで、父親のジョセフ・ボノムから受け継いだもの。もともとヴィニロンの血を受け継いでいますから、今の建物の壁にドメーヌ・アンドレ・ボノームと大きく格好良く書いてある上にヴィニロンとも書いてあります。ドメーヌの矜持ですね(笑)。
アンドレ・ボノームは元詰めを始めた先駆けの生産者であり自身のワイン、ワイナリーの向上に研鑽を積む一方で地域のドメーヌ・ワイン生産者のリーダー的存在として活躍。。1998年に新たなアペラシオン ヴィレ・クレッセA.O.C.設立の立役者として地元で尊敬される存在となっております。これは従来のヴィレとクレッセのコミューンの分類された区画を合計430ヘクタールにまとめた新たなアペラシオンです。ソーヌ川に程近いヴィレとクレッセの町の粘土石灰岩のミネラルに富んだ土壌地域として、マコンひとまとめの枠組みからの自立を果たした訳です。

ドメーヌは、彼の娘ジャクリーヌと娘婿エリックによって経営されています。そして今や、彼らの息子たちオレリアンとヨハンがワイン学の資格を取得した後、ドメーヌの仕事に関わっています。ブドウ畑は12haにまで拡張されました。新たに拡張した斜面上部の水捌けの良い区画がヴィレ・クレッセの畑のようです。そしてオール・クラッセの上のキュヴェを増やし更なる高みを目指していますね(笑)。丁寧な栽培もさることながら1ha当たり8000~10000本の葡萄樹を密植。仕立ては低いグイヨ。丸っきりのクラシックなブルゴーニュ・スタイル。エコセールとABの認証も取っており、余分な農薬は使わない極力自然な栽培法。区画毎に手摘み収穫した葡萄は注意深く区画毎に発酵。出来上がったワインの特徴を生かすように熟成に使う樽を変え
る細心さ。とんでもないハード・ワークに支えられて出来上がるワインは珠玉のもの。100年を越える樹齢の葡萄樹もあり、平均60年の樹齢の宝のような畑のポテンシャルを最大限に引き出すことを目指しているのです。
ともすれば酸が少なくなり勝ちのヴィレ・クレッセにあってしっかり酸を残すスタイルなのは果汁のphを低く保つように腐心。どうやら発酵槽に房ごと入れる技があるようです。ジャイエ・ジルの醸造法と同じようですね(笑)。それにより遅く収穫して減った酸を補うことが可能。アルコール分の高いハニーな味わいでありながら酸のある長命なワインを作ることができるのかと(笑)。

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桝久 試飲会リポート 前半

Mar 01, 2021 by weblogland |


昨日、一昨日とマスキュー試飲会にお越しくださりありがとうございました!

お客様「マスキューさん!ひっそりやってるそうですからこっそり来ましたよ(笑)。さっさとティスティングしますからね(笑)」
私・家内「ご協力ありがとうございました!」

●アルデーヤ ガルナッチャ 2018年 パゴ・アイレス スペイン アラゴン 赤 カリニェナD.O.P. 750ml 980円税込み
「これでしたっけ、トップセラーの予感の赤は(笑)。」
私「はい。もう試飲会の前から売れています。まっ、まっ、どうぞ(笑)!」
「あー、なるほどね(笑)。これは飲みやすい。」
「しかも安い!」
私「ありがとうございます。インポーターさんのご好意でございます(笑)。」
「安いけど安っぽくはないよね(笑)。でも飲みやすいなぁ。」
「お花見でもしながらグビグビ飲めたら幸せ(笑)。」
「デイリーな価格帯だけど、安酒じゃないよね(笑)。飲みやすいけどしっかりしてるんだよね(笑)。」
家内「昔のプリオラートにちょっと似てるんですよね(笑)。割りと酸があってタンニンにも質感がある。でもあれほどは手強くない(笑)。」
「酸がある(笑)。ありがちな暑苦しいスタイルじゃないよね。」
「少し小ぶりなプラムの香りがする。」
「そうだね。この香りはガルナッチャ グルナッシュだよね(笑)。」
「飲みやすさが目立ちますが(笑)、じっくり味わうとスパイシーでミネラリー。隠れた香りがありますよね(笑)。」
「マスキューさん、これは何時抜栓したんですか?」
私「昨日の今頃です(笑)。」
家内「開けたては甘さと果実味のボリュームでひたすら飲みやすい(笑)。でも、翌日になると隠れていたものやディテールがはっきりしてきます。」
「あー、なるほどね。ちゃんとしたワインですよね(笑)。」
私「この蔵はヴィノ・デ・パゴ認定を受けていて、このワインはその若木のガルナッチャ100%です。早く飲めるようには作っていますが品質は高いと思います。」
「マスキューの特売ワインでインモルタリス名のガルナッチャありましたよね。あれと同じ生産者ですよね?」
私「はい。左様でございます。ただしインモルタリスはじぶんの畑のものではありません。これはいわゆる自造酒です。」
「あれはあれでギッチリしていて美味しいんだよね。こっちの方がフレンドリーかな(笑)。」
家内「あれは同じ近郊のカラタユドの葡萄です。気候は似ています。」
私「産地のカリニェナは標高が高く寒暖差がかなりありますので、ゆっくり酸が成熟するようです。」
「暑ければ良い訳じゃないんですね(笑)?

家内「暑いと酸が抜けてワインにメリハリが無くなります。やはり春と秋も必要ですね(笑)。」
私「特に秋が短いと葡萄のハンギング・タイムが短くなり、ワインとしてのバランスがとりにくくなります。」


●アリアニコ 2015年 タブルニ・ドムス  
イタリア カンパーニャ I.G.P. 赤 750ml
1068円税込み
「あれ?これアリアニコですか?とても美味しいんだけどアリアニコっぽくない(笑)。」
「そうそうアリアニコってもっとタンニンが多いですよね?」
「これはこれで軽やかで飲みやすい。」
「これ軽くて飲みやすいのですが、芯の強さがある。」
「タンニンは気にならないけど、薄くはないですよ(笑)。」
「普通に真面目に作った感じ(笑)。」
私「ヴィンテージが2015年と飲み頃になったものです。」
家内「濃厚なアリアニコで有名なタウラージの南東部の盆地で作られたものだと思います。」
「うんうん。タウラージの弟分(笑)。毎日飲みたいワインですよ(笑)。最初のアルデーヤよりクラシックなワイン。デイリーで質の高いイタリア・ワインと考えると府に落ちる(笑)。」
私「これも翌日になるとかなり複雑になります。初日は青さ 瓜系の甘い皮のニュアンスを感じます。」
「マスキューさん!このワインは後味が特徴的ですね。香りと後味が違う。とてもスパイシー。」
「トマトのような後味(笑)。これならトマトを使ったイタリアンは鉄板。ミートソースにぴったり。」
「そうそうミートソースも香草をやスパイスをしっかり使うから絶対に良いね(笑)。」
「カレーとかハンバーグだっていいね(笑)。」
「粉末のナツメグやターメリックの香り。

「唐辛子にも相性が良さそう(笑)。」
家内「青ピーマンを細かく刻んで油通ししたものに塩とオリーブ油かけて食べたら美味しいはず(笑)!」
私「ここで問題発覚(笑)。あれキャップシールの切れてるボトルがある!ボトル、キャップシールとも黒だから気づきませんでした!」
家内「あれれ!何本もある!」
「マスキューさん!それはそれでイタリアンですね(笑)。いかにもイタリア人らしい
(笑)。」
私「大変恐縮です。スミマセン。」
「マスキューさん、これって特売品ですよね?」
私「はい。左様でございます。」
「中身に影響無さそうだし、いいんじゃない(笑)。私イタリアンだから構いませんよ
(笑)。」
ありがとうございました!

※尚、後日インポーターさんに問い合わせたところ、出荷前にチェックするとのことでした。然るに追加発注!試飲会当日に完売してしまい急遽販売停止にしましたが、再開の運びになりました。

美味しかっただけにホッと胸を撫で下ろしました。
ありがとうございました!


●ブルゴーニュ コート・ドーセール 2017年 ドメーヌ グラン・ロシェ フランス ブルゴーニュ 赤 ブルゴーニュ コート・ドーセールA.C.750ml 2434円税込み
「おっ、綺麗なロゼ色(笑)。」
「たしかに(笑)。前の2本と比べるとロゼ(笑)。」
私「このワイン、上澄みだけで作っているので色がとても淡いです(笑)。」
「それってブルゴーニュ・スタイルですね
。」
私「クラシックなブルゴーニュ・スタイルです。葡萄もピノ・ノワールです。まっ、まっ、どうぞお試しを!」
「あれ?強い!」
「こんなに色が薄いのに強い?」
家内「2017年はとても良い作柄でした。2018、2019年のものより強く仕上がっています。」
私「まだ閉じています。」
「う~ん。ブルゴーニュのピノ・ノワールの味わいとは違いますね(笑)。」
私「左様にございます(笑)。評価の別れるところです。」
「香りもまだ閉じている。でも隠れているものも大きい。」
「ワイン自体はとても良くできてる。う~ん。難しいなぁ(笑)。旨味の厚みもある。これどうなるのですか?」
私「ブルゴーニュのピノ・ノワールの王道の香り、ストロベリーやチェリーではなく、お菓子の『小梅ちゃん』みたいな香りになります(笑)。」
家内「まだ閉じていてちょっと暗い感じですよね。」
「ブルゴーニュ至上主義者の私としたら、これは違う(笑)!」
私「ブルゴーニュと言っても一番北、シャブリより北のコート・ド・セールのワインです。もうサンセールに近い産地です。」
家内「このワインはブルゴーニュというよりサンセールのムヌ・トゥー・サロンに近い味だと思います。」
「可愛い(笑)。凄く伸びやか(笑)。」
「ピノ・ノワールの旨みの厚みと酸っぱさのバランスがチャーミング(笑)。」
「中身はぎっしり詰まってるんだけど、色が薄いからビックリ(笑)。油断した(笑)。

家内「このワイン、マスキューではレストラン・アイテムとしてのロング・セラー・ワインです。抜栓してからの持ちが良く、グラス・ワインとして愛用されるお店が多いです。」
私「やはり今回、開けたてより翌日の方が
人気となりました(笑)。近年なかなか良いピノ・ノワールが無く、しかも温暖化の影響でブルゴーニュがいまいちです。苦しいところでございます(笑)。」

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マスキュー 5月のエア・試飲会 後半

May 30, 2020 by weblogland |
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〇フィアーノ・ディ・アベリーノ 2015年
テヌータ ・カヴァリエル ・ペペ イタリア 白 カンパーニャ DOCG 750ml  2357円税込み
Kさん「え~と。こっちがフィアーノですね(笑)。う~ん。共通したところがあるよね。」
家内「ハニーさ、後味のアーモンドっぽさナッツィーさ、でもフィアーノの方がレモンっぽさが強いかな?とてもミネラリー。」
私「フィアーノの方が固くて強いかな。口の中で広がりが物凄い(笑)。」
Kさん「さすがDOCGですな(笑)。余韻の長いこと長いこと。これもボンゴレ食べてる場合じゃないね(大爆笑)。」
家内「どっちも魚なんかイメージに湧かない(笑)。肉、サラミとか、香辛料をたっぷり使った豚肉。トリッパなんかも良いかも?どちらも山のワインですよ(笑)。」
私「トリッパに蜂蜜を使った料理あったよね。試してみたいな!」
Kさん「マスキュウさん、このフィアーノもグレーコみたいに梗も使っているのですか?」
私「フィアーノはすぐに圧搾するようで、発酵後2ヶ月ほどシュール・リーするようです。」
Kさん「なるほどね。だから酵母臭がするんだね。ちょっと日本酒的な味わい(笑)
。旨味が沢山隠れている。熟成も予感しますね(笑)。フィアーノってみんなこんな感じなのですか?」
私「マストロベラルディーノのフィアーノは『モレ・マイオルム』銘柄。長い熟成能力があります。ただ樽熟成してますのでこのフィアーノとは佇まいがだいぶ違います。トロピカルで完熟したパイナップルやマンゴーのニュアンスがします。
同じ括りに出来ないかと。とはいえどちらも熟成しますからこの点さすがDOCGかと。」
家内「暖かな産地のカンパーニャでこんなに強い白ワインが造られているとは!在来品種って面白いですよね(笑)。」
私「ペペはグレーコを(ギリシャ)・ディ・トゥーフォーって表現してました(笑)
。」
Kさん「なるほどね。グレコローマンと同じなんだね(笑)。グレーコ=ギリシャだね(笑)。」
私「このペペのフィアーノは熟成したらどうなるのかな?ドイツのモーゼルのリースリングと重ねてしまいますよ(笑)。」
家内「DOCGになったのが2003年だからほとんどの人はフィアーノ・ディ・アベリーノの熟成の果ては知らないんじゃないかな(笑)?」
私「良いリースリングって20年以上時間かかるからね(笑)。これはどうなるのかな?このままってことはないと思うんだけど(笑)。」


●イルピニア ・アリアニコ  2012年 テヌータ ・カヴァリエル ・ペペ イタリア カンパーニャ 赤 イルピニア・ アリアニコDOC 750ml  2168円税込み
Kさん「おっ、アリアニコにしては安いですね(笑)。」
私「アリアニコ大好きなんですが、なかなか美味しいのに当たりません(笑)。とにかくこれめちゃくちゃ飲みやすいですよ(笑)。」
家内「このアリアニコ、そんなに重くないんですよね(笑)。中庸(笑)。でもヴィンテージは2012年ですから、さすがアリアニコだと(笑)。色にも古さがありません。」
Kさん「う~ん。飲みやすい!雑味がない!フレンドリーですね(笑)。」
私「アリアニコって果実味のディテイルが明瞭になるのに時間がかかりますよね。これは割りと早飲みスタイルですが丸7年はかかっています。」
家内「3年ほど前に日本に輸入されたようなのですが、お蔵入りしていたようです。フィアーノとグレーコも同様。それが幸いしました(笑)。」
私「日本に初めて輸入されたときティスティングしましたが、若すぎる印象でした。忘れた頃に取り寄せたらとても美味しかったので今回の登場となりました(笑)。」
Kさん「我々はラッキーですが、インポーターさんは大変だよね(笑)。」
私「そーなんですよ。でも売れないで終わるのは社会悪!こんなに美味しいのに。」
Kさん「マスキュウさん、そういうの探すの上手いですよね(笑)。」
私「ありがとうございます!高いワインをうやうやしく売ることが嫌いなものでして(笑)、本領発揮でございます(笑)。」
Kさん「今のワインって開けてすぐ解る解りやすいものが全盛だけど、本来的な良いワインってスローだし、簡単には解らないものが多いよね(笑)。飲み頃になったベストのワインを探すのは難しいですよ(笑)。」
家内「良いものと売れるものは違うんですよね(笑)。残念ながら…。」
私「ダメなものはダメなんですけど(笑)。」
家内「ところでこのアリアニコ、カカオ分の高いチョコレート食べなから飲むと異常に美味しい(笑)!」
私「どれどれ、おっー!口の中で大爆発!
しかもアリアニコらしいチェリーのニュアンスが飛び出る!アリアニコの粉っぽさがイイ(笑)。お香っぼさも出ている。」
家内「これ!このチェリーの香りが熟成したアリアニコ!」
Kさん「この飲みやすさ!思わずゴックン(笑)。いつの間にか喉を通っている(笑)。」
私「ティスティングの際は飲み込みませんが、思わずゴックンしちゃいました(笑)。
これは反則ですね(笑)。」
家内「面白いのはイルピニアDOCが出来たのは2005年です。先にタウラジが1996年、フィアーノとグレーコが2003年にDOCG指定されてからイルピニアがDOCになってます(笑)。」
Kさん「う~ん。タウラージは有名だけど、他のワインってほとんど知られていませんよね(笑)。」
家内「ワイン造りの歴史は古いのですが、ワイナリーが無かった。特に戦後の一時期はマストロベラルディーノ1軒しか無かったようです。」
Kさん「カンパーニャの光と影ですね。ナボリ王国は大変なところでもありますからね。」


タウラージ  オペラ・ミア 2012年 テヌータ・ カヴァリエル ・ペペ イタリア カンパーニャ 赤 タウラージDOCG 750ml 4980円税込み
Kさん「真打ち登場ですね(笑)。」
私「前のイルピニア・アリアニコと同じ2012年ヴィンテージでございます(笑)。」
家内「中でもタウラージは自社の一番良い畑。いわばペペの核心です(笑)。」
Kさん・家内・私「凄い!言葉を失う!」
私「このアリアニコの葡萄樹見てくださいよ!コルドン仕立てなんですが左右に伸びる誘導枝の太いこと(笑)。コルドン・シュペリュールって言うらしいのですが、コルドン・シッパナシですよ(笑)!」
Kさん「松の古木みたいだぁ(笑)!」
家内「古いお屋敷の門や玄関口にアーチみたいに植えている樹齢何100年の松みたい(笑)。」
私「コルドン整枝だと22房の葡萄が成りますが、写真を見ると10房以下です。半数以上落としてますね(笑)。」
Kさん「アリアニコって樹勢が強そうですね(笑)。飲んでみても納得。計り知れない生命力。一体何時飲み頃になるんだろう?」
私「凄いタンニンですよね。途方もない。」
家内「2012年って彼の地の作柄はかなり良かったみたいですよね(笑)。巨大だし、伴う酸もある。」
Kさん「これは2012年ですよね。あと3~5年は待たなきゃダメかな?いっそデカンターしたらどうでしょう?」
家内・私「う~ん。デカンターするより2~3時間前に抜栓した方が良いような気がします。デカンターは空気を入れるには手っ取り早いのですが、ワインのバランスを壊すことにもなります。特にこのワインは長い瓶熟成の期間が必要なワインだと思います。デカンターしてもまだ開かないような気がします。」
Kさん「若いけれど、熟成状態の良さを感じますね(笑)。良い状態のままもっと寝かせたら更に良くなる予感はしますね(笑)。」
私「タンニンが成長する入道雲のように感じますよね(笑)。」
家内「マストロベラルディーノの年代もののようになるにはまだまだ時間がかかりそうですよね(笑)。」

ここでSさん登場!このSさんスーパー趣味人(笑)。お酒に関しては『なんでこんなに知ってるの?』と私が思うほどです(笑)。

Sさん「私マストロベラルディーノ好きなのですが2000年代に入ってから調子が落ちてると思うのですが、何故ですか?」
豪速球を投げ込まれました(笑)。
私「そーなんですよ。ですからマスキューもラディーチ・レゼルバの扱いを止めました。実は2000年頃からロータリー・ファウメンテーションやミクロ・オキシダシオンを導入したようです。その結果ラディーチなどのリリースが早まりました。」
家内「爆発的に売れるのでワインの供給が間に合わないようになったのが原因のようです。」
Kさん「ポンペイの遺跡とともにマストロベラルディーノは大発展してるもんね(笑)。」
Sさん「なるほど、有りがちな話なんですね(笑)。現行は何年でしたっけ?」
私「ラディーチ・レゼルバは現行が2011年くらいですか。このワインより出来上がりは早いですよ(笑)。(言っちゃった!ゴメンナサイ。)」
Sさん「薄くなっちゃったんだ(笑)。」

私「マストロベラルディーノもペペも同じイルピニアにあるのですが、見ている風景が違うような気がするのです。上手く言えませんが、マストロベラルディーノはポンペイ遺跡に住んでいた貴族市民の末裔。ペペはイルピニアの山麓に住む山の民の末裔みたいな感じかな(笑)。ともに古代品種に執心していますが、目指しているワインの形が違うような気がします。」
家内「マストロベラルディーノ無しに彼の地のワイン造りは考えられないほどの貢献したワイナリーですが、最近はちょっと洗練されてきたのかな?」

最後にエアで狛江のKさんに登場していただきます(笑)。
Kさん「店長!このアリアニコ凄い!」

来月はエア・試飲会ではなく、リアル・試飲会にしたいものです(笑)。でも、くれぐれもコロナの第二波にはご注意ください!特効薬やワクチンが出来て単なる新種のインフルエンザになることを祈るのみ!
ポンペイみたいにはなりません!

エア・試飲会にご協力いただいた方に感謝申し上げます。ありがとうございました!

桝久商店 岡本利秋・昭子

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マスキュー 5月のエア・試飲会 前半

May 30, 2020 by weblogland |


えー、今回のエア・試飲会は特別ゲストとして筋金入りのワイン・エキスパートのKさんに参加お願いいたしました。
Kさん「どうもどうも(笑)。コロナが怖いので各駅停車に乗ってきました(笑)。移しちゃいけない(笑)。」
私「ご無理言ってすみません。今日はよろしくお願いいたします(笑)!」
●ヴァン・ド・ペイ・ド・ヴォークリューズ 2017年 ドメーヌ・ペスキエ フランス ローヌ 赤 V.D.P. 750ml 1461円税込み
私「訳あってヴァン・ド・ペイなんですが…。」
Kさん「どれどれ(笑)。う~ん。ローヌ(笑)
。」
私「はい。コレ飲んだら誰でもローヌって思いますよね。実際ローヌのワインだし(笑)。」
家内「そんな言い方したら身も蓋もない(笑)。では問題です。主要品種はなーんだ
?」
Kさん「グルナッシュですよね(笑)。」
私「はい。グルナッシュとしか思えない。」
家内「メルローなんですよ(笑)。あとマルセラン。正確にはメルロー45%、シラー30%、マルセラン25%です。」
Kさん「メルローってプラムっぽいからグルナッシュに似てる。でもシャトー・デュックのヴァンダンジュ・シェフのメルローとは違うね。」
私「あのメルローは滑り感があった。このワインはリンゴの皮みたいな爽やかなニュアンスがある。」
家内「最初は獣の皮みたいな感じ(笑)。」
Kさん「そうそう。獣臭(笑)。ゆっくり渦巻いてる(笑)。バランスも良いし、高そうですよ(笑)。」
私「黒トリュフのニュアンスもちょっと感じますね(笑)。高級感ありますね(笑)。」
家内「ローヌらしい甘さもあるんだけど、
嫌味じゃない。私いわゆるローヌのあのベタつく甘さが嫌いなんですよね(笑)。」
Kさん「酸がある。だから深みもある(笑)。それにしてもメルローとはね(笑)。こりゃ解らん(笑)。あとマルセランって聞いたことあるけど?」
私「カベルネ・ソーヴィニヨンとサンソーの交配品種です。」家内「前にガスコーニュのタリケが造ったマルセラン100%のロゼがありました。」
Kさん「あー!思い出したぁ!あれフレッシュで美味しかった(笑)。」
家内「あのフレッシュさとこのリンゴっぽさが似てると思うんです(笑)。サンソーも
フレッシュさがあるから好きなんです(笑)。」
私「ちゃんと造ったサンソーって美味しいよね(笑)。」
Kさん「うんうん。サンソーもローヌじゃなくてラングドック辺りの山の中で造った凝縮したものは格別ですよね(笑)。」
私「いわゆるローヌのサンソーって鬼っ子みたいな存在で(笑)ブレンドの足しみたいに思ってたんですが(ゴメンナサイ!)このフレッシュな酸味がサンソーやマルセランだとしたら、斬新ですね
(笑)。あと気になることが一つ。ワインの一部分をマロラクティック・コントロールしているかも?そんな気もします。」
Kさん「飲みやすいだけのローヌ・ワインってたくさんあるけど(笑)、ペスキエのこのワインは安っぽくない(笑)。でも値段は今回の試飲会では一番安い(笑)。私このワイン好きですね(笑)。」
家内「私もとても好きなワインです(笑)。」
私「私はどちらかを選べと言われたら次のセグリエスの方かな(笑)?」


●コート・デュ・ローヌ 2017年 シャトー・ド・セグリエス フランス ローヌ 赤 コート・デュ・ローヌA.C. 750ml 1650円税込み
Kさん「おっ!ペスキエと比べるとセグリエスの方が色が薄いね(笑)。」
私「でも、グラスにくっつくグラは凄いですよ(笑)。」
家内「う~ん!詰まってる(笑)。全体が大きい。そして強い!」
Kさん「旨味が詰まってるね(笑)。いわゆる色も味も濃いローヌ・スタイルじゃないよね(笑)。」
私「セグリエスの上のキュヴェのリラック2017年と比べて遜色ないんですよね(笑)。なんでこのレベルでコート・デュ・ローヌなのかな(笑)?」
家内「セグリエスとペスキエ飲んで思ったんだけど2017年ってとても良い作柄ですよね(笑)。」
私「セグリエスのピノ・ノワール的なスタイル好きなんですよ(笑)。余分なものがワインにない(笑)。」
Kさん「凝縮感もあるし酸もある。大きさ深さももちろんある。欠点を感じさせませんね(笑)。」
私「2017年はフランス全般に数が少なかったようです。そのためノー・マークに近い(笑)。気がつく頃にはなくなっている
はず(笑)。」
家内「数が少ない年は煽らないもんね(笑)。」
Kさん「ボジョレー・ビジネスの『何十年に一度のビッグ・ヴィンテージ』ってやつだね(笑)。そうすると2017年はお買い得。ブルゴーニュなんか見ると2017年は数が少ないから割りと高い。でも、品質からすると無茶なほどの価格はついていませんね(笑)。」
私「長熟タイプのワインはポテンシャル高そうですよね(笑)。」
Kさん「長熟タイプのワインってそれだけで心惹かれるよね(笑)。でも私、飲まないで待つのが惜しい年齢なんですよね(笑)。」
私「お客様でお孫さんの産まれ歳のヴィンテージのワインを捜される方がおられます。我々はグラン・ヴァンのプリムールに飛びつくことだけは止めるようにアドバイスします(笑)。」
家内「ゆっくり確実に熟成に耐えるワインは大概後から出てきます。」
私「実は去年孫が産まれまして(笑)、なんでそんなに孫が可愛いのか?氷解いたしました(笑)。それまでは自分の子供でもないのに何故かな?と思っておりました(笑)。孫かわいさに2019年ヴィンテージのワインを考えてますが、2019年はあまり期待が持てそうにない(笑)。」
家内「まあ、それはそれは(笑)。思わぬところから出てくるかもね。くらいに思っておいた方が良い(笑)。」

さぁ、これからがマスキュウ趣味の域(笑)
。イタリア・カンパーニャの4連発でございます。
〇グレコ ・ディ ・トゥーフォ  2015年
テヌータ ・カヴァリエル ・ペペ イタリア 白 カンパーニャ DOCG 750ml  2357円税込み
Kさん「『グレーコ・ディ・トゥーフォー』資格試験の時覚えましたよ(笑)。でも飲んだ印象がない(笑)。そもそも飲んだこともない(笑)。フィアーノ・ディ・アベリーノも然り(笑)。」
私「そーですよね(笑)。まずカンパーニャと言えばマストロベラルディーノのタウラジ知っていれば恥をかかない(笑)。」
家内「この二つの白のDOCGだって指定されたのは2003年。その当時もマストロベラルディーノの功績を讃える意味での昇格なんて陰口言われていた(笑)。」
私「なんでグレーコでDOCG?なんて思ってました。グレーコって果実味は豊かなんですが基本早飲み。決して熟成に耐える葡萄品種ではないと否定的でした。マストロベラルディーノのグレーコ飲んでも?でした(笑)。」
Kさん「マスキュウさん、これ凄いね(笑)。樽熟成はしてませんよね?」
私は「はい。木樽は一切使っていません。」
Kさん「確かに暖かな南イタリアのワインなのですが、圧倒的!ボンゴレ食べながらグビグビ飲むようなワインじゃないよね(笑)。」
私「いい加減なナポリの人が造ったとは思えないんですよね(大爆笑)。」
家内「巨大でありながらシリアスかな(笑)
。ハニーさや後味のアーモンドっぽさはいかにも南イタリアっぽいですけどね(笑)。あと洋梨。」
私「ちょっと塩辛さも感じませんか?」
Kさん「さすがDOCGですな(笑)。熟成能力もありそう(笑)。」
家内「開けてから1週間経っても美味しい(笑)。酸が落ち着くから丼ド飲みやすくなる(笑)。しかも崩れない!」
私「こんなに密度感のあるワインはあまり経験したことがありません。香りは確かにグレーコなんですが、これほど酸があるとは…。絶句しましたよ(笑)。」
Kさん「マスキュウさん、ということは特殊なんですか?」
私「はい。少なくとも私は経験したことがないほどです。あと調べたのですが、低温浸漬が終わるまで梗が付いたままのようです。このため梗から多量の酸が出ているのかもしれません。」
Kさん「オレンジ・ワインなんかの手法かな?ジャイエ・ジルなんかも全房発酵で白ワイン作ってましたよね(笑)。」
私「さすがスペシャル・ゲスト!一技加えないとこれほどのグレーコは出来ないと思うんですよね(笑)。」



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桝久 5月のエア・試飲会のラインナップ決まりましたぁ!

May 30, 2020 by weblogland |
今月5月のマスキュー試飲会はエア・試飲会となります(笑)。

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来月こそ出来ることを祈るのみでございます。
まずはローヌのジェネリック・クラスが2本。2017年の作柄の良さ、生産者の努力が伝わって来ます!
●ヴァン・ド・ペイ・ド・ヴォークリューズ 2017年 ドメーヌ・ペスキエ フランス ローヌ 赤 V.D.P. 750ml 1461円税込み

オランジェ市の東に広がるA.O.C.ジゴンダス。グルナッシュを主体にした濃厚で強い骨格を持つ赤ワインの産地として有名です。もっとも近隣のスター シャトー・ヌフ・デュ・パフの代用品的な役割(笑)。

ただしパワー重視のパフと比べると赤い果実味がビビッドなピノ・ノワール的なスタイルのものが古典的。特に標高の高い畑のものはいわゆるジゴンダスらしいスタイルになるようです。

ドメーヌ・ペスキエは4世代に亘ってジゴンダスでワイン造りを続ける家。ダンテル・ド・モンミライユ山の斜面標高400mから裾野にかけて育ったグルナッシュ70%、シラー25%、ムールヴェドル5%を使用して造られます。濃く凝縮していますが、過剰過ぎないバランスはエレガント。黒い果実に少し酸味のある赤い果実、グレナデン・スパイス・ハーブなど次々に現れる香りもどこか優しげ。クラシックなジゴンダスの特徴です。

近い将来ジゴンダスのスターになる予感(笑)。

以上以前の記述
------------------

これは葡萄園のメルロー45%、シラー30%、マルセラン25%のセパージュ。マルセランはカベルネ・ソーヴィニヨンとグルナッシュの交配品種。メルローやマルセランを使うとAOCは名のれません。それゆえコート・デュ・ローヌではなくヴァン・ド・ペイとなっております(笑)。

発酵はステンレス・タンク、熟成はセメント・タンクとなっております(インポーターさん資料はわりとあっさり(笑)。)
おそらく、除梗した後低温浸漬して比較的低温で長めの醸しをしてますね。タンニンと甘味がしっかり出ています。伝統的なスタイルかな。ただ、テイスティングするとリンゴの皮や焼きリンゴのニュアンスがしていて、ワイン自体の果実味のディテイルがはっきりしていています。おそらく一部をマロラクティック・コントロールして、それをアッサンプラージュしてワインを造っているような気がします。
あと、特筆すべきは見事な凝縮感。なめし革や黒トリュフの香りがします。もちろん全体のボリュームに溶け込んでいますから立派な有り様(笑)。よく言われるビロードのようなタンニン(舌触り)とはまさにコレ(笑)。あと、2017年ヴィンテージの優位性も感じますね(笑)。
う~ん。
単純にコート・デュ・ローヌの2000円以下ではあり得ない!
基本フレンドリーなローヌ・ワインなのですが、複雑さ、大きさ、深み、すべてが秀でており、しかも出来上がりにオリジナリティーを感じる出来栄え。イノヴェーションとペスキエの尽力を感じるワインなのです(笑)。

●コート・デュ・ローヌ 2017年 シャトー・ド・セグリエス フランス ローヌ 赤 コート・デュ・ローヌA.C. 750ml
1650円税込み

ご存知リラックのトップ・ランナー シャトー・ド・セグリエスの登場です(笑)

個人的にセグリエスのワインを飲むのはとっても久しぶり(笑)。何十年ぶりかな(笑)?
第一印象はグッド(笑)!昔よりエレガントで良いですね(笑)。凝縮感も増してます。
特徴的なローズマリーの香り、ガリークのミネラル感。赤・黒いベリーやプラムの香り。ディテイルも明瞭。クリーンで十分な濃度があり、とても飲みやすい。
昔飲んだ印象はいわゆる優良なローヌ・ヴィラージュ(笑)。確実に良くなってます。そうなるとどうして良くなったか知りたくなる(笑)。

古い文献を調べてみましょう!

手元にあるロバート・パーカーJrの『ローヌ・ワイン』。2000年に万来舎が発行した改定増補版。セグリエスがパーカーに称賛されブレークした本です。ヴィンテージの記述の新しいところは1995年くらいですから1998年頃の記述かな?え~と。当時のセグリエスが所有するリラックの畑は37.1エーカーですね。そうすると37.1÷2.47=約15ヘクタール。で今は25ヘクタールですから10ヘクタールほど畑は増えてますね。当時はリラックだけで6625ケースですからヘクタールあたり441ケース×12本=5292本×0.75リットル=3969リットル およそ40hl/1ヘクタールですね。現在は25hlですからヘクタールあたりの収量はかなり減らしています。全体の生産本数を落とさずにやるわけですから大変な努力と言えます。どうやらこのあたりが品質向上の決定要因のようです。
より美味しくなった訳が解りました(笑)。

あと蛇足ですが当時パーカー曰く「赤ワインを古いセメント槽で1年熟成させていては、瓶詰めされたワインに期待されるだけの果実や強烈さが残ることは決してない。-中略-フランソワは赤ワインを槽に入れておく時間を短くする方向に向かっているようなので(良い方向に向かっている。)」と評しておりましたが、どうやらお門違いのようでした。
ワインって難しいですね(笑)。


以上以前の記述

------------------

これはコート・デュ・ローヌA.C.のもの。セパージュは、グルナッシュ50%、シラー30%、サンソー10%、ムールヴェードル10%。
コンクリート・タンクで醗酵した後25%をオーク樽(おそらく古い樽)で熟成、残りはそのままコンクリート・タンクで
6ヶ月熟成後にアッサンプラージュして落ち着いてから瓶詰めですね(笑)。
味わいは看板のリラックと区別がつきません(笑)。格落ちとは思えません(笑)。
セグリエスのワインは旨みの酸味とタンニンのバランスが拮抗しているのです。一般にローヌのワインはタンニンをしっかり抽出しますから重いタンニンが売り(笑)。酸味とタンニンのバランスが3対7くらいな感じです。ところがセグリエスのワインは旨みの酸味がタンニンに丸っきり負けていません(笑)。ワイン自体のクリアネスが身上。
誤魔化しようのない品質の葡萄を栽培・醸造する以外にこの独特なスタイルは理解できません(笑)。
安いネゴス物のローヌのワインってタンニンを過分に抽出して甘く仕上げるだけですから、根本的に旨みの酸が足りません。なかんずくバランスの良いローヌにあってもこれほどの旨みの酸はありません!  
圧倒的な大きさ、渦巻くような深み、五感を刺激する旨み、余韻の長さ。この価格帯では随一のコート・デュ・ローヌだと思います(笑)。

さてさて、後半はイタリア・カンパーニャの新星テヌータ・カヴァリエ・ペペの4連発です(笑)!
〇グレコ ・ディ ・トゥーフォ  2015年
テヌータ ・カヴァリエル ・ペペ イタリア 白 カンパーニャ DOCG 750ml  2357円税込み

ワイナリーはアヴェッリーノ県のサンタンジェロ・アレスカ村にあります。タウラージDOCGの真ん中辺りです。代々のイルピニアン(笑)。山のワインです。葡萄栽培ワイン造りネゴス販売など根っからのワイン農家。かなり古くから続く家系のようです、その家系のアンジェロ・ペペが1998年に興したワイナリーがこのテヌータ・カヴァリエ・ペペです。50ヘクタールほどの農園を所有しています。
ベルギーに飛び出しレストラン経営に成功したアンジェロ・ペペさん。イタリアに帰国後にイタリア食品をプロモートした功績で共和国カヴァリエ勲章を叙勲。一代で古びた家業を一大ワイナリーにのしあげました(笑)。今は、ベルギー生まれでフランスでワイン研鑽を積んだ女性醸造家である娘のミレーナが2005年からワイナリーに戻り、現在は当主としてエネルギッシュに邁進しています。イルピニアの在来品種に力を注ぐイルピニアンの魂の具現化を目指しているのです!

モンテフスコ、トッリオーニ、プラタ・ディ・プリンチパート・ウルトラ村にまたがる標高400~700mの丘陵畑のブドウを使用。優良な栽培者から調達しているようです。仕立てはギョイヨ式。土壌は粘土白亜質で火山灰の成分が多いようです。手摘みしたブドウを20kg入りの箱に詰め、セラーに運びこみ厳しく選別。房ごと圧搾機に入れ軽く圧搾。低温で静置して澱引き。ステンレスタンク内で15~18℃の低温発酵後、シュール・リーで二ヶ月熟成。瓶詰め後もさらに2ヶ月熟成。
この房ごと軽く圧搾にポイント(笑)。葡萄の皮を破り、梗の付いたままプレ・マセラシオンする訳です。これにより梗にある酸を抽出する訳です。なるほど!
実は何故グレーコがDOCGになったのか不思議でなりませんでした。グレーコはファットで果実味豊かなワインなのですが、どうしても酸が足りません。それゆえ熟成に向きません。このペペのグレーコは全体のボリュームが物凄い。グレーコらしい洋梨などの果実味が圧倒的な酸を伴い不滅の様相(笑)。もちろん熟成に木樽は使っていませんから、樽由来のニュアンスはなくグレーコ本来のアロマのみの直球勝負(笑)。その豪速球ぶりに思わず避けちゃいそうです(笑)。緩さはなく際立つ強さは圧倒的。合わせる料理は
肉!香辛料やスパイスをしっかり使った豚肉には相性が良さそう。山のワインらしく魚ではなく肉に合わせたい白ワインなのです(笑)。

〇フィアーノ・ディ・アベリーノ 2015年
テヌータ ・カヴァリエル ・ペペ イタリア 白 カンパーニャ DOCG 750ml  2357円税込み

タウラージ村の南西隣のラピオ村の丘陵地に広がる畑は粘土白亜質土壌、仕立てはギョイヨ式。ブドウを手摘みしセラーで厳しく選別、ステンレスタンクで8℃24時間の低温浸漬。圧搾後15~18℃をキープしながら発酵させ、ブドウのフルーティーなアロマを全てワインに移しとる。シュール・リーで2ヶ月熟成後、瓶詰めして更に2ヶ月熟成。リリースされてからの
保存・熟成の状態が良く、まだまだの伸び代たっぷり(笑)。
このフィアーノ、実に頑強(笑)。酸の強さ、全体の強さ大きさにたじろいてしまいます(笑)。グレーコと比べると果実のディテイルは明瞭ではありませんが、圧倒的な存在感はビビッドの一語(笑)!
柑橘類を想像させる巨大な酸は永遠とも言える生命力をたたえ、ワインのスタイルはハニーでアーモンドのような後味があり、いかにも暖かなイタリアの白ワイン。マストロベラルディーノのフィアーノ
は木樽熟成しておりトロピカルな黄色い完熟したフルーツを連想させますが、ペペのフィアーノは全く別物(笑)。緩さがなくシリアスでありながら巨大。
私の経験値を越えていますから(笑)、どんな食べ物に合わせるか?と聞かれると思い浮かびません(笑)。白→魚介類の方程式は成り立たず(笑)。肉!ジビエやサラミや薫製にした保存肉やハードタイプのチーズ、もしくはオリーブオイルと香辛料をたっぷり使った料理くらいしか思い浮かびません(笑)。馬脚が出ちゃいました(笑)。


●イルピニア ・アリアニコ  2012年 テヌータ ・カヴァリエル ・ペペ イタリア カンパーニャ 赤 イルピニア・ アリアニコDOC 750ml  2168円税込み

このイルピニア・アリアニコは、ルオゴサーノ、サンタンジェロ・アレスカ、タウラージ村にまたがる丘陵地に広がる50ヘクタールの畑からのもの。買い葡萄も入っているようですね。アリアニコ85%、メルロー15%のセパージュ。土壌は粘土白亜質土壌、標高350m。仕立てはコルドン・シュプール式。10月末に手摘みしたアリアニコを除梗し、発酵前に低温浸漬して果実の風味と色合いを最大限抽出。発酵後、ワインの半分をステンレスタンクで、残り半分を樽内で6ヶ月熟成、瓶詰め後更に一定期間熟成.。
コルクはDIAM5を使用。瓶詰め後7年以上経っていますね。瓶熟成がとても良い状態で行われたために、現在素晴らしい出来上がりでございます(笑)。全体の折り合いがとれており、飲みやすさは驚愕(笑)!飲み頃になったアリアニコにはなかなか当たりませんが(笑)、これは大当たり(笑)。アリアニコ独特の粉っぽいタンニンは心地よく、深い柔らかみは熟成したアリアニコこそ。アリアニコの重さが目立たないのは独特。チェリーやドライ・フルーツ等の果実は中からじっくり沸き上がります。カカオの含有量の多いチョコレートなど噛りながら飲んでみたら、口の中からチェリーが飛び出す(笑)。あまりの美味しさに思わずゴックン(笑)。
決してコテコテのワインではありませんが、旨さのあまり意思に反して飲み込んでしまう旨さは尋常ではありません(笑)。
これほど飲みやすく美味しいアリアニコは、かつてのティオメーデの忘れ形見以来でございます(笑)。

タウラージ  オペラ・ミア 2012年 テヌータ・ カヴァリエル ・ペペ イタリア カンパーニャ 赤 タウラージDOCG 750ml 4980円税込み

タウラージ村のペサーノ丘陵(日当たりの良さで有名な畑)の南斜面に広がる自社畑は標高400m、土壌は粘土白亜質土壌。仕立てはコルドン・シュプール式。11月初旬に手摘みしたブドウをブドウ畑とセラーで厳選。なるほど、DOCGのタウラージとなると一番晩熟する区画のものを使うのですね(笑)。イルピニア・アリアニコより収穫が遅いですね。発酵前に低温浸漬して果実の風味と色合いを最大限抽出。果皮浸漬しながら発酵し、アリアニコ種のタンニンを穏やかに抽出。フレンチオーク樽(アリエ、トロンセ産)で12ヶ月熟成後、瓶詰めして更に12ヶ月熟成。

飲んで第一声はフル・ボディー!
圧巻でございます(笑)。でもですね、今飲むにはもったいない。少なくともあと3~5年くらいは待ちたい。それでも飲みたければ飲む2時間前には抜栓しておきたいですね。でも、時間の経過とともにタンニンの分量が増すように感じますからもっと待つべきかな(笑)。
このタウラージはイルピニア・アリアニコと同じ2012年ヴィンテージなのですが
、DOCGとDOCの差 ワインとしての格の差は歴然。イルピニア・アリアニコを貶めるのではなく、イルピニア・アリアニコですらピークになるのに8年はかかる。アリアニコ自体の桁外れの生命力、高貴さは疑う余地無しでございます(笑)。ネッビオーロ、サンジョヴェーゼにならぶイタリアの赤高貴品種だと実感しますが(笑)、この中で一番頑固なのもアリアニコかと(笑)。
あと、タウラージの巨匠マストロベラルディーノと比べると見ている風景が違うような気がします。ヴェスヴィオ火山を御神体と仰ぐマストロベラルディーノ、片や山深いイルピニアの山麓を御神体とするペペ。アリアニコをはじめ、グレーコやフィアーノもともに山のワインと感じるペペとは生き方が違うような気がします。

以上6本、渾身のラインナップかな(笑)?

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あまりの旨さに感激(笑)。

May 20, 2020 by weblogland |
ふふふ(笑)。
これ、なーんだ?

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イタリア カンパーニャのワインでございます。
実は先日、このカヴァリエル・ ペペ のアリアニコとグレーコをサンプル試飲した折、あまりの旨さに感激(笑)。調子にのってタウラージとフィアーノとファランギーナを追加サンプル発注(笑)。
ちょっと高いのですが(笑)、絶対に美味しいはず(笑)。特にタウラージは期待大。下のクラスのイルピニア・アリアニコ2012年が感激の美味しさでしたから、2010年のタウラージがどれほど美味しいか?
あー!
考えただけで涎が出ちゃう(笑)。

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桝久試飲会リポート 前半 201702

Feb 27, 2017 by weblogland |
ファランギーナ 2014年 ヴィニコラ・デル・サンニオ イタリア カンパーニャ 白 D.O .P.ファランギーナ・デル・サンニオ 750ml 1416円税込み
「ファランギーナって聞いたことないなぁ(笑)。」
家内「イタリア中部のラツィオやカンパーニャで主に栽培されています。高級なワインではなく、デイリーなワインとして有名ですね(笑)。」
「トレビアーノみたいな品種かな?」
「あまり聞かない品種だけど、これ美味しいよ(笑)!飲みやすいし、安っぽくない(笑)。」
「ファランギーナって印象があまりないけど、白や黄色の果実の香りがあって、しかも粘りもある。オリープオイルを使った料理には相性良さそう。」
「複雑ではあるんですよね。でも上手く表現出来ない(笑)。」
私「グレーコみたいに桃やポワレ等の果実味がダイレクトに出るわけではありませんから、その点特徴的ではないですよね(笑)。ただ、以前同じサンニオの地で造られたファランギーナを扱いましたが、共通したワイン自体の良さを感じます。」
家内「あのワインの生産者はタブルニ・ドムスです。ただ突出したものがないので扱いは止めました。」
「なるほどね。けばけばしさはないけど、とても良いワインですよね(笑)。」
「スゴく伸びやかって言えばイイかな(笑)。」
「普通に美味しいんだけど、冷静に考えるとコスト・パフォーマンス高いですよね?このワイン(笑)。」
私「低温で管理はされていますが、あまりワインをいじった感じがしません。マロラクティック発酵もちゃんとやってます。」
「へぇー!酸がちゃんとあるからマロラクティックをコントロールしているのかと思いました。今イタリアの白ワインでマロラクティック発酵をやっている白ワインは珍しいんじゃないんですか?」
私「そーなんですよ(笑)。良く言えばマロラクティック発酵を止めることでフレッシュ感を出す。悪く言うと薄さをごまかす(笑)。しかも添加されたSO 2 も少ないと思います。さっき仰ってた通り広がりの良さはSO 2 が少ない故かと。」
「マスキューさん!なんでSO 2 が少ないと広がりが良いんですか?」
私「鋭い質問です(笑)。ワインを保存安定させるためにSO 2 は必要なんですが、SO 2 は基本的に異物感
があります。ですから必要以上に入れるとワインの味わいを壊します。」
家内「過剰だと、異臭やワインの香りを抑えたりすることがあります。」
「なるほど!このワイン飲んでると安心出来るし、小さな幸せに浸れる(笑)。」
私「実は今回このワインを扱った理由はそれなんです(笑)。毎日飲むに相応しいワインだと思いました(笑)。」
「斬新なのとか驚かされるワインだけををマスキューさんの試飲会に求めてはいけないんですね(笑)。」
「そればっかりだと疲れるよね(笑)。」
私「たまにはこういうのも宜しいかと(笑)。」


ガヴィ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ 2015年 ヴィラ・スパリナ イタリア ピエモンテ 白 D.O.C.G. 750ml 2160円税込み
「ガヴィですな(笑)。あまり印象が良くないD.O.C.G. ですよね。」
「昔沢山飲んだっけ(笑)。酸っぱくてシャバシャバ(笑)。」
私「昔この手の上級ガヴィは『ガヴィ・デ・ガヴィ』と言われました。日本にはほとんど入ってなくて、
『ガヴィ・デ・ガヴィ飲みたいなぁ。』なんてよく思ってました(笑)。」
「旨いね(笑)。厚みがとてもある。木樽のニュアンスがなく、果実味と真っ向勝負(笑)。」
「こりゃ堪えられない(笑)。旨し!」
「とてもコクがあるし、香りに複雑な深さがある。薬草みたいな感じと言えばいいのかな?」
「植物っぽいよね。」
私「リキュールのシャルトリューズのジョーヌに似てます。香草、香木、漢方薬、西洋のハーブのニュアンスを感じます。」
「品が良い。品がある(笑)。」
家内「高貴ですよね(笑)。」
「マスキューさん!私ピエモンテのシャルドネだいぶ飲んだのですが、
何れもピンと来なかったんですよね(笑)。ブログでマスキューさんはピエモンテのシャルドネに疑問符つけてましたけど(笑)?」
私「あざとかったり高すぎたりなんですよね(笑)。それよりナシェッタやこのコルテーゼの方がピエモンテには合っているし、良い結果が出てるかと。」
「ところでこの瓶立派ですよね。偉そうだし(笑)、ユニーク!暮れの試飲会で出たフランチャコルタもそうだった(笑)。」
「イタリアってオリジナリティーあるよね(笑)。」
私「その地でトップを自認するワイナリーは特にその傾向が強いですよね(笑)。フランスのボルドーやブルゴーニュなんかどんなワイナリーも瓶の形は足並み揃えますよね(笑)。」
「イタリア人は足並み揃えるのが嫌なんだ(笑)。」
家内「作り方もユニークです。葡萄の房の下1/3を切ってしまいます。そうすることで葡萄により一層栄養分を与えるそうです。」
「えっ!もったいない!でも葡萄って下の方が甘いんじゃないんですか?」
私「まあ、上を切るわけにいきませんし(笑)。きっとコルテーゼは葡萄の房が大ぶりなんだと思います。」


アリアニコ 2012年 ヴィニコラ・デル・サンニオ イタリア カンパーニャ 赤 D.O .P. アリアニコ・デル・サンニオ 750ml 1416円税込み
私「このワイン、一番目と同じ生産者のものです。品種はアリアニコです。」
「ほっほぉー。アリアニコですな(笑)。どれどれ…。」
「フレッシュですねぇ。こんなアリアニコあるんですね。」
「フルーティー!目が覚めるよう(笑)。」
タウラジなんかと全然違う(笑)。
マスキューさん曰く『重心が高い。
』の意味が解りましたよ(笑)。」
私「ブラインドでやったらアリアニコって解らないですよね(笑)。ピノ・ノワール的だし(笑)。」
「店長!これは樽熟成してるんですか?」
私「木樽は使っていません。木質を感じますが、アリアニコの品種特性だと思います。」
「う~ん。言われてみるとアリアニコだよね(笑)。チェリーやベリーの香りするし。」
「このワインってとても飲みやすいけど強いですよね?ハリがある?みたいな感じ。」
家内「ヴィンテージは2012年ですから、すぐにリリースしたものは強すぎて飲みにくいと思います。5年経ってちょうど良くなったのだと思います(笑)。」
「早飲みのフレッシュ&フルーティーって訳でもないんだ(笑)。」
私「飲み頃で生産者がリリースしてくれたようです。良心的な生産者だと思います。」
「マスキューさん!このワインは何に合わせますか?」
私「生のトマトが鉄板かと(笑)。ワイン自体にもトマトのニュアンスがあります。」
家内「モッツァレラと一緒にカプレーゼで食べたら美味しいでしょうね(笑)。考えただけで涎出ちゃいます(笑)。」
「マスキューさん。このアリアニコもファランギーナ同様の上質なデイリー感がありますよね(笑)。ある程度ワイン飲んだ人なら絶対に文句出なそう(笑)。」
私「読まれてますね(笑)。」

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桝久 試飲会のラインナップ決まりました! 201702

Feb 21, 2017 by weblogland |
今月2月24日(金)・25日(土)のマスキュー試飲会のラインナップ決まりました!

今月は個性派の新着ワインが6本!

ワインの試飲会

この価格帯では出色の出来!
間際に価格が下がりさらにコスト・パフォーマンスがアップしました(笑)。

ファランギーナ 2014年 ヴィニコラ・デル・サンニオ イタリア カンパーニャ 白 D.O .P.ファランギーナ・デル・サンニオ 750ml 1416円税込み

イタリア南部カンパーニャ地方、ベネヴェントから州境のアペニンに広がる丘陵地(D.O.C. サンニオ)に畑を所有する生産者ヴィニコラ・デル・サンニオ。50年以上にわたって“この地のワイン“を生み出すスぺシャリストです。

これは2011年にD.O.C. に昇格した白ワイン。中部・南部イタリアで栽培されるファランギーナ種100%。ステンレス・タンクを使用し低温で管理される点今風ですが、マロラクティック発酵を行っています。この点プリミィティブで秀逸。

張りとコクがありながらスッキリした出来上がり。リンゴ、特に黄色い皮のリンゴやパイナップルの爽やかなジューシーさ。枇杷を連想する甘味は健康的で優しく、飲み込んだ後にすーっときれいに消えてゆきます。時間が経つと白い花の香り、若葉の青く甘いニュアンスも加わってとても充実した香味を形成しますが、しっかりとした酸を持っているのですっきりしたスタイルが続きます。

重さに頼らないのが秀逸。飽きのこないワインなのです。

ファランギーナってこれと言う特徴がなく、飲みやすいだけの品種というイメージがありましたが(笑)、これほど完成度が高いと別物。凸凹がなく実に旨い!


憧れのガヴィ・デ・ガヴィの登場です!
ガヴィ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ 2015年 ヴィラ・スパリナ イタリア ピエモンテ 白 D.O.C.G. 750ml 2160円税込み

一昔前ガヴィの上級ランク ガヴィ・デ・ガヴィとして知られていたもの。今はガヴィ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィD.O.C.G. となっています。ワインを勉強始めた頃、安くて酸っぱいガヴィが氾濫しており(笑)、『ガヴィ・デ・ガヴィ飲んでみたいなぁ。なんて憧れてました(笑)。』すこしややこしくなりましたが(笑)、ガヴィはそれだけでD.O.C.G.そのなかで上級ランクがそのうち5つのコミューンで造られる生産規格の厳しいものがガヴィ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィと名乗れます。

さて、このヴィラ・スパリナはもともと由緒ある葡萄園として有名。これを1970代にモッカ・ガルダ家が購入しワイナリーの近代化、設備の刷新を押し進めました。これによりガヴィ ナンバーワンワイナリーとしての地位を確固たるものにしました。現在は60ヘクタールの自社畑を所有し、そのほとんどにコレテーゼ種を植えています。いわゆるガヴィと一線を画するため、葡萄樹になっている葡萄の房の下1/3をカットします!逆台形の葡萄の房がなっている訳です(笑)。こうすることで残された葡萄に養分が凝縮されるとか。

ここまで徹底する生産者は初めて見ました(笑)。

味わいは一言で言えば高貴!

密度の高さをたたえるような濃い麦藁色。妖しく光ってます(笑)。アカシアの花、今まさに咲き始めた水仙の花の香り。リンゴやレモン、柑橘類のニュアンスが良いアクセントになっています。(マロラクティック・コントロールはしていますね。)はじめのうちは果実の甘みが目立ちますが、やがて蜂蜜やキャンディーの甘味が加わり、本来備えているキリッとした強い酸と絶妙なバランスを作り上げます。時間が経つとハーブの香り、火打ち石などミネラルも強くなり、優しい繊細さとともに高密度の味わいが織り成す様にリキュールのシャルトリューズ・ジョーヌのような香りが加わり優美。

ピエモンテではシャルドネなんか栽培する必要ないんじゃない?と思ってしまいました(笑)。

 
これは一番目と同じ生産者の赤ワイン。こんなアリアニコあるんですね(笑)。
アリアニコ 2012年 ヴィニコラ・デル・サンニオ イタリア カンパーニャ 赤 D.O .P. アリアニコ・デル・サンニオ 750ml 1416円税込み

アリアニコと言えばタウラジやデル・ヴルトレ。重心が低くてどっしり、柔らかで芳醇なタンニンに赤いチェリーなどの果実が溶け込んだ味わいをイメージしますね。かくいう私の大好物でもあります(笑)。

でもですね、このアリアニコは違います(笑)。まず目につくのは締まった味わいなのです。カンパーニャの内陸部で冷涼なベネベント県独特のスタイルなのです。酸もしっかり残っており、早く飲めるようには造られてますが、構造がしっかりしていて果実味は明瞭で複雑。アリアニコらしくない(笑)フレッシュでフローラルなスタイルはとても魅力的。充分な糖度由来の粘性から、ワイン自体の質の高さが伝わってきます。

こんなアリアニコあるんだ!

しかもアリアニコの本家カンパーニャにあるのですから、目から鱗(笑)。

う~ん。

イタリアの多様性を実感いたしました(笑)。

アリアニコ・デル・サンニオの上のD.O.C.G. アリアニコ・デル・タブルノが、厳格なアリアニコと評されることに思い至った次第です(笑)。勉強になりました。


ボルドーもまだ捨てたものじゃない。探せばある!
シャトー ラ・コーヌ ヴィエイユ・ヴィーニ 2014年 フランス ボルドー 赤 ブライA.C. 750ml 2082円税込み

ボルドー市の北側、ジロンド河右岸に広がるブライ コート・ド・ブライとも名乗れます。メルロ主体の赤ワインを産出する栽培地域です。この地に17世紀から続くシャトー・ル・コーヌ、近年著名ワイン・メーカー エリック・ポワスノ氏を迎えさらなる品質向上が期待されます。

このワインはメルロ95%、カベルネ・ソーヴィニヨン5%を使用した強さと暖かみのあるワインです。黒や赤い果実の凝縮した味わいはブルーベリーやプラム、プルーン。特徴的な強い酸味を伴うハイビスカスのような赤いベリーの香り。強めの樽の香りを果実味が凌いでくると、トリュフ・タバコ・エスプレッソのニュアンスがあり、いかにもクラシックで優良な右岸の赤ワイン(笑)。十二分なタンニンと全体の膨らみは満足ゆくものです。

う~ん。

とても久しぶりに昔の友達と出会ったような、ホッとするワインなのです(笑)。


キャンティだって良いものは良いのです(笑)。
キャンティ・クラッシコ 2013年 クエルチャベッラ イタリア トスカーナ 赤 D.O.C.G. 750ml 2931円税込み

スーパー・タスカン『カマルティーナ』で名を馳せたクエルチャベッラ。もともとトスカーナ州のグレーヴェ・イン・キアンティで取得した1ヘクタールの畑から始まりました。メキシコに渡り製鉄業で成功した実業家のジュゼッペ・カスティリオーニ氏が1974年に故郷に念願のワイナリーを持つ夢を実現したもの。

同じトスカーナのファルキーニと設立の由来が似てますね(笑)。イタリア人独特の想いなのかな?その後ジャコモ・タスキを招聘して伝説のサクセス・ストーリーを成し遂げました。現在は息子のセバスティアーノ・カスティリオーニがトスカーナの沿岸部マレンマでワインナリーを新たに設立し、スーパー・ビオ・ディナミとも言える独自のワイン造りをするなど、衆目を集めるところです。科学薬品はもちろん動物性堆肥も使用せず全て植物由来のものでケアするというもの。菜食主義者でしかも完璧主義者の彼の目指すところだそうです(笑)。

このワイン、標高450m のグレーヴェ・イン・キャンティの27ヘクタールの畑から収穫した葡萄に、少し南に位置する標高400m の22ヘクタールのガイオーレ・イン・キアンティ、標高550m の1,5ヘクタールのパンツァーノ・イン・キアンティ、標高350m のラッダ・イン・キアンティの葡萄を加えて造ったもの。グレーヴェ・イン・キャンティの特殊なテロワールだけでは生産量が追いつかないので、周到に畑を広げたようです(笑)。そのため共通して標高が高いのが特徴です。

セパージュはサンジョヴェーゼ95%
にカベルネ・ソーヴィニヨン5%。

味わいは正に王道のキャンティ・クラッシコ!力強さと品の良さを兼ね備えています。

実に旨い!

一見早飲みのような飲みやすさがありますが、20年くらい熟成してしまうしたたかな強靭さがある点凄い。

フレンチ・バリックで14ヶ月熟成させていますが過剰なものがない。中にしっかり整然と入っている果実味は美しいの一言。

トスカーナ随一の生産者たる所以があるのです。


さて、問題作の登場(笑)。
何故最後の登場になったかはお飲みくだされば解っていただけるはずです(笑)?
パッソ・デル・スッドゥ アパッシメント 2015年 プロゲット・ヴィニ イタリア プーリア 赤 ヴィノ・ロッソ 750ml 1758円税込み

イタリア プーリア中部イトリアの丘周辺にワイナリーを所有するプロゲット社。もともと大手のワイン商に造ったワインを供給していましたが、これは自身の元詰め品です。法外に安い訳です(笑)。

このワイン、ネロ・ディ・トロイア40%、プリミィティーヴォ30%、メルロ30%のセパージュ。平均樹齢40年の畑から全て手摘みで収穫。葡萄は5kg 毎に木箱に移され、セラー内で約5週間乾燥させます。乾燥後除梗しプレスして低温でアルコール発酵。そしてフレンチ・バリックで12ヶ月熟成させます。

基本的にはアマローネのやり方に似てはいますが、アマローネとは違います。アマローネは冷涼なヴェネトでは乾燥を3ヶ月以上行います。温暖なプーリアで3ヶ月も陰乾しをしたらとんでもないことになります(笑)。ワイン法で規程する以上の糖度に上がり、ワインでは無くなってしまう(笑)。

もっとも何にもしなくても13%くらいのアルコール分に達する温暖なプーリアの地。冷涼なためアルコール分が上がりにくいヴェネトとでは究極の濃密なワインを造る伝統的な技法ですが、それと同じにはならないと考えるべきです。アマローネのような、ともすれば飲みにくいほどのシリアスさはありません。甘露な味わいはあくまでフレンリー(笑)。

ただし、このワインかなり美味しい(笑)。全体のバランスがとれていて無理が目立ちません。ワイン造りの行程に尽力した感があります。広がりもよく余韻も長い。この手のワインとしてはSO 2の量はかなり低いはず。

樽香のニュアンスがプラムやブラックチェリーの果実味と溶け込み折り合っています。混醸したようなニュアンスを感じます。特筆すべきは驚くほどの甘さ(笑)。スケールのある大きさが間抜けになっていない斬新な秀逸さがあります。酸は南のワインなのでかなり低いのですが、果汁を凝縮することで全体のまとまりをとっています。エキス分、グリセリン、樽香 これらのパワー全開(笑)。我々のような年寄りには体力的にちょっと辛いですが(笑)、若い方や強い甘さを好む方ははまるはず(笑)。ニュー・ワールドでよく見かける甘さの強いスタイルをさらに突き進めたスタイルと言えましょうか(笑)。

もっとも甘さは残糖分ではないようですから、地元の人は肉をムシャムシャ食べながらこの甘いワインをゴクゴク飲むのかな(笑)。我々の感覚だとポートのような飲み方やチョコレート・ケーキなどのデザートに合わせるのが宜しいかと。また、ハンバーグにかけるデミグラスソースの隠し味にするとグレートな味わいになるかも(笑)。

あっ!とビックリのワインなのです(笑)。

以上6本、24日(金)は17~20時30分、25日(土)は11~20時30分。いつも通りでございます。

皆様のご来店お待ち申し上げます。

桝久商店 岡本利秋・昭子

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桝久 試飲会リポート 後半 201607

Aug 02, 2016 by weblogland |
さて、後半戦は典型的なオー・メドックの赤。今日お出しするには暑すぎるかな(笑)?
●ムーラン・ド・シトラン 2009年
フランス ボルドー オー・メドックA.C. 750ml 2500円税込み
私「マスキューの定番アイテムのムーラン・ド・シトラン2009年です。」
「おっ、2009年じゃあーりませんか(笑)。」
「このワインは軽いワインの印象が強いけど、今日は重厚に感じます(笑)。前の赤2本と比べるからかな(笑)?」
「そーですよね。だってムーラン・ド・シトランは倍の値段ですもんね(笑)。これで前の赤と同じくらいの重さだったら詐欺だよね(笑)。」 
「派手なスタイルじゃないけど、ボルドーらしくてイイよね(笑)。のみ頃だし、しかもまだまだ先がありそうだし。」
「ずいぶん沢山このワイン飲んだよね(笑)。昔はシャトー・ムーランの価格でシトラン飲めたんだけどなぁ(笑)。」
「まあ、他に比べるとまだ良心的ではあるけどね(笑)。」
家内「飛び抜けたシャトーではありませんが、いつもいつも外さないのが凄いところです。バック・ヴィンテージもかなり保有していますし、こうしてのみ頃のワインをポロっと出してくるのも凄いですね(笑)。」
私「たしかオーナーは日本の企業ですね。でも所有権は有っても販売権はないかも(笑)。」
「えー!そんなこと有るんですか?」
私「オーナーはパトロネージュするのみ(笑)!」
「マスキューさん!このワインたしかカベルネとメルロのセパージュですよね。メルロの方が多いのかな?メルロっぽいですよね。」
私「え~と。カベルネが60%、メルロが40%くらいですね。」
「えー!カベルネの方が多いんだ?

「飲んでみるとメルロのブラムのニュアンスが支配的ですよね。でもカベルネの方が多い。何故ですか?」
私「オー・メドックで造るカベルネの特徴であり、限界です。」
「カベルネはカベルネだから、カシスのようなカベルネらしい味わいがするはずなんだけど、これはメルロのニュアンスが支配的。不思議だなぁ(笑)。」
家内「カベルネらしい味わいが表出する地所は限られた聖地のみなんですよね。そうするととても値段が高い(笑)。」
私「ですからカベルネらしい味わいをお求めの方にはアルゼンチンやチリのカベルネをお勧めしています(笑)。」

さて、お次は大日本ロゼ・ワイン普及協会推薦の逸品です(笑)!
◎バンドール ロゼ 2014年 シャトー・ビバルノン 南フランス バンドールA.O.C. ロゼ 750ml 3162円税込み
「ほっほっお~。これですな。大日本ロゼ・ワイン普及協会大推薦のワイン(笑)。」
「色が淡いですね?」
家内「直接圧搾法と言い、黒葡萄を破砕して流れ出るジュースで造っています。」
「カリフォルニアのブラッシュに近いのかな?」
家内「はい。ただしほとんどプレスはしませんから、かなり贅沢です(笑)。」
「マスキューさん!バンドールの赤はムールヴェドルが有名ですが、これもムールヴェドルですか?」
私「赤よりムールヴェドルの比率は下がります。ムールヴェドル60%、
サンソー40%です。」
「そー言えば資格試験でバンドールの赤が出たな(笑)。熟成期間が長いんでしたっけ?」
私「はい。私個人的にはタウラジと
双璧の旨さと評価しています。」
「例のマストロベラルディーノですね(笑)。」
私「へへへ(笑)。」
「ムールヴェドルというとスペインのモナストレルですよね!こんなにフルーティーになるんですね。」
「フルーティーで飲みやすいけど、力があるよね。でも力が目立たない。旨味や果実味、滑らかさが優先してるよね(笑)。」
「ベリー系、ラズベリー、ザクロ、プラム、後口のハーブの香りが特徴的だよね。」
家内「後味にミントの香りがして、いかにもリゾートっぽい(笑)。なんてったって高級リゾートの地で造られて消費されるワインです(笑)。」
私「シャトー・ビバルノンは90年代の半ば頃に日本に輸入され大人気を博した生産者です。当時は2000円以下で販売出来ました(笑)。今では赤は5000以上するし、このロゼも通常4000円くらいはします。ですから今回限りのスポット入荷となります。残念!」

さて今回のトリは白です!
○プイイ・フュイッセ 『ヴィーニュ・ド・ラ・コート』 2011年 ドメーヌ・ティベール フランス ブルゴーニュ 白 750ml 4165円税込み
「マスキューさんが試飲会の最後に出すワイン、しかも白の場合は訳があるんですよね(笑)?」
私「読まれてますね(笑)」
「かなり美味しいはず(笑)。」
「旨いやこれ(笑)!」
「ブルゴーニュのシャルドネだあ(笑)。しかも高いワイン(笑)。」
家内「ブラインドでやるとピュリニー・モンラッシェと間違えます(笑)。」
「それもかなり良いヤツ(笑)。」
私「旨味があってルフレーブのスタイルにちょっと似てるかな?ピュセルの下くらいかな(笑)?」
家内「肉付きが良くてバランスが良い1級のフォルティエールっぽいかな(笑)?」
「プィィ・フュイッセって濃いには濃いけど酸が少し足りない。でもこなワインはそれがない!こんなにバランスが良いプィィ・フュイッセあるんですね(笑)。」
私「ありがとうございます。ティベールの通常キュヴェはちょっと酸が足りない印象がありますが、これは遅摘みのワインをアッサンブラージュした特醸品です。ティベールの意図を感じます。」
「新樽の香りが強いけどバランス取れてるよね。樽香に負けてない。プィィ・フュイッセでもこんなに完成したシャルドネが出きるんですね
(笑)。」

どうもお暑いなかご来店ありがとうございました!
桝久商店 岡本利秋・昭子

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今月7月29、30日のマスキュー店内試飲会のラインナップ 2016

Jul 25, 2016 by weblogland |
今月7月29、30日のマスキュー店内試飲会のラインナップ決まりました!



まずは爽やかでフルーティーなスプマンテでウェルカムです(笑)。
○ガロフォリ ブリュット スプマンテ イタリア マルケ 発泡性 白 750ml 1697円税込み
イタリア マルケの神『ガロフォリ』が造るスプマンテです。シャルマ方式で造っています。
セパージュは得意のヴェルデッキオ100%(笑)。フレッシュなヴェルデッキオらしい白桃の香りが支配的。ピュアな香りはさすがガロフォリ(笑)。もう少し時間が経つと黄色いトロピカルフルーツの香りが加わるのかしらん(笑)?
いわゆるフルーツ・スパークリング
に近いほど香りが立ちますが、あんな下品ではありません(笑)。辛口で甘さはほとんど感ぜず品が良く、その香りの様は、まるで海辺を走る美少女!
昨日ハーゲンダッツの期間限定の白桃アイスクリームを食べながらこれを飲むと天にも登る気持ち(笑)。そして更にクリーム・チーズに合わせても、これまた天にも登る気持ち(笑)。二度も昇天してしまいました(笑)。

そしてイタリアのサンジョヴェーゼ比べです。サンジョヴェーゼといえば有名なのはトスカーナですが、今回はエミリア・ロマーニャとマルケ。トスカーナより涼しいエミリオ・ロマーニャとトスカーナより暑いマルケのデイリーなサンジョヴェーゼを比べていただきます(笑)!

●サンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャ リゼルヴァ 2013年 グリフォン イタリア エミリオ・ロマーニャ 赤 D.O.C. 750ml 1250円税込み

ご存知マスキュー定番の酒商ボッター・カルロが手掛ける北イタリア エミリオ・ロマーニャの赤ワインです。グリフォンはブランド名。
北のサンジョヴェーゼらしい綺麗なまとまりがグット(笑)。遅摘したサンジョヴェーゼはジャミー。
ただ無理がなく力任せにならない折り合いの良さ。ドライ・フルーツやラズベリー・ジャムの果実味はまろやかなチョコレート香と上手く溶け合って素晴らしいバランス。大きなオーク樽で12ヶ月熟成したのちアッサンブラージュして更に1年間ステンレス・タンクで熟成。手間暇かける意味が味わいにあるのです。
もちろん大物ではありませんが、デイリーに寄り添うベストワインであるのは間違いありません。サクラ・アワードでダブル金賞を獲得したのも頷けます(笑)。

●サンジョヴェーゼ 2014年 ヴォルピ イタリア マルケ 赤 I.G.T. 750ml 1250円税込み スクリュー・キャップ

中部イタリア マルケの優良生産者ヴォルピが造るサンジョヴェーゼ。彼の地ではモンテプルチアーノが主体でサンジョヴェーゼはどちらかと言えば補助的存在ですね。フルーティーなモンテプルチアーノ造りで定評のヴォルピがそのサンジョヴェーゼを使いチャレンジ(笑)。
マセラシオン・カルボニックで醸してますね。まだちょっとワインが若く閉じていますが、質感がありポテンシャルの高さを感じます。詰まったボリューム感は優良なマルケ産ワインを彷彿させます。
I.C.E.A.のオーガニックの認証とビオロジックの認証を取得しています。広がりの良さを感じるのはこのためかな?いわゆるビオ臭はしませんし、これはなかなかレベルが高い!
この価格帯で先々の成長が見込めるとは…!イノヴェーションを感じるワインです(笑)。

そして箸休めではありませんが(笑)、たまには飲み頃のボルドーはいかがでしょう(笑)?

●ムーラン・ド・シトラン 2009年 フランス ボルドー オー・メドックA.C. 750ml 2315円税別
いつも安定したしなやかな飲み口のシャトー・シトランのセカンド・ワインです。セカンドのこのワインもいつも外しません(笑)。まあ、カベルネの味わいはしませんが、オー・メドックらしい軽やかなしなやかさは文句の出ないところでもあります。あとこのシャトーはバック・ヴィンテージを豊富にストックしていますから、作柄の悪い年や飲み頃のワインが必要な時に、とっても重宝なのです。今頃ポロっと2009年が出てきます(笑)。しかも価格が安定しています(笑)。
おそらくストックされたワインはタンクで熟成させたものだと思いますが、逆に品質に外れがありません。これもまた凄いことです。
典型的なオー・メドックを味わうには打ってつけのワインなのです。

そして次はなんとロゼ!
大日本ロゼ・ワイン普及協会認定のめちゃ美味しいヤツです(笑)。
◎バンドール ロゼ 2014年 シャトー・ビバルノン 南フランス バンドールA.O.C. ロゼ 750ml 3162円税込み

マスキューの大好物、バンドールのロゼ・ワインです(笑)。プロヴァンスを代表するアペラシオン バンドールムールヴェドルを使った濃厚な赤は格別の味わい。イタリア カンパーニャのタウラジに佇まいが似てると、私は勝手に思っています(笑)。そのバンドールの中でもトップと言えばシャトー・ビバルノンとシャトー・タンピエに止めをさしますね(笑)。私はどちらかと言えばビバルノンを取るかな(笑)?
ところでこのワインはロゼ。セパージュはムールヴェドル65%、サンソー35%。造りで特徴的なのは直接圧搾法。黒葡萄を使い白ワインと同様の造り方をします。とてもフレッシュでジューシーでありながら肉厚。粘性があり、口の中に入れたとたん次元の高さを直感します。ベリー、ザクロ、オレンジ、ネクタリンなどの豊かな果実味の中にスパイス、ハーブ、土といったバンドール赤の持つニュアンスも感じられるところは秀逸さの証。ミントのような清涼感が後味に感じられ特徴的です。
暑い季節をゴージャスに過ごすためにあるワインですね(笑)。
シーフード、ブイヤベース、甲殻類を使った中華料理にはお勧めです。

ちなみに我大日本ロゼ・ワイン普及協会としては極上のロゼと認定しています(笑)。


今回のトリは白!
これ以上のものを望むのは罪(笑)?

○プイイ・フュイッセ 『ヴィーニュ・ド・ラ・コート』 2011年 ドメーヌ・ティベール フランス ブルゴーニュ 白 750ml 4165円税込み

マスキューの隠れ定番のご紹介です(笑)。
ブルゴーニュと歩調を合わせるように価格が上がる一方のプイイ・フュイッセ。有名スターも沢山輩出するようになりましたが、心を満たすワインを探そうとするとブルゴーニュのスター並のお値段(笑)。あるようでない。
そんな昨今、新人ドメーヌとはいえドメーヌ・ティベールと言えばお買い得感のあるドメーヌとしてかなり有名になりましたよね(笑)。でもですね、ティベールの良さが一番出ているのがこの『ヴィーニュ・ド・ラ・コート』だと思います。もちろんスタンダード・キュヴェもよろしいのですが、これを飲むとティベールの目指すところの理解が進み、後戻り出来なくなります(笑)。

このキュヴェ、辛口に仕上げたヴァンダンジュ・タルディヴとその年最良のキュヴェをアッサンブラージュしたもの。フュイッセらしい力強さ、深く濃い味わいは言葉を失うほど完璧。余韻に秀でたスペシャルなワインなのです。少なくともブルゴーニュの上物に比肩します。
あと何故隠れ定番だったのかと言うと、すぐ無くなるから(笑)。
あるうちにどうぞ(笑)。

以上6本となります。
7月29日(金)は17時~20時30分
7月30日(土)は11時~20時30分
いつもどうりとりおこないます。
皆様のご来店お待ちいたしております。

桝久商店 岡本利秋・昭子

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桝久 試飲会リポート 前半 201512

Dec 25, 2015 by weblogland |
昨日、一昨日とご来店ありがとうございました!
ワインもギリギリ。まんべんなくお買い上げくださったので、かろうじてセーフかな(笑)。もちろん追加発注していますからリピート可でございます。

○ヴェルデーカ 2014年 カンティーネ・メンヒル イタリア プーリア 白I. G.P. 750ml 1944円税込み
「マスキユーさん、また変なワイン見つけてきましたね(笑)。」
「ヴェルデーガなんて聞いたことないですよ(笑)。」
私「私も初めて飲みました(笑)。」
家内「すぐに全開の解りやすいワインじゃないんですよ(笑)」
「マスキュウさん。開けたてはなんと言うことはありませんなぁ。」
「プーリアの白ワインって、もっと甘くてパーンとした感じですよね(笑)?たまには飲みたい時があるけど飽きる(笑)。」
「夏場限定(笑)。でもこれは全然違う。プーリアらしくない(笑)。」
私「そーなんです(笑)。なん百本もでる試飲会だと絶対に通り過ぎます(笑)。有償サンプルで取り寄せたのでじっくり飲みましたから良さが解りました(笑)。」
家内「ワインの温度を上げて時間が経ってくると隠れた味わいが出てきます(笑)。」
私「ちょっと乱暴ですが、抜栓前にストーブで温度を上げてありますから柔らかさの中に何かがあるのが解るかと。」
「ふっくらしてますよね。柔らかさでクリーン。なんだろうこの香り?」
「柑橘類、酸っぱくない果物?」
「桃?」
「そうそう桃!旨みをとても感じますよね(笑)。」
「品が良いですね(笑)。魚介類に合うね、きっと。」
私「どんどん旨みと桃のような果実味が増しますよ(笑)。」
「しっとりとしていて良いですね。日本人向きかな(笑)?」
私「ありがとうございます!実は私このワインこそ、昆布と鰹節のだし汁に合わせるのがベストかと(笑)。思っております(笑)。味噌ではなく、だし汁の鍋に合わせたく存じます(笑)。」
家内「鶏肉使った鍋に合わせたいな(笑)。」
「植物っぽさもあるから野菜にも合いますね(笑)!」
「具は上等な魚介類ですな(笑)。伊勢海老なんか良さそう。」
私「い、い、伊勢海老ですか?旨くて失神するかも(大爆笑)。」
「伊勢海老は無理でも蟹鍋に合わせたいな(笑)。」
「それいただきます(笑)!」
「マスキユーさん。このワインって酸があるけれど、隠れていると言うことですよね。最初の印象だと酸がない(笑)。マロラクティック発酵はしているのですか?」
私「実は私も最初はマロラクティック発酵しているかと思ったのですが、後から酸をしっかり感じるので疑問でした。インポーターさんに確認したところマロラクティック発酵はしてないようでした。」
家内「しっかり温度管理してコントロールするようです。一昔前のプーリアでは考えられない白ワインです。」
「ところでラベル・デザインカッコいいですよね。縦じまのキャップ・シールは帽子みたいで、細長いラベルはネクタイ(笑)。粋だよね(笑)。」
「いかにもラテンの伊達男(笑)。」
家内「インポーターさんの親会社はイタリアから生地を輸入してるようですよ(笑)。」
私「キャップ・シールはアルマーニかなんかのスーツの生地にありそう(笑)。」


●レアル・コンバニーア・デ・ヴィノス テンプラニーリョ 2009年 ベンディミア・セレクショナダ スペイン 赤 V.D.T.カスティーリャ 750ml 1130円税込み
「店長!熟成したテンプラリーニョはイイ!大好物(笑)!」
「フル・ボデイーのがっつりしたワインじゃないけど、程よくしっかりしててイイなぁ(笑)。すごく良く出来てるよね。」
「スペインの熟成したワインって樽香が強くって嫌味になったりするんだけど、それがない。」
「そうそう、あれがない(笑)。新樽っぽさがないのがイイね(笑)。」
「ホッと安心出来ますな(笑)。」
私「ありがとうございます‼マスキユーの
定番レアル・コンパニーア・デ・ヴィノスの赤の熟成版です(笑)。」
「マスキユーさん!でも値段は50円しか違わないじゃありませんか?」
「ヨーロッパもゼロ金利だからかな(笑)?」
家内「良心的ですよね(笑)。ワイナリー自体は大きいのですが、そんなにマネー・ライクじゃないですよね(笑)。」
「うんうん。確かに!コスト・パフォーマンス高いよね(笑)。」
私「こういうワインを飲んじゃうとオールド・ワールドの凄さを感じます。」
「安いワインをいかに効率的に造ることに長けているニュー・ワールドとは意識が違うんだろうな。」
私「ニュー・ワールドの方が人件費は安いでしょうけれど、もともとワインが生えない所で造っていますから無理はあります。」
「それってどういうことですか?」
私「たとえば春と秋が無かったり、水が無かったり。膨大な資金で灌漑したりします。」
「そもそもオールド・ワールドはワイン生産に向いているもんな。規模や栽培法でイノヴェーション出来れば、ニュー・ワールドを凌ぐのは当たり前か?」
私「仰る通りかと。」
「店長!日本でもようやく原産地を守るG.I.ができますよね。ちょっと弛いですが(笑)。」
私「弛いですよね(笑)。自浄作用が働くことを祈ります。」
「結局、お上頼りじゃダメなんだよね。」
「良い国産ワインもちらほら出来てるみたいだし良い流れになればイイんだけどね(笑)。」
皆さんとても関心と意識が高いのです。マスキユーの誇りです!置いていかれないようにしなくては(笑)!

●アリアニコ・デル・ヴルトゥレ 2013年カンティーナ・ディオメーデ イタリア バジリカータ 赤 D.O.C. 750ml 1388円税込み
「僕アリアニコ好きなんですよ(笑)。」
「アリアニコっていうとタウラジが有名ですよね?たしかカンパーニャかな。バジリカータでもあるんですね?」
家内「はい。バジリカータでも内陸の標高の高い所で造られます。美味しいアリアニコを造るには寒暖差が必要なようです。」
「う~ん。これってアリアニコだけど、今までに飲んだアリアニコとは違うかな?酸があってフレッシュ。」
「私はアリアニコ知らないけど(笑)、これ美味しいですよ(笑)。」
「コストパフォーマンスは高いし、美味しい!でもアリアニコらしくない(笑)。アリアニコってもっと重さで勝負するみたいなところがあると思うんだけど…。」
私「このアリアニコは早飲みのスタイルです。クラシックなアリアニコだと5年、10年熟成しないとダメです。ただ、早飲みのアリアニコな中では一番成功していると思います。薄くて軽いアリアニコを使って早飲みに仕上げたものはダメみたいです(笑)。」
家内「アリアニコ自体はごまかしの効かない気難しい品種だと思います。」
「マスキユーさん!前にディオメーデのアリアニコ売ってましよね。たしか古いヴィンテージでしたよね。美味しくて、あれでアリアニコなはまったんですが(笑)。あの時の味わいとこれは違いますよね?」
私「はい!仰る通り!でも原料葡萄の品質は変わらないと思います。」
「じゃあ何故ですか?」
私「鋭いですね(笑)。さすが!熟成をステンレスタンクと木樽に別けています。たぶんステンレスタンクの方はマロラクティックコントロールしていると思います。ワインの味わいにリンゴ酸を感じます。もちろんミクロ・オキシダシオンもしているはず。ただし、ワインに作為を感じないところが斬新かと。この点ニュー・ワールドとは違います。技術を錬金術的な使い方にしていません。」
「マスキユーさんがよく言うトップランナーですね(笑)。」
私「また、読まれちゃいました(笑)。」
家内「このワインはアリアニコのニュアンスがしっかりあるのが良いところだと思います。粉っぽさ、チョコレート、煙草、薔薇、チェリーなどアリアニコのニュアンス。でも、こんなに早く飲めるアリアニコは初めてです(笑)。フレッシュなアリアニコって不思議な存在かも(笑)。」

●プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア 『ファロ』 2013年 サン・マルツァーノ イタリア プーリア 赤 D.O.P. 750ml 1852円税込み
「これ美味しい!スケール大きい(笑)。すごく飲みやすいし(笑)。」
「旨いね(笑)。濃さもあるけど苦にならない(笑)。」
私「ちなみに前のアリアニコと同じ2013年ヴィンテージです。アルコール分はアリアニコより1%高い14%です。」
「へぇー。そんなに高く感じませんね?」
「マスキユーさん!定番のポッジョ・レ・ヴォルビのプリミティーボとの違いは何ですか?値段は違いますが(笑)。」
「またまた答難い質問です(笑)。ポッジョ・レ・ヴォルビの方がより都会的かな(笑)。ファロの方が土着的といえるかも。土の香りがしますよね。両者共に早飲みではありますが。」
家内「プリミティーボもクラシックなスタイルだと10年くらい経って美味しくなります。熟しきった柿みたいですよ(笑)。」
私「このワイン、プリミティーボとして初めて最高評価のトレ・ヴィッキオレを獲得しました。洗練されてますよね。力づくじゃない(笑)。」
「酸もしっかりあるしバランスも良いしパワーもある。もちろんプリミティーボらしい。欠点無いのかな(笑)?」
「アリアニコも、プリミティーボも冷涼さがあるよね。昔の南イタリアとはちょっと違うかな?」
私「さすが!ベテラン!見逃しませんね(笑)。このプリミティーボもアリアニコ同様にマロラクティック・コントロールしてるようですね。木樽とステンレスタンクを併用してますし。」
「このプリミティーボもマロラクティック発酵を一部止めているのですか?」
私「おそらく。でも不自然さを感じません。この点凄いかと。」
「上等なプリミティーボには違いないよね。」
「今風だとしても歓迎できるね(笑)。隠しようのない良さがあるもんね(笑)。好きだな(笑)。」
「マスキユーさん。マロラクティック発酵をしないとどうなるんですか?」
私「赤ワインは基本的にマロラクティック発酵をします。ただコントロールするとリンゴ酸が残りますからリンゴっぽい酸っぱさを感じます。」
「基本的にはマロラクティック発酵はするものなんですか?」
私「気温が20度になると自然に起こります。例えばボルドーワインを熟成している樽が赤くなっていますが、あれは春になって気温が上がりマロラクティック発酵が起こり樽の中味のワインが噴いたためです。」
「マロラクティック発酵により、リンゴ酸が乳酸と炭酸ガスに置換されるんですよね。」
私「はい。ですから酸がのりにくい温暖な産地のワインをマロラクティック発酵をストップさせることで酸を残す技法です。オーストラリア発祥の技術です。ただしワインが平板になることが多いようです。この点今日のアリアニコとプリミティーボはイノヴェーションしています。」

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試飲会、ティスティング記録

Jan 27, 2013 by weblogland |
昨日はご来店ありがとうございました。
夕方以降にご来店が集中しまして、グラスは足りなくなるわ、ワインが無くなるわ、大変ご迷惑をおかけいたしました。
お詫び申し上げます。

さてトップバッターのドイツの白です。
ヴァイスブルグンダー トロッケン 2011年 ヴァインホフ・ショイ ドイツ 白 プファルツQ.b.a. 1000ml 1695円税込み スクリュー・キャップ
「マスキューさん、このワインの品種ヴァイスブルグンダーって聞いたことありませんが?」
家内「ヴァイスは白、ブルグンダーはブルゴーニュの意味で、白いブルゴーニュですからピノ・ノワールの白→ピノ・ブラン。と言うことです(笑)。」
「なーるほど(笑)。」
私「先月の試飲会で出したショイのリースリングの兄弟分です(笑)。でも味わいはかなり違います。リースリングほど香りは強くありませんが、とっても締まって硬質な感じです。」
「なーんだ。あのリースリングのお友達ですか(笑)。でも全然違いますよね。リースリングほど香りは立たないけど、強い感じですよね。口の中で凄く広がる!」
「そうそう。それってリースリングよりこっちの方が酸が多いってことですか?」
私「恐らくそうかと。酸がある分ピノ・ブランの方が残糖分も多いような気がします。」
「ドイツのトロッケンって残糖を残すからバランスが取れるんですね。これでまるっきりドライだったら飲めたもんじゃないですよね(笑)。」
私「そうですよね。ガンツ・トロッケンは厳しいですよね(笑)。」
家内「だから甘酸っぱいザワークラウトや塩辛いソーセージなんかには合いますよね。」
「甘酢を使った和食にも合いそうですよね。酢飯にも良さそうですね(笑)。」
「日本人好みだね(笑)。」
家内「パイナップルを入れた酢豚なんか鉄板ですね(笑)。」
「ところでこのワイン、瓶太くありません?」
私「リースリング同様1リットル入ってます(笑)。」
「上質ながぶ飲みワインですね(笑)。」
「がぶ飲みするにはもったいない気がしますが、ついつい飲んじゃいそうですね(笑)。」

さて次は注目の比較試飲です!
ヴィーニャ・サンソ 『ソーブレ・リアス』 2011年 ヴァル・サンソ スペイン 白 ルエダD.O. 750ml 2010円税込み〇ヴィーニャ・サンソ 『ソーブレ・リアス』 2008年 ヴァル・サンソ 最後の1本です(笑)。
「2011年はゴージャスなブルゴーニュみたい(笑)。」
「トロ味があるよね。高そう(笑)。」
「まだ若くて閉じてますけど、途方もないものが隠れてますよね。」
「2011年がブルゴーニュっぽいのは何故ですか?」
私「はい。樽の大きさは5~600リットル位でスペインらしい大きさなんですが、材木はフランスのアリエ産のオークを使っているようです。ムルソーやピュリニー・モンラッシェみたいですよね。」
ところが2008年はまるっきり別物の様相です。
「2008年って2011年と同じワインなんですか???なんでこんなに違うの?」
「同じと言われるとパニックになりますね(笑)。まず2008年は樽の香りがしませんよね。」
私「前に飲んだ時は樽のニュアンスはありましたが、今日は樽の香りがしません。」
「サラッとしてるけど、凄く深いし複雑。旨味もあるし、高貴。」
「うん。品がある。でもこんなの飲んだことないですね。」
私「2011はグレープフルーツなどの柑橘系の香りがしますが、2008はオレンジ。それも高貴なマンダリン・オレンジのような…。」
「クアントローみたいな純粋さもありますね。」
「あと、旨味に感じる部分ですが…。」
「そうそう出汁みたいな…、複雑で…。」
私「松茸みたいですよね。ヨーロッパではシャルトリューズみたいなんて言うのかな?初めての経験です。」
「永谷園の松茸のお吸い物(大爆笑)」
「そー言えばイタリアに住んでる弟が日本に帰って来ると、必ず永谷園のインスタントのお吸い物を大量に買い込んでイタリアに持って行きます(笑)。パスタにすると旨いらしいですよ。」
私「確かにこの香りはイタリアンにもフレンチにも合うと思いますが…。松茸の香りがするワインは初めてです。知らないことが多いですね(笑)。」
「マスキューさん。2008年の方に赤い果実…、ベリーみたいなニュアンスありますよね?」
私「小粒のブラム…スモモみたいな赤い小粒の果実のニュアンスもあります。多分ハビエルさんが求めた甘く感じる酸だと思います。」
「それって、マスキューさんがブログで言っていたハビエルさんのシュール・リーの目的ですか?」
「ハビエルさんが言っていたプロ・サッカリンだと思います。ただ何年か熟成しないと出ないんですね。ようやく解りました(笑)。」
ハビエルさんがマスキューに来店した時に熱く語っていました。「シュール・リーをすることで酵母が自然に壊れます。その過程でプロ・サッカリンが出来ます。これは複雑な甘さに繋がります。」
ブラン・ドゥ・ブランのスパーリングに稀に赤い果実のニュアンスが出ることがありますが、それと原理は同じかと思います。

目から鱗、ビックリの白ワインでした(笑)。勉強になりました。

さてこれから赤ワインです。強力な最後の2本の前に熟成して飲み頃となった癒しのアリアニコの登場です(笑)。
アリアニコ・デル・ヴルトゥレ 2006年 コンソルツィオ・ヴィティコルトーリ・アッソチャーティ・デル・ヴルトゥレ イタリア パジリカータ 赤 アリアニコ・デル・ヴルトゥレD.O.C.750ml 1890円税込み
「生産者の名前長いですね(笑)。」
「5人の協同組合でしたっけ?5人組ですね(笑)。」
「優しいなぁ。シンプルで良いですね(笑)。ホッとする味わい。でもベースにしっかり酸がありますよね。」
私「さすが!そーなんです。10年位の熟成能力があります。」
「そりゃ凄い!あのあたりは暑いから出来るワインは濃いには濃いけど、短命(笑)。」
私「酸があるのは、寒暖差のある高台に畑があるからのようです。その代わり畑仕事はほとんど手作業になりますから、大変なようです。」
家内「気候区分も地中海性ではなく大陸性のようです(笑)。」
「へぇー。本当ですか?イタリア南端なのに(笑)!」
私「デル・ヴルトゥレのD.O.C.指定の根拠にもなっているんだと思います。」
タウラージみたいな圧倒的な果実味はないけど、旨いよね。アリアニコってなかなか美味しいのに当たらないから嬉しいよね(笑)。」
私「アリアニコって沢山造られてますが、なかなかバランスの良い美味しいのに当たりません。それはアリアニコ自体に長い熟成期間が必要とする特性があるからかも知れませんよね。」
「うん。確かに。早飲みのアリアニコで美味しいのってあまりないよね。向こう行くとアリアニコはいっぱいあるけど、あまり美味しく感じませんでしたよ(笑)。」
私「それって日本人との味覚の違い、習慣の違いに由来してるのかも知れませんよね。」

さあ、いよいよ佳境。私の愛するドメーヌ・ラファージュの渾身のワイン2連発です(笑)。
キュヴェ ニコラ2010年 ドメーヌ・ラファージュ VDP コート・ド・カタランフランス ルーション 赤 750ml 2,160 円
ドメーヌ・ラファージュ
ドメーヌ ラファージュ キュヴェ レア コート デュ ルーション レ ザスプル2010年フランス コート デュ ルーション 2,535 円
「『ニコラ』これですね(笑)。パーカーポイント92点は(笑)。」
「ルーションっぽくない(笑)!酸がある(笑)。」
「ルーションっぽくない上、グルナッシュぽくもない(笑)?」
「『ニコラ』の香りは赤いベリーですよね。あと凄くスパイシー。北ローヌのシラーみたい?」
私「コート・デュ・ローヌのグルナッシュは通例プラムのニュアンスですよね。シャトーヌフになるとキルシュみたいでちょっと似てますよね。でも『ニコラ』はシラーみたいなペパーミントの味がしますよね。」
「香りの抜けと広がりが素晴らしい。明瞭さがあってエレガント。こんなルーションあるんだ?斬新だね!」
「ルーションって言うと柔らかでたっぷり、でもシンプル。みたいなイメージがあるけど、『ニコラ』は違う。酸がある。」
私「いままでにないスタイルのルーションワインかと。マロラクティックをコントロールしてるかも知れませんね。調べてみます。」
「『ニコラ』と比べると『レア』は王道だよね(笑)。いつも通り旨い!私、マスキューさんに勧められるまま『レア』10本以上飲んでます(大爆笑)。」(スミマセン!)
家内「『レア』はシラー、グルナッシュ、カリニャンをブレンドすることで複雑さを出しています。この点クラシックです。」
「『ニコラ』が92点だったら『レア』は95点付かないと納得しないぞ(笑)!』
私「こんな安いワインには95点つきません(笑)。価格体系が壊れます(笑)。」
「それってワインの値段付けがいい加減ってことですか(笑)?」
私「答難い質問です(笑)。『ニコラ』も『レア』もグラン・クリュ並の造りのワインです!??(こんな答で勘弁してください。)」
「まあ、ラファージュさんのワインは良心的ですな(笑)。」
「ろくでもないワインでとんでもない値段をつける奴いるもんな(笑)。」
ピッピッピッ・ピッー!
ここまで(笑)!


お疲れ様でした!
大勢のご来店ありがとうございました。
行き届かない点お許しくださいませ。

桝久商店 岡本利秋・昭子

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やはりベストのワインを飲むことは必要です

Mar 12, 2012 by weblogland |
今日、家内は試飲会の梯子です。
私は店でお留守番(笑)。
一人ですから、外回りの仕事は出来ません。午前中に大体の仕事を済ませ、ワインのお勉強タイムです(笑)。調べ物するには絶好なのです。
こんな折、ウェブのお客様からお問い合わせいただきました。
「マスキューさん、ブログで読んだのですが、マストロベラルディーノのタウラジ・ラディーチ・レゼルバは1997年が買いですか?」
私「いつもお世話になります。読まれました?すぐに飲むなら1998で何年か寝かせるなら1997かと。」
「1999年はどう?」
私「残念ながら売り切れてしまいましたが、タンニンの分量とパワーはかなりのレベルでした。面白いことに3つともアルコール分は同じ13.5%なんですが、同じとは思えませんでした(笑)。」
「まず1998年を飲んでみることにします。」
私「それが賢明かと。気にいったら1997年も飲まれると良いかと。アリアニコの良さが伝わると思います(笑)。」
やはりベストのワインを飲むことは必要です。味わいの軸ができます。この意味において、マストロベラルディーノのタウラジ・ラディーチは飲むべきワインなのです。

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昨日の続きです(正確には一昨日)。

Mar 10, 2012 by weblogland |
Tさん主催のマストロベラルディーノのタウラジ・ラディーチ1997、1998、1999年の垂直試飲会の話です。
昨日のブログで疑問に思った「1999年のタンニンがザラついていた。」の件です。
色々調べるとありました。ヒュー・ジョンソンのポケット・ワイン・ブックの第3版に「若い内はざらざらしている。」との記述がありました。何がざらざらしているかは書いていませんが、やはり舌触り?そうするとタンニンですか。
うーん。
造りのスタイルが1999年が違うというより、1999年はタンニンが多く、まだ熟成のピークに入ってないと考えるべきかも知れません。あと作柄を調べると1997年は突出した出来のヴィンテージのようでした。トスカーナやピエモンテはメジャーですから古いヴィンテージ・チャートがありますが、カンパーニャだとなかなかありません(笑)。これも古い資料を当たって確認しました。ピエモンテ同様に稀に見る良作年のようでした。1997年のタウラジはやはり凄かった!

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マストロベラルディーノ97、98、99、ブラス ゲンメ88の試飲

Mar 10, 2012 by weblogland |
昨日はプライベートの試飲会でした。
マスキューの古くからのお客様でもあるTさん主催の試飲会でした。
Tさんは現在、恵比寿の某有名イタリアンでギャルソンをしています。言わずもながのイタリア・ワイン・ラヴァーなのです。

Tさん「マスキューさんはタウラジのマストロベラルディーノの大ファンですよね?」

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私「もちろん!マストロベラルディーノが栽培するアリアニコこそ世界遺産にすべきだと思っています(笑)。」
Tさん「僕もアリアニコが大好きで、マストロベラルディーノも大好きです(笑)。マスキューさんに97、98、99と揃ってますから、勉強がてら垂直で飲んでみませんか?」
私・家内「えっ!そんな贅沢を…。渡に船です。やりましょう!じゃあ、せっかくですから、マスキューから秘蔵のデシラーニのゲンメ1988年を出します!」
こんな訳で昨日店の閉店後Tさん主催のマストロベラルディーノ97、98、99、ブラス ゲンメ88の試飲をしました。まず30分ほど先立ってプロのTさんに抜栓していただきました。
Tさん「マストロベラルディーノのラディーチはさすがにコルクが長くて良い材質ですね。98だけちょっと短いですね(笑)。でもゲンメより長い(笑)。」
私「そうすると98が一番熟成が早いかな(笑)?」
瓶口に鼻を寄せて香りをかぐと99が物凄く濃密そうです。ゲンメはピエモンテらしい獣臭ぷんぷん。
さて始めますか。
Tさん「99凄いですね。甘味のボリュームがもの凄い!」
家内「圧倒的!97、98が霞んじゃうね(笑)。ゲンメはもう全開!完全に古酒。5分くらい経つとマディラ香してくるね。」
私「でも酸は生きてるよ(笑)。美しくまとまってる。チャーミングだね。」
Tさん「僕にはゲンメ無理(笑)。」
私「そうだね。もう終わる寸前だよね。もう少し早く飲んでいたら良かったかもね。」
家内「うーん。3年くらい早く飲んでいたらベストだったかもね。」
抜栓後2時間ほど経って…。
Tさん「98の香りが分量を増してませんか?」
私「最初から赤い果実の香りは明瞭で飲みやすかったけど、今の状態は素晴らしい!極上のアリアニコだよね!」
家内「うーん。美しい!やっぱりマストロベラルディーノのラディーチは素晴らしいね。」
Tさん「こんなに明るくて綺麗なんですね。97どう思いますか?」
私「酸の分量では97が一番かと。」
Tさん「そーですよね。まだまだ隠れてる(笑)。」
家内「97、98はスタイルが似てるよね。98の方が早く飲めるかな。」
私「そうだよね。そうすると99は?タンニンの量が凄いし、まだタンニンが熟成段階かな?」
Tさん「99はファーストアタックが鮮烈で圧倒的な甘さがあったから、時間が経つと98以上に香りが出ると思うんですが…。今の状態だと98が一番飲みやすいですね。99は作り方が違うのかな?」
私「99のタンニンはちょっとザラつくような…。」
家内「99はまだ若いんじゃない?」
私「97はまだまだ酸が隠れていて、明らかに熟成にまだ時間がかかるはず。98は97とスタイルが同じで今出来上がってる感じがするよね。」
Tさん「99は将来どんな味わいになるか想像つかないな。」
簡単に手の内を明かしてはくれませんね(笑)。

あー。
楽しかった(笑)。

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2010年『心に残ったワイン‐白ワイン‐』

Dec 22, 2010 by toshiaki |
うーん。
スペイン、ルエダのヴゥルデホなんか新鮮でしたね。グレープフルーツのような酸がみっちり詰まり、いかにもパエリアやオリーブオイルと合いそうで。ハッとしましたね。
あとフランスのジェランソン・セックも2008年ヴィンテージながらも、素晴らしかったです(笑)。あの隙の無さはたまりません。さすが名手ボルドナーヴでしたね。

ラファージュさんの新しいドメーヌ、サン‐ロックの白も出色でした。実に緻密に出来ていました。

そうそう同じ南フランスの『ピックプール・ド・ピネ』も外せませんね。こんなに個性的で美味しい白ワインがフランスにあったとは!

ついこの間入荷したスペイン、ガルシアのゴデーリョ2009年 も旨かったですよ。日本人向きの白ワインとしてはピカイチ。

イタリア、タウラージの巨匠マストロベラルディーノのフィアーノのオールドヴィンテージは確かに感動しました。セラーにとっておくべきですね(笑)。

うーん。

いろいろ考えましたが、いままで経験したことが無く、飲んで言葉を失ったのはやはりイタリア、マルケ州のヴェルディッキオ・ディ・マテリカですね。ひれ伏しました(笑)。物凄いワインでしたね。やはりこれが白ワインNo.1です!

明日は試飲会で皆さんにお会いできますが、皆さんの心に残ったワインを教えてくださいね。

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『私を楽しんで』って言っているような木箱

Aug 04, 2010 by toshiaki |
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ふふふ。
この木箱すごいでしょ(笑)。
さて中身は何でしょう?

答はマストロベラルディーノの『モレ・マイオルム』2000です。
箱とワインの味わいは別物ですから、箱でえばる必要ありませんね(笑)。失礼いたしました!

この白ワインイタリア、カンパーニャの「タウラージ」の巨匠マストロベラルディーノがつくったフィアーノ・ディ・アヴェリーノです。マストロベラルディーノが見出だして今日DOCGにまでなった南イタリア在来の地場品種なのです。この2000年ヴィンテージはまだDOC表示で昇格前のものです。

肉付きが良く深みがありフローラルなフィアーノ種ですが、熟成したものはまだ飲んだことがありません。ですから今回蔵出しでのバックヴィンテージの初入荷に飛びつきました(笑)。
美味しいんでしょうね(笑)、きっと。

箱が『私を楽しんで』って言っているような…。

妄想が掻き立てられます(笑)。

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ケースで買うべきワイン

Jul 18, 2010 by toshiaki |
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アリアニコ・デル・ヴルトレ2005年昨日飲みました。

イタリア、バジリカータの赤ワインです。

よかったですね。

タップリとしたボディーは完熟した果実の甘みをたたえ、液体の中にはチェリーやベリー系の果実味がしっかり入っています。いかにもアリアニコ(笑)!

インポーターさんの言うように2004年より力がありますね。2004年はワインが完全に出来上がっていましたが、2005年はピークに入るちょっと前ですね。とっておいて後何年か先に飲んでみたいワインです。

アリアニコは味わいのバランスが難しい品種ですから、なかなか整ったワインに当たりません。整っていても、こんどは凝縮感に欠けたありきたりな味わいになったりするワインがとても多いのです。このバジリウムのアリアニコは、タイトさスケール感では、カンパーニャの巨匠マストロベラルディーノのタウラジ『ラディーチ』には及びませんが、コストパフォーマンスを考慮すれば彼のワインを凌ぐと言うべきかも。なんたって彼の巨匠のワインの1/3以下の値段です。

ケースで買うべきワインです。

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アリアニコ・デル・ヴルトレ

May 11, 2010 by toshiaki |
バジリスコのアリアニコ・デル・ヴルトレ美味しかったです。
タンニンの濃さ深さがいかにもアリアニコらしい味わいでした。おなじデル・ヴルトレでバジリウムのワインを去年販売していましたが、このバジリスコのほうが上ですね。ただし価格も高く3000円代の後半になってしまいます。
うーん。
たしかに前売ったバジリウムは1500円以下の激安ワインでしたから、ちょっとギャップが大きいです。2000円そこそこで売れれば、いやせめて3000円切れれば良いのですが…。
3000円後半の価値がないとは言い切れませんが…。(良いワインなので、苦しいです。)

バジリスコのワインは間違いないグレートワインですからあまり高い安いは言ってはイケないような気はしますが、やはりタウラージと比べると、果実味にチェリーを思わせる明瞭さがありません。
やはりマスキューで3000円後半では売れません。残念!
アリアニコ・デル・ヴルトレ自体は規格がとても厳しく、最近新たに制定されたDOCGより遥かにすぐれたDOCワインなのですが、まだ市場の評価が低いのが悔しいです。良いワインなんですけどね。

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マストロベラルディーノのマストロ・ロッソ

Jan 09, 2010 by toshiaki |
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昨日はマストロベラルディーノのマストロ・ロッソを飲みました。
イタリア、カンパーニャ『タウラ』の巨匠のワインです。

やはりおおらかな味わいは良いですね(笑)。

フランスの品種とは違った良さがあります。このアリアニコという品種はイタリアにギリシャから移植されてから2000年は経っています。私が今美味しいと感じている部分は、少なくとも2000年前と同じような気がします。いや、それ以前にギリシャにあった時も同じだったと思います。

うーん。

ボルドーやブルゴーニュの主要品種はローマ人が品種改良しながら北上しており、時間の経過とともに品種改良が重ねられて現在の形になりました。もともとワインの栽培地ではなかったところで栽培した訳ですから、当初ローマ人が持ち込んだブドウと今のカベルネやメルロは味わいにもかなりの隔りがあります。

このワインを飲むと、2000年の時を越えたプリミティヴな経験ができます(笑)。
そんなこんな考えているうちに寝てしまいました(笑)。

皆さんもどうぞ!

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今年の心に残った赤ワイン

Dec 31, 2009 by toshiaki |
今日で今年も終りですね。皆様のご愛顧誠にありがとうございました。

ところで今年の心に残ったワイン、赤ワインを決めなくてはなりません(笑)。
やはり行き掛かり上あれにしなくてはいけませんねぇ(笑)。
ラファージュさんのエルマセット2007年

わざわざ店まで来ていただきましたから、これを外したらちょっとマズい?

今年を振り返ってみると、たしかに高額のワインも飲んだ気はするのですが、あまり感動しませんでした。
たしかにハーラン・エステートの凝縮感はスゴかったし、DRCのラターシェも抜群に美味しいとは思います。
でも一舐めで十分です。飲んで我を忘れるほどではありません。(ラ・ターシェにはクラクラしましたが。)
単に貧乏性なんですかね(笑)。

それよりカオールのシャトー・ピネレ2005年やマストロベラルディーノのタウラ『ラディーチ』には惹かれます。

あとボルドーのシャトー・モーカン2003年には2001年に引き続きやられましたね(笑)。クロ・レグリーズ1999年の香りには倒れそうになりましたっけ。

敬愛するシャトー・デュックのシルヴィエンヌには心震えました。
そうそうスペイン、リオハのメルセデス・エグレーン カベルネ・ソーヴィニヨン2006年には疲れを癒してもらいました。

結論として私は幸せな1年を過ごせたようです(笑)。来年もこうありたいものです。

それでは皆様のご多幸をお祈りしつつ、本年はどうもありがとうございました。

良いお年をお迎え下さい。

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アリアニコ・デル・ヴルトレ2004

Sep 22, 2009 by toshiaki |
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アリアニコ・デル・ヴルトレ2004年かなり良いですね(笑)。今週末の試飲会で皆さんに飲んでいただくワインです。
もともとアリアニコは私の好物(笑)なのですが、やはり手に入りやすいカンパーニャのものになりがちでした。そして味わいと価格のバランスからどうしてもマストロベラルディーノのタウラジになってしまいます。
アリアニコは基本的にシンプルなワインなのですが、手間暇かけてつくらないと退屈なワインになってしまいます。そうそう、畑も寒暖差の大きい火山灰の高地に限られるのもネックですね。
シンプルさとは裏腹に、かなり気難しい品種です。
ですから美味しいアリアニコは割りと高いのです。まあ、あの味わいでしたらしょうがないですかね?私はバローロやバルバレスコの5000円ほどのワインより、同価格のアリアニコを選びます(笑)。

そんな訳で今回入荷したバジリウムのアリアニコ・デル・ヴルトレ2004年は2009年下半期では一番のコストパフォーマンスなのです!
うーん。
シャトー・ド・フェレのアンジュ・ヴィラージュと双璧かな?
このレベルのアリアニコがこの価格では有り得ません。
限定品ですから、お見逃しなく!

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ダブル・アリアニコ・メソード・クラシッコ

Apr 08, 2009 by toshiaki |
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サンプル取り寄せちゃいました。

ちょっと高かったのですが、どうしても飲んで見たくて有料で買い求めました。
何って?
ダブル・アリアニコ・メソード・クラシッコです。
これはイタリアのカンパーニャの土着品種として有名なアリアニコ種100パーセントでつくられたロゼ・スプマンテなのです。
作り手はタウラジの優良生産者として有名なフェウディ・ディ・サン・グレゴリオ、プロデュース協力がなんとジャック・セロスのアンセルム・セロスさんです!
聞いただけでも飲まずにはいられません。
ふふふ。
瓶を眺めているだけで笑いが出てしまう私は変でしょうか?(笑)
写真を添付しますが、カッコいいでしょう?
さすがイタリア人!
いかにも美味しそうだと思いませんか?

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飲んじゃいました

May 27, 2008 by akiko |
先週 マスキューの試飲会で、レ・クーポレ・ディ・トリノーロ06とパッソピッシャーロ06 飲みました。仕事を忘れそうになるほど 美味しい。 役得、役得。

クーポレは 2002ヴィンテージから 今回の2006まで 毎年 飲んできましたが、私の印象では今回が 
最も まとまりがよいと思いました。全部の要素が
手をつないで きれいな円を描いて、奥深い。エレガンスにあふれたワインです。
こうなると、テヌータ・ディ・トリノーロも 飲んでみたくなりますが、ちょっと我慢!2003ヴィンテージを もう少しねかせてからにします。

パッソピッシャーロは、初体験です!!!
ネレッロ・マスカレーゼ100%というのも 初体験。最初、 なんとなくタウラジを思い出したりしました。
う~~~ん。濃い・強い・凝縮。で、あるにかかわらず
とても 飲みやすい。エレガントで可愛らしくって
思慮深さもあって。 遠くに旅するような 長い物語を読むような とても示唆に富んだ味わいです。
素晴らしい・・・大好きなワイン。ボトルを抱え込んで、ちびちびと 一日中 飲んでいられたら 次の日 目が覚めなくても いい。   というくらい 美味しすぎて危険なワイン。 

フランケッティさん 万歳!であります。

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